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輸出産業は諸悪の根元で日本経済を駄目にした、これに気付きましょう
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/233.html
投稿者 heiwatarou 日時 2011 年 3 月 09 日 22:01:47: Bioiw4SmLoqDQ
 

安賃金で輸出して円高にして日本経済を駄目にした。
賃金を上げて「輸出額=輸入額」を維持していたらレートは360円のままだった、景気も良かったはず。
360円が最良ではないが、人件費を上げ輸入超過にして円安にする以外に景気は良くならないのです。

▼日本は1981年以来輸出超過、年平均約8.5兆円の輸出超過を30年続け、計約260兆円の輸出超過
この世界ダントツの輸出超過の原因は
※海外よりも「輸出業界に有利な政策」「競争力に比して人件費が安い」この2点に尽きるのです。
これに反論はできないはず。
それなのに企業減税とは菅政権は企業論理に騙されているのは間違いない事実
連合は出身母体に不利なことはしないので民主になって企業論理や公務員論理がより強くなった
だから天下り禁止も行政改革などできっこないのです。

▼給料を上げないばかりかリストラもしているのに
▽企業経営者はご自分たちの給料は2倍に上げた
何処かの社長は売上高は横ばいなのにい2万人規模の大量解雇でご自分の給料を数倍に上げ年収8億9000万円と言われている。
▽1994年以来大企業ですら賃金は下がり勾配なのに株の配当は3〜4倍に膨れ上がった
http://www.garbagenews.net/archives/990472.html

▼技術開発、技術大国の目的は輸出超過ではなく人件費引き上げが目的のはず、
技術がなくても人件費を下げれば輸出超過になるのです。これに気付きましょう。
「もの作り立国の景気対策」はこれ以外にないのです
http://www002.upp.so-net.ne.jp/HATTORI-n/10.12.9.htm  

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コメント
 
01. 2011年3月09日 22:21:59: cqRnZH2CUM
HOME > 「経済が苦」の部屋 > 貿易黒字は悪なのか?

 以下は、私が「佐倉哲」様のWebサイトに寄稿したものに、若干手を加えたものです。佐倉様のサイトには、当サイトのリンク集から跳べるようになっています。


◎貿易摩擦問題について(05/29/2000)

 貿易摩擦問題についてのご見解を拝見しました。私の専門は経済学(国際マクロ経済学)なもので、一言感想を述べさせていただきます。

 結論として、「貿易黒字は悪ではなく、削減する必要などない」という点については、正しいといえます。以下、かなり簡略化して説明します。

【「貿易黒字=利益」説の誤り】

 「貿易の黒字は利益で、赤字は損失」とする見方は、アダム・スミスが200年も前に徹底的に批判した重商主義者の見解であり、今日、まともな経済学者で「黒字は利益で、赤字は損」説に同調する人たちはいません。そういう説を唱える自称専門家がいたら、その人はインチキだと断定して構いません。

 そもそも、利益(損失)とは、収入−費用であり、貿易の黒字(赤字)とは、輸出−輸入です。ここで、利益(損失)=貿易黒字(赤字)だとすれば、収入=輸出であり、費用=輸出でなければ成り立ちません。しかし、本当にそうでしょうか?米国に車を輸出して、車の代金を受け取る、一方で米国から小麦を輸入して代金を支払う。その差額を見て、車の代金として受け取った金額の方が小麦の代金として支払った金額よりも多ければ、「黒字」と呼ばれるわけです。では、小麦の代金として支払ったお金は、車の「費用」なのでしょうか?小麦で車を作っているのならともかく、いかなる意味でも小麦の代金は車の費用ではあり得ないでしょう。つまり、輸入は費用ではないのです。費用でない以上、輸出と輸入との差額である貿易の黒字や赤字も、利益や損失ではあり得ないのです。

 米国の議会関係者や一部の業界の人たちは、「米国は日本との貿易で膨大な損失を被っている」と主張していますが、彼らの主張が正しいといえるためには、日本が小麦で車を作っていることを証明する必要があります(笑)。結局、彼らは赤字とか黒字という字面にダマされて混同しているだけなのです。そして、ありもしない損失を巡って、日米両国民の貴重な税金が使われているのです。

 ポール・サミュエルソン教授(ノーベル経済学賞受賞者)の著書で経済学教科書の決定版といわれた『経済学』の中でも、「貿易黒字=利益」説は厳しく批判されていることを付言しておきます。

【「国際競争力」説の誤り】

 また、「国際競争力の強い国が黒字になる」という説も眉唾ものです。国際競争力などという言葉は、経済学の専門用語ではありませんが、仮にそれが技術が優れているとか、その国の経済に活気があるとかいう意味だと考えてみましょう(「国際競争力」を云々する人たちは、各自が勝手な意味で使っているので、明確な定義などないのです)。

 そうすると、1980年代後半のように、日本経済が絶好調のときには貿易の黒字が増加し、バブル崩壊後には貿易黒字が激減していないとおかしいことになります。ところが、実際には、貿易黒字(経常収支黒字ないしは貿易収支黒字)は、1980年代には対GDP比でも、絶対額でも大幅に減少しています(5%近かった対GDP比は、1990年にはほぼ1%まで低下)。また、バブル崩壊後には貿易黒字はそれ以前にも増して増加し、バブル期の2倍の1000億ドルを超えました。このような貿易黒字の増減は、国際競争力説の想定とは全く正反対なものです。つまり、国際競争力説では貿易黒字を説明不能なのです。

 ちなみに、国際競争力説への著名な経済学者からの批判としては、例えば、ポール・クルーグマン教授の著作などを参照して下さい。

【経常収支決定のメカニズム】

 実際には、貿易の黒字・赤字を決めているのは、その国の金融面なのです。貯蓄は、資金の供給であり、投資は資金の需要です。我々が銀行に貯金することは、銀行経由で誰かに資金を貸し出すことであり、投資のためには銀行から借り入れるからです。そして、この資金の需給が不一致だと、それは金利に影響を与えます。資金の供給が過剰だと金利は低下し、資金の需要が過剰だと金利は上昇します。これはものの値段の変動と同じです。

 金利が変化すると、何が起きるでしょうか?世界中でお金の移動(資金移動)が自由であれば、金利が他の国よりも高い国へは世界中から資金が流入するようになります。なぜなら、金利が高いということは、それだけ資金需要が旺盛だということであり、財テク上有利だからです(ポートフォリオ調整)。また、もし、他国よりも金利が低くなってしまった国からは資金が引き上げられることになります。なぜなら、資金需要の乏しいそんな国で資産運用をしてもムダだからです。

 このような資金の移動が為替レートに影響を与えることを忘れてはいけません。米国から日本への資金移動といっても、米国のドルが日本に流れ込んでくるわけではないのです。日本で流通するのは円です。また、米国で流通するのはドルです。

 日本の金利が低下し、日本から外国へと資金が流出するならば、そのとき、外国為替市場では円が売られてドルが買われます。円売り・ドル買い圧力です。これは円安・ドル高要因として働きます。一方で、日本の金利が上昇し、外国から日本へ資金が流入するならば、そのとき、外国為替市場ではドルが売られて円が買われます。ドル売り・円買い圧力です。これはドル安・円高要因として働きます。

 以上で準備は整いました。日本の経常収支が黒字になっているわけを説明しましょう。

 現在、日本は不況ですので、資金需給からいうと、資金がダブついています(貯蓄超過)。その結果、金利は他の国よりも低くなります。金利が低いと、資金は日本から外国へと流出しますから、その過程で円安・ドル高が進みます。円安・ドル高は日本から外国への輸出を容易にし、輸入を抑制しますから、経常収支は黒字化していくのです。「不況なのに、貿易は黒字」なのではなく、「不況だから、貿易は黒字」になるのです。

