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米国はディフォルトの嵐となり消滅へと突き進むだろう・スカイウォーカー(自称・世界の警察は今や「世界のお荷物」のようです)
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/215.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2011 年 3 月 05 日 16:49:10: 4sIKljvd9SgGs
 


http://blog.livedoor.jp/sky7777777777/#
2011年03月02日21:27
カテゴリ米国はディフォルトの嵐となり消滅へと突き進むだろう。 昨年の11月から急速に米国州債など地方債の売りものが続出状態であって、イリノイ州、カリフォルニア州、ニュージャージ州債が急落しているのだ。先々から予言するように、州債のデフォルトは近く現実的に引き起こり、続々連鎖するようにディフォルトの嵐が吹き荒れることになるだろう。これにより州政府の予算計画が破綻し公務員の給与の遅配が始まり、州政府に対し抗議デモが激化し大暴動に発展することになる。この大暴動に軍が動員され、実弾で応戦となり内乱に発展することになるだろう。これが全米に連鎖し、米国内は大混乱に陥る。ドルは大暴落し釣瓶落とし状態となるだろう。突然、連邦政府は崩壊を引き起こすのだ。米国はあっけなく消滅することになるだろう。これはもう私が数年前から予言してきたことだ。これは米国内で予期されていたことであって、日本の自衛隊は米国に派遣され、暴れまわる暴徒に銃口を向けることになる。米国内は戦場となるだろう。米国崩壊に伴い中国も体制崩壊することになる。韓国はもはや金融危機の入り口に立ってるのだ。間もなく大パニックが連鎖するだろう。ニュージーランドで地震が起こったがこんなものは近所に犬を散歩させる程度のことだ。世界各地で大パニックプログラムが作動することになる。だから、用もないのにチョロチョロと海外に出て行かない方がいいと私は思う。下手すると二度と日本に帰ってこれなくなるかもしれないからだ。米国は世界の警官を自認し世界中に米ドルを流通させ軍を派遣してきた。これが米国を基軸とする世界秩序を構成していたのだ。現在、世界各地で暴動が引き起こっているのは、米国自体の弱体化に伴うものなのだ。この米国基軸の世界秩序が突然消滅するのだ。傘下の地域は軒並み体制崩壊を引き起こし、無政府状態化してしまうだろう。米国自体が崩壊すれば、それを母体とし運用される国際金融資本関連の組織が困るからそうはならない、と思うかもしれないが、国際金融資本はボーダレスなのだ。米国という国家が崩壊しても企業は生き残るのだ。先に米国債よりもトヨタ債の方が信用度が高いと言ったのはこのような理由なのだ。
 

 

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コメント
 
01. 2011年3月05日 18:43:55: Pj82T22SRI
米国の場合、州で暴れてるのは公務員だけで大衆は冷めてる
米の連邦崩壊はあるとしても、サウジや中国の崩壊の大分後だろうし
彼らも生き延びるために、バラマキや仮想敵作りを行うから
そう簡単には潰れない

>米国債よりもトヨタ債の方が信用度が高い

トヨタは先日、AA−に格下げされたよ


02. 2011年3月05日 22:52:33: n2oqI539fw
chaos(混沌)
・・・懐かしきでる単で重要語彙だったな。

カオスはbigビジネスチャンスということだな、メリケン君。

たとえ自由の女神がイモトアヤコ顔になっても驚かないぞ。


03. 2011年3月06日 04:29:45: NoB4T4uYVg
阿修羅さんへ
アメリカは911がそうだったように、国内のとんでもない不祥事などを隠すために、戦争をおっ始めようとする。
今回のリビアの問題で海兵隊を地中海に派遣したようだが、三月四日危機を誤魔化すためにまた戦争しようとしているのだろうか?
(こうして深読みするのは、彼らはバレたら実行しないだろうと考えているからですよ。)

格付け会社の評価で思い出したことがあって、格付け会社はこぞってサブプライムローンを優良指定していたような記憶がある。
リーマンショックの原因であるサブプライムローンの格付けもまともにできなかった格付け会社を信用するのは「とてつもない大馬鹿者」でしかない。

何でもいいから「自分で判断しろ」と言っておこう。

    自分で判断するためには、情報を自分で集めなければならない。
    しかし、人はすぐに怠ける。
    怠け心は情報を集める努力を拒む。
    だから、格付け会社の出す情報に頼る。
    その結果、損をするのは自分自身。
    原因として挙げられるのは「心は怠ける」こと。

解りましたか?


04. 2011年3月06日 04:58:07: NoB4T4uYVg
阿修羅さんへ
訂正
海兵隊ー>海軍
うろ覚え知識で書いて、間違えました。
申し訳ございません。

05. 2011年3月06日 05:42:28: mHY843J0vA
>米国の場合、州で暴れてるのは公務員だけで大衆は冷めてる

それも一部の州だけですね
自己責任に基づく内向き姿勢も強まっており、日本と違って米国は再び経済成長へと向かっていく可能性が高そうです

    「アメリカ型の対立軸はどうして日本政治では機能しないのか?」

    ■ 冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)

 ■ 『from 911/USAレポート』               第500回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「アメリカがリビア情勢に感じている恐怖感とは?」

 ここ数週間、中東での「デモ」は多くの国での政変やリビアの内戦にまで発展して
いますが、ちょうど同じ時期にアメリカでも「デモ隊」が激しい行動を続けています。
といっても、政権打倒というわけではありません。ウィスコンシン州などでの知事と
組合の対決が泥沼化する中でのデモです。各州では、新任の共和党知事などが「州職
員の団体交渉権」を認めないという強硬姿勢を取っており、実際に「団体交渉権禁止
の法制化」を進めるなど対立が激化しています。特にウィスコンシン州のウォーカー
知事と公務員組合の対立は、ここへ来て知事が「団体交渉権を主張する公務員は、順
次解雇する」と宣言、デモ隊はこれに対して更に対決の士気が上がっており、連日
ニュースのトップで伝えられています。

 同じような対立構図は連邦政府にもあります。連邦の「財政再建」にはオバマ政権
も積極的なのですが、やはり「大きな政府論」から発想する民主党と、「小さな政府
論」を根本に持っている共和党では、財政をどう立て直すのか具体論が噛み合わず、
予算や関連法案の審議が暗礁に乗り上げていました。ワシントンでは、久しぶりに財
源ショートによりクリントン政権当時以来の「ガバメント・シャットダウン(政府閉
鎖)」になるのではという雰囲気になりましたが、とりあえず閉鎖という事態は回避
されています。

 更にリビア情勢に対するアメリカの姿勢ですが、カダフィ政権が「残った正規軍+
傭兵の兵力」を立て直して反攻に出ている中、陸海の交通の要衝の攻防戦、そして市
街地への空爆などで一般市民の犠牲が増える可能性、更には東部のベンガジ油田への
空爆などが懸念される事態になっています。ヒラリー・クリントン国務長官とスーザ
ン・ライス国連大使の「女性コンビ」は「あらゆる選択肢を除外しない」としてカダ
フィに退陣を迫っていますが、アメリカとしては決して腰が据わっているわけでもな
いのです。

 今週は、統合参謀本部議長と国防長官による会見があったのですがリビアへの「飛
行禁止区域(NFZ)の設定」について、「NFZを設定するというのは制空権を取
ることで、リビア国内から軍用機が離陸したら即撃墜しなくてはなりません。という
ことは戦争を覚悟しないとできないわけですが、イラクとアフガンの問題を抱えてい
る現状では不可能です」とピシャリ、全く議論の余地はないというのです。これも、
元はといえば、財政再建には「軍事費も聖域化せず」というオバマ政権と与野党の合
意に基づいているわけです。

 こうした一連の政治的対決も、妥協や説得による決定も全ては、アメリカの場合
「大きな政府論」か「小さな政府論」かという軸を中心に議論がされ、対決がされ、
そして決定がされます。勿論、軸の設定には他のやり方もあるかもしれません。です
が、いずれにしてもこうしたアメリカ式の「対立軸と二大政党による意思決定」を長
年見慣れてしまうと、どう考えてもこうした方法が「便利」だと思わざるを得ないの
です。

 何と言っても、現代の政治は「カネ」が全てです。税収と債務と歳出、このバラン
スの中で、可能な政策を行う、現代社会における政治とはこれに尽きるわけです。で
すから、政府としてカネをかける(大きな政府)か、かけない(小さな政府)かとい
う軸は、ありとあらゆる議論において至極自然なものであり、激しい政争があっても
結果的に落とし所が見つかるのだとも言えるでしょう。そのためには、軸がしっかり
していて、対立が真剣であって、しかも議論の中身に実態が伴っていることが必要で
す。

 そうした観点から日本の政治を見ていますと軸の不在どころか、軸のねじれや軸の
交錯など、秩序とは無縁の混乱状態のように見えます。主要なものでも、現在進行形
の「混乱の構図」を四点ぐらい指摘ができるように思います。

(1)自民党が一貫して取っている「民主党は公約違反だから下野せよ」という理屈
が良くわかりません。例えば、谷垣総裁は「予算と公債特別法案をここで通すより、
倒閣した方が政策決定のスピードは早まる」というロジックで内閣を追及しています。
そこで言われているのは、消費税にしても日米関係にしても、自分たちの主張に接近
してきた菅政権の変化を歓迎するどころか、「民主党のマニフェスト違反」だという
論法での非難なのです。私は一瞬、谷垣総裁が「民主党のマニフェストは正しい」と
いう立場に変わったのかと思いましたが、勿論そんなことはなく、政局のパワーゲー
ムの中でその方が「攻勢が表現できる」からやっているだけだと思います。民主党の
中で軍事外交について最も自民党に近い前原外相を追い詰めようとしているのも理解
できません。

(2)小沢氏とそのグループの頑固な姿勢が良くわかりません。いわゆる4億円の出
所が、政界再編に伴って行き場を失った助成金や、時効になった違法政治献金などの
説明不可能なものであるならば、そしてそれを言いたくないのであれば黙って政界を
去るべきです。そうではなくて明らかに「全てを説明しても違法性や世論の反発を受
ける要素もない」と思うのなら説明すべきでしょう。それもしないということは、自
分たちには「非はない」つまり「正義」だから、あらゆる弾圧は政治的で自分たちに
はむしろ「被害者の正義」があるというロジックなのでしょう。ですが、思いつめた
このグループの動きは「政策の対立軸」を作るより壊す方向に作用しているように思
えます。

(3)その小鳩グループが「対立軸」を壊している具体的な例は、河村市長など「維
新」グループとの接近です。河村市長の「減税」というのは「極端な行革」をすれば
名古屋のような豊かな地区は減税が可能だという持って行き方ですが、そうした「破
壊手法」を試しているのは、国政や大阪のような破綻した財政を救うためのモデルケ
ースのようなものだと思っていました。一方で、小鳩グループの「減税」というのは
「消費税率アップ反対」の公約に固執するなど「菅=与謝野の増税路線へのアンチ」
が中心のように見えます。河村Gが「政府の極小化」志向なら、小鳩は「政府の維持
か肥大化」なので全くの呉越同舟に見えるのですが、他に意味のある共通点は見えま
せん。政治的に菅政権を「挟み撃ち」にしようというのでしょうが、「対立軸」はガ
タガタになります。

(4)東京都知事選の位置づけが分かりません。国と地方が破綻しつつある一方で、
東京都だけは地方債が国際マーケットで優良という評価を得ているように財政は潤沢
です。この恐ろしいほどのコントラストとは別に、都市間競争で東京は上海に負けて
いるとか、ムンバイやサンパウロに対抗すべきだという人もいます。ということは、
(A)東京の富を地方や中央政府に移転すべき、(B)東京の富は国際競争力の維持
向上のために再投資すべき、(C)東京の富はあくまで都民に還元すべき、という三
つの方向があり、福祉や教育、行政サービスの水準や文化的な投資をどのレベルに設
定するか、などの各論が付加されて選択肢になるのではと思います。そう考えると、
現在の人気投票的なドタバタをしているヒマがあるはずはないと思うのです。

 そうは言っても、これほどまでに財政が厳しい状況になり、その一方で公的サービ
スへのニーズが高まっている時代に、どうして「カネをどう使うか?集めるのか?」
という単純な対立軸すら形成できないのでしょうか? それは日本人が劣っていると
か、日本の政治家がダメだという以前に構造的な理由があるはずです。今度はこちら
を考えてみようと思います。

 まず、制度的な問題があります。この欄で何年にもわたって取り上げてきた「党議
拘束」が一つの要素です。首班指名だけでなく、個々の法案に至るまで全て党議拘束
をかけるために、政党同士が「力と力の対決」になると政策論とか対立軸などは吹っ
飛んでしまうからです。そんな中、議院内閣制では「議会制民主主義」が「政策の結
論を出すため」ではなく、総理のクビを取り総理の座をつかむということがゲームの
目的になってしまっているわけです。

 この「党議拘束」に加えて、中長期的な危機感に根ざした政治ができないというの
は、「政党の集合離散」が容易なためかもしれません。党議拘束と首班指名のパワー
ゲームだけでなく、政界再編がらみでの思惑という「目先の大事」に目が眩んで、政
策論より節操のない政争に走るという要素もあるように思います。90年代の政治改
革の際に、政権担当可能な二大政党制確立の問題と、選挙や政治の公営化の問題が同
時に進められたあたりに問題の根があるのではないでしょうか。少なくとも、比例代
表で当選した議員の離党を禁止するとか、小選挙区で勝った議員が離党した場合はそ
の得票を「新しい所属政党」に移して比例の当選者を修正するとか(例えばの話です
が)、民意と議席の「切り離し」をさせないことが必要のように思います。

 対立軸があいまいなまま東京都知事選が異常に注目されるのは、知事の公選という
制度には「党議拘束」も「再編」も無関係であり、民意がストレートに人選に反映す
るからでしょう。非常に単純化して言えば、党議拘束で一人ひとりの議員を縛ってお
くことが、逆に各議員が自由を求めるには離党しかないという結果になり慢性的に
「再編」が取り沙汰される、その結果として政策より政局という「政治」がまかり通
り、結局「何も決まらない」というところに問題の根があるのではないでしょうか?
考えてみれば、小沢一郎氏というのは、その象徴だとも言えます。政策軸による結集
とその軸の安定、首班指名以外での党議拘束の解除、課題はこの2点に集約できるよ
うに思います。

 考えて見れば、ウィスコンシンのウォーカー知事がやっていることは、大阪の橋下
知事がやっていることと問題の根は共通なのです。どうにかしないと最後はカネが尽
きて資産管理団体になってしまう、そうすれば地域経済も破滅してしまう、その危機
感も共通です。手法がやや乱暴なことも、対立が激しいことも、その一方で今の時代
はこうした対立は避けては通れないということも同じだと思います。

 ですが、曲がりなりにも「自発的な財政再建」へ向けて「大きな政府論の民主党」
と「小さな政府論の共和党」が本格的な論戦に入ったアメリカの中央政界と比べると、
政争と集合離散に明け暮れる日本の永田町には大きな差があります。問題は制度にあ
るという観点から「決定可能な政治」へ向けて具体的な動きをすべき時だと思うので
す。


06. 2011年3月06日 10:03:36: F2N1TIbf6E
>05さん、長すぎ。コンパクトに・・でないと途中で飽きられます。
ペンネームで投稿し、自分でみだしをつけて・・

07. 2011年3月06日 10:34:44: SDcyKWgB2k
なぜ日本は安全だと考えるのでしょうか。日本とアメリカは東ドイツとソ連と同じ運命をたどるだろうしそれは小手先の方法では変えられない。仙波さんが「警察は信用してはいけない。自分の身は自分で守りなさい」と講演会で言った意味は大きい。日本もアメリカももう無法地帯になっているのです。ただそれをマスコミが報道しないだけです。銃を個人所有できない日本は警察が腐敗したらあとは悪い勢力の奴隷になるか死ぬか冤罪かの選択がまっているだけです。反撃はできないのだから、アメリカよりひどいのだという認識が必要です。そして警察は日本どこでも裏金で腐敗していると仙波さんは言っています。

08. 2011年3月06日 13:50:52: MiclAIQxUg
FEMAキャンプ始動かい?

