02. 2011年3月29日 12:00:03: cqRnZH2CUM
日本も計画停電や被災関連産業崩壊で米に近い高失業状況になりそうだな 日経ビジネス オンライントップ>BusinessWeek>Bloomberg Businessweek 米大統領選のカギを握る失業率の行方
* 2011年3月29日 火曜日 * Bloomberg Businessweek 政治・経済 オバマ大統領 失業率 雇用 米大統領選挙 Rich Miller(Bloomberg News記者) 米国時間2011年3月10日更新「 What Will the Jobless Rate Be on Election Day?」 米国の2012年大統領選挙で最初の予備選となるニューハンプシャー州予備選まで、残り1年を切った。2012年11月第1火曜日に実施される投票において、有権者の投票に大きく影響する重要な要素に失業率がある。雇用統計は最近、好転しており、与党・民主党にとって追い風だ。だが、選挙時期の雇用情勢がどうなるかについて、エコノミストの見方は今も分かれている。この記事では、3人の有力エコノミストによる2012年第4四半期の失業率予測を紹介する。 クレディ・スイスの首席エコノミスト、ニール・ソス氏 ソス氏は2012年終盤の失業率を7.3%と予想し、次のように分析する。今後2年間で、失業率は大きく改善するだろう。景気は急速に回復し、GDP(国内総生産)成長率は2011年に3.3%、2012年に4%に達すると予想する。 消費と設備投資の拡大がともにけん引役となる。消費者は大不況の間、借金やクレジットによる支出を切り詰めてきたが、消費性向は既に回復に転じている。食料やガソリンの価格が上昇しても、個人消費は堅調に推移するだろう。賃金税を2010年に1120億ドル(約9兆1000億円)減税することの効果が出る。 企業も、収益の一部を設備投資拡大に振り向け始めている。成長促進効果が期待できる。こうしたことから「雇用市場は好転しつつあると見ている。月間の雇用創出数は、これまでの13万5000人程度から、約20万人の水準に回復するだろう」。 「生産性の高い労働者の求職が増えれば、経済成長をさらに後押しすることになる。だが、景気拡大を背景に、多くの米国人が求職市場に参入することはなさそうだ。米国の労働参加率(有職者と求職者が16歳以上の生産年齢人口に占める割合)は低迷を続けるだろう。若年者が就職難を懸念して労働参加を控える一方、高齢退職者が増えるからだ。そのため、失業率はさらに低下することになる」 UCLAのエドワード・リーマー教授 米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の経済予測を統括するリーマー教授は、2012年終盤の失業率を8.6%と予想し、次のように分析する。「今後2年間、米経済は年率3%を若干上回る水準で成長するだろう。これは一部の投資家が予測する低成長シナリオより、高い成長率だ」。 「それでも、失業率はそれほど大幅には改善しないだろう。失業率は2010年11月に9.8%だったものが2011年2月には8.9%に低下している。最近の失業率低下の主な要因は、労働者が労働参加をやめたことだ。私は雇用情勢の評価基準として、失業率よりも人口に占める有職者の割合を検証した方がよいと考えている。有職者の人口比は、同じ期間に58.2%から58.4%へと微増しているにすぎない。景気回復によって、職探しをあきらめていた労働者が求職を再開すれば、2011年第2四半期の失業率は再び9.4%ほどに悪化するだろう」。 「問題は、今回の景気後退で失われた雇用の多くが、恒久的な雇用喪失であることだ。私は、製造業で250万人、建設業で200万人、小売業で100万人の雇用が恒久的に失われたと推計している。これらの失業者が新たな技能を習得するには時間がかかる。失業率の高止まりはかなり長期化するだろう。今般の景気後退で、従来の業界で働けなくなった労働者は記録的な数に上る」。 加グラスキン・シェフのデービッド・ローゼンバーグ氏 加グラスキン・シェフで首席エコノミスト兼ストラテジストを務めるデービッド・ローゼンバーグ氏は2012年終盤の失業率を10%と予想する。この3人の中で最も悲観的な見方を示す。 「米経済は大規模な財政政策と金融政策による景気刺激で、不況を逃れているだけだ。こうした景気対策をやめれば、景気は腰折れする。財政政策と金融政策でこれだけカンフル剤を打っても、この四半期の成長率は年率換算で3%未満にとどまりそうだ。雇用創出の動きは鈍く、改善は見られない」。 「過去5カ月間で、70万人もの米労働者が労働市場から退出した。こうした潜在的な労働者を考慮に入れれば、失業率は12%に達するとみられる。このため、賃金水準も低迷している。依然として信用収縮の影響に苦しんでいる消費者にとって、食料やエネルギー価格の上昇はさらなる痛手となる。個人消費の先行きには明確な黄信号がともっている」。 「さらに、米議会は歳出削減圧力を強めており、近く財政は引き締められるだろう。景気対策の問題は、そのごく一部が削減されただけでも、大幅に引き締められたかのような印象を与えることだ」。 失業率は、2012年11月に実施される次の大統領選の結果を左右するかもしれない重要な要素だ。3人の有力エコノミストによる予測は、7.3%から10%まで幅がある。 © 2011 Bloomberg L.P. All Rights Reserved ■BusinessweekのRSSフィード 「すべて」の記事はこちら 「グローバル(アジアと欧州を含む)」こちら |