 つまり、資本収支(金融面)が為替レートに影響を与え、それが経常収支(実物面)を決定するとみるわけです。ちなみに、

  経常収支+資本収支=0

は(統計的な誤差脱漏を除けば)常に成り立ちます。経常収支が黒字の日本は、同額だけ資本収支で赤字を出しているのです。そして、経常収支の黒字は資本収支の赤字の結果なのです。

 念のためにいっておくと、資金の流出入にともなう為替レートの変動はやがては止みます。なぜなら、金利が低い国からの資金の流出はやがて資金需給を逼迫させますから、低下していた金利は上昇していきます。また、金利が高い国への資金の流入は資金需給を緩和するので、上昇していた金利は低下していきます。そして、金利が他国と同等の水準になった時点で、資金の流出入は停止することになります。

【「稼いだ黒字はどこに消えた?」論の間違い】

 よく「日本の貿易は黒字だというのに、うちの会社は赤字で苦しんでいる。一体、稼いだ黒字はどこに消えたんだ!」という話を耳にします。この話は、上記の資本収支が経常収支を決めるという経済学の標準的な学説からいえば、すっきり説明可能です。

 一方、経常収支だけで考える人々は、「稼いだ黒字はどこに消えた」という素朴な疑問に答えることができません。「日本は米国の金融奴隷に成り果てた」「マネー敗戦だ」といった議論がありますが、因果関係を逆さまに捉えているわけで、全くのナンセンスとしかいいようがありません。

 昔の人は「カネは天下の回りもの」といいましたが、この言葉は金融の本質を見事にいい当てています。お金はどこかに溜まっているのではなく、ぐるぐると全世界を駆け回っているのです。

 「日本が貿易黒字を稼ぎまくって、世界中の資金が日本に吸収されてしまう。日本は、国際金融市場に資金を還流させるべきだ」といった議論もありましたが、金融に関する完全な無知に基づくものだといえます。このような議論がIMF(国際通貨基金)の自称専門家から出てくることを、一人の経済学徒として情けなく思うものです。

【貿易黒字是正論の間違い】

 以上から明らかになりましたが、貿易黒字・赤字は損得とは関係がないので、それがいかに大きくとも誰に迷惑がかかるわけではありません。ということは、削る必要などどこにもありはしないのです。歴史的にみても、長期に渡って赤字や黒字を出しつづけた国はたくさんありますが、それで世界経済が混乱を極めたわけではありません。

 むしろ、貿易の黒字・赤字を損得と誤解したがために、アヘン戦争は起きたといえます。中国との貿易で大幅な赤字を記録していた英国が赤字解消の切り札としたのがアヘンでした。もっとも、戦争に勝ってアヘンを公然と売れるようになっても、貿易赤字は結局解消されなかったのですが。

 ちなみに、貿易黒字削減策として「市場開放」が唱えられますが、経済学的にみれば、効果はありません。個別分野の開放でその分野からの輸入が仮に増加しても、貯蓄・投資バランスが変らない限り、経常収支の黒字総額は変りません。すなわち、他の分野での輸入が同額だけ減るか、輸出が同額だけ増えるかといった変化が起こって、全体としては黒字は減らないのです。市場開放によってある分野で輸出が増えたからといって、総ての分野で市場開放をすれば貿易黒字が減ると考えるのは、「合成の誤り」の典型といえます。

 最後に、貯蓄・投資バランスがどのような状態になるのかは、短期的にはその国の景気の動向によります。日本のように、不況下の国では経常収支は黒字になるのです。しかし、景気が回復しても、黒字がなくなるわけではありません。景気の変動にともなって増減する部分を「循環的黒字」と呼べば、経済が完全雇用状態になったときになお残る黒字は「趨勢的黒字」といえます。

 不況対策をとれば、結果的に経常収支黒字は減るかも知れませんが、それはオマケでしかなくどうでもよいことです。まして景気がよい状態でさらに景気刺激(内需拡大)などして、経常収支黒字を削る必要性などありはしないのです。

 参考文献としては、東京大学経済学部を定年退官されて、現在青山学院大学国際政経学部で教鞭をとっておられる小宮隆太郎教授や須田美也子教授(学習院大学経済学部)といった方々の著作を挙げておきます。機会があれば、ご一読下さい。自称専門家と本当の経済学者との見解の相違に気づかれることでしょう。

−−−−−−−−

◎貿易摩擦問題について[2](06/05/2000)

 こんにちは。流木です。コメントをいただき、ありがとうございました。

  米国の行政府も「米国は日本との貿易で膨大な損失を被っている」という考えが間違っていることを知らないわけはないとわたしは思うのですが、結局、米国は日本に対して経済的に優越した立場を維持するための有利な条件を得るために、ことあるごとに、適当な理屈をつけて、このカードを、ばかな日本政府たいして使用しているのではないでしょうか。

 経済学的な思考は、一定のトレーニングを積まないとなかなかできないものです。とはいえ、ある程度のところまでなら、そんなに労力を必要とせず、理解できるようになるはずです。にもかかわらず、日米のエリート官僚が全くナンセンスな議論を延々と繰り返すのを見ていると、「こいつら、本当はバカなんじゃないか?」とか「分かっていて、わざとやってるんじゃないか?」という気になってきます。

 「本当に分かっていないのか」「分かっているけど、あえて無視しているのか」の判断は難しいところです。私は以前、「こんな理屈が分からないはずはない」と思っていて、「あえて無視しているのだろう」と考えてきました。しかし、その後、いろいろとしらべてみると、どうも本当に分かっていないフシがあるのです。

 ただ、「分かっていない」理由は大きく分けて、2つあるようです。

 1つは、感覚に引きずられてしまって、そこから先をつきつめて考えないことからくる誤解です。

 実際、経済学者の理屈よりも、「国際競争力の強さでその国の黒字の大きさが決まる」とか「貿易黒字はその国のもうけで、赤字は損失だ」といった説明の方が俗受けするのは確かです。日経新聞を読んでいるお父さんたちの国際貿易理解はそういった類のものです(忙しいビジネスマンに「経済学の教科書を読め」というのは、酷かも知れませんが)。

 これは、「太陽は東から昇って、西に沈む」という説明の方が「実は太陽の周りを地球が回っている」という説明よりも説得力があるように思えるのと同様といえます。

 企業は他の企業と激しい競争を繰り広げていますから、お父さんたちはそれを国と国との関係にまで持ち込んでしまうのです。誤りというのは、ある範囲では正しいことを度外れに拡大することに起因します。経験的事実に合っていて感覚的にはもっともらしいからこそ多くの人々が「国際競争力」説その他を信じ込んでしまうのです。

 もう1つは、利害が絡んで理性的な判断ができないことからくる誤解です。

 米国の特定業界の人たちにとっては理屈の正否は問題ではなく、自社の利益だけが問題なのです。自社の利益を守るのに役立つのであれば、何でも飛びついてしまうのです。そして、そのときには心底それが正しいと信じ込んでいるのです。「日本からの輸出がわが国の国益を損なっている」という主張が自社の利益を守るのに役立つと思えば、演技ではなく本心からそれが正しいと思うのです。

 人は自分にとって都合のよいことは真実だと信じ込みがちなのではないでしょうか?利害に囚われずに考えれば、容易に分かるような論理の飛躍や事実の歪曲が、全く気にならなくなってしまうのです。ある種、カルト信者が自分の所属カルトの誤りを指摘されたときの態度にも似ています。カルトと無関係な話題では緻密な議論のできる人物が、カルトのこととなると無茶な理屈をこじつけて平然としているのです。