09. 2011年3月06日 14:50:19: MiclAIQxUg
”ドルの世界通貨としての役目は、終わった。”
― 温家宝首相、ワォール・ストリート・ジャーナルでのインタヴュー

超大国と世界通貨は、切っても切り離せません。中国は、元を、世界通貨に押し上げ、各国は、ドルから元に切り替えなければならないでしょう。元世界通貨化によって、中国は、自然エネルギー確保などを有利に進めるでしょう。世界資本という寄生虫は、ワォール街から上海へ移るでしょう。
http://www.realzionistnews.com/?p=613

リビア: シオニストのプラン
”シオニスト勢力はイラクで友好的にオイル・ビジネスを行っていました。でも、それは、フセインがゴールドを要求し始めるまでです。アメリカのスポークス・マン、ウィリアム・クリスタルはUSのリビアでの軍事的参入を呼び掛けています。アメリカ兵士を含め、多くの罪のない血が流れるでしょう。新たに添えられるリビアのリーダーは、シオニスト勢力の操り人形でしょう。去る月曜日、クリスタルは、国営放送ラジオでカダフィーをフセイン(絶対悪)に例えました。なぜでしょう?カダフィーが、権力を握って40数年、突然にです。シオニスト勢は、カダフィーとオイル・ビジネスをしてきました。そして今、カダフィーの蓄えた財を盗む時なのでしょう。中産階級を吸い尽くす時です。カダフィーは、シオニストの計画に反し、イスラエルを批判して来ました。そして、プーチン首相と武器売買の相談を始めました。これは、中東のパワー・バランスを崩すことになり、カダフィーの最後を意味します。中東での騒動は、総ておなじパターン、同じ結果です。エジプトは何を徳しましたか?ゼロです。イスラエルのマスター・プランは、フル・スロットルです。全ては、シオニスト世界統一主義の矢理くちです。中東だけではなく、貴方も私も含まれています。”
http://www.youtube.com/watch?v=H2mzhcgq0AU&feature=player_embedded

国を富ませ、中産階級を太らせる、そして侍して富を吸い上げる; 残るのは、一部の特区権階級と働きアリの下僕たち。だね?
http://www.anti-rothschild.net/main/07.html


10. 2011年3月06日 20:37:41: MiclAIQxUg
09訂正します。

世界資本という寄生虫は、ワォール街から上海へ移るでしょう。

世界”金融”です。


11. 2011年3月06日 20:57:37: FXt94AZiVQ
>>09さん、同意する点と異論と。

まず基軸通貨としてのドルですが、5年くらい前からそう言われ続けています。
「ドルの世界通貨としての役割は終わった」と。

しかし今だに世界はドル中心に回っています。温家宝は元が基軸通貨になるとでも思っているのでしょうか。とんでもない。元が世界決済の通貨になるとは考えられません。沈み行くドルに不安と苛立ちを感じながらも、元はドルにしがみついていくしかないでしょう。そして待っているのがインフレの物価高です。十分な食糧を輸入することもできず、中国国内に社会不安が走ります。経済的混乱はデモなどの動乱が過激化することを意味します。その時を虎視眈々と狙っているのがアメリカではないでしょうか。そのときこそ中国国内に仕掛けておいた爆弾があちこちでバンバンとはじけるのです。民衆は広場に繰り出し叫ぶのです。「フリーダム!」と。「中国に民主主義を!」と。

リビアに関しては大方同意です。おっしゃるとおり「国を富ませ、中産階級を太らせる、そして座して富を吸い上げる」です。

アメリカは膨らみすぎた赤字を親米政権の元首や官僚の貯金箱を割ることで何とかしのごうとしているのです。そこまでアメリカの台所事情は瀕しているのです。

石原知事は4月の選挙には出馬しないそうですが、ひょっとしてはしご外された?とするとケイマン島かスイス・ジュネーブかわかりませんが、預けておいた莫大な虎の子、気になりますよね。他にもご動揺の窮地に立たされている人がいるのではないでしょうか。たくさん。高級官僚の方々は?大丈夫ですか?


12. 2011年3月06日 22:01:52: 55wcKcFBTQ
アメリカの覇権が終焉するという話は以前から出てきているが、ドルに代わる基軸通貨という話しになると簡単ではあるまい。 ドルに対する信用が毀損していることは確かだが、ユーロ・円・元などがドルに代わる基軸通貨になれるわけでもない。 多分エジプト・リビアと続いている騒動がサウジに飛び火して、反政府勢力が実権を握ってドル以外の通貨でも原油は売るとでも言い出せば、ドルの基軸通貨は崩壊するだろう。 金や銀での決済と言うわけにもいかないしSDRにもならないと思う。 元は国内の治安が悪化して基軸通貨どころじゃあるまい。 アメリカがデフォルトにでもなれば世界中が大混乱となり、自由貿易や金融市場が一時とまるのだろうか。 WSJやFTは賛成しないだろうが、恐らくはユーロと円と言うことになる可能性が高いと思う。 アメリカで暴動騒ぎが起きても、自衛隊が派遣されることは先ず無いと思う。 N.T 

13. 2011年3月07日 19:56:59: cqRnZH2CUM
>トヨタは先日、AA−に格下げ

日本の格付けパラドックス−企業格付け、国債を上回るのは異常か

* 2011年 3月 7日 9:12 JST
 
 【東京】米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)が先週末、トヨタ自動車の格付けを「AA」から「AA−」に1ノッチ引き下げたことに伴い、同社は自らの国の政府よりも信用がある企業だけが入れる日本の最優良企業クラブのメンバーから脱落した。
 

  そもそも最優良企業の格付けがその国の政府の格付けを上回っているという信用市場のパラドックスは、日本の最優良企業の財務規律がしっかりしているのに対し、日本政府は過去10年間にわたって一段と浪費を重ねたという事実を反映している。

  日本の債務水準は1990年代初頭にはゼロだったが、現在では国内総生産(GDP)の200%以上に膨らんでいる。S&Pの日本企業担当者は「われわれはソブリン格付けを天井とは必ずしもみておらず、(特定の企業格付けにとって)一つの制約要因とみなしている」と述べた。

 S&Pとライバルのムーディーズ・インベスターズ・サービスはいずれも、日本企業数社について、強いキャッシュフロー、豊富な流動性、限定的な資金必要額、日本以外の地勢的な多様性、国内市場での独占的な立場を理由に、日本政府を上回る格付けをしている。

 S&P、ムーディーズ両社から最優良格付けを得ているのはNTT、NTTドコモ、武田薬品工業、キヤノンの4社だ。

 S&Pは先週、トヨタを格下げて「AA−」とし、日本国債など政府債務格付けと同一水準とした。ムーディーズはこのほか、JR東日本、東京ガスを「Aa1」に格付けしている。これは日本国債の「Aa2」を1段階上回っている。ムーディーズは日本国債をS&Pより1段階高く評価している。 

  ムーディーズは先月22日、日本国債の格付け見通しを「安定的」から「「ネガティブ」」に引き下げ、格下げ方向で検討することを明らかにした。

 S&Pはこれに先立つ1月27日、日本国債を「AA」から「AA−」に引き下げている。これは、NTTが10年物社債 700億円を2年ぶりに発行した翌日だった。NTTは同社債の利回りを1.317%とし、10年物国債を0.08%上回る水準としたが、格付けは国債を上 回るのだから、理論的にはこれを下回っても調達できたはずだった。しかし、格付けというものは社債発行条件の設定にあたり一つの要因になるにすぎない。

 NTTの最大の株主は日本の財務省で36.6%保有しているが、NTTの格付けはこれまで日本政府の財政難の影響を受けていない。ムーディーズの日本社債担当者は「政府は財政難だが、NTTやNTTドコモといった企業に対する影響は限定的だ」と語った。

 先進諸国では異例だが、最優良企業の格付けが本国政府の国債の格付けより高いのは、日本だけではない。S&Pが2月3日に公表した報告では、世界で政府のソブリン債格付けを上回る企業ないし地方公共団体は約85に上っている。これらの国は21カ国で、アルゼンチン、アイルランド、イタリア、ニュージーランド、ポルトガル、ロシアなどだ。

 一部の債券市場関係者は、こうした個々の企業格付けについて、その企業が本拠を置く政府の格付けと切り離して見るのが妥当か疑問視している。パインブリッジ・インベンストメントの債券担当者は「企業が政府のソブリン債よりも格付けが上というのは若干不安な気持ちにさせられる」と述べ、「格付け会社はあまり全体像に配慮しないようだ」と語った。

 こうした逆転した格付けに批判的な人々は、企業は政府と異なり、増税もできないし、債務支払いのため紙幣を増発することもできないと指摘する。気まぐれな消費者需要や製品の安全性などに伴う事業リスクは、ソブリン債につきもののマクロ経済リスク以上に企業にとって深刻な問題になりうるというのだ。 

 ただ、債券トレーダーらは、格付けの高い企業が国債より安全な社債を発行しているからといって、投資家が日本国債から逃避する兆候は全くないと指摘する。たとえそうした逃避があったとしても、社債の発行残高は国債市場の規模に比べてほんのわずかだから、逃避需要に応じるのは不可能だろう。これは最優良企業にとって特に当てはまる。それはこうした企業はほとんど社債を発行しないためで、これが格付け会社が高い評価を与える理由の一つにもなっている。

記者: Chester Dawson WSJ


14. 2011年3月07日 20:34:33: cqRnZH2CUM
リスク回避いつまで続くか

 
海外投資家、中長期の米国債保有増やす−利回り上昇抑制に寄与 (1) 

3月7日(ブルームバーグ):米国外の投資家は期間が長めの米国債の保有を増やしており、こうした債券が米国債全体に占める割合は信用市場が凍結した2008年以来の高水準に達している。こうした状況は、インフレ加速懸念が広がる中で、利回り上昇抑制に寄与している。

  米財務省が先週発表した統計によると、海外勢が昨年12月時点で保有する米国債4兆4400億ドル(約366兆円)のうち、中長期債が占める割合は90%と、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが破綻した08年9月と同水準となった。米景気回復がまだ疑問視され投資家が短期国債の安全性を重視していた09年10月には、同割合は 83%に低下していた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は世界的に食品・エネルギー価格が上昇してもインフレが抑制されると判断しており、長期債保有へのシフトは、海外勢がこうした見方に同意していることを示すものだ。一方、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏は先週、インフレ率上昇や6月末のFRBによる6000億ドルの米国債購入終了予定を考慮すると、米国債利回りは低過ぎると警告している。

  台湾2位の生命保険会社、新光人寿保険(台北)で米国債購入を担当するジール・イン氏は「米国のインフレは大きな問題ではない」と指摘、10年債利回りが3.5%に上昇すれば保有を増やす計画だとし「私は強気だ」述べた。

中国

  BGキャンター・マーケット・データによると、米10年債(表面利率3.625%、2021年2月償還)の利回りは先週、8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.49%となった。

  財務省の最新データによると、FRBに次ぐ米国債の大口投資家である中国は、中長期の米国債保有残高が昨年12月時点で前年同月比39%増の1兆1450億ドルに達した。一方、短期の米国債は154億ドルと、78%減少している。

  プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の1社、バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの米金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏は「中国が引き続き米国債市場を大いに支えている」とみている。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 山口裕子 Yuko Yamaguchi yuyamaguchi@bloomberg.net Editor: Fumihiko Kasahara記事に関する記者への問い合わせ先:Susanne Walker in New York at swalker33@bloomberg.netWes Goodman in Singapore at +65-6212-1568 orwgoodman@bloomberg.net
更新日時: 2011/03/07 12:38 JST


世界の国債に総崩れのリスク、同時引き締めなら94年に匹敵の恐れ(1) 

3月7日(ブルームバーグ):新興市場の中央銀行は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ開始時点でもなお金融引き締めを続けているなら、早ければ来年にも1994年のような世界の国債相場の急落を引き起こす恐れがある。

  これはJPモルガン・チェースのチーフエコノミスト、ブルース・カスマン氏が発する警告だ。同氏は新興国の指標金利が最近の上昇を考慮しても依然として2008年の平均を約200ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下回っていると分析し、インフレ調整すると、今年は新興国のリセッション(景気後退)時の最低付近で終了すると予想。潜在的なインフレ水準も上向きつつあるとみている。

  同氏は新興国の中銀がより迅速な行動に二の足を踏むことで、国内のインフレ抑制に失敗し海外のインフレもあおり、新興国とFRBが同時に金融政策を引き締めることになりかねないと指摘。同時の政策シフトで、金融市場は94年と同様の状況に追い込まれると懸念する。94年当時の投資家は当初、FRBによるインフレ対策への意気込みに疑念を抱いていたが、政策当局がフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を2倍近くに引き上げ、米国債相場は3%強の下落を演じた。

  ニューヨーク連銀の元当局者であるカスマン氏は「政策調整が同時に勢いを増す状況を強いられれば、市場を崩壊させるような力が生じる要因となる」と指摘。さらに、こうしたシナリオは今後1−3年で展開する可能性があり、「リスク資産に大打撃を加えるだろう。債券相場は殺される」と述べた。

             後手に回る

  新興国と先進国の中銀総裁らは7日、スイスのバーゼルで開く国際決済銀行(BIS)総裁会議の場で協議する。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は3日、4月にも利上げに踏み切る可能性に言及し、ドイツの2年物国債相場は2週連続で下落した。

  ブルーゴールド・キャピタル・マネジメントのマネジングディレクター、スティーブン・ジェン氏は2月28日にロンドンで開かれた会合で、新興市場国債は既にアンダーパフォームし始めており、新興国中銀がインフレ対策で「後手に回っている」との見方から今後も低調が続くとの見方を示した。JPモルガン・チェースのGBI−EM指数によれば、新興市場国債はドルベースで昨年10月半ば以降、約1.2%下落した。

  ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのジム・オニール会長は、新興国がインフレの抑制力を失いつつあるとは思わないとしながらも、世界の経済成長が予想よりも急ピッチに加速し得るなら、米国の10年債利回りはすぐに5%に達する可能性があると予想。「私が最も懸念しているのは1994年のような債券の大規模な急落だ」と付け加えた。3月4日の同利回りは 3.49%だった。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 守護 清恵 Kiyoe Shugo + kshugo@bloomberg.net Editor:Akiko Kobari,Yoshito Okubo記事についての記者への問い合わせ先:Simon Kennedy in London at +44-20-7330-7086 orskennedy4@bloomberg.net
更新日時: 2011/03/07 12:55 JST

ユーロ高に隠れたソブリン債危機−EU首脳会議前に不安高まる(1)


15. 2011年3月07日 22:19:09: KFuzmLTxQQ
ゴールドマンとかモルゲン発の英訳は聞くな!嘘だ!

自分で訳せ。


16. 2011年3月08日 08:54:27: 4QIIsM4Kjo
事実上、固定相場制の管理通貨である人民元が、ドルに代わって基軸通貨になることは、現状ではありえない。アメリカは巨額の債務を負っているが、世界最大の軍事力を持っている以上、無理矢理にでも生き残るだろう。格付けについては、リーマン・フレディマック・ファニーーメイにトリプルAを与えたインチキぶりを考えれば、考慮にも値しない。

17. 2011年3月08日 10:59:56: cqRnZH2CUM
>>15
自分でやれ

【社説】「大きすぎて潰せない」は健在―米金融改革法で大手銀優位が加速
2011年 3月 7日 18:03 JST

 将来の銀行救済を避ける、というのが、昨年成立した金融規制改革法(ドッド・フランク法)の謳い文句だった。しかし、そう信じる向きはあまりにも少ない。そこで米連邦預金保険公社(FDIC)のシーラ・ベアー総裁は、次は本当に違う、ということを市場に説得するためのキャンペーンに着手した。


Bloomberg News
バーナンキFRB議長とベアーFDIC総裁
 ベアー総裁は4日、大手格付け機関のスタンダード&プアーズ(S&P)に書簡を送付した。S&Pは、他の多くの金融機関と同様、ウォール街が危機に見舞われた際、米政府がまた救済に踏み切るのではないかと考えている。この政府による支援の可能性があるからこそ、S&Pは、最大手の金融機関に高い格付けを付与している。

 ベアー氏の書簡は、大手銀行とその債権者がFDICの新たな破たん処理プロセスで処理されることになった場合、(救済ではなく)罰を与えることをS&Pに確信させる内容だった。政府はもう救済に来ないのだから、大手銀行が高い格付けを付与されることはない、というのがベアー氏の主張だ。

 規制当局の長が大手銀の格下げを本気で求めるということは、金融危機が過ぎ去ったことの象徴と考えられるだろう。ベアー氏がこの件で唯一権限を持つ当局者なら、投資家は、倒産の自由が戻ってきたと考え始めるかもしれない。

 しかし、投資家は、まだ別の考え方をしている。米連邦準備理事会(FRB)とFDICの最近のデータによると、最大手銀は依然、格下のライバルに対する優位性を享受しており、ある尺度からすれば、その優位性は金融規制改革法が制定された7月以降、拡大している。

 そのFDICのデータとは、銀行が資金調達にどの程度コストを払うかを示すものだ。金融規制改革法により、最大級の銀行とその債権者に対する政府支援の可能性がなくなったとすれば、債権者が中小銀より大手銀への資金提供を優先させるという姿勢は、多かれ少なかれ弱まることが予想される。しかし、同法案の可決後にあたる2010年の下半期、1000億ドル以上の資産規模を持つ銀行は、他のカテゴリーの銀行よりも明らかに低い資金調達コストのメリットを享受していた。

 FDICは銀行に関する統計を収集するが、FRBのデータは銀行持ち株会社に関するものだ。FRBのデータは第3四半期までしか入手できないが、資金調達が最大手のプレーヤーに有利であることを示している。クレディ・アグリコル証券(米国)のマイク・マヨ氏の分析によると、銀行持ち株会社上位10社は、その下の40社よりも有利子負債に対する支払金利が平均で29ベーシスポイント(bp)低かった。

