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2011年3月7日
当面の大事なことの見通しと意志決定
3月3日は忙しい日でした。
3月15日前後に書店店頭に並ぶ徳間書店刊の拙著『「包みこみ」と「確信」が今後の決め手』の校了日が3月4日でした。だから3月3日中に再校を終り、付加する記事を書き、この日の間に出版社に送らねばならなかったので、朝から「てんてこまい」をしていました。
それは急に、この本のさいごに(「あとがき」のあと)に、「日本はねらわれている。2−3年中に国家破綻の可能性あり。気をつけよう」という文章を、2000字分ほど付加したからでもあります。S&Pの日本国債の格下げやムーディーズの動き、そして日本国債10年ものの金利の高騰から考えて、世界の格付け会社やヘッジファンドなどが、日本と日本国債をねらいはじめた可能性がありますので、一筆どうしても日本人のためにその大事なポイントを付けたしたかったのです。
詳しくは拙著をお読みください。
これら当面の大事なことや、その対応には重大な意志決定が必要だからです。
3月3日の午後から夕方にかけて、何人かの人が訪ねて見えました。もちろん前からお会いする約束をしていた人ばかりですが、その中のお2人から、むつかしい相談をうけました。
1人は弁護士さんで、私とは特に親しい人です。
「中国はどうなりますか? 副島さんやベンジャミンさんは“大丈夫、経済成長はつづく。潰れない”と言っていますが、船井先生の御意見は? また顧問先で中国に進出したいという会社が多いのですが、安全に進出するためには、どういう方法がいいでしょうか」という御質問です。
私の意見は、昔から、企業としては、中国はリスクがありすぎるから、物を買うのはよいが、売るのは先方から「売ってほしい」というものだけを、一つ一つ先金をもらうことにして売ること以外は、「合弁会社であれ、何であれ、進出しない方がよい」ということで一貫していました。
いまの中国の将来性には、ほとんど期待できない……と私は見ているからです。
必ず近々に大暴動が発生し、いまの共産党政権では、それを止めることは不可能だろうとも思うのです。多分、中国は大きくさまがわりするでしょう。
もちろん、大事な隣国であり、13億人もの人口を抱える国ですから上手に発展してほしいのですが、自由の抑圧やその支配の形態は、戦前、戦中の日本以上のもようです。
おそらく、この辺で180度国の方針を変えないと、一つの国家としてうまく運営できなくなるように思います。いわんやいまはIT時代。ムリな報道統制などは、どうしても、かえってマイナス効果です。
この日の結論は「中国と対等条約を結んでいるシンガポールの会社とでも合弁企業をつくり、その会社を主にして進出する以外、いい方法はないでしょうね」というような答になりました。
そのあと、ある上場会社のトップが見えました。専門部門では、日本一の会社です。そのトップからはつぎのような話しがありました。
「リビアはどうなりますかね。カダフィが亡命するか、死をえらぶしか仕方がないと思うのですが、それはいつ頃でしょうかね。その時に原油や商品価格はどうなるでしょうか?」というストレートな御質問でした。
私を含めて、だれでも、このような近未来のことには興味がありますが、それははっきりは分らないからです。私にも分りません。しかしこういう時の私の予測はどういうわけか過去30年ほど、ほとんど外れなかったので、いまでもこういう相談が相つぎます。
「はっきりは分りませんから、責任は持ちませんよ。
ただ私の勘では、今月中くらいに、はっきりするような気がします。
いずれにしても原油高は止まり、原油は暴落するでしょう。
マクロにみると、金余りで物不足なので、インフレ、金利高、国債安は今後はさけえないでしょうが、当面、金、銀、以外は下がるでしょう。
まあ目先のことが大事なのは分りますが、私がいま言えるのは、日本やアメリカの国債を持っていらっしゃるのなら、すぐ売ること。これからはマネーゲームというかゼロサムゲームというか、虚業的なこと、いわゆるバクチや投機は、経営者としては、おやめになることですね。詳しくは、もうすぐ出る私の本にこれからの時流などを詳しく書き足しましたので、それでもゆっくり読んで決めてください」ということで終りました。
そのあと、このホームページの3月4日付けの原稿を書いたり、送られてきた池田整治さんの著書の『マインドコントロール2』(ビジネス社刊)を読んだり、「にんげんクラブ誌」の、私への羽生善治さん(将棋名人)と奥田祐斎さん(染色家)からの質問にこたえたりで、3月3日は、あわただしい一日でした。それでも、私はもう気楽な身分なので、昔に比べると、1/3〜1/4の忙しさでした。
ともあれ、私はいま日本人であることに幸せを感じています。
世界でもっとも安全、安心な国。信用のある国。
経済的にも、それなりに人並み以上の国。休みが多く、人たちが平和ぼけしている国。10年で10人以上も首相が変り、政治家と役人がおちぶれた国。彼らは、もうリーダーでもエリートでもありません。これはすばらしいことです。
こう考えますと日本は本当によい国です。
GDP増とか経済拡大を考えずに生きていけるこの日本国に誇りを持ちましょう。
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