 自分の利害を超えて、事実と論理に照らしてことの正否を判断できるほど人間が理性的な動物であれば、世の中はずいぶんと平和だったことでしょう。しかし、歴史をみる限り、実際の人間はそうではありません。もっとも、そこが「人間らしい」のかも知れませんが。

−−−−−−

◎「国益」を巡る議論(11/07/2000)

 こんにちは。コメント、ありがとうございました。以下の点が気になりましたので、私の考えを少々述べておきたいと思います。なお、必ずしも貴兄の議論にとってクルーシャルでない点に言及しておりますが、不特定多数の方の目に触れることもありますので、指摘させていただきました。

【市場の閉鎖性】

 米国が日本に<市場を開放する政策>を採用するのと<市場を閉鎖する政策>を採るとでは、日本の経済発展に大きな違いが生まれると思います。

 まず、「市場の閉鎖性」なる概念は、「国際競争力」概念と同様に、経済学者の用いるものではないことを指摘しておきます。また、「市場の閉鎖性が貿易黒字を生み出す」といった説を唱える人々は、「市場の閉鎖性とは何か?」という問いにまともに答えることができません。単に雰囲気で使っているだけなのですから、定義がないのは当然ですね。「非関税障壁」、すなわち、「関税以外の何らかの障壁」によって日本の市場が閉ざされているといった議論は、それ自体が「市場の閉鎖性」概念の空虚さを物語っているように 私には思えます。

 さて、貴兄がおっっしゃる「市場を開放する政策」とか「市場を閉鎖する政策」なるものがどのような政策なのか私には想像できませんが、仮にそのような政策があったとして、市場を閉ざして損をするのは市場を閉ざした側の消費者です。貿易が自由に行われていれば、自国で生産するよりも割安に購入できたはずの財を消費できなくなるのですから。もし、国を閉ざして自給自足を目指すなら、北朝鮮なみの極貧生活を覚悟しなければならないでしょう。

 経済学で「貿易の利益(メリット)」というのは、「消費の可能性の拡大」という意味です。自国で自給自足した場合と比べて、貿易を行った場合の方がより多く財を消費できるという点が貿易の利益なのです。輸出を増やして黒字を「稼ぎ出す」といったことは、経済学的に見れば、何ら貿易の利益ではありません。これが国際貿易に関する経済学者の標準的な見解だと考えます。

 例えば、ポール・クルーグマンの『経済政策を売り歩く人々(原題:PEDDLING PROSPERITY ECONOMIC SENSE AND NONSENSE IN THE AGE OF DIMINISHED EXPECTATIONS)』 (日本 経済新聞社、1995)のp.301には、以下のような記述があります。

 国際貿易の目的、つまりそれが有益である理由というのは輸入であって輸出ではない。つまり輸出によって国が得るものは欲しいものを輸入するための外貨なので ある。輸出はそれ自体が目的なのではない。輸出が必要なのは、輸入業者の支払い請求に応じるために必要な負担をまかなうためである。

【「失業の輸出」論】

 例えば、アジア諸国の安い労働力や製品の利用や輸入は、日本の労働者の仕事を奪うことになりますから・・・

 ある特定の産業についてはそのような議論が成り立つように見えることがありますが、一国として見ると、特定産業で用いられていた稀少な資源を他の産業分野に転用できるようになるのです。外国製品と競合して苦境に立たされるということは、その国の産業の中では比較劣位産業といえますから、比較劣位産業が抱え込んでいた資源が他の分野(比較優位産業)に移動していくことは、その国の資源配分上は好ましい変化であるといえます。

 例えは妙ですが、「犯罪が起きなければ、警察官は失業する。だから、犯罪者は雇用創出に役立っている」という議論を考えて下さい。確かに、警察官の雇用は犯罪者によって生み出されていますが、警察官は犯罪がなければ、他のもっと生産的な職業に従事していたはずです。

 おっしゃるように、アジア諸国からの製品輸入の増加は、国内の競合産業における雇用を奪うかもしれませんが、それが直ちに社会的に見て好ましくないとはいえませんし、全体として失業率が上昇するとも限りません。むろん、産業構造の転換にともなって失業が発生するのは不可避的ともいえますが、失業に対しては広義の社会保障政策で対応すればよいのであって、失業の防止を目的として特定の産業を保護しようというのは、非効率な資源配分を維持しようという「後ろ向き」の政策といわざるを得ません。

 失業は、基本的にはその国の労働市場の効率性に起因する問題であって、貿易で失業に対応しようというのは、的外れといえます。失業問題を解決しようと思えば、自国で対応するしかないのです。現に、日本は貿易で巨額の黒字を出していますが、国内は不況で失業率は米国を上回りました。一体どの国が日本に「失業を輸出」したというのでしょうか?

 「失業の輸出」論は、表面的な現象をあれこれ集めてきただけであって、一見もっともらしく思えたとしても、その実態は「粗雑な誤解の集合体」でしかありません。むろん、外国人労働者は単なる「労働力」ではなく、生身の血の通った人間ですので、いろいろとデリケートな問題が発生します。例えば、外国人男性が日本人女性と結婚して子供が出来て、その子が就学している場合、日本が不況だからといって出身国に追い返すわけにも行かない云々など、旧西ドイツにおけるトルコ人労働者と同様の問題を抱えることになるでしょう。

 ただ、純粋に「労働」という生産要素の国境を越えた移動という観点だけで考えれば、移民は受入国における生産を増やす効果を持ちます。特定業種、職種でその国の労働者との間で競合関係が発生するとしても、全体として見るならば、むしろ好ましいとさえいえるでしょう。その意味では、旧東ドイツ地域におけるネオナチによる外国人排斥運動などに見られる「トルコ人やアラブ人が我々ドイツ人の仕事を奪っている」といった議論には、少なくとも経済学的には根拠はありません。

 「失業の輸出」論については、サミュエルソンも『経済学』の中で以前から繰り返し批判してきたところです。機会があれば、ご一読下さい。

【国益の正体】

 わたしは「崇高な行為」という意味で使ったのではありません。

 貴兄が・・・というのではなく、世間一般で「国益を守れ」「国益を損なう」と声高に叫ばれるとき、その意味するところはしょせんは「自分たちの利益」でしかないと申し上げたわけです。自動車メーカにとっては自社製品の高級乗用車が売れることは間違いなく利益なわけですが、それを国民全体に共通する利益(言葉の本来の意味での「国益」)と捉えてよいのかと疑問に思います。

 米国に日本車が輸出されたことは、米国の自動車産業の関係者にとっては好ましくない出来事ですが、米国の自動車ユーザにとっては選択肢が増えたわけであってむしろ好ましいといえます。米国の自動車産業の関係者が「日本車の輸出はわが国の国益に反する」というとき、その「国益」なるものはたかだか「米国の自動車産業の利益」でしかなく、突き詰めれば「自社の利益」を指しているのです。ただ、「わが社の利益に反する」といったのでは、インパクトに欠けるので「国益に反する」といい素朴なナショナリズムに訴えようとしているだけなのです。

【何が「国益」となるのか?】

 ご指摘の通り、国民すべての利害が一致するなどということはないわけですから、何が国益となるかは、当然、多数決で決められるということになるでしょう。

 「国益」などという漠としたものを国家目標に設定することは、全国民共通の利害が存在するというフィクションに基づいています。しかし、本当に「共通の利害」などあるのでしょうか?結局のところ、発言力のある、声の大きな連中が自分たちを利害(既得権)を「国益」であると僭称しているだけなのではありませんか?