 FDICは、大手銀が資金調達で有利なことは認めたものの、政府の救済があるとの見方からではなく、大手銀の商品構成上、現在のような低金利環境が特に追い風となるためだと指摘した。

 確かにFDICの指摘は正しい。2002年から04年にかけての超緩和局面においても、大手銀はライバルよりも調達コストを特に低く抑えていた。資産規模が数億ドルに達すると規模のメリットはあまり働かないとの調査報告もあるものの、最近のデータは、最大級の銀行が、規模の拡大に伴い効率性を高められることを示唆している。

 大手銀は、危機以来、何年もフリーマネーを享受しており、規模のメリットもさらに長く続いている。金融規制改革法が本来の意図に沿って機能するなら、特別な政府保護がないことは、少なくとも大手銀の競争力を削ぐ方向に作用するはずではないか。危機後の資本増強の強制が銀行をより安全にしたとの指摘もあるが、そのような変革は、昨夏の金融規制改革法の可決のかなり前から始まっていた。

 FDICのデータで注目に値するのは、金融規制改革法発効後の数カ月間に、大手行の優位性が加速したと思われることだ。預金以外の有利子負債に関するFDICの統計をみると、大手銀の調達の優位性は、この「大改革」が制定される前の昨年上半期よりも、下半期にむしろ拡大している。資産規模1000億ドル超の銀行と100億〜1000億ドルの銀行を比較すると、第1四半期に71bpだった大手行の資金調達の優位性は、オバマ大統領が法案に署名し、「大き過ぎて潰せない」政策をやめると宣言した第3四半期に、78bpに拡大した。この優位性は第4四半期には81bpにまで拡大した。金融規制改革法の世界では、銀行のキングになることが良いことになる。

 カンザスシティー連銀のホーニグ総裁は2日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)を訪れ、大手銀の下位ライバルに対する「大いなる」優位性は、政府の支援(への期待)によるところが大きいとの見方を示した。

 ベアー氏率いるFDICが、大手金融機関の破たんを処理する新たな権限を得たが、その権限は本当に行使されるのだろうか。ホーニグ総裁は、最近のスピーチで、「この枠組みには重大な弱点がある。とりわけ、支払い能力についての最終決定が、市場ではなく、複数の規制当局に委ねられ、最終的には財務長官に任されている。つまり、金融上の決定であるべき問題に政治的な意図が入り込む余地がある」と述べている。

 大手金融機関は金融危機前よりもさらに巨大化し、次の危機時には、”財務長官が誰であろうと”、さらに多くの大手金融機関の救済が予想されることを、ホーニグ氏はわれわれに気づかせてくれた。それは正しいように思える。それは市場の声でもある。金融規制改革法は、大手銀をより巨大に、そして破たんに対してより保護される体質にしている。

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18. 2011年3月08日 11:06:11: cqRnZH2CUM
http://jp.wsj.com/World/China
中国商務相、元の急速な切り上げに反対−貿易黒字は縮小へ
2011年 3月 8日 9:27 JST

【北京】中国の陳徳銘商務相は7日、全国人民代表大会(全人代)に合わせて行った記者会見で、中国としては今年も貿易黒字が縮小することを望んでいるとしながらも、人民元の急速な切り上げに反対の姿勢を示し、他の貿易相手国との緊張緩和には元切り上げ以外の方法を検討していることを示唆した。

 同相は、「中国は輸出を安定させ輸入を増やすことで、貿易黒字を縮小させたいと望んでいる」と述べ、とりわけ米国からの輸入を増やして対米貿易不均衡を是正することが中国の全体の貿易黒字を解消する重要なかぎを握っているとの認識を明らかにした。

 しかし、その一方で元相場の改革は段階的に制御しながら進めるとの中国の従来の立場を繰り返し、元高がインフレ圧力を相殺するとの議論にも懐疑的な見方を表明した。陳商務相は、通貨高は理論的にはインフレを抑制するが、自分の経験からすれば、「実際にはインフレ抑制に働く場合もあれば、そうでない場合もある。輸入構造などに左右されるので、単純に考えることはできない」と述べた。

 陳商務相はさらに、中国政府が輸出依存型から内需主導の経済への移行を最優先としていることを指摘し、輸入拡大のために輸入品に対する関税引き下げを検討していると語るとともに、特に途上国製品に対する関税の一方的引き下げを実施する方針を明らかにした。

 同相によれば、今年の中国の貿易黒字は輸入の増加が輸出の伸びを上回るため、絶対値でも対国内総生産(GDP)比でも縮小する見通し。原材料費の高騰や、労働コストの上昇、世界経済の先行き不透明感などから、中国の輸出見通しは厳しいとみられている。

 陳商務相はまた、同国のレアアース(希土類)の輸出規制について、レアアース開発は環境を破壊するとして正当性を主張。その上で、レアアース開発で他の国と負担を分担したいとの意向を示した。同相によれば、中国のレアアース埋蔵量は世界の約30%なのに対し、世界における生産の比率は90%を超えている。

記者: Aaron Back


19. 2011年3月08日 11:07:40: cqRnZH2CUM
各国中銀、インフレ期待の上昇抑制で結束=トリシェECB総裁
2011年 3月 8日 4:36 JST

 【バーゼル(スイス)】欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は7日、世界の中央銀行各行はインフレ期待の持続的な上昇を回避するために必要な措置を取る準備があるとの見解を示した。


FRED DUFOUR/AFP/Getty Images
トリシェECB総裁
 トリシェ総裁は、「各国の中銀当局者らはインフレ期待をしっかりと抑制し続けるという目的で力強く結束している」と表明。その上で、「われわれが同じ結論に至るという意味ではない」と続けた。

 同総裁は、6-7日の両日開かれた国際決済銀行(BIS)中央銀行総裁会議で議長を務めた。総裁は同会議後の記者会見で、米連邦準備理事会(FRB)をはじめとする一部の中銀が政策金利をあまりにも長期にわたり低過ぎる水準に据え置くというリスクを冒しているか、との質問に答えた。

 トリシェ総裁はこの問題での合意は非常に重要で、そうでなければ人々は各国中銀に対する信認を失うことになると表明した。

 同総裁は、「われわれの見方では、堅調な新興国のけん引のもと、また、先進国の景気回復も確認されており、世界経済が比較的力強いペースで拡大することは確実だ」と語った。

 早ければ4月にも利上げの可能性を示唆しているECBとは対照的に、FRBはこれまでのところ、超緩和金融政策からのシフトを示唆していない。

 トリシェ総裁は、BIS会議に集まった中央銀行当局者らが1月の会議時点と比べ、インフレ圧力の上昇を一層懸念していると明らかにした。

 トリシェ総裁は「原油とエネルギーに関し一層の緊張が見られていることから、1月に同会議で表明したメッセージにさらなる重要性が増していることは当然だ」と言及。「新興国経済ではインフレ脅威の強い兆候が見られていることは明らかだ」と指摘した。

 中東での情勢不安を受けて同地域からの原油供給の中断懸念が高まり、1月のBIS会議以来、原油とエネルギー相場は新高値を更新している。

 また、トリシェ総裁は食品など商品相場の高騰が、世界的に金利が過去最低水準付近となっている環境下で商品市場での高リターンを求める投機筋など、需給以外の現象によるものかどうかについてはコメントしなかった。

 しかし総裁は、世界の食品・農作物の供給を拡大する「適切なインセンティブ」が導入される場合、食品物価高は長期的に対処可能だとの確信を示した。同総裁はその上で、需要拡大がソフトコモディティ(小麦や大豆、コーン、砂糖、綿花、コーヒー、ココアなどの農産物)価格高騰の主因の一つだと言及した。

 トリシェ総裁はさらに、各国政府に対し、世界の不均衡是正の手を緩めないよう要請し、不均衡の縮小は世界経済の持続的でインフレなき拡大の条件だと強調した。

記者: Nina Koeppen and Nathalie Boschat

【コラム】ダウ平均上昇基調も投資家は半信半疑
 米株式が2009年3月に底を打ってから2年が経過したが、相場は素晴らしい上昇基調をたどった。しかし、依然として投資家の間では、これを本格回復と捉えてよいのか半信半疑の見方が多い。。

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モルガン・スタンレー、リビアとの石油取引停止
トヨタ、2020年ビジョン発表へ―取締役数を大幅削減
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ムーディーズ、ギリシャを3段階格下げ
【米国株市況】2日続落、原油高を警戒してハイテク株が安い(3月7日)


20. 2011年3月08日 11:15:55: cqRnZH2CUM
【コラム】雇用統計はよかったが景気はまだ
マーケットウォッチ
2011年 3月 7日 13:58 JST

アダム・ハーシュ

 【ワシントン】景気ウォッチャーは4日朝、ほっと安堵の溜息をもらした。米労働省の雇用統計が久し振りに明るい内容だったためだ。

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Bloomberg
就職斡旋会で開場を待つ人々(2月11日、カリフォルニア州)
 2月に非農業部門の雇用者数が19万2000人増えただけでなく、昨年12月と1月の雇用者数が速報より合計5万8000人上方修正された。失業率も09年4月以来1年9カ月ぶりに9%を下回った。

 しかし手放しで喜んではいられない。この3カ月のペースで雇用が増えても失業率が5%前後のいわゆる完全雇用に達するには2033年までかかる。われわれの陥った穴の深さを勘案すれば、2月の雇用統計の内容も割り引いて考えなければならない。こうした状況では、下院が通過させた共和党主導の政府支出削減策は、景気の2番底懸念を高め100万人の雇用を奪いかねない危険な政策だ。

 労働者階級の生活水準を引き下げている最大の問題はエコノミストの言う「総需要」だ。経済活動――つまり企業、家計、政府の投資と消費――が、雇用を増やすには十分でない。米国経済がほぼ全速力で走っていた2007年には失業率は5%だった。同年12月に景気後退に落ち込み、総需要に1兆ドル(約82兆円)の穴が開いた。

 連邦準備理事会(FRB)の低金利政策と09年に成立した景気刺激策によって需給ギャップは縮小した。昨年1月から150万件の民間部門の雇用が増加し、数百万人がレイオフを免れた。それでも米国経済の総需要不足は8250億ドルにのぼっている。この穴が埋められない限り完全雇用には戻れない。

 では現在、誰がその穴を埋めることができるか。家計は限界まで借り入れをしている。少し改善したが家計の債務は税引き後所得の118%だ。クレジットカードの債務不履行と住宅の差し押さえは高水準。一方、ガソリンや食料価格の上昇が家計を圧迫している。雇用市場が弱く中流層の生活水準が低下している。最新の統計によると平均世帯所得は4万9777ドルで1997年以来の最低となった。

 企業の一部はキャッシュを余らせている。企業の持つ現金は2兆ドル。そして銀行は連邦準備制度にほぼ1兆ドルを預けている。企業業績は景気後退前の水準に回復した一方、法人税は過去最低に近い水準だ。

 しかし企業の設備投資は1970年代以来の最低水準だ。資金がないからではなく、個人消費がこれだけ弱いのに売り上げが伸びるかどうか不安なためだ。FRBの調査によると、2月はわずか8%の小企業が投資に積極的な姿勢を示した。大企業は雇用拡大につながる投資より企業の買収・合併(M&A)に興味を示している。

 それでは政府はどうか。共和党が下院で通過させた610億ドルの歳出削減策は経済成長や雇用創出につながる公共事業を削減し、低所得者への燃料費支援など経済危機の影響をもっとも強く受けた人々への支援策を削るものだ。

 問題は、こうした歳出減が景気に悪影響があるかどうかではなく、どのぐらいの悪影響があるかだ。共和党のジョン・マケイン前上院議員のアドバイザーだったエコノミスト、マーク・ザンディ氏は、これによって70万人の雇用が奪われると予想する。ゴールドマン・サックス・グループは、経済成長が2ポイント低下しリセッションの危機に瀕すると予想する。

 こうした予想をしている人たちは、情に流されやすい人々ではない。その人たちが全員、総需要を縮小させることは米国の雇用と成長を誤った方向に向かわせるとの見方で一致している。

(アダム・ハーシュ氏はセンター・フォー・アメリカン・プログレスのエコノミスト)

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21. 2011年3月08日 11:23:45: cqRnZH2CUM
>人民元が、ドルに代わって基軸通貨になることは、現状ではありえない

その通り


  3月8日(ブルームバーグ)
中国、13年半ばまでに銀行危機が発生するリスクは60%−フィッチ

:中国では記録的な融資と不動産価格の高騰を受け、2013年半ばまでに銀行危機が発生するリスクが60%ある。格付け会社フィッチ・レーティングスのシニアディレクター、リチャード・フォックス氏(ロンドン在勤)が4日実施の電話インタビューで語った。
記事についてのエディターへの問い合わせ先:渡辺漢太 Kanta Watanabe + 81-3-3201-7113kwatanabe22@bloomberg.net
更新日時: 2011/03/08 10:53 JST


22. 2011年3月08日 11:26:51: cqRnZH2CUM
2010年債券発行、高利回り債が過去最大−手数料はJPモルガン1位
3月7日(ブルームバーグ):2010年の債券市場では、社債発行高が2兆8000億ドル(約230兆円)と09年の3兆1000億ドルに次ぐ史上第2の規模だった。
  社債と国債を合わせた発行高は前年を下回り、業界全体の手数料は149億ドル(前年は155億ドル)に減少した。ブルームバーグ・マーケッツ誌が7回目となる年次投資銀行収入ランキングのためにまとめた統計から分かった。
  金融危機後の市場の雪解け期だった09年に比べ、企業の資金調達の緊急性が後退し、業界全体の手数料収入は前年を下回った。発行高全体は前年比12%減だったものの、引受手数料の高い高リスク・高利回り債の発行が3690億ドルと過去最高に膨らみ、手数料収入の落ち込みはより小幅にとどまった。
  10年の債券引き受けで1位は米銀JPモルガン・チェースで、受け取り手数料は12億6000万ドル。バンク・オブ・アメリカ(BOA)が2位に浮上し、昨年2位のシティグループは5位に順位を下げた。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:アムステルダム 木下 晶代 Akiyo Kinoshita