 国益が多数決で決められるというのは、いささかリアリティを欠いたご議論のように思えます。A.ビアスの『悪魔の辞典』には、政治とは「私の利益のために国事を運営すること」とありますが、実際に政治家も役人も、自分たちの利害損得以外眼中にないのではありませんか?声なき多数派の利害は、既得権の侵害を声高に騒ぎ立てる少数派(多くの場合、「私は弱者だ。保護してもらう権利がある」と称する人々)によって踏みにじられているというのが、私にはむしろ日本社会の実態であるように思われます。

 コメント、ありがとうございました。


02. 2011年3月10日 00:01:40: uKFoqoJusE
>>01
難しいことではなく、次の2点に反論があるのでしょうか。
▼円高の原因は30年続いた輸出超過にある。
▼30年も続いた輸出超過の原因は海外よりも「輸出業界に有利な政策」「輸出競争力に比して人件費が安い」に尽きる。

人件費は日本のが高いですね、だから日本のが中国より輸出競争力があると言えるのではないでしょうか。


03. 2011年3月10日 02:49:43: IZJkzuNDmA

かなりいかさま論理を信じているようですね
それでは、1台10000ドルの車をアメリカで売ったとしま
アメリカから50万円分の小麦を買ったとしましょう
少し乱暴ですがどちらも利益が20パーセントと考えます
日本の自動車メーカーはドルから円に換金します1ドル80円として80万円です
それだけの金額は為替に影響はあるはずですね
もちろんアメリカが売った小麦も5000ドルに換金されます
ここで問題なのは日本から言えば30万円分アメリカからお金を勝ち取ったことになります
アメリカ側から言えば、アメリカで還流するはずのお金が5000ドル分日本で
還流しているということになります。すなわちその分失われたのです


次に利益の側面で見て見ると日本企業は16万円儲けています
これを従業員10人に8万円だけ渡したとしましょう。そして残りは内部留保とします
アメリカの小麦輸出商社は8万円儲けています。これを従業員5人に6万円渡したとします
1人当たりでみると日本の従業員8000円、アメリカの従業員12000円です
アメリカの従業員の方が高い給料を貰っています
そら安い給料で当然国際競争力は上がりますよ
日本の場合企業が儲かってもお金を回さないので従業員に購買力が生まれない
すなわち、国全体でお金を回さない仕組みが出来上がっている
だから企業栄えて国滅ぶ構造が出来上がる

ただ仕組みはもっと複雑です
というのも自動車をつくるのにほとんどの原材料は輸入ですからその分、資源輸出国にそのお金が入ります
だが、トータルで見て日本は貿易大黒字国ですから同じことです



04. 2011年3月10日 07:29:09: BW3zrA4caY
菅原晃

03. 2011年3月10日 02:49:43: IZJkzuNDmA

については、完全に間違いです。

(1)貿易黒字=広義資本収支赤字のバランスシート上の概念。

 企業の貸借対照表と同じで、「もうけ・損」という概念は、貿易黒(赤)字にはありません。勝ち負けではありません。「儲け・損」は、損益決算書の概念です。

 貿易黒字は必ず資本収支赤字になります。貿易赤字は資本収支黒字になります。
ただそれだけのことです。「貿易黒字はどこへいったのか」の答えは、資本収支赤字なので、「海外への資金提供額=海外資産になった」です。日本国内に還流するものではありません。
 一方、資金提供を受けた国も、別に、海外に借金をして大変なことになっているわけではありません。その国の株式保有や社債・国債保有者・銀行預金者が「外国人」になっただけのことです。

 輸出=企業の儲けです。企業は円に換え、給与や、支払いに充てます。ですが、輸出−輸入の貿易黒字は、「もうけ」ではありません。もし、「もうけ」とするなら、「輸入=損」としなければ、成立しません。もちろん、「輸入=損」ではありません。

 国際収支をどう理解するかが、「経済学」者か、「経済」論者かの分かれ道、すなわち、「リトマス試験紙」になります。もちろん、後者は、間違いです。


05. 2011年3月10日 11:10:02: x0XMDt2kTM
いい加減嘘論理を垂れ流すなよ
御用学者が

06. 2011年3月10日 12:50:25: cqRnZH2CUM
>>03

きちんと貿易収支や経常収支の定義や、理論
そしてマクロ経済学の基礎を勉強した方がいい


07. 2011年3月10日 13:06:24: cqRnZH2CUM
>貿易黒字は必ず資本収支赤字になります。貿易赤字は資本収支黒字
ただそれだけ

そういうことなのだが、未だに世間では誤解が多く、それが既得権者に政治的に利用されているようだ
http://www.mof.go.jp/1c004.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%8F%8E%E6%94%AF%E7%B5%B1%E8%A8%88


>輸出=企業の儲け

正確には、儲け(キャッシュ化した売上-投資)というより、海外での企業の売上(外需)だな


08. 2011年3月10日 13:55:08: cqRnZH2CUM
上のwiki/国際収支統計や財務省統計を見れば明らかだから必要ないとは思うが
さらに補足しておくと、

厳密には

経常収支=貿易・サービス収支+所得収支+経常移転収支
    =資本収支(=投資収支+その他資本)+外貨準備増減+誤差脱漏
となる

昔であれば大まかに
貿易黒字〜資本収支赤字で良かったが
最近のように貿易収支が悪化している状況では無視できない


09. 2011年3月10日 14:03:57: cqRnZH2CUM
―が抜けた

経常収支=貿易・サービス収支+所得収支+経常移転収支
    =―(資本収支(=投資収支+その他資本)+外貨準備増減+誤差脱漏)

つまり
経常収支+資本収支+外貨準備増減+誤差脱漏=0


10. 2011年3月10日 15:57:55: OIxNYWfJog
経常収支は貿易などの差額に過ぎないけど
資本収支って貸借ではないの?
いくらでも赤字を出せるならデフォルトする国ないよね。
アメリカはドルを印刷できるから何とか持ってきただけ。
でもその信認も揺らいでいる。

国際分業、確かに効率的ですよね。
では明治の関税は間違ってたのか。
後進国は自前の産業が育たない。何時までも他国の企業の支配下にいろということかな。
食料の供給はどうやって保証するの。


11. 2011年3月10日 16:34:48: cqRnZH2CUM
>いくらでも赤字を出せるならデフォルトする国ないよね。

かって米国に海外から莫大なマネーが流れ込んできたが
そのときの米国民や米国財政は豊かだったように
経常収支と国家の財政赤字とは関係がない

単に海外からの投資が増えている(資本収支黒字)だけだから
いくら経常赤字が増えても財政は大丈夫

米国が双子の赤字だったときは、
米国内産業がそれを政治的に利用して日本叩きを行ったが
結局、ダメな産業はダメになっただけで
重要なのは、他国と競合しない分野を伸ばすこと


>後進国は自前の産業が育たない。何時までも他国の企業の支配下にいろということかな。食料の供給はどうやって保証するの。

逆だよ。中国や日本の歴史を見ればわかるように
産業構造が転換して豊かになると、為替も強くなり
食生活も肉食が増えて贅沢になって需要が増える
そして安く食糧を海外から輸入できるから、
食糧の自給を問題になってくるだけだ

今後、日本は人口が高齢化&減少し、
貧しくなって輸入もできなくなるから
あまり心配しなくても大丈夫だろう



12. 2011年3月10日 16:38:44: cqRnZH2CUM
いずれにしても重要なのは、内外からの投資を誘うような
制度、インフラ、教育、治安などを整えることだ
それができている国が豊かになり、
そうでない国は貧しくなる

13. 2011年3月10日 17:06:10: qYO48jdcFc
余り必死で出鱈目を流すな
海外に移転した資本はいつ日本に戻るんだ
おまえらは経済学者というより自国経済破壊論者なんだよ

14. 2011年3月10日 17:12:38: OIxNYWfJog
>かって米国に海外から莫大なマネーが流れ込んできたが
そのときの米国民や米国財政は豊かだったように
経常収支と国家の財政赤字とは関係がない

建国の時代のこと?
投資収益が見込めれば、資本収支黒字でも問題ないよね。

>単に海外からの投資が増えている(資本収支黒字)だけだから
いくら経常赤字が増えても財政は大丈夫

双子の赤字など、財政が赤字だから経常が赤になるのではないの。投資収益の期待できない赤字だから問題となる。

>逆だよ。中国や日本の歴史を見ればわかるように
産業構造が転換して豊かになると、

自由貿易で産業構造が転換するの?
先端産業は先進国の大企業にかないっこないよね。

>為替も強くなり
食生活も肉食が増えて贅沢になって需要が増える
そして安く食糧を海外から輸入できるから、
食糧の自給を問題になってくるだけだ

いつでも輸入できるという保証はあるの?
為替は食糧不足になればいきなり円安ということもある。
農地は簡単に復活できない。どんな場合でも食料は自由流通するという保証はあるの?

>今後、日本は人口が高齢化&減少し、
貧しくなって輸入もできなくなるから
あまり心配しなくても大丈夫だろう

人口減になると一人当たりGDPも減少するの?


15. 2011年3月10日 17:23:23: OIxNYWfJog
>いずれにしても重要なのは、内外からの投資を誘うような
制度、インフラ、教育、治安などを整えることだ

重要なインフラってバカ高い公共料金、公務員人件費、地代、家賃を下げることじゃないの。
一番重要なインフラは個人消費。個人消費が伸びない国では投資なんて伸びないんじゃない?


16. 2011年3月10日 18:41:12: cqRnZH2CUM
>先端産業は先進国の大企業にかないっこないよね。

中国、韓国、日本、米国も昔は後進国だったな
個人消費も全然なかったが
今はどうだ?

>いつでも輸入できるという保証はあるの?

そんなものあるわけないだろ
北朝鮮を見てみろ
貧困で国内で飢饉があったらどうにもならない


17. 2011年3月10日 18:50:34: uKFoqoJusE
経理の話しではないのです

次の2点に反論があるのでしょうか。
▼円高の原因は30年続いた輸出超過にある。
▼30年も続いた輸出超過の原因は 海外よりも「輸出業界に有利な政策」「輸出競争力に比して人件費が安い」この2点に尽きる。

すなわち輸出産業は日本経済を駄目にした、これが結論です、反論があれば理屈でお願いします。


18. 2011年3月10日 18:51:53: cqRnZH2CUM
米国だって食糧もGDPも豊かなのに医療崩壊でフードスタンプだし
欧州のホームレスの数は半端ない
それでも貧しい途上国に比べればマシということだな

冷戦後、今までの日本のポジションに膨大な途上国が入ってきたが、
北欧などに比べ、日本はほとんど何も改革をしなかった
そのツケが今、回ってきたってことだろう


19. 2011年3月10日 18:59:08: cqRnZH2CUM
>▼30年も続いた輸出超過の原因は 海外よりも「輸出業界に有利な政策」「輸出競争力に比して人件費が安い」

上の根拠は?

>>1 にあるように
普通は、国内の投資(消費)不足=経常黒字 と解釈する
人件費や政策は関係ない



20. 2011年3月10日 19:38:30: OIxNYWfJog
>▼円高の原因は30年続いた輸出超過にある。

経常黒字が円高トレンドを作ったのはその通りだと思います。

>▼30年も続いた輸出超過の原因は 海外よりも「輸出業界に有利な政策」「輸出競争力に比して人件費が安い」この2点に尽きる。

最近は海外で安く、日本で高くという二重価格も言われてますが。(二重価格にしないと競争できなくなった)
昔は良くて安いものを消費者に提供する。これが日本企業のポリシーだったような気がします。欧米企業は出来るだけ高く売るというのがポリシーみたいです。この差が貿易黒字に結びついたのではないでしょうか。もちろん政府の後押しもありましたが。

>すなわち輸出産業は日本経済を駄目にした、これが結論です、反論があれば理屈でお願いします。

貿易黒字が悪いものとは思えません。投資適格の国に資金をリターンしている場合は。(成長力があり成長原資を必要としている国)
問題はむしろ個人消費の低迷です。
三宅久之氏が愚かなことを言っていました「買いたいものが無い」
困窮者(買いたくても買えない)がいるから景気対策、が叫ばれているのではないでしょうか。困窮者がいなければ景気対策など要りません。
問題は「買いたいものがない」という人にばかりお金が集まり、「買いたくてもお金が無い」という人にお金が行かない経済構造にあるのではないでしょうか?


21. 2011年3月10日 19:43:10: uKFoqoJusE
>>19
賃金を上げれば輸出は減る、下げれば輸出は増える。これは経済の原則ですよ
最低時給を1000円にすれば輸出は減る、2000円にすれば輸入超過になると思うよ。
この理屈も成り立たないと言うのですか

中国も人件費が安いことが原因で輸出超過になっている。だから元高を要求すべきでなく賃金の引き上げを要求すべきですよ。


22. 2011年3月10日 19:52:01: OIxNYWfJog
>米国だって食糧もGDPも豊かなのに医療崩壊でフードスタンプだし
欧州のホームレスの数は半端ない
それでも貧しい途上国に比べればマシということだな

ありあまるモノの中で、みなさんまずしい途上国よりマシだから我慢しなさいということですか?


23. 2011年3月10日 20:54:54: cqRnZH2CUM
>ありあまるモノの中で、みなさんまずしい途上国よりマシだから我慢しなさいということですか?

我慢してジリ貧を選ぶのか、改革を行うのかは国民が決めることだろう
高齢者は逃げ切ることができるから、そっちを選ばれたらどうにもならないね


>最低時給を1000円にすれば輸出は減る、2000円にすれば輸入超過になる

根拠は?

過去の経験から言えば、さらに中小の倒産と空洞化が加速し
雇用が減って、賃金総額は減り、輸出も内需も減って、
国民は貧しくなりデフレ圧力も高まると思うよ

そこで外から原料インフレが来ると、さらに内需も外需も減って
GDPやCCPIは下がっていくだろうね


24. 2011年3月10日 21:01:37: BW3zrA4caY
菅原晃

>▼円高の原因は30年続いた輸出超過にある。

>▼30年も続いた輸出超過の原因は 海外よりも「輸出業界に有利な政策」「輸出競争力に比して人件費が安い」この2点に尽きる。

-----------------------------

 また、経済常識=経済学的非常識を伝えることになりますが、よろしくお願いいたします。

 輸出超過(モノ・サービス)の取引は、原因ではなく、資本取引の結果になります。

 確かに、国際収支表は、モノ・サービス取引→資本取引と記載しますので、「貿易(モノ・サービス)が主、資本が従と捉えがちです。

 ですが、実際には、資本取引→モノ・サービス取引という結果になります。

 GDPの三面等価です。

分配面 Y(GDP)=C消費+T税公保険+S貯蓄
支出面 Y(GDP)=C消費+I企業+G政府+EX-IM外国

上記よりC+T+S=C+I+G+EX-IM
      S=(G-T財政赤字)+I投資(企業が主)+EX-IM外国

 このように、その年の国民の貯蓄Sが、その年の財政赤字・投資(企業が主)・外国に貸し出されていることが分かります。貯蓄と言うのは、タンス預金も含め、「消費に使わなかった全てのカネ」のことです。これが、政府負債と、企業の株・社債・金融機関からの借り入れ・外国の日本からの借り入れに回ります。