Pモルガンが首位維持、ゴールドマン3位に後退−手数料収入番付
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3月7日(ブルームバーグ):金融危機の際、全世界で8170億ドル(約67兆円)規模の公的資金で救済された投資銀行は、昨年またしても納税者から恩恵を受けた。
  救済で取得したものを含め政府が金融機関や自動車メーカーの持ち分を放出する中で、今度は手数料を稼いだ。
  政府絡み案件の手数料率は場合によっては1%未満と過去の平均3−5%に比べて低いが、投資銀行は業務獲得に熱心だと、「ブルームバーグ・マーケッツ」誌4月号が報じた。
  これらの案件に助けられ、業界全体の昨年の手数料収入は491億ドルと、前年の464億ドルから5.8%増えた。案件の総額は前年並みの約7兆ドルを維持した。ブルームバーグ・マーケッツが7回目となる年次投資銀行収入ランキングのためにまとめた統計で明らかになった。
  発表済みのM&A(企業の合併・買収)は金額ベースで27%増の2兆2000億ドル。手数料は23%増え179億ドルとなった。
  債券市場の案件は4兆1000億ドルと前年の4兆7000億ドルから減少。手数料も減少した。
  新規株式公開(IPO)を含めた株式案件での手数料率は平均2.9%と、ブルームバーグが記録を開始した1999年から2番目の低さとなった。2003年の業界平均は5.6%だった。
           回復は道半ば
  バンカーたちは世界的な市場の回復を感じているものの、投資銀行の手数料収入が07年の過去最高(869億ドル)近くに戻るのは何年も先だろうと、英銀バークレイズのバークレイズ・キャピタル部門の世界投資銀行責任者、ヒュー・マクギー氏は考えている。「近いうちに07年のレベルに戻るのは難しいだろう」と同氏は述べた。
  ブルームバーグがまとめた昨年の手数料収入ランキング「ブルームバーグ20」で、1位は3年連続で米JPモルガン・チェース。総額41億4000万ドルの手数料を稼ぎ、債券と株式の分野でもそれぞれ1位だった。
  2位は米モルガン・スタンレー。36億7000万ドルを稼いで同業のゴールドマン・サックス・グループを抜いた。
  ゴールドマンは36億ドルで3位。ただ、M&Aの分野では04年の番付開始以来の首位の座を維持した。
           アジアの重力
  昨年は新興市場からの大型案件も投資銀行への追い風だった。JPモルガンの投資銀行部門のジェームズ・ステーリー最高経営責任者(CEO)は2月15日にニューヨークの本社で開いた投資家やアナリストらとの会議で、昨年の投資銀行部門にとって「アジアは決定的に重要な地域」だったと語った。
  同CEOは「IPOで昨年の5大市場のうちの3市場は香港と深セン、上海だった」と説明。投資銀行部門の収入に新興市場が占める割合は18%だが、伸びは部門全体の1.5倍だと指摘した。
  アジア以外では米財務省が昨年、ウォール街にとって最も重要な顧客だった。08、09年の危機の際に取得した多数の企業の株を放出したためだ。アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)やアライ・ファイナンシャル(旧GMAC)、シティグループなど、対象企業は数多い。同省はモルガン・スタンレーやJPモルガン、バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチなどの銀行と交渉し、最低水準の手数料を勝ち取った。保有するゼネラル・モーターズ(GM)株の約半分の売却では、手数料率は0.75%にとどまった。
           手数料率格差
  米財務省の105億ドル相当のシティ株放出を単独で引き受けたモルガン・スタンレーの手数料率は0.4%。ブラジル石油公社(ペトロブラス)による235億ドルの株式発行では、手数料率は0.65%だった。
  一方、中国農業銀行による香港市場での120億ドル規模のIPOでは、手数料率は1.96%だった。引受団の1社のJPモルガンは、昨年中国での投資銀行人員を42%、ブラジルで40%、ロシアでも約20%、それぞれ増やしたとステーリーCEOは述べた。
  活況の新興市場に対し、欧米については、バンカーらはあまり楽観していない。米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)が銀行の自己資本比率引き上げやレバレッジ低下を迫っている米欧では、05−07年のような高収益の時代は終わったとの見方だ。
  「自己資本比率の新基準と金融業界全体でのバランスシートのレバレッジ低下の中で、07年の水準を回復するのは本当に難しいだろう」とマクギー氏は語った。
  10年はアジア企業が世界で最も大きく投資銀行の収入に貢献した。金額ベースで上位8件のIPOのうち7件がアジア企業で、中国農業銀が上海と香港の同時上場で221億ドルを集めたのは史上最大のIPOだった。
          日々の糧はBRICs
  欧米での株式や債券の発行が低調だった一方、新興市場では活発な資金調達や案件があった。ブラジル、ロシア、インド、中国のBRICs諸国でのM&Aや株式発行は昨年、バンカーらの日々の糧となった。
  米国ではガイトナー米財務長官がバンカーたちを忙しくしてくれた。ドイツ銀行だけでも13件、39億ドル相当の案件で財務省に助言を提供した。
  モルガン・スタンレーのインスティチューショナルセキュリティーズ部門共同社長のポール・トーブマン氏によれば、昨年の最も重要な案件は年の瀬近くにやってきた。GMのIPOだ。09年6月1日に破産申請したGMによる昨年11月18日の再上場に伴うIPOは、181億ドルと米史上2番目の規模だった。
  「GMのIPOは米経済にとっても市場にとっても重要だった。多くの点で昨年を決定付ける案件だった。規模も拡大し、IPO価格も引き上げられ、取引初日も値上がりした」とトーブマン氏は語った。
              曲折
  10年には曲折もあった。欧米のM&A、株・債券発行市場は幾つかの危機に見舞われた。その一つは欧州連合(EU)がギリシャの財政赤字データに疑問を呈したことに端を発し、4月にはギリシャの救済に至ったことだ。次は、5月6日にニューヨーク証券取引所で株価が急落。同日は一時的に、時価総額にして8620億ドルが消えた。
  ドイツ銀の投資銀行共同責任者、ジャック・ブランド氏は、ギリシャを中心とした欧州の政府債務危機と米国の株価急落は「M&Aや資本調達の成功に必要な投資家信頼感に悪影響を与えた」と説明した。
  バークレイズのマクギー氏によれば、年央の欧州での案件凍結状態は同地域の投資銀行事業の通年の業績に影響した。ただ、バークレイズは1つ順位を上げ8位。手数料総額は22億5000万ドルだった。
  社債と国債の発行は昨年、前年を12%下回った。ブルームバーグのデータによれば、業界全体の手数料は149億ドルと、過去最高だった09年の155億ドルから減少した。
            収入増を期待
  一方、昨年発表されたM&Aの増加は11年を占う上で良い兆候だとトーブマン氏は言う。バンカーらは米企業が過去2年で積み上げた1兆ドルを活用する用意があるとみている。「企業はM&Aを成功させる自信を深めている。M&A活動は活発化するだろう」とブランド氏は話した。
  今年についてバンカーたちは、投資銀行業界の力強い回復の材料がすべてそろっていると指摘する。欧米の失業、中国やその他の新興市場国でのインフレが経済成長の足かせとなる可能性はあるが、少なくとも今年は民間企業による案件が増えるとバンカーらは期待する。民間企業は政府ほどの価格交渉力を行使しない。投資銀の手数料収入は11年を通じて増え続ける公算が大きい。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:アムステルダム 木下 晶代


23. 2011年3月08日 19:20:42: BW3zrA4caY
(1)ドルが暴落し、アメリカ経済が壊滅する。
(2)ユーロ(圏)は、南欧問題を内在し、崩壊する。
(3)円は、国債が暴落し、ハイパーインフレが起こる。

 数々の論者は、それぞれ上記のように、持論を展開します。ではどうしたらいいのでしょう?

 宇宙通貨?しかなさそうですね。


24. 2011年3月08日 20:56:31: KFuzmLTxQQ
マイクロ・チップ

ボイコットします。


25. 2011年3月09日 00:02:54: mHY843J0vA
>>23さん

いずれの場合もインフレシナリオなので、
金や食料などコモデティ資産への投資割合を増やすと利益が出ます
逆に言えば、いずれの論者も、それらのポジションを高めている
(集団の利益を代表している)可能性が高いですね



26. 2011年3月09日 03:06:23: 9UwBN7B7zE
ドル崩壊が言われてずいぶん経つが(2000年頃から言われていたような?)一向にその様子もない。
それは今回の金融爆弾は今までのそれ(リーマンショックLvの)より遥かに大きく深刻なものにしたいからではないだろうか。国家という概念が信用を完全に失うぐらいの規模での世界的混乱を狙っているような気がする。要するに次は何者が何によって通貨の信用創造を行うのかを改めて問い直すように仕向けるのが狙いではないかと。
そしてそれは「通貨」では無くなるのではないか、とも。

この爆弾の起爆は少なくとも日本がTPPを受け入れて経年し、カナダや韓国のようになってからの事だと思う。あくまであるとすれば、だが。


27. 2011年3月09日 09:17:24: KFuzmLTxQQ
Class Warfare & the Fall of Unions ∞ Webster Tarpley
http://www.youtube.com/watch?v=rIYKuwJaTE0&feature=player_embedded
タープリー氏はリンドン・ラ・ロシェー(La Roche)系の評論家です。お時間があれば聞いてみて下さい。10分x2
要訳します: 日本の内政がダブルAマイナス(しょうもなっ)とすると、アメリカ内政はトリプルA(めちゃくちゃ)ということです。

Rense & Tillawi - The US is Israel's Bitch
http://www.youtube.com/watch?v=f007p5LAM_o
中東情勢です。11分
イスラエルは反イスラエル・アラブを欲しています。紛争の長期・延長化です。

3 Steps To The Anti-Christ
World Bank, IMF, 国連、ロスチャイルド・シオニスト世界金融ヤクザについて:
1 キャシュ・レス社会
2 グローバル社会・個人IDカードの統一コンピュウター管理(個人DNA,指紋、眼球スキャンなど)
3 個人情報マイクロチップ化
Total Control 完全支配・奴隷化
http://www.youtube.com/watch?v=N9Tqm-FiOvo&feature=player_embedded

石原都知事: 日本は核武装しなければならない
http://www.independent.co.uk/news/world/asia/japan-must-develop-nuclear-weapons-warns-tokyo-mayor-2235186.html
中国の経済成長、軍需増強、尖閣問題、ロシア、北朝鮮の脅威、などなど。日本は最新兵器を生産し、輸出するべし!
尖閣にガーディアン・エンジェル部隊でも送れば良いのでは?

第二の沖縄戦:対中国
http://www.guardian.co.uk/world/2011/mar/07/okinawa-japan-military-tension
やめときましょうって!


28. 2011年3月09日 16:29:42: cqRnZH2CUM
米国は緊縮に向けてさらに動きそうだが
日銀はさらに緩和的になりそうだな


【ブログ】米は2年足らずで財政危機に―赤字削減委の共同委員長
Real Time Economics

* 2011年 3月 9日 9:27 JST

 米財政赤字削減委員会の共同委員長を務めたアースキン・ボウルズ(クリントン大統領時代の大統領首席補佐官)とアラン・シンプソン(元共和党上院議員)の両氏は8日、上院予算委員会の公聴会で証言し、米国は今後2年足らずで財政危機に見舞われる恐れがあると警告した。

ボウルズ氏(左)とシンプソン氏(2010年12月、米ワシントン)
 同委員会は、オバマ大統領が設置したもので、昨年末に議会への提出は見送られたが抜本的な財政再建策を公表した。米国の国家債務は14兆1000億ドル(約1170兆円)に上り、2011年度の財政赤字は1兆6500億ドルに達すると予想されている。

 ボウルズ氏は「私の孫が大人になるずっと前に、財政危機が起きるだろう」とし、「それは2年かそこらで表面化することになろう」と述べた。同氏は、「米国は債務の支払いができなくなるとアジアの金融関係者が思い始めれば、危機が発生するだろう」と指摘、「アジアの投資家が米国債の購入を止めれば、米国の金利、ひいては経済はどうなるだろう。財政の問題は現実のものであり、解決には痛みを伴うが取り組まなければ、マーケットがわれわれに壊滅的な打撃を与えるだろう」と訴えた。

 シンプソン氏も「財政危機は2年もたたないうちに起きると思う」と強調した。これに対し、ジェフ・セッションズ共和党上院予算委筆頭理事(アラバマ州)は「ボウルズ、シンプソン両氏の話には震撼(しんかん)させられた」と感想を述べた。

[リアルタイム・エコノミックス(Real Time Economics)では米経済、連邦準備理事会(FRB)の金融政策、経済理論などに関する独自取材ニュースや分析、論評をリポートする]

記者: Damian Paletta

日銀審議委員に白井氏就任なら議論柔軟化か
2011年 03月 8日 21:43 JST

 [東京 8日 ロイター] 政府が8日、須田美矢子日銀審議委員の後任に白井早由里慶大教授を充てる人事案を提示したことについて、専門家からは、金融政策議論がやや柔軟なものに変わるとの見方が浮上している。

 また、財政再建が喫緊の課題になっている現状で、欧州財政危機と中央銀行の役割について研究実績のある白井氏の就任は時宜を得ており、新興国が存在感を強めている中、国際通貨基金(IMF)で経験を積んでいることも分析力に厚みが出ると期待されている。

 <須田委員退任で歯止め役不在に、議論の雰囲気変化>

 3月末に任期を迎える須田委員は、政治や市場との対話において、とかく現実路線の選択を迫られやすい日銀のなかで、中央銀行の矜持を示し続ける貴重な存在として日銀内からの信頼も厚い。今後、経済・物価情勢が下振れた場合や長期金利の上昇局面では、日銀に対して国債買い入れ増など一段の緩和圧力が高まる可能性が大きいだけに、歯止め役が1人いなくなるともいえそうだ。

 須田委員は、2010年8月、期間6かカ月物の固定金利オペを新たに導入し資金供給を大幅に拡大していくことに反対し、10月に打ち出した包括的な金融緩和政策では、買入対象資産の対象に国債を加えることにも反対票を投じた。8月の反対は為替対策と受け取られることを懸念し、市場機能を棄損するリスクを指摘。10月は、債券市場の過熱やバブルにつながるリスクが高いことや、財政ファイナンス目的との誤解を与えかねないと主張した。10月会合では「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)にも異例の反対票を投じた。包括緩和の効果を控えめに判断し、物価の先行きを慎重にみていることや、消費者物価指数の基準改定などに伴う不確実性に一段と配慮した情報発信が必要との思いが背景だった。

 こうした須田委員の姿勢について野村総合研究所主席研究員の井上哲也氏は「中央銀行ドクトリンが強かった」とし、白井氏が就任すれば「政策委員会の議論がやや柔軟化しそうだ」と見ている。

  <白井氏就任なら財政再建や新興国分析に期待>

 白井氏の専門は国際経済やアジア経済で、ギリシャ財政危機と日本の財政問題をテーマにした論文や、世界金融危機と日本の課題などについても論じている。また、中国人民元改革について研究を行うなど、為替問題についても詳しい。今年1月のロイターとのインタビューでは、欧州財政問題に関して、ECBのスタンスについて言及し「インフレ率が2%を超えており、利上げは否定できないが、今は難しい。(3月に終了する)無制限の流動性供給も継続すべき」と述べている。一方で、日本の財政問題に対して「日本のソブリン危機は少なくとも10年は先」として、経常黒字で対外資産が大きい限り、問題にはならないと述べている。

 こうした専門性について、日興コーディアル証券チーフマーケットエコノミストの岩下真理氏は「IMFエコノミストとしてエマージング諸国を見てきたことがあるという経験が、日銀内での議論に厚みを持たせるだろう」と指摘する。野村総研の井上氏は「当面の日本の課題が財政再建であることから、財政をどうすべきか、それについて日銀が何をしたらよいか、という問題について、自分のスタンスを持っている人物なら望ましい」とみている。

 (ロイターニュース 中川泉 伊藤純夫 竹本能文; 編集 宮崎亜巳)

白井早百里
http://www.paw.hi-ho.ne.jp/~sshirai/srij_main.html
EUの通貨統合と金融・財政政策の規律
http://gakkai.sfc.keio.ac.jp/dp_pdf/09-01.pdf2010


29. 2011年3月09日 17:01:01: cqRnZH2CUM
ドル支配の終わりが近い理由
バリー・アイケングリーン

* 2011年 3月 9日 11:40 JST 
為替・金利 一覧へ

 外国為替に関する最も驚くべき事実は、成長ぶりが驚異的であるにせよ、取引高の多さではない。昨今、市場の乱高下ぶりが甚だしいにせよ、為替相場の変動性でもない。

 驚くべきことはむしろ、市場が依然ドル中心であることだ。


 たとえば韓国のワイン卸売業者がチリ産のカベルネを輸入するとき、チリの輸出業者への支払いのためにチリ・ペソの買いを入れるわけではない。ドルがチリと韓国の業者間の外為取引の事実上唯一の手段だ。両国の対米貿易はそれぞれ20%に達しないという事実にもかかわらず、である。

 チリと韓国の例が特別なのではない。世界の外為取引の85%(外為取引には2通貨が絡むため全体は200%)が、ドルと他通貨間の取引だ。外為市場の取引のこうした状況は他の国際的ビジネスにも当てはまる。石油輸出国機構(OPEC)はドル建ての原油価格を設定している。また、国際債券全体の半分はドル建てだ。 各国の中央銀行や政府の外貨準備の60%以上はドルだ。

 通称「グリーンバック」と呼ばれるドルは、米国の通貨というだけにとどまらず、世界の通貨だといえる。

 しかし、おそらくそれにも増して驚くべきことは、ドル支配が終わりに近づいていることだろう。

 今後10年間に、世界の通貨体制は、複数の通貨が優位を競い合う方向へと大きくシフトすると筆者はみている。

 そうしたシフトの影響も同様に大きなものとなり、とりわけ金融市場の安定性や、米国が財政赤字や経常赤字をファイナンスする容易さ、および連邦準備理事会(FRB)がドルに対して傍観政策をとり続けられるかどうかに影響を及ぼすことになる。
3つの支柱

 どうしてそうなってしまうのか。長きにわたる基軸通貨としてのドルの地位が、どうして危うくなってしまうのだろうか。

 ドルの未来を理解するには、ドルの過去を理解する必要がある。ドルがそもそもなぜこれほど支配力を持つようになったのか。理由は3つある。

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情報源:IMF

世界の外貨準備に占めるドルの比率
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 まず、ドルの魅力は、ドル建て債券市場の並外れた規模にある。ドル建て債券市場の規模が膨大なため、ディーラーらは買い呼値と売り呼値間の狭いスプレッドを提供することが可能だ。ドルの為替相場リスクをヘッジするためのデリバティブ(金融派生商品)の入手しやすさも他に比類がない。 このために企業だけではなく各国中銀や政府にとってもドルが最も便利な通貨となっている。

 第2に、ドルが世界的に安全な投資先であるという事実がある。2008年のリーマン・ブラザーズの破たん後にみられたように、危機の場合には投資家は本能的にドルに集中する。この傾向はドル建て金融商品市場のまれにみる流動性を反映している。流動性は危機の際に、すべての要素のなかで最も重要だ。これは、世界の投資家が売買する最も重要な資産である米財務省証券が長期にわたって安定した投資先だという評判を確立してきたことの結果だ。

 そして最後に、代替通貨がないことも、ドルに恩恵となっている。スイスなど安定しているという評判を享受してきた諸国やオーストラリアのように最近そういった評判を得た諸国は小さ過ぎる。これら諸国の通貨は国際的な金融取引のごく一部を占めているに過ぎない。
何が変化しつつあるのか

 しかし、こうした状況が過去には事実だったという理由だけでは将来にわたって事実だということにはならない。実際、ドルの国際的な優位性を支えている3つの柱はすべて崩壊しつつある。