 これらは、日本の国富+金融資産を形成します。

 そして、もう一つ、 S=(G-T財政赤字)+I投資(企業が主)+EX-IM外国

の式は、同時に、誰がY(生産財・サービス)を購入したかを示します。つまり、

 S=(G-T政府の投資・消費)+I投資(企業が主)+EX-IM貿易黒字

と同意です。国民が生産した財・サービスを、家計(消費者)に代わって購入したのは、(1)政府(2)企業(3)外国となります。この(3)が貿易黒字です。

 このように、貿易黒字(実物経済)は、「国民の貯蓄超過=国内でカネを使い切っていない(資本取引)」から生まれるのです。

 現在、資本取引額>貿易(財・サービスの取引)額となっており、前者は後者の90倍(2007年)あります。昔は貿易額と資本取引額はおよそ1対1の関係だったのですが、バーナンキFRB議長が、「尻尾(資本取引)が犬(実物経済)を振り回す」というほど、資本取引によって、実物経済が振り回される世の中に変わったのです(昨今の資源高騰はまさに如実)。

 そして、資本の自由化は、1973年以降の「変動相場制」によって、もたらされました。それまでの日本の「貿易黒字」なんて、GDPの1〜3%台でした。

 しかも、固定相場制だったので、輸出拡大=資源輸入拡大だけど、手持ちのドルが少なくて(S42年まで、海外旅行に行くにも、ドル持ち出し制限がありました)輸入できず、結果輸出も伸びない(これを国際収支の天井という)ほど、資本(外貨=カネ)が自由に手に入らなかったのです。

 それが変動相場制になって、各国中銀による為替介入の必要性がなくなり、市場で自由に資本取引が出来るようになりました。株も、社債も、国債も、土地も、海外通貨も、海外預金も、世界中の誰もが、自由に出来る世の中に変わりました。

 日本の、海外投資(海外への資金提供=資本移動)も活発になり、貿易黒字も必然的に拡大しました。

 そして、85年プラザ合意で、「ドル高是正」のために、各国が協調介入し、「ドル安=円やマルク高」になり、現在に至っています。85年まで、ヨーロッパ旅行なんて、とんでもなく贅沢でしたし、ジョニ黒なんて、高嶺の花でしたし、ベンツなんて超高級車でした。それが、海外旅行は当たり前、舶来ウイスキーのありがたみも薄れ、ベンツも400万を切って買えるようになりました。

 輸出超過になったのは、資本取引の自由化→日本の海外投資(外貨準備増含む)=海外の日本に対する借り入れが増大したからです。ですので、日本は、海外に対する純資産が240兆円を超え、世界一の債権国になっているのです。この海外の純資産額=過去の貿易黒字額(正確には経常収支黒字額)と同じ額なのは、言うまでもありません。

 貿易黒字は資本輸出入(日本の貯蓄超過)から生じるのです。我々が消費せずに貯蓄するという意思決定をした段階が「原因」、それが海外への投資に回り(国内で貯蓄を使い切っていない)、結果的に貿易黒字になります。

 経済的常識をひっくり返す議論に見えるかもしれませんが、「経済学」的にはイロハのイに相当する「常識中の常識」になります。

 


25. 2011年3月10日 21:05:10: cqRnZH2CUM
そもそも今回の貿易赤字転落の意味をわかってるのかな
輸入総額は伸びていない(つまり実質減)、外需が激減したのだ
これは企業利益を直撃するから、今後の雇用へのダメージは油断できない

これが一時的なものかどうかは、今後の展開次第で
(個人的には長引かないし大して悪化もしないと見ているが)
波及シナリオが実現した場合の日本へのダメージは冗談ではすまない


26. 2011年3月10日 21:10:19: OIxNYWfJog
>我慢してジリ貧を選ぶのか、改革を行うのかは国民が決めることだろう
高齢者は逃げ切ることができるから、そっちを選ばれたらどうにもならないね

改革とは何ですか?

>いずれにしても重要なのは、内外からの投資を誘うような
制度、インフラ、教育、治安などを整えることだ

ということですか?

ありあまるモノのある中で、何で投資を誘わなければ成らないのですか?
(もちろん通常ベースでの投資は必要)

モノベースで考えたら分かりやすいのでは。
純輸出の分、日本は海外に多くモノを出している。それでもなお且つ国内にはモノが溢れている。それでなんで投資を誘わなければ成らないのですか。


27. 2011年3月10日 21:22:59: cqRnZH2CUM
>ありあまるモノのある中で、何で投資を誘わなければ成らないのですか?

現時点では消費財(モノ)に関しては現状では供給過剰だから、あまり心配しなくていいが、
このまま国内に労働生産性の高い産業が育たず、新興国に負けていけば、いつかはインフレに転じる

しかも今後必要とされる財・サービス(医療、介護、安全な食糧・・)が十分低コストで供給されておらず、
GDPのかなりの部分を占める公金を投入する必要があることが問題だ

これも長期的には、激しいインフレ圧力として働いてくる
(餓死者が続出するほどではないだろうが、今よりも、遥かに貧しい生活水準に
落ち込むことになる)

そのためには、規制改革、インフラ整備や法整備、調達等予算決定システムの高度化など多くの改革が必要となることは間違いない


28. 2011年3月10日 21:24:32: BW3zrA4caY
>そもそも今回の貿易赤字転落の意味をわかってるのかな
輸入総額は伸びていない(つまり実質減)、外需が激減したのだ
これは企業利益を直撃するから、今後の雇用へのダメージは油断できない。

(1)貿易赤字転落=広義資本収支黒字拡大のことです。「転落」という表現自体、「貿易黒字はもうけ」という、一般的誤解に基づいています。

(2)輸出も伸びていますが、輸入が資源高騰で大きくなったのが原因です。

産経新聞:輸出が2・9%増の4兆7562億円と小幅な増加にとどまる一方で、輸入は15・6%増の5兆1506億円と大幅に増えた。

(3)そもそも、貿易黒字(EX-IM)は、日本のGDP(GDI我々の給与総額)の1%程度なので、雇用にダメージはまったくありません。日本は、「輸出立国」なのではなく、「内需が98%以上」の内需王国なのです。


29. 2011年3月10日 21:54:57: uKFoqoJusE
>>23
最低賃金を2000円にしても輸入超過にならなければ、3000円にしましょう
これでも輸入超過にならないと言うのですか、
なら輸出税をかけましょう、これなら輸入超過になりますね。
そもそも輸出超過が続く限り円高は続きますよ、

▼円高になって、輸出が伸びない、これで破綻するのは馬鹿げたこと、これではなく賃金上げて輸出を減らす、これを提案しているのです。

▽対外純資産残高(日本銀行による)、09年末、単位兆円
日本 +266、
中国 +168、
ドイツ+119、
----
米国 −315(08年末)、
英国  −27
フランス−67(08年末)
日本はいくら溜め込めば気が済むのか。
※日本、中国、ドイツは輸出競争力に比して人件費が低いから輸出超過になる。ドイツはユーロ権なのでレートや関税に関係ないので輸出には好都合ですね、だがユーロ圏では国家間に格差が生じますね。
だからユーロ圏ほど「輸入額=輸出額」が必要と思うのです。



30. 2011年3月10日 22:19:39: uKFoqoJusE
>>28
赤字は22ヶ月ぶりというから、今後とも赤字が続くとは限りませんが、2〜3年続けば望ましいですね。
円安になるから。30兆円くらい赤字にしたいですね。

だが馬鹿げていますよね賃金下げてまで無理して輸出した結果で円高、この円高で輸出が停滞し輸入超過とはなら賃金上げて「輸出額=輸入額」にしておけば円高にならなかったのに、

だから輸出産業は日本経済を駄目にした、と言えるのです。
たこが自分の足を食ったのと同じですね。


31. 2011年3月10日 22:24:14: OIxNYWfJog
>このまま国内に労働生産性の高い産業が育たず、新興国に負けていけば、いつかはインフレに転じる

そのための投資は何時の時代も常時、行われているのでは? その結果として現在のモノあまりがあるのでは。

では現在は何の問題の無い状態のですか。

>しかも今後必要とされる財・サービス(医療、介護、安全な食糧・・)が十分低コストで供給されておらず、
GDPのかなりの部分を占める公金を投入する必要があることが問題だ

基礎的インフラ、公共料金、公務員人件費、地代、家賃、帰属家賃を下げなければ、コストの削減は難しいのでは。税金の投入よりそちらが先では。

>これも長期的には、激しいインフレ圧力として働いてくる
(餓死者が続出するほどではないだろうが、今よりも、遥かに貧しい生活水準に
落ち込むことになる)

ありあまるモノの中で餓死者が出るんだから、モノが無くなったら大変でしょうね。


>そのためには、規制改革、インフラ整備や法整備、調達等予算決定システムの高度化など多くの改革が必要となることは間違いない

投資や改革は何時の時代も行われているのでは。
私には個人消費が伸びないのが一番の問題だと思われます。


32. 2011年3月10日 22:42:32: YuryYbDewM
>>28
>産経新聞:輸出が2・9%増の4兆7562億円と小幅な増加にとどまる一方で、輸入は15・6%増の5兆1506億円と大幅に増えた。

前年同月比だな
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110308/fnc11030809120005-n1.htm

前月比では輸出が2割減、輸入は1%の微増だ
http://www.mof.go.jp/bop/1g2301.pdf

>。ヨ転落」という表現自体、「貿易黒字はもうけ」という、一般的誤解

そんな誤解はしていないが

>。ハ3。ヒそもそも、貿易黒字(EX-IM)は、日本のGDP(GDI我々の給与総額)の1%程度なので、雇用にダメージはまったくありません

じゃ、なんでリーマン後の外需ショックであれほど雇用が減ったのかな


>>29
別に円高は問題ない
問題は新興国と競合する国内産業の労働生産性の低下や投資不足で、賃金や雇用が減少していることだ


33. 2011年3月10日 22:42:41: OIxNYWfJog
>だから輸出産業は日本経済を駄目にした、と言えるのです。
たこが自分の足を食ったのと同じですね。

輸出はそんなに問題はありませんよ。
国内にはモノが溢れているのですから。

インドのセン教授が言ってました。絶対的食料不足の飢饉は無かった。飢饉は格差により起こった。
つまりモノが溢れている状態ですから、格差が小さければ、日本は今、一番良い状態なのです。


34. 2011年3月10日 22:53:23: YuryYbDewM
>>31
>基礎的インフラ、公共料金、公務員人件費、地代、家賃、帰属家賃を下げなければ、コストの削減は難しい

そういう改革もしなければ将来の税金投入がさらに増えるね


>投資や改革は何時の時代も行われているのでは。

あまり改革も投資も行われていないから労働生産性が低下し貯蓄過剰になり、財政赤字が世界最大になったと思うが

>私には個人消費が伸びないのが一番の問題だと思われます。

個人消費を伸ばすには、やはり何らかの対策(改革)が必要では?


35. 2011年3月10日 23:17:30: OIxNYWfJog
>あまり改革も投資も行われていないから労働生産性が低下し貯蓄過剰になり、財政赤字が世界最大になったと思うが

???生産性が低下して何で貯蓄過剰になるのですか?

>個人消費を伸ばすには、やはり何らかの対策(改革)が必要では?

個人消費を伸ばすのは簡単です。


36. 2011年3月11日 01:35:58: jSPtJlUyhI
>>あまり改革も投資も行われていないから労働生産性が低下し貯蓄過剰になり、財政赤字が世界最大になったと思うが
>生産性が低下して何で貯蓄過剰になるのですか?

少し考えればわかると思ったが
投資不足=貯蓄過剰
投資不足=>労働生産性低下
財政構造の改革不足=>財政赤字拡大

>>>私には個人消費が伸びないのが一番の問題だと思われます。
>>個人消費を伸ばすには、やはり何らかの対策(改革)が必要では?
>個人消費を伸ばすのは簡単です。


じゃ大した問題じゃないってことか


37. 2011年3月11日 03:50:29: M3mssBwoks
為替1ドル250円を100円へ落とした犯人は中曽根康弘である、JAL123を墜落されて、プラザ合意で円高を容認した。中曽根こそ日本をダメにした真犯人である。
企業は悪くない。
悪いのは中曽根と悪徳官僚である。

38. 2011年3月11日 06:56:46: BW3zrA4caY
菅原晃

>赤字転落・・・「転落」は否定する時に使いますが。
>輸出が2割減、輸入は1%の微増だ・・輸出はもうけ、輸入は損ではありません。

 そもそも、貿易赤字だろうが、黒字だろうが、GDP(GDI=我々の所得)にはまったく影響ありません。(寄与度には当然純輸出は関係あります。経済成長で貿易黒字拡大する・・・・などという議論は無意味ということです)

 そもそも、「貿易黒字」を拡大したかったら、不況にすればよいのです。

(S-I)=(G-T財政赤字)+(EX-IM純輸出)

 ですから、左辺がプラス贈・・・つまりI投資減=不況だと、右辺もプラス贈になります。

 バブル期、「貿易黒字」は縮小し続けました。当たり前です。景気が良いので、投資が活発になり、(S-I)が減少したからです。税収も伸び、(G-T)も減少、というか、「黒字」にさえなりました。当然(EX-IM純輸出)も減少します。

 一方、失われたその後の10年は、GDP減の97→98は「貿易黒字増」ですし、04年〜07年の「戦後最長の景気回復期」は「貿易黒字減」なのです。リーマンショック後の08年→10年は、GDPが35兆円も減る(名目)という、「戦後最大の大不況」でした。当然「貿易黒字」は08〜09年と「拡大」しています。「不況で増える」のです。

 だから、「貿易黒字」を伸ばせなどという考えは、「経済学的にトンデモ論」になります。

 アメリカは世界最大の貿易赤字国ですが、そのGDPは、2000年以降の10年間で、1.6倍になっています。
 フランスも、オーストラリアも、イギリスも、イタリアも、全て「貿易赤字」国ですが、GDP(GDI=国民所得)は増え続けています。そして、これらの国は、「1人あたりGDPでは、すべて日本国を上回っています。日本はイタリアよりも、「豊か」ではありません。

 日本の高度成長期、1961年、1963年は「貿易赤字」ですが、GDPは伸び続けました。

 貿易赤字だろうが黒字だろうが、どっちでも構いません。そんなもの、会社の利益の1〜2%(貿易黒字のGDP割合比)について、「ああだこうだ、大問題だ」と会議で主張しているようなものです。1〜2%も重要といえば重要かもしれませんが、本質は「違うだろう」ということです。会社の利益向上には、主要な利益部門の98%をどう伸ばすか、どう効率よくするかを考えた方が、会議は建設的になります。

 問題はGDP、特に一人当たりGDPが伸びない、下降していることにあります。

>リーマン後の外需ショックであれほど雇用が減ったのかな

 前提が違います。TPP参加についての話をしているので、世界的大不況下についての話をしているわけではありません。

 そもそも、戦後最長の経済成長(2004年以降でしたっけ?)は、異常な(というのは戦後日本では突出した)外需に頼った成長でした。背景には円安があります。
 外需(貿易黒字)ですから、その利益は海外資産として積みあがります。貿易黒字=資本赤字。日本国内に還元するものではありません。戦後最長の経済成長といっても、国民にその実感はなかったのは当たり前です。その外需がこけたのが「リーマン・ショック」です。
 