 第1に、テクノロジーの変化がドルの独占を弱めつつある。それほど前の話ではないが、世界には1通貨しか真の国際通貨として存在しえなかったとみられる。異なる通貨間の価格比較の難しさを考慮すると、輸出業者や輸入業者、債券の発行体のすべてが価格を示し取引の請求書を送るのにドル建てで行うのが、顧客の混乱を避けるためにも合理的だった。

 しかし、現在ではほとんど誰もが、異なる通貨間の価格比較を瞬時に行える携帯端末を持ち合わせている。オープンネットワークの世界では、パソコンに複数の基本ソフト(OS)が使用可能なことが明らかになったのと同様に、世界経済と金融システムは1つ以上の世界通貨を持つことができるようになった。
チャート 出所:BIS

外為市場における通貨のシェア(2010年) 注:外為取引は2通貨間で行われるため、シェアの合計は200%になる

 第2に、ドルは近々、過去50年間で初めて国際舞台で本物のライバルを迎えようとしている。その代替候補とはユーロと中国人民元だ。

 米国人はユーロの力を過小評価しがちだ。しかし一部の予想に反して欧州各国はユーロを放棄しなかったし、これからもしないだろう。彼らは長期的に財政赤字削減を進めるとみられる。この点について彼らは米国よりも断固とした決意を持っている。また危機の打開のため「Eボンド」を発行するだろう。これはユーロ圏全体の信用を裏付けとした債券で、米国債市場に取って代わる可能性のある欧州債券市場の基盤となるだろう。

 一方、中国は人民元の国際化を急速に進めている。昨年、香港の元建て預金は4倍に増えた。多くの中国企業が貿易決済を元で行うようになった。香港で数十社の外国企業が元建て「点心債」を発行した。1月には中国銀行がニューヨーク州で元建て預金を扱うようになった。これは預金保険の対象になっている。

 自国通貨で国境を越えた決済を行うことができるようになれば、中国企業はコストのかかる外為取引を行う必要性から解放されることになる。収益がドル建てであるのに、コストの多くは元建てであるという事実がもたらす為替レート・リスクを負う必要性はもはやなくなる。中国の銀行にとっても、国際取引を元で行うことができるようになれば、国際金融市場においてより大きなシェアを握ることが可能となる。

 中国が流動性ある市場を構築して中国の金融商品を国際投資家にとって魅力あるものにするまでには、まだ長い道のりがあるのは確かだ。しかし、そうすることは、中国政府の経済戦略の要をなす。中国政府当局は2020年をめどに、上海を第一級の国際金融センターにすることを目指している。われわれ西洋人は、従来、中国を過小評価してきた。同じ過ちを繰り返すべきではない。

 第3に、安全な避難先としてのドルの地位が失われる危険がある。外国の投資家が、官民を問わず、ドルを保有するのは、ドルに流動性があるからのみならず、ドルが安全だからでもある。米政府は、債務を履行する実績を有しており、これまで常に、それを行う財務能力を有していた。

 しかし今や、主に金融危機の結果として、連邦政府債務は米国のGDPの75%に近づきつつある。兆ドル単位の赤字に終わりは見えない。しかも、債務返済負担がますます大きくなるにつれ、米国が国債の価値を維持するつもりがあるのか、あるいは債務を膨らまし続けることに頼る可能性があるのかという点が問われることになる。外国の投資家は、すべてをドルで保有することをためらうようになるだろう。少なくとも、ドルは安全な避難先としての地位をほかの通貨と分かち合わざるを得なくなる。
複雑化する世界

 以上のことは、市場、企業、家計、政府にとって、どれほど大きな違いを生み出すことになるだろうか。

 1つの明らかな変化は、外為市場の変化だろう。金融変動性が高まっても、ドルの価値がひとりでに跳ね上がることはもはやないだろうし、ほかの主要通貨の価値が逆に急落することもないだろう。ドルとユーロと元がすべて、流動性の高い市場で取引され、すべて、安全な避難先と見なされれば、財政難の時期にはこれら3つの通貨すべてに避難する動きが出るだろう。1つの通貨が、リーマン・ブラザーズの経営破綻後のドルのように著しく高騰することはないだろう。潜在的に投資家に動揺をもたらすような、3つの通貨間のレートの急変動が起きる理由はない。

 しかし、影響の範囲は、外為市場のみには決してとどまらないだろう。そうした変化が米国企業にとっての経営環境を一層複雑化させるのは明らかだ。米国企業はこれまで、従業員への支払いにも、部品の輸入にも、外国の顧客への製品の販売にも、同じ通貨、ドルを使用するという便宜を享受してきた。外国通貨建ての利益をドルに換えるコストを負担する必要もなければ、為替レートの変動に起因する財務上の損失から身を守るために先物契約や先物オプションを買う必要もない。来るべき素晴らしい新世界では、こうしたことすべてが変化する。米国企業は、外国企業と同様の為替レート・リスクやエクスポージャーにある程度対処しなければならなくなる。

 逆に、欧州と中国の銀行や企業にとっては、国際ビジネスのより多くを自国通貨で行うことができるようになり、経営がしやすくなるだろう。同じことは、ビジネスのほとんどを中国や欧州と行うほかの諸国の企業にも言える。そうした企業にとっては、ドルをわざわざ経由しなくても元やユーロで国際ビジネスを行うことができるなら、相当便利であり、かつ、競争面でも有利になる。
米国が受ける影響

 さらに、この新通貨体制では、外国の中央銀行がもはや米財務省証券にさほど大きな投資意欲を抱かなくなるため、米政府は財政赤字をあまり低コストでファイナンスできなくなる。

 赤字のファイナンスがより高コストになるため、米国は、きわめて多額の貿易赤字や経常赤字を出すこともできなくなる。経常赤字を削減するには輸出拡大が必要になるが、そのためには海外市場における米国の商品の競争力を高める必要がある。それにはさらに、米国の輸出業者に有利、米国に輸出する業者には不利になるよう、外為市場でドルが安くなる必要がある。

 筆者の計算では、20%程度のドル安が必要だ。米国内では輸入品の価格が上昇するため、生活水準はGDPの約1.5%、現在のドルで2250億ドル低下することになる。これは、通常の経済成長の半年分に相当する。それは経済的大惨事ではないものの、米国民の家計には間違いなく響くだろう。

 その一方、次にまた、米国で不動産バブルが起きたときには、中国に助けてもらうわけにはいかなくなる。

(アイケングリーン博士はカリフォルニア大学バークレー校経済政治学部の教授)

記者: Barry Eichengreen


巨大銀行の戦い - 熾烈なシェア争奪

 これまで外国為替取引を長く牛耳ってきた大手銀行。市場では現在、これら大手行を追撃する新規市場参入者との間で熾烈なシェア争奪戦が繰り広げられている。
米財務省の外為のスワップと先物取引規則強化はどうなる?

 外国為替のスワップ取引・先物取引市場をどこまで規制すべきかに関する米財務省の検討が大詰めを迎えつつある。
ドル基軸体制は変わらず

 ドルが第二次世界大戦終結以来保持し続けた準備通貨の帝王の地位から退位を余儀なくされることはあり得るのか。
ユーロにちょっといいニュース - 危機収束の兆しと次なる試練

 ユーロにとって、この1年半は試練の連続であったが、ここにきて見通しは幾分明るくなっている。
外為取引は眠ったら負け?

 個人投資家の外国為替(FX)取引は、高リスク、高レバレッジ、その上、依存症に陥りやすい。
新興国通貨がもたらす新興リスク

 新興国の為替投資はこのところずっとうま味があった。しかしアナリストらはここに来て、これがずっと続くと高をくくらぬよう投資家に警告を始めている。
人民元は基軸通貨になることができるか

 中国が将来、米国を追い越し世界最大の経済大国になることはほぼ確実だろう。それも今後20年のうちにそうなる可能性が高い。しかし、人民元がドルを基軸通貨の地位から追いやることは永遠にないかもしれない。

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30. 2011年3月09日 17:11:45: cqRnZH2CUM
巨大銀行の戦い - 熾烈なシェア争奪

* 2011年 3月 9日 11:35 JST 

 昨年10月、スイスの銀行大手UBSのある幹部は、アナリストらとの電話会議のなかで驚きの発言を行った。この幹部は、失った外国為替のマーケットシェアを取り戻すためにUBSは「気を引き締める」必要があると真情を吐露したのだ。 

 口の堅い業界には珍しい、こうした弱音の告白に、他の競合大手行の関係者はほくそ笑んだ。しかし、喜んでばかりもいられない。1日あたりの取引高4兆ドルの外為市場での競争は、大手銀行すべてにとって、従来よりはるかに厳しくなっている。

 最近まで、外為分野の上位10行は確固不動で難攻不落に見えた。今や、フランスの金融大手BNPパリバや、野村ホールディングスといった、他の大手金融機関が上位陣に狙いを定め、大金を積んで有名銀行などからスタッフを引き抜くとともに、顧客に「超競争的な」プライスを提供し、さらには大手銀行の取引技術の模倣に努めている。

 それでもまだ圧力が足りないとばかりに、ファンドや自己勘定取引会社など、機敏なノンバンク系マーケットメーカーは、外為市場の基本中の基本であるスポット取引を一段と強化している。

 こうした競合他社がどれくらいのシェアを握ることになるかは見きわめ必要がある。しかし、気を引き締めざるを得ないほど業界大手を神経質にさせるだけの健闘ぶりは見せている。外為市場の上位陣の多くは取引技術の更新を進める一方、ある大手銀行は、新たな銀行専用電子取引システムによってノンバンク系のライバルに対抗している。

 通貨取引で業界第4位につけている米銀大手シティグループの外為部門統括責任者(在ニューヨーク)のジェフ・フェイグ氏は、「2009年末から2010年初めにかけて、特に引き抜きを通じ、新規市場参入者からの圧力をひしひしと感じた」と語る。

外為ビジネスの見直し

 多くの銀行は長い間、外為について、ほかの取引活動よりおそらく安全だが、それほど収益性のない、退屈なビジネスととらえていた。個々の取引から得られる収益はわずかであり、100万ドル相当もの主要通貨の取引をしても収益はおそらく70ドル程度だ。

 外国為替は、参入に大きなコストのかかるビジネスでもある。相当のもうけを出すには、銀行は相当の取引高を扱う必要がある。人材と技術への多額の投資も必要になる。最も超高速の取引を行う銀行は、まばたきするのにかかる時間の4分の1以下でレートの表示・更新ができる。最先端の銀行は、複雑な取引モデルと同期して、顧客が巨大な取引を小さなまとまりに分割したり、市場への影響が最小限になるような形でそうした取引を完了したり、取引を再びひとまとめにしたり、数十程度の口座に再び振り分けることを可能にしている。

 金融危機に見舞われたとき、それまで外為ビジネスを避けていた多くの銀行が外為ビジネスを見直した。2008年にリーマン・ブラザーズが経営破綻し、投資家が安全そうなドル建て米国債に大慌てで駆け込んだとき、外為取引高はうなぎ上りになったが、市場自体は円滑に機能した。取引は普段通りつつがなく処理され、多くの銀行が記録的な通貨関連収益をあげた。国際決済銀行(BIS)によると、2007年から2010年までに全体的フローは約20%増加した。

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 実際、外為は、金融危機を無傷で切り抜けたおそらく唯一の銀行の中核業務として際立っている。高度な仕組み債など債券商品のような自己破壊的なビジネスとは違い、外国為替は、中央銀行の準備金運用者から観光旅行者まで誰もが通貨取引を行う必要があるため、消滅するおそれはない。

 こうしたすべてが相まって、このところ、外為の魅力が大いに高まっている。多数の大手は、外為ビジネスを新たな優先事項にしている。これには、仏の BNPパリバやソシエテ・ジェネラル、さらには、外為ビジネスではマーケットシェア・ランキング70位台の弱小だった野村まで含まれる。もともと相当規模の市場参加者だったスイス金融大手クレディ・スイスも、大きな野望を抱いている。こうした銀行は、マーケットシェアを握るため技術と人材に投資を行っている。量こそがすべてのビジネスでは、これは必須のことだ。

 前出のシティグループのフェイグ氏はこう語る。「トップ20入りをしている銀行なら、トップ10入りを目指す。トップ10入りをしている銀行なら、トップ5入りを目指す。トップ5なら、トップ3を目指す」。

 たとえ頂点に立っていようとも、銀行はさらなる成長を目指す。3位に位置する英銀バークレイズの投資銀行部門バークレイズ・キャピタルの外為部門責任者、マイク・バグリー氏は、「われわれの野望は外為分野でナンバーワンの銀行になること」と語る。

「継続的投資」

 新規参入者の増強計画はまだ比較的日が浅く、外為収益を明らかにしているところもほとんどないため、成功を収めているのかどうかを見きわめるのはまだ難しい。しかし、外為ビジネスの既成勢力でさえ、こうした状況下、ただじっとしていては取り残されてしまうことを自覚している。

 過去6年間、外為ビジネス・トップの座を占めてきた独銀大手ドイツ銀行外為部門グローバル統括責任者ザール・アムロリア氏は、「継続的投資が必要」と語る。同氏によると、同行はここ1年間、営業陣を増強し、技術投資を増大してきたという。

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2010年と07年と大手銀行の外為取引ランキング
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 大手銀行による投資は一般的にレートの更新にかかる時間を数ミリセカンドでも短縮することに加え、ヘッジファンドなど要求の厳しい大量取引顧客にシステムが確実に対応できるようにすることに主眼が置かれる。大手銀行は、独自の取引システムに多額の投資を行い、顧客に洗練された取引実施方法を確実に提供することによって、バークレイズ・キャピタルズがハイエンドのBARX(バークス)取引システムを利用してマーケットシェア増強面で収めてきた成功に往々あやかろうとする。

 加えて、大手銀行は、ほかの銀行よりも素早く、より競争的なレートで、プライスが独立取引システムに到達することを確保することに時間と資金を投じる。銀行は、自行の内部プロセスをできるだけ効率化して、より広範囲の市場に注ぎ込む必要のあるフローを最小限に抑えることにも一段と注力している。

 外為取引のマーケットシェア第2位のUBSでは、一連の技術更新と新構想を年内に発表することになっている。同行の電子通貨取引部門グローバル統括責任者(在ロンドン)のクリストファー・パービス氏は、新たな目玉がどういったものになるか、具体的な点については明言を避けているものの、とりわけ取引技術面で「顧客が大歓迎するであろういろいろなものを用意している」と語る。

 同様に、英HSBCホールディングスも、外為ビジネスに改めて焦点を絞り、取引技術の最新化に取り組んでいる。同行の通貨・金属部門責任者のフレデリック・ボワユロー氏の言うように「ニューヨークのヘッジファンド、ベトナムの企業、ブラジルの保険会社」といった多様な顧客に仕えるという同行の業務を考えると、これはかなりの難題だ。

 第6位の米銀大手JPモルガン・チェースも、より先端的な取引技術を構想の軸に据えて外為取引事業の刷新を図っている。同行の通貨部門責任者トロイ・ロールボー氏は、「あらゆる銀行のうちで収益性が最高クラスの外為ビジネスを擁するという当行の地位を維持したいが、取引高でトップ5に入らない限り、それは無理な相談だ」と語っている。

記者: Katie Martin


31. 2011年3月09日 17:17:30: cqRnZH2CUM
ドル基軸体制は変わらず

* 2011年 3月 9日 11:34 JST

 ドルが第二次世界大戦終結以来保持し続けた準備通貨の帝王の地位から退位を余儀なくされることはあり得るのか。

 2008年のリーマンショックに端を発した世界金融危機は、悪化の一途をたどる米国の財政事情とあいまって、その可能性を高めたかにもみえる。しかし多くのエコノミストは、そうした観測が少なくとも当面は話の種にとどまる、との見方だ。

 「現実問題、(ドルに)代わる通貨がない、と私は言いたい」。1月の全米経済学会で発表した論文の中で、プリンストン大学のピーター・ケネン教授はこう主張した。

  多くのマーケット関係者の意見も足並みを揃える。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のストラテジスト兼運用マネージャーのアン ソニー・クレセンツィ氏は「代替通貨を探してみても、これ、といったものは見当たらない」と話す。統計もこの見方を裏付ける。国際通貨基金(IMF)によ ると、昨年9月末時点で、全世界の準備通貨残高に占めるドルの割合は61.3%に達している。
緩むドル基盤

 とはいえ、 世界主要国の政策担当者からドル基軸体制見直しの声が止まないのも事実だ。今年の20カ国・地域(G20)会合の議長国を務めるフランスのサルコジ大統領 は、ドル体制見直しを一連の会合の優先課題とする構えだ。さらに米政府関係者の中にも体制の再検討は避けられないと同意する向きもある。

 ポール・ボルカー元米連邦準備理事会(FRB)議長も昨年12月にワシントンで行った講演で、「確かにこの一両年のうちには、これは問題だ、と認める動きが出てきて、国際通貨体制の広い文脈の中で見直しをせざるを得なくなるだろう」と語った。