 世界的大不況下」で、輸出企業(例えば当時派遣切りでいすづが取り上げられました)が雇用を削減すれば、たとえ当時に「TPPに参加していただろうが、しなかっただろう」が、まったく関係ないことが分かります。

 


39. 2011年3月11日 07:21:06: BW3zrA4caY
 菅原晃

>リーマン後の外需ショックであれほど雇用が減ったのかな

 前提が違います。TPP参加についての話をしているので、世界的大不況下についての話をしているわけではありません。

----------------------------

すみません。同時に投稿しているので、自分で書いていて、わけが分からなくなってしまいました。下記テーマのコメントも合わせてご参照下さい。

「アメリカが強いるTPP日本人家畜化政策の問題と矛盾と突く sagakara」


40. 2011年3月11日 09:14:22: uKFoqoJusE
>>32
>別に円高は問題ない
>問題は新興国と競合する国内産業の労働生産性の低下や投資不足で、賃金や雇用が減少していることだ

賃金を下げて輸出超過にし円高にしているから問題なのです
日本の輸出競争力は世界一ですよ、こんなに円高でも輸出超過なのですよ。
その結果そのため30年間で260兆円も輸出超過残高は世界ダントツ

例えば韓国を例に
韓国の09年の財政

対日輸出217億7,084万ドル

対日輸入494億2,752万ドル

対外債務残高4,019億2,200万ドル

(出所) ジェトロ

※韓国は債務国だからウォン安になって当然で輸出には好都合、それに債務があるので輸出に力を入れるのは当然ですね、日本とは違うのです

※日本の輸出競争力は凄いですね、こんなに円高ウォン安にも関わらず韓国への輸出額は輸入額の2倍なのですね。


41. 2011年3月11日 12:19:38: cqRnZH2CUM
>>32
>>40
>賃金を下げて輸出超過にし円高にしているから問題なのです

ロジックがループしているよ
一体、何が解決すべき本当の問題なのかを理解したら?

>円高でも輸出超過

だから円高も貿易黒字も、それ自体は問題ないってw


42. 2011年3月11日 12:23:46: cqRnZH2CUM
>>39


反射的に思い込みで書くのではなく
もう少し、コメントする相手の文章をきちんと読んだ方がいい

あと教科書的知識も現実を反映しているから重要だが
実際の経済統計を見ずに、教科書的知識だけで
経済を判断しようとするのも危険だな


43. 2011年3月11日 14:19:11: OIxNYWfJog
(40)
>賃金を下げて輸出超過にし円高にしているから問題なのです

賃金を企業が無理やり下げているわけではないでしょう。
賃金は市場原理、市場におけるパワーで決まります。
いくら安いと言っても、総理が賃上げをお願いしても上がりません。
賃金が決まる市場構造そのものに問題があるのでは?


44. 2011年3月11日 22:55:59: uKFoqoJusE
>>43
同一労働同一賃金の法整備が必要
法整備がないのは先進国では日本ぐらいではないでしょうか、

雇用環境も福祉も欧米以下!
日本は「世界で一番冷たい」格差社会
http://diamond.jp/articles/-/2319



45. 2011年3月11日 23:49:14: OIxNYWfJog
(44)
>同一労働同一賃金の法整備が必要
法整備がないのは先進国では日本ぐらいではないでしょうか

それがなかなかむずかしい状況だとおもうのですが
http://www.freebbs.biz/tree/treebbs.cgi?no=1131&reno=no&oya=1131&mode=msgview&page=0&user=japan


46. 2011年3月12日 01:43:09: cqRnZH2CUM
>http://diamond.jp/articles/-/2319
>日本企業ではインサイダー(内輪の人間、つまり正規社員)の雇用保護が強いので、アウトサイダーの非正規社員が不利益を被ることになる。皮肉なことだが、日本が本当に市場原理を導入していればこのようなことは起こらないはずだ。
 本来は労働組合が何とかすべき問題だが、企業内組合なのでアウトサイダーのために本気で闘おうとはしない。

日本では大企業の正社員を中核とする社会システムからの改革が全く進んでいない
だから正規非正規の格差が大きく、安全網の整備もできていない

この状況で最低賃金だけを上げても、中小の倒産が増えるだけで全く問題の解決にはならないってことだ

もっと効果的な対策があるのだから、そっちを選ぶのが賢い人間のすることだが
既得権労働勢力に仕切られている民主党には無理ってわけだな


47. 2011年3月12日 07:43:48: OIxNYWfJog
(46)
>日本企業ではインサイダー(内輪の人間、つまり正規社員)の雇用保護が強いので、アウトサイダーの非正規社員が不利益を被ることになる。皮肉なことだが、日本が本当に市場原理を導入していればこのようなことは起こらないはずだ。
 本来は労働組合が何とかすべき問題だが、企業内組合なのでアウトサイダーのために本気で闘おうとはしない。
日本では大企業の正社員を中核とする社会システムからの改革が全く進んでいない
だから正規非正規の格差が大きく、安全網の整備もできていない

日本は中国、東南アジア諸国との賃金競争の状態にあります。このような状態の中、労働組合は、その力を失いました。企業はさすがに正規社員の賃下げまでは抵抗が大きいので踏み込めません。従ってその皺寄せが非正規労働者に行きます。

無理に同一労働、同一賃金にすれば日本のデトロイト化、中小零細企業の倒産が起きます。本来は中国、東南アジア諸国との同一労働、同一賃金、賃金の上方での平準化が起きればよいのですが、現実的に出来ません。(これが経済だけのグローバル化の弊害)
日本の大企業には支払い余裕があるといいますが、企業とは最大利益を目指すもの、生産拠点が海外移転が有利で最大利益になるなら、当然、その方向に動いていきます。

>もっと効果的な対策があるのだから、そっちを選ぶのが賢い人間のすることだが
既得権労働勢力に仕切られている民主党には無理ってわけだな

どのような対策があるというのでしょう?


48. 2011年3月13日 10:30:34: BW3zrA4caY
菅原晃

39さん

>あと教科書的知識も現実を反映しているから重要だが
実際の経済統計を見ずに、教科書的知識だけで
経済を判断しようとするのも危険だな

 実際の統計数字をふんだんに用いて、解説していますので、ぜひ、ブログ
『高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門』をご参照下さい。

 このコメント欄では、スペースが足りなくて、数字・グラフを使用できないだけです。忖度願います。


49. 2011年3月13日 12:14:51: JTPzROzBgs
>>47

企業の投資意欲を高め、労働者の最低限の生活を保障するような
低コストで効率的な手段を、実施すればいい

安全網整備 、規制緩和=既得権の排除を実行する

具体的には、市場、社会・財政状況に応じて柔軟な政策を、地方が中心になって行うことだね

1、安全網整備
 生活保護の申請を簡易化し、一方で物価に合わせて、現状より大幅に給付額を下げる
 フードスタンプと格安住居(カプセルホテル)の提供
2、規制緩和 既得権の排除
 関税を撤廃し、食料などが低賃金でも購入可能にする(その代わり大規模低コスト農家には補助金を給付)
 正社員労働者の整理解雇の解禁
 借家人の権利を制限し、払えない者は退去させる
 一方で、空住居への課税を厳しくすることで格安での住居の提供を可能にする
 資産課税
 所得税の累進度を高める
・・・


50. 2011年3月13日 12:41:22: uKFoqoJusE
賃金を上げて「輸出額=輸入額」を、レート120円くらいに、調整していたら賃金は相当上がったし、消費も伸び景気は可成り良かったはず。

輸出超過が諸悪の根元ですよ


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