  しかし、現時点ではどの国のどの通貨がドルに取って代わる、あるいはドルと基軸体制を分け合うとの国際的コンセンサスがあるわけではない。見直し推進派は さまざまな提案を出している。複数基軸通貨に基づく世界多極体制、国際機関が発行する世界統一通貨、そして中国と人民元の役割の強化などだ。

  とりわけ中国がこの問題にどうかかわってくるかは大きい。果たして中国は人民元が基軸通貨になることに付随する世界経済の安定、発展に対する責任を担う覚 悟があるのだろうか。元安誘導を止めるべきとの世界の要請に中国は未だ答えていない。加えて同国の金融システムはまだ発展途上だ。

 「現在の金融規制を続けることに固執すれば、世界の金融センターとしての役割がどれだけ果たせるのかは疑問」とウィスコンシン大学のメンジー・チン教授(経済学)は話す。「(そんな状況で)誰が元建て資産を購入しようとするだろうか」

  ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授(経済学)は、いずれドルと人民元が二大通貨として君臨し、その体制が最長20年は続く可能性があると予想する。同教 授は、その間に、他国のドル・ペッグ制が米国にもたらす恩恵が徐々に減少していくことになるとみている。恩恵とはドル資産への信認、低金利、安定した輸出 入価格などだ。

 もっとも、ロゴフ教授は人民元が準備通貨としてドルに代わるには今世紀一杯かかるとみており、「その間ドルの地位は保たれるものの、恩恵は徐々に失われていく」と指摘する。
世界通貨の実現は困難

  一方、多くの通貨専門家は多国間あるいは世界共通通貨の実現に否定的だ。これまでIMFのSDR(特別引き出し権)などがドルの代替候補として浮上するこ とはあったが、いずれも日の目をみることはなく、市場もこの考えに懐疑的であることがうかがえる。そもそも世界レベルの金融政策を機動的かつ画一的に策定 するのは無理、というのがエコノミストたちの一致した見方だ。

 現在の欧州連合(EU)が直面している財政問題は多国間共通通貨の問題点を 浮き彫りにしている。どの通貨連合にしても、経済状況が悪化すれば、加盟国の債務、経済政策への対応の難しさが倍加する。「特定の国との結びつきがない世 界通貨の実現は不可能。ユーロ圏の問題をみれば明らかだ。あの混乱が世界レベルで起きたら収拾がつかなくなる」とロゴフ教授は指摘する。

 ドルが基軸通貨であり続けることを支持する人々は、2008年に始まった金融危機でも示されたドルの避難先通貨としての歴史を挙げる。金融システムの混乱の中で証明された通貨としての優越性はドルの地力の強さを示すという。

  「これまでドルに対する信任投票があったかといえば、先の危機がそうだったと思う」。IMFやFRBのアドバイザーも務めるカリフォルニア大学サンタ・ク ルーズ校の経済学者、マイケル・ドゥーリー氏はそう語り、色々な国が「ドルを手厚く持っておくことは悪いことじゃないなと実感したし、(その中のひとつで ある)中国は景気後退にさえ陥らずに済んだ」と指摘した。

 基軸通貨としての地位を競う集団のなかにも、ドルが少なくとも当分は帝王であり続けると認める人がいる。欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は昨年末のパリの講演で以下のように述べた。

 「私の視野には国際金融システムの大幅な改革は入ってこない。というのも中期的に見てドルの代替通貨が見当たらないからだ」

記者: Michael R. Crittenden


人民元は基軸通貨になることができるか

* 2011年 3月 9日 11:33 JST


 【上海】中国が将来、米国を追い越し世界最大の経済大国になることはほぼ確実だろう。それも今後20年のうちにそうなる可能性が高い。

 しかし、人民元がドルを基軸通貨の地位から追いやることは永遠にないかもしれない。


 経済力だけでは、一国の通貨が市場や各国の国庫に基軸通貨として受け入れられるのに十分ではない。事実、ドルとユーロが資産の安全な逃避先として、また多くの国の外貨準備通貨として国際決済通貨に選ばれているのは、中国にはないものがあるからだ。それは法の支配と長期的な政治の安定だ。

 汚職がまん延し、貧富の差が広がるなか、民主主義でない国家にとって社会の不安定化は現実的な脅威だ。いずれ中国に、安定的で予測可能な将来像を描くことのできる政治制度が導入されるという展望が持てない限り、世界各国の中央銀行に人民元を長期的に保有してもらうことは難しいかもしれない。

 このように人民元の行方は、いつ自由選挙が導入されるかという、通貨以上に大きな難題を抱えている。

 中国が為替市場を操作しているとの批判もあるが、一方で、人民元の国際化を図るために土台作りに励んでいることも明らかだ。

 2009年7月以来、中国国内20省区の輸出業者が人民元で貿易決済を行うようになっている。ロンドンのスタンダード・チャータード銀行の調査によれば、 中国では現在、人民元で決済する輸入業者は輸入品全体の1%にも満たない割合だが、この数字は2015年には20%まで上昇する見通しという。

 また、中国は、香港を人民元や人民元建て金融商品の取引・投資を行うオフショアセンターとして育てようとしている。これまでの大きな動きとしては、人民元の通貨市場や、外国企業が発行する人民元建て債券や中国の債券が取引される、いわゆる「点心債市場(dim sum bond maket)」の設置などがある。中国経済の長期展望が明るいことや人民元相場の見通しが強含みなことで、ここ数か月間、両市場ともに大きく成長してい る。
表 中国人民銀行調べ

中国輸出業者が2010年の貿易決済に使った人民元の額(単位:10億元、四半期ベース)

 また、中国政府は今年に入って、国営銀行大手の一つである中国銀行に、米国在住の顧客と人民元で取引をする許可を与えた。これは、まさに政府が人民元の国際化を推進するという象徴的な動きだ。

 これらはどれも重要なステップだ。しかし、専門家によれば、国内外の企業が人民元で決済するようにし、世界各国の中央銀行が外貨準備金の一部を人民元建て 資産で保有することを促すには、まだするべきことがある。通貨に関する規制を緩和し、オフショアの人民元を中国国内に再投資する流れを作る環境を整備していくことが必須だ。

 シティグループのシンガポール拠点で外為およびローカル市場戦略のヘッドを務めるパトリック・ペレット=グリーン氏は、「人民元の兌換性向上に向けて重要なのは、海外投資家に国内債券市場の開放をさらに進めることだ」と述べた。

 中国政府は、厳格なクオータ制の下とはいえ、巨大で魅力的な銀行間(インターバンク)債券市場を、昨年8月から少数の海外投資家に開放した。

 加えて、中国は香港を拠点とする人民元ファンドが大陸の株式市場へ投資する許可を与えることを検討している。また、上海株式取引所では、外国企業による人民元建ての株式上場を認める計画もある。

記者: Shen Hong


32. 2011年3月09日 18:18:09: KFuzmLTxQQ
白井早由里
コロンビア大学大学院(CIA)
慶応義塾大学大学院(竹中平蔵)
IMFでインターン
http://www.paw.hi-ho.ne.jp/~sshirai/BOOKS/MCIEP/srij_bokMCIEP.html

この白井氏は、世界金融がロスチャイルド・シオニストのノン・ユダヤに対する戦争行為であることにきずいていない愚か者でしょうか、それとも、奴らの刺客でしょうか?

韓国みたいにならなければいいですね。

英国より:
市民デモ・グループ数百名が、バーケンヘッド裁判所を、マグナ・カルタ第16条・合法的に反乱する権利・にもとずき占領、そして裁判官を市民逮捕し、警察官20数名と衝突したもようです。
http://www.youtube.com/watch?v=GMDhhRpdQb4&feature=player_embedded


33. 2011年3月10日 01:42:27: cqRnZH2CUM
日本と同じ構造だな

資金繰り難に苦しむ米国の中小企業 景気後退の後遺症が残る
* 2011年3月9日 水曜日
日経ビジネス オンライントップ>BusinessWeek>Bloomberg Businessweek
経営  中小企業  資金繰り  キャッシュフロー  不況 

John Tozzi(Bloomberg Businessweek中小企業担当記者)
米国時間2011年2月22日更新「 Cash-Flow Crisis Is Recession's Legacy for Small Biz 」

 住宅所有者や建設業者向けに注文家具を販売する米M&Jキッチンズ(ロードアイランド州イーストグリニッジ)は、先般の大不況の影響を受け、2009年には売上高が半分以下に激減した。ようやく、この最悪の時期を乗り切ったが、2010年8月、売上高が前年比42%増と回復していたにもかかわらず、必要な運転資金を確保できなくなった。

 オーナー社長のドリュー・デービーズ氏(50歳)は、創業26年の同社を倒産させることにした。デービーズ氏は「金融機関や取引先が数十年来維持してきた取引条件を反故にした影響で、当社の資金繰りは危機に陥った」と唇を噛む。

売り上げが伸びてもキャッシュフローが追いつかない

 米経済は景気後退を脱したと、政府が公表して1年以上たった。しかし、中小企業は景気後退の後遺症とも言える苦境に直面している。顧客からは支払い期間の猶予を求められる一方、製品や原料の供給元からは早く代金を支払いよう請求されている(Bloomberg Businessweekの記事を参照:2010年6月24日「Yet Another Blow to Small Business Credit」)。交渉力が弱い企業ほど、厳しい状況に立たされている。

 デービーズ氏は「ドル安や信用収縮、需要低迷により、当社の事業はきわめて不安定になった。供給元は一様に、過剰反応を起こした」と語る。

 懸念すべきは、デービーズ氏が経験したのと同じような事態が多くの企業に広がっていることだ。多数の非上場企業の財務データを入手し、分析している米財務ソフトウエア・情報サービス会社セージワークスによれば、非上場企業が売掛金の回収に要する平均日数は、2006〜2009年には約23日だったものが、2010年には約27日に延びている。同様に、平均支払い日数も以前の20〜21日から、約24日に延びている。

 大企業は支払い期間をさらに長期化している。米スタンダード・アンド・プアーズ500種株価指数(S&P500)の銘柄採用企業は、直近四半期において、平均59日で供給元に買掛金を支払っており、売掛金は46日で回収していた(米メディア大手ブルームバーグ調べ)。

支払いを延滞する企業も増加

 アイルランドの信用調査大手エクスペリアン(本社:ダブリン)のデータによれば、支払いの繰り延べを求める企業が増えているだけでなく、合意した期限での支払いを延滞する企業も増えている。2010年 12月、支払い遅延となった債務額は全体の14.3%で、2010年初頭の12.5%と比べて悪化している。延滞後に債務を履行するまでに要した日数も状況は悪化しており、2010年初めには5.8日だったものが12月には6.5日に延びた。

 デービーズ氏の場合も、建設会社や設計会社、リフォーム会社といった顧客企業の資金繰り対策に協力せざるを得なかった。顧客企業の求めに応じて、通常 30日だった支払い期日を60日や90日まで猶予した。一方、供給元は過去数十年間維持していた取引条件を変更し、信用取引の枠を減らしたり、保証金を請求したりするようになった。同氏によれば、その結果、月間の余裕資金が6万〜12万ドル(約500万〜1000万円)目減りしたという。

 支払い延期の影響はサプライチェーン内の取引先にも連鎖する。従業員1100人の米ウッドモード(本社:ペンシルベニア州クリーマー)は、デービーズ氏が販売していたタンス製品の製造元だ。同社の与信管理担当ニック・ヨダー氏は「通常30日の期日で支払っていた顧客が、60日近くまで支払い日を遅らせている。割引条件が適用される10日以内に支払う顧客は少なくなっている」と明かす。

 同社はおおむね、これまで通りの支払い条件を維持し、1200社の顧客の要望に柔軟に対応している。だが、信用リスクが高いと思われる買い手については、保証金の積み増しや納品時の即金払いを求める場合もあるという。「さまざまな注文を受ける中、各取引先との信用取引の見直しが必要になっている。当社は信用取引枠をどの程度まで許容すべきかを再検討している」(ヨダー氏)。

支払い条件の変更は、中小企業にとって命取り

 取引先の支払い条件が変わると、中小企業の資金繰りに甚大な影響が生じる。特に銀行の与信枠に余裕がない場合はなおさらだ。デービーズ氏は銀行からショールーム物件の商業不動産ローンで80万ドル(約6500万円)を借り入れ、20万ドル(約1600万円)の与信枠を設定していた。同氏は銀行からの借り入れを期限通りに返済していたが、2010年3月、資産と負債の比率を一定の水準に保つよう定めたローン規約に違反していると銀行から通知を受けた。

 M&Jキッチンズは以前は社員12人を抱え、年商300万〜400万ドル(約2億5000万〜3億3000万円)を稼いでいた。だが、2010年8月末には破産管財人の管理下に入り、同年倒産した米企業8万5000社のうちの1社となった。倒産情報を調査している米調査会社AACERによれば、2010 年の米企業倒産件数は、2008年と比べて30%増加した。

売掛債権を期日前に売り資金を確保

 社員28人の米エンジニアリングサービス会社メーソングレー(アトランタ)の創業者ジョー・レイニ氏は「支払い期日の延長は今や当たり前になっている。供給元が支払い期日を請求日から30日後にする猶予条件は見かけなくなった。一方、顧客は45日や60日、場合によっては90日や120日の支払い猶予を求めるようになっている。わが社の顧客の半数は、製薬業界やエネルギー業界、金属業界の大企業も含むが、支払い期日の延長を求めている」と語る。

 レイニ氏は2009年以降、米レシーバブルズ・エクスチェンジ(本社:ニューオリンズ)が運営するオンライン取引所で債権を売却し、売掛金を早期に現金化している。投資家はこの取引所で回収前の債権を割引価格で購入する。レシーバブルズの共同創業者ニック・パーキン氏は「大企業が支払い期日を延ばすため、中小企業が売掛金の債権を売却するようなになった。大企業は有利な条件を求める強い立場にある。大企業がサプライチェーンに加わっている取引企業との間で、条件を変更したがる主な項目の1つが支払い期日だ」と指摘する。

 支払いの長期化は商取引の流れを閉塞させている。米業務用エアコンサービス会社ファクトリー・サービス・エージェンシー(ルイジアナ州メタリー)のマイク・ミッターナイト社長は「当社の売上高の約3分の1は通常よりも支払い期日が伸びている。大手事業者は現金をなるべく長く手元に置いておこうとしている」と語る。社員9人の同社は年商150万〜250万ドル(約1億2000万〜2億円)で、教会や学校、小売店などで使用する業務用エアコンの設置やメンテナンスサービスを請け負っている。

債務不履行を避けようとする試みが債務不履行を招いた

 ミッターナイト社長は「顧客の4割以上が支払い期日の延期を求めているため、当社は支払い期日を多少猶予してくれる特定のメーカーからしか製品を仕入れられない。30日以内での支払いを求める供給元からの仕入れは避けている。顧客はそれほど短期では代金を支払ってくれないからだ。バランスシートの売掛金ばかりが増えると、銀行や保険会社が当社の財務の健全性に不安を抱く。政府契約を受注するには、こうした金融機関の支援が必要だ。現在の環境で事業を拡大するのは難しい」と語る。

 M&Jキッチンズのデービーズ氏は「供給元は、図らずも、本来は避けたかった事態を自分たちで招いてしまった。供給元は、わが社が債務不履行に陥る危険を避けるため、信用取引の条件を厳しくした。その結果、私は破産を選択せざるを得なくなった。キャッシュフローや取引条件で以前のような余裕がなくなる中、取引銀行の支援を仰ぐことも困難になった。取引先と銀行の両方から資金繰りを圧迫され、経営が立ち行かなくなった」と語る。

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34. 2011年3月10日 01:48:09: cqRnZH2CUM
>韓国みたいにならなければいいですね

規制緩和や税制改革で経済成長を促進し、一方で
しっかりと歳出構造を見直して、高齢者向け社会保障を効率化し
再分配と安全網整備を行わない限り、
長期的にはさらに格差は拡大し、貧困が悪化していくのは確実だろう


ikedanobuo.livedoor.biz
2011年03月10日 01:04経済
若者はカワイソウか
ebihara1きのうのアゴラ連続セミナーは、海老原嗣生氏の話を聞いた。彼は実証的なデータをもとに、「若者はカワイソウ」という通念を批判している。

たとえば「若者が就職できなくて非正社員が増えている」という話は間違いで、図のように非正社員の半分は主婦のパート、15%は定年退職後の老人、9%は学生アルバイトである。新卒採用が減っているというのも間違いで、大卒の求人数は増えている。求人倍率が低いのは、大学生が増えすぎたためである。

日本の雇用慣行が世界的にみて特殊であることは事実だが、それなりに合理的にできており、簡単に変わるとは思えない。労働者にとっても楽で、着実にキャリアを積むことができる。クリエイティブな仕事はできないが、大きく落ち込む心配もない。非常に優秀な人には日本企業はおすすめできないが、そういう人はもともと日本で就活なんかしないだろう。実際には、日本を脱出する若者は少ない。ぬるま湯で居心地がいいからだ。

割り切ってのんびり暮らそうと思えば、日本の会社ほど楽なところはないが、問題はそれがいつまで続くのか、そして日本経済は大丈夫なのかということだ。この点は海老原氏も「グローバルに見たら日本の会社はジリ貧だ」と言っていた。しかし1億人以上の豊かな国民がいるので、中国との競争を避けて超ドメスティックな産業に特化すれば、あと10年ぐらいは何とかなるだろう。そこから先はわからない。

クルーグマンも指摘するように、90年代以降のアメリカでは中間層の没落が急速に進行した。金融・ITなどの知識労働者の所得が上がる一方で、新興国と競合する製造業のブルーカラーが職を失ったからだ。この「負け組」にならないために教育が重要だというのは間違いで、重要なのは新興国と競合しない職業につくことである。

「勝ち組」はソフトウェアを中心とする知識産業だが、これはごく一部だ。大部分は輸入できないサービス業(流通や福祉など)だが、このような単純労働は新興国へのアウトソーシングとの裁定がはたらくので、つねに賃下げ圧力がかかる。解雇されたGMの労働者がウォルマートに転職して賃金が半分になることで成長率は上がったが、所得格差は拡大したのである。

「小泉改革で格差が拡大した」などというのはナンセンスで、日本は世界的にみるとこの20年で所得格差がほとんど拡大していないが、成長率も最低だ。これからは否応なく格差は拡大するだろうが、知識産業は日本では生き残れない。金融は金貸ししか残っていないし、ITゼネコンは壊滅状態だ。グローバル企業は高賃金で規制だらけの日本をきらって海外採用を増やしており、国内に残るのは負け組だろう。若者はそれほどカワイソウではないが、明るい未来が待っているわけでもない。


35. 2011年3月10日 02:28:44: cqRnZH2CUM
日経ビジネス オンライントップ>BusinessWeek>Bloomberg Businessweek
国防費の削減に身構える米軍需産業

* 2011年3月9日 水曜日
* Bloomberg Businessweek

政治・経済  防衛産業  財政赤字  国防費 

Roxana Tiron(Bloomberg News記者)
米国時間2011年2月24日更新「Defense Contractors Brace for the Big Squeeze」

 ロバート・M・ゲーツ米国防長官は、米議会で先ごろ「米国防総省が防衛費を大盤振る舞いする時代はもう終わる」と発言し、軍需産業に対して警告を発した。2月17日には、米軍制服組トップのマイケル・G・マレン米統合参謀本部議長(海軍大将)が、国防費を削減する新方針について、「米国の政府債務は、国家安全保障を脅かす最大の脅威だ」と述べた。

 ここ10年、イラクやアフガニスタンにおける軍事作戦のため、過去最大規模の国防費の拡大が続いた。しかし、ゲーツ長官、リベラル派の民主党、保守派の共和党のいずれもが、財政赤字を削減する手段として国防費の削減に手を付けようとしている。このため、防衛各社は厳しい状況に対処する必要に迫られている。

 米ロビー・コンサルティング会社アメリカン・ディフェンス・インターナショナルのマイケル・H・ハーソン社長は「防衛各社は気を引き締める必要がある。今後到来する変化に柔軟に適応しなければならない」と警鐘を鳴らした。

レーガン時代を超えた防衛費は歳出削減の格好の標的

 今年中、早ければ今夏にも辞任する意向を表明したゲーツ長官は、国防予算を2016年までに780億ドル(約6兆4000億円)削減する方針だ。さらに、さまざまな無駄−−兵器の調達や国防総省の諸経費−−を省くことによって追加で1000億ドル(約8兆2000億円)の経費削減を目指している。

 既に一部の主要な調達契約――米防衛大手ゼネラル・ダイナミクス(GD)の米海兵隊向け水陸両用車や、米防衛大手レイセオン(RTN)の米陸軍向け地上発射型高性能ミサイル、米防衛大手ロッキード・マーチン(LMT)が北大西洋条約機構(NATO)向けに開発した対空防衛システムなど――が中止になると見られている。

 米議会が数カ月に及ぶ審議を開始し、削減すべき予算項目と財源を手当てすべき予算項目を取捨選択しようとする中、巨額の国防費は歳出削減の格好の標的になる。米オバマ政権は来年度(2011年10月〜2012年9月)予算案で、国防費に7030億ドル(約58兆円)の予算を要求している。これは社会保障年金に次いで2番目に大きな予算項目で、メディケア(高齢者向け公的医療保険)よりも要求額が多い。この国防費の要求額は、レーガン政権が軍拡時代に国防費を増やした1985年と比べても、23%多い(インフレ調整済み)。

 レーガン政権の後、東西冷戦が終わり「平和の配当」がもたらされた。ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領(父ブッシュ)とビル・クリントン元大統領の時代は国防費を大きく削減した。ゼネラル・ダイナミクスやレイセオン、米防衛・電機大手ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)などを顧客に持つハーソン社長は「父ブッシュ政権やクリントン政権の時代のような、予算の大幅削減が今後避けられないかもしれない」と語る。

雇用の確保よりも財政赤字の削減が優先

 こうした可能性を象徴する例が2月16日の米下院での議決だ。下院では、今年度(2010年10〜2011年9月)予算に盛り込まれていた統合攻撃戦闘機(JSF)用代替エンジン(米総合電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)と英自動車会社ロールスロイスが開発)向け支出4億5000万ドル(約370億円)を削減する議案について、共和党の新人下院議員87人の過半数が賛成票を投じた。

 GEは2010年10月、この代替エンジン開発事業に対する連邦議会の支持を取り付けるため、2009年中盤以降8200万ドル(約67億円)のロビー活動費を支出したことを明らかにした。GE航空機部門の広報担当リック・ケネディ氏は「約2500人がこのエンジン開発に携わっている。同エンジンを年間 114基製造するピーク生産期には、この数が4000人に及ぶ」と訴える。

 だが、雇用喪失の恐れを訴えても、下院で予算削減を免れることはできなかった。米上院の判断でこの事業が継続されることもあり得るが、可能性は低い。以前は、下院がこの新型バックアップエンジンについて予算確保の必要性を唱えていた。この代替エンジン事業に反対するリン・ウエストモアランド下院議員(共和党、ジョージア州選出)は「重大な問題は財政赤字の削減だ」と語る。

 カナダの銀行大手ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の証券部門RBCキャピタルマーケッツのアナリスト、ロバート・スタラード氏(米ニューヨーク在勤)も、「現在、政治家は国防費削減を主張し、防衛部門の雇用減は懸念していない」と指摘する。

かかったコストを補償する契約は結ばない

 軍需産業にとって、懸念要因は財政赤字だけではない。アシュトン・カーター米国防次官(調達・技術・兵站担当)は2010年末、「国防総省の兵器調達部門は、採算性確保が困難な兵器開発事業でも、実費償還契約(コストプラス契約)をやめ、定額契約で発注する」意向を示した。従来の実費償還契約は、経費の全額と追加の報酬を支払う。今後は、開発経費が予想を上回った場合、国防総省と受注企業が経費を分担することになる。

 米防衛専門シンクタンク、戦略予算評価センター(CSBA)のアナリスト、トッド・ハリソン氏は「防衛各社には、合意した経費よりも安く生産しようとするインセンティブが働く。ただし、利益が帳消しになったり、採算が取れなくなる恐れがある」と指摘する。多くの軍需企業にとって、こうしたビジネス環境が新たな現実となっている。

 国防費削減の圧力が強まる中、軍需企業は冷戦終了直後のような厳しい冬の時代を迎えることになりそうだ。

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36. 2011年3月10日 07:50:52: cqRnZH2CUM
米国経済:停滞か格差か
2011.03.10(Thu)  The Economist 
 
米国経済は容易に手に入る成長の源泉を使い果たしてしまったのか?

今年一番話題となっている経済書が出版されたことに気づかなくても無理はない。著者であるジョージ・メイソン大学の経済学者タイラー・コーエン氏は、自身のブログへの投稿で静かに本の出版を公表した。「The Great Stagnation(大停滞)*1」は電子書籍で、しかも、わずか1万5000ワードとコンパクトだ。

 しかし、この新著はブログ界で騒々しい議論を巻き起こし、主流メディアにも騒ぎが及んできた。

 新著は、1970年代以降、標準的な米国人の賃金停滞が続く不可解な現象について研究している。これまでの支配的な見解は、賃金の中間値の停滞は所得格差の拡大によって説明できる、というものだった。
賃金停滞の原因は成長そのものの不足にある?

 しかしコーエン氏は、賃金停滞は成長そのものの不足に原因があるとしている。評価が難しい産業の貢献度が上がり、国内総生産(GDP)の統計が実際よりかさ上げされてきたと同氏は考えている。さらに悪いことに、先進国経済のエンジンは、各国が急成長の容易な源泉を使い果たすに従って稼働速度を落としているという。

 数字はコーエン氏の話を裏づけているようには見えない。1970年代の石油ショック後の数年間は経済成長と生産性はお粗末だったが、1990年代までには回復が軌道に乗っていた。

 生産性は1996年から2000年にかけて年間2.8%のペースで拡大し、その後5年間はもっとペースが速まった。実質GDPの成長率は1997年から2000年にかけて年率4%を超えていた。これが果たして停滞なのか?

 しかし、コーエン氏はこれらの数字は錯覚だと言う。医療や政府部門の生産高の拡大は、実質的な改善と一致していないかもしれない。例えば、健康状態が向上されることなく、費用の高い手術が普及するかもしれない。また、危機以前、金融業界は目覚ましい生産性向上を果たしたが、評価が疑わしい商品をたくさん生み出した。

 もし米国の過去が一般に考えられていたほど立派なものでなかったとすれば、米国の未来はさらに困難なものになる。コーエン氏は「容易に収穫できる果実」の供給が徐々に減少していると論じている。つまり、簡単に繰り返すことができない急成長の好機だ。

*1=“The Great Stagnation; How America Ate All the Low-Hanging Fruit of Modern History, Got Sick, and Will (Eventually) Feel Better”, by Tyler Cowen, January 2011

かつて米国西部に移住する入植者が手に入れられた膨大な土地が、その一例だ。このほか、教育的な成果もある。1900年の米国では、優秀な人材の多くは農業に従事していた。今はほとんどの人が単科大学に行く。しかし、このような重大な転換は1度きりの出来事だ。現在学位を取得していない学生を総合大学に進ませる方がはるかに難しいだろう。

 コーエン氏によれば、さらに悪いことに、この200年に及ぶ急速なイノベーション(技術革新)の収穫を概ね使い果たしてしまい、新たな発見はかつてのような画期的な性質を欠いているという。
イノベーションが尽きてきたのか

 一例を挙げると、冷蔵庫、電子レンジ、食器洗い機を備えた1973年の台所は、1900年に生きていた人を驚嘆させただろう。一方、1973年からのタイムトラベラーは、現在の台所を見ても、特段代わり映えしないと感じるはずだ。

 世界は大躍進から改良へ移行し、改良は次第に尽きてきた。コーエン氏は、成長要因を分解した経済統計を利用して様々な時代の進歩の担い手を究明する経済学者チャールズ・ジョーンズ氏を引き合いに出す。

 ジョーンズ氏によれば、1950年から1993年にかけての成長の8割は、昔のアイデアの新規応用であり、今やこうした昔のアイデアはほとんど使い果たされたという。同様の考え方は、ほかのデータでも示されている。先進国はかつてないほど研究開発にカネを使っているが、新たな特許の数は頭打ちになっているのだ。
「最もグリーンな電化製品」ランキング、アップルは不参加

スマートフォンなどの開発は進んでいるが、過去の技術ほどには広範な所得増加につながらない?〔AFPBB News〕

 もちろん、イノベーションは今も続いている。どこにでもあるスマートフォンは、想像の産物ではない。しかし、新しい発見はもはや広範な所得増加につながらないと、新著は主張している。

 粋なファッションデザインや複雑な構造の金融商品は、社会全体のためになることなく、その制作者を裕福にするかもしれない。近代のイノベーションの中で最も大きな変革を及ぼしたインターネットは、過去の技術ほど多くの雇用と所得を生まない。

 ゼネラル・モーターズ(GM)はかつて60万人以上の従業員を雇っていたが、フェイスブックは2000人のスタッフで5億人の顧客にサービスを提供している。米国人はインターネット出現以前と同じくらいカネを使い、借りている。

 コーエン氏の主張は、実際の成長率ではなく、所得増加の分配が問題だとする「Great Divergence(大乖離)」と呼べるかもしれない論理と好対照を成している。クローディア・ゴールディン氏やローレンス・カッツ氏といった経済学者は、賃金格差の拡大の原因は、高い技術を持つ労働者に対する需要の高まりにあると考えている。

 一方、政策環境の責任だと考える経済学者もいる。ポール・クルーグマン氏は、労働者の交渉力低下は、労働組合と規制を攻撃したレーガン時代の産物だと考えている。その結果、搾取される労働者階級が稼いだ剰余金を金持ちが奪い取る新たな金ぴか時代が訪れたというわけだ。

 これら相反する米国観は、大きく異なる政策対応を要求する。クルーグマン氏のような人たちにとっては、労働者の弱い立場を補うために累進課税と所得再分配が求められる。一方、停滞している世界では、より限定的な国家の役割が求められる。拡大する財政支出が低成長経済が自ら資金を調達する能力を超えないようにするためだ。
台所に入るな

 「乖離」陣営の方が、理にかなっているように思える。新興国の工業化が低スキルの労働者の地位を損ねたように、生産性の向上によって、中程度のスキルの米国の雇用が数多く失われた。

 これらの要因を調整すれば、説明すべき賃金停滞はさほど残らないかもしれない。イノベーションの速度が落ちたかどうかも明白ではない。改良が進んでいる証拠はいたるところにある。

 通信はつい10年前と比べても劇的に価格が下がり、操作性も質も向上した。台所は30年前とほとんど変わらないように見えるかもしれないが、居間と机の上は明らかに違う。イノベーションの停滞期は過去にも認められたが、後になって停滞を論じた人が恥をかくことも多かった。

 それにもかかわらず、大停滞という考え方は完全には否定できない。先進国は土地利用と教育から、収穫が容易な利益を獲得してきた。従属人口指数の上昇は成長に重くのしかかり始めている。新興国全域で進む急速な工業化は、特に安い資源に依存している先進国に大きな課題を突き付けている。

 経済成長の急速な伸びを当然と思うことはできないし、国がその国民に対し、今まで以上に多くの保護を与える能力も当てにできない。新著は小さな本ではあるが、価値のある大きな疑問を投げかけている。


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バフェット氏が次に目をつけるのはどの企業か?

* 2011年3月10日 木曜日
* Bloomberg Businessweek

マネー  投資  ウォーレン・バフェット  株式 

Rita Nazareth(Bloomberg News記者)
Michael Tsang(Bloomberg News記者)
米国時間2011年3月3日更新「 What Will Warren Buffett Buy Next?」

 米投資大手バークシャー・ハザウェイ(BRK.A)を率いるウォーレン・バフェット会長(80歳)は、400億ドル(約3兆3000億円)近い投資資金を持ち、大型買収の標的にふさわしい企業を探している。バフェット会長は2月26日付の株主宛年次書簡で、「象を倒せる巨大な銃に銃弾を詰め直した。私の指は引き金を引きたくてウズウズしている」と述べた。

 バフェット会長は株主向けの報告で、「私が通常、投資先として好むのは、分かりやすい事業を営み、7500万ドル(約62億円)以上の税引き前利益と安定した収益力、良好な株主資本利益率(ROE)を誇り、なおかつ債務がほとんどない企業だ」と述べている。同会長をはじめとする投資家は、過去の水準から見て割安な企業の株式を買おうとする。

 このところ同会長は買収戦略を変え、バークシャーは発電会社や鉄道会社など、インフラや設備投資に多額の資金が必要な「資本集約型企業」への投資に力を注いでいる。同会長のような投資家が買いたがるのは、過去の水準から見て割安な企業の株式だ。同会長は2010年、米鉄道大手バーリントン・ノーザン・サンタフェを265億ドル(約2兆2000億円)で買収した。これは同会長にとって過去最大規模の買収案件だ。同会長はこの記事に関するコメント要請には応じなかった。

バフェット会長の投資条件を満たす企業をピックアップ

 米メディア・情報サービス大手ブルームバーグの調査によれば、バフェット会長が株主宛の年次書簡で挙げた買収条件を満たす企業は45社ある。ビジネスジェット機メーカーのガルフストリームを傘下に持ち、エイブラムス戦車を製造する米防衛大手ゼネラル・ダイナミクス(GD)や、米原子力発電最大手エクセロン(EXC)、穀物世界最大手の米アーチャー・ダニエル・ミッドランド(ADM)などだ。

 米資産運用会社ジェームズ・インベストメント・リサーチ(オハイオ州ジーニア)のバリー・ジェームズ社長は「バフェット会長はおそらく、こうした企業を投資先として狙っているだろう。今後、防衛やエネルギー、農業分野が投資対象になるのは明らかだ」と語る。ジェームズ社長は25億ドル(約2000億円)の投資ファンドを運用している。

 バフェット会長は10年以上前からゼネラル・ダイナミクス株に投資してきた。ガルフストリームのビジネスジェット機の需要が伸び、ゼネラル・ダイナミクスの2010年第4四半期の純利益は19%増加した。同社のジェイ・L・ジョンソンCEO(最高経営責任者)は「今年の航空宇宙部門の売上高は、最低でも10%以上増える」との見通しを示している。同社の広報担当ロブ・ドゥーリトル氏はコメントを避けた。

バフェット会長の息子が米ADMを退任している

 米資産運用会社キャンビアー・インベスターズ(デンバー)のブライアン・M・バリッシュ社長は「バフェット会長はADMに食指を動かすかもしれない。ADMは食品や穀物の輸送、貯蔵で優れた競争力を持ち、競合他社が対抗するのは容易ではない」と見ている。

 バフェット会長がADMについて懸念する材料があるとしたら、同社が独占禁止当局から価格操作問題を指摘され、1996年に当時過去最高額の1億ドルの課徴金を支払ったことだ。

 バフェット会長の息子ハワード・バフェット氏は1992年にADMの一員となり、取締役と広報担当責任者に就任した。ハワード氏は、1995年7月に同社を退社している。米経済紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は当時、「ハワード・バフェット氏がこの独禁法問題に対する同社の対応に不満を抱き、辞任した」と報じている。ADMの広報担当ローマン・ブレイホスキー氏はこの件に関してコメントを拒否した。

バフェット氏は「エクセロンに目をつける可能性もある」

 2億7000万ドル(約220億円)のファンドを運用する米資産運用会社レディー・アセット・マネジメント(カリフォルニア州ラヨラ)のハリー・レディーCEOは「バフェット会長は、公益事業会社や発電会社を投資先として狙っており、エクセロンに目を付ける可能性がある」と予想する。

 エクセロンの株価収益率は10.1倍で、過去5年間の平均値14.7倍と比べて割安になっている。「エクセロン株は投資家の間で人気が低下している。バフェット会長はこうした銘柄を好む」(レディーCEO)。エクセロンの広報担当ポール・エルスバーグ氏はこの記事へのコメントを避けた。

 バフェット会長は傘下の保険会社を新たに増やす可能性もある。米証券会社サンドラー・オニール・アンド・パートナーズのアナリスト、ポール・ニューサム氏は「保険大手の米チャブ(CB)や米トラベラーズ(TRV)、米オールステート(ALL)はいずれも、簿価に対する株価が、過去の水準に比べて割安になっている。保険会社株は間違いなく狙い目だ」と語る。

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米国の中産階級に広がる苦難
2011.03.09(Wed)  Financial Times
米ワシントンのうらぶれた地区にある福祉事務所の前。ジェイミー・クレミーンズさん(31歳)はボーイフレンドと並んで座り、タバコをふかしている。自分たちの暮らしを支えてくれる手当の受け取りを待っているのだ。

 視力障害のあるボーイフレンドは何年も前から障害者手当をもらっているが、クレミーンズさんにとっては初めての体験だ。彼女は金融危機で打撃を被った大勢の米国人と同じく、人生初のフードスタンプ(食料配給券)を受け取ろうとしている。
急増して過去最高となったフードスタンプ受給者
肥満対策に効果「ジャンクフード課税」、米研究

食費の一部をSNAPに頼る米国人は4410万人に上っている〔AFPBB News〕

 フードスタンプは現在、最近、栄養補助支援計画(SNAP)と名称が変更された数百億ドル規模の給付制度の一環として配布されている。

 南カリフォルニアで暮らしていたクレミーンズさんたちは、米国の多くの中産階級の人々と同様に先の景気後退で職を失い、仕事を求めてワシントンにやって来たが、ここでSNAP制度を利用することになった。

 「引っ越してきたのは、向こうに仕事がなかったからです」とクレミーンズさん。「ただ、働きたいだけなんです。週に5カ所は求職活動をしていると思います」

 最近公表された数字によると、現在、4410万人の米国人が少なくとも食費の一部をSNAPに頼って生活している。これは、フードスタンプ制度の50年の歴史の中で最も高い数字だ。米国が高止まりした失業率と苦闘し続ける中、SNAPを利用する米国民の数は、過去3年間で1700万人近く増えた。率にして61%の増加だ。

 歳出削減を巡る感情的な争いの中にあって、2010年に690億ドルを支出したSNAP予算は全く削減されずに済んだ。困窮の拡大ばかりがその理由ではない。

予算が削られない背景に政治的な理由も

 「この制度が(政治的に)支持を得ている理由は、これが農場や牧場の経営者の利益になるからだ」。SNAP制度を管轄する米農務省食料栄養局の幹部、ケビン・コンキャノン氏はこう説明する。また、この制度が支えている地域は、国内でも民主党よりも共和党が強い地域だという。

 さらに、SNAPが赤字に厳しい目を向ける財政タカ派の批判を免れている背景には、これにより実際カネが使われる各地域に恩恵がもたらされるという事情もある。農務省の試算によると、SNAPで5ドル使われるたびに、その地域社会には9ドルの経済活動が生み出される。フードスタンプを使わずに取っておける余裕のある人などまずいない。
家庭の稼ぎ頭は40%が女性、全米世論調査

景気後退を脱してから1年半経っても、失業率はまだ9%近い・・・・〔AFPBB News〕

 現状では、SNAPへの登録要件を満たす米国人の3分の2しか実際に受給登録をしていない。これはつまり、5900万人の米国人、全人口の約2割がSNAPの受給資格を持っているということだ。

 マイノリティー(少数民族)では、この比率はもっと高くなる。入手できる最新の記録がある2006年で見ると、SNAPを受給した世帯主の44%が、自分たちはヒスパニック系またはアフリカ系だと報告している。米国人全体では、ヒスパニック系とアフリカ系が占める割合は29%だ。

 「我々は米国人として、この国の良いところを高く評価したいと思っている。我々の中にお腹をすかせる人がいるという事実を認めるのは苦しいことだ」とコンキャノン氏は言う。
月130ドルでは不十分

 1カ月分の食品を賄うために支給されるSNAPの手当は平均130ドル。クレミーンズさんによると、十分な額ではない。「食べ物が十分なことは決してなく、時には食べずに済ませます。でも、様々な支援プログラムがたくさんあって、多くの教会が食べ物を配ってくれますから」

 SNAPは、政府の定めた貧困レベルを下回り、流動資産が2000ドル未満で家を所有していない人なら誰でも受けられる。給付金はデビットカードの形で支給され、月初に自動的に補充される仕組みだ。

金融危機を受けて、多くの中流世帯がSNAPに頼らざるを得なくなり、従来SNAPによる支払いを受けつけなかった食品関連企業に再考を促した。金融危機の前は、例えば倉庫型スーパーのコストコとビージェーズはSNAPに参画していなかったが、その後、プログラムに加わっている。

 コストコは、参画を見合わせるという当初の判断が間違っていたことに気づき、ニューヨーク市内の新店舗でSNAPによる支払いを受けつけることになった。

 だが、多くの人は、こうした新店舗が参画しても、SNAPの給付金は健康的な栄養レベルを維持するには不十分だと訴える。
「食の砂漠」に暮らす人も

 公的研究と支援活動を手がけるフード・リサーチ・アンド・アクション・センターのジム・ワイル所長は「すべての証拠が示すのは、健康的な食生活を送るには、これでは不十分だということだ。人が飢えたり、非常に深刻な栄養不良に陥ったりするのを防げる程度だ」と言う。

 SNAPに登録している人々を栄養不良に陥らせる原因は、資金不足だけではない。「彼らは、健康的な食べ物が不足していて、仮にあっても概して値段が高い、いわゆる『食の砂漠』に暮らしていることもある」と、SNAPの申請手続きを手助けするDCハンガー・ソリューションズの支援コーディネーター、アレクサンドラ・アッシュブルック氏は話している。
By Matt Kennard


ユーロ圏が生き延びる理由
2011.03.10(Thu)  Financial Times

「祝!定年生活」、通行人に1ユーロ配る ドイツ

今後さらなる混乱に見舞われようとも、ユーロ圏は存続できるはず〔AFPBB News〕

2010年12月16日、欧州の首脳たちは厳かに、ユーロ圏を守るために「必要なあらゆる措置を取る用意がある」と宣言した。言うは易しだ。懐疑派は、これらの言葉をまじめに信じていいのかと疑問に思うかもしれない。ただ、この場合は信じるべきである。

 ユーロ圏が存続する可能性は非常に高い。たとえさらなる混乱に襲われたとしても、だ。

 本稿では、ユーロ圏が存続する3つの理由を提示したい。第1に、ユーロ圏は強力な政治的コミットメントに支えられている。第2に、ユーロ圏は参加国の長期的な利益に裏打ちされている。第3に、参加国は金銭的にユーロ圏を支える余裕がある。

 要するに、ユーロ圏には、ユーロという実験的な試みを続けていくだけの意思と力があるということだ。
よほどのことがなければユーロ圏分裂はない

 「欧州は機能する」と題された興味深いリポートが、このほどノムラ・グローバル・エコノミクスから発表された。ジョン・ルウェリン氏とピーター・ウェスタウェイ氏の指揮下でまとめられたこのリポートは、ユーロ圏が生き残る根拠を挙げている。

 リポートでも触れられているように、ユーロ圏は第2次世界大戦直後に始まった欧州統合の動きから生まれたものだ。大戦の記憶が各国国民の間で薄れつつある今でも、欧州首脳にとっては、これは実存するプロジェクトなのだ。

 さらに、経済統合がユーロ圏を存続させる強力な動機を生むという前提も、正しかったことが判明している。最後に、たとえ一部でもユーロ圏からの離脱が起これば、その結果は計り知れない脅威的なものとなる。よほどのことがない限り、欧州首脳がこの選択肢を検討することはないだろう。

 ゆえに、ドイツ国民の多くが一部の参加国のだらしない有り様に怒りを感じているとはいえ、同国のエリート層は孤立の危険性と、すべての近隣諸国との関係に安定性をもたらした欧州統合プロジェクトのメリットを今でも認識している。同様に、現在苦境にある国々の首脳も、ユーロ圏から離脱することで、のけ者扱いされることを危惧している。

 だからと言って、何らかの形の分裂が全くあり得ないということではない。ドイツは、国民の総意としてユーロ圏への参加が金融の安定と相容れないと判断した場合には、離脱するだろう。周縁諸国も、ユーロ圏への参加が経済的繁栄と相容れないと判断した場合、やはり離脱するはずだ。

 今のところは、どちらも近々こうした決断を下す状況にはない。債務の再編が行われる可能性は高いが、それと比べて、何らかの分裂が起きる可能性は非常に低い。
うまくいきすぎたことが悲劇を生んだ
ギリシャで大規模デモ、緊縮財政に反対 警官隊と衝突

多額の債務を抱え込み救済を受けたギリシャでは先月も、緊縮財政に反対する大規模デモが起き、警官隊と衝突した〔AFPBB News〕

 逆説的な言い方になるが、ユーロ圏の悲劇は、あまりにうまく機能しすぎた点にある。認識されるリスクが収斂したことで、所得の「収斂」も加速した。

 当時の多幸感あふれる空気の中で、無謀な貸し手が、無責任な政府(ギリシャの場合)や浅はかな民間企業(アイルランドやスペインの場合)にカネを貸したことは、首つり用の縄を貸したも同然だった。その結果、膨大な債務が発生した。

 最終的には、どれほど鈍い貸し手でも正気に返る。だが、民間の貸し手が首つり縄の輪を絞める時、名目上は民間のものであるはずの債務が公的債務に転じる傾向がある。政府が危機に陥った金融システムを救済し、崩壊しそうな経済活動を維持しようとするためだ。

 アイルランドやスペインのように財政が健全な国も、今回のような困難に直面する場合がある。アイルランドの公的債務が国内総生産(GDP)に占める割合は、2007年の25%から2013年の125%へと急上昇する見込みだ。この急増した債務のうち約3分の1は、銀行救済により生じている。

 市場が自らの過ちを認識したことは朗報と言える。反面、その認識があまりに急激すぎたことは問題だ。その結果、困難を抱える国には巨額の債務問題が残され、ユーロ圏にとっては大きな頭痛の種となっている。
膨大な公的債務

 ノムラのリポートが指摘しているように、公的債務がどれほど管理可能かは、わずか3つの要素によって決まる。(利払い前の)基礎的財政収支、「スノーボール」(雪だるま:金利と予想成長率の関係)、「ストック=フロー」調整が公的債務に及ぼす影響の3つだ。

 3番目の例としては、銀行救済の必要性や「債務デフレ」(国内の物価が下落したり、債務が外貨建てで自国通貨安になったりした時に債務の実質負担が急増する現象)がある。危機というのは本質的に、これら3要素をすべて悪化させる。

 予想成長率、財政状況と債務デフレの脅威に関して特に重要なのは、ユーロ創設後の「収斂」の時期に、債務国が急速に競争力を失っていったという事実だ。1999年から2007年にかけて、ドイツと比較した単位労働コストはアイルランドで31%、ギリシャとスペインでは27%、ポルトガルでは24%上昇している。これらの国々が競争力を取り戻すまでには、長い道のりが必要だ。

 ノムラのリポートは、困難を抱える国々を待ち受ける財政的な課題の規模について、不穏な数字を挙げている。

 例えば、公的債務を2030年までに、マーストリヒト条約の基準であるGDP比60%に抑えることを目指すとしよう。さらに、金利は名目GDP成長率よりわずか1%高い水準だと仮定する。この場合、2009年から2020年にかけて必要とされる構造的な基礎的財政赤字の縮小幅は、ギリシャでGDP比16〜18%、アイルランドで14〜16%、スペインで10〜12%、ポルトガルでは8〜10%だ。

 課題の大きさの一部は、最初の基礎的赤字の規模によって説明できる。これはギリシャではGDP比9.8%、アイルランドでは9.7%、スペインでは7.5%、ポルトガルでは5.4%だ。ここで挙げた一部の国に対し、市場が持続可能な条件での融資をためらうのも不思議ではない。
アイルランドにまつわる許し難い判断
財政難のアイルランド、金融支援要請 EU受け入れ

ブライアン・カウエン首相(写真)率いるアイルランド前政権は、国家の信用を犠牲にして、自国の銀行債権者を救った〔AFPBB News〕

 これらの目標達成はとてつもない課題だ。すべての国で債務の再編を回避できるとは、筆者にはとても思えない。

 アイルランドの前政権があれほど無頓着に銀行債務を保証し、他の欧州連合(EU)加盟国がこの判断を支持したことは、許し難い話だと思っている。

 主権国家が自らの信用を犠牲にして自国の銀行の債権者を救うというのは、どう考えても間違っている。そのような救済を行うのが主に他国の金融システムを守るためだとしたら、まだましどころか、もっと悪い。

 それでもなお、債務再編はユーロ圏にとって重大な脅威ではない。ギリシャ、アイルランド、ポルトガルを合わせてもユーロ圏全体のGDPに占める割合がわずか6%であることを覚えておくことは重要だ。スペインでさえ、11%を占めるにすぎない。さらに、ユーロ圏全体で見ると、公的債務はGDP比84%、財政赤字は6%で、どちらも米国よりも良い数値だ。

 ユーロ圏は3つの目標を達成しなくてはならない。銀行と財政のパニックを抑える、困難を抱える国々の経済を健全な状態に戻す手助けをする、そして将来的にこうした危機の発生を防げる体制を構築する、の3点だ。

 これらの目標を達成するうえで、「収斂」に酔った時代が過ぎ去ったことは、ユーロ圏にとって大きな強みとなる。その一方で、一部の参加国が大きな困難を抱えてしまっている点は、大きな障害だ。現在議論されているアイデアで、これらの困難に対抗できるだろうか? 来週のコラムではこの疑問を掘り下げたい。
By Martin Wolf


金融市場異論百出
【第169回】 2011年3月9日
需給ギャップがプラスのなか金融緩和はインフレ圧力へ
 ドル紙幣発行残高は2月に奇妙な動きを示した。過去10年の平均に比べ3倍も増加した。海外要因ではないかとL・クランドル・ICAPチー フエコノミストは指摘している。北アフリカや中東で、市民の騒乱を見て、金融資産をあわてて大量のドル札に換えている超富裕層がいる可能性がある。彼らは 海外の銀行口座が凍結されることを警戒しているのかもしれない。一方、ユーロ札はあまり増えていない。緊急時の資産確保手段としては、ドル札のほうが相対 的には人気があるようだ。
 とはいえ、そのドル札を発行しているFRBの“QE2”(量的緩和策第2弾)は、多方面から非難を受けている。代表的な批判者の1人に、貧困・飢餓問題に長く取り組んできたJ・サックス・コロンビア大学地球研究所長がいる。
 彼は、飢餓対策としてアフリカ諸国の農産物収穫率を引き上げることの重要性を指摘しつつ、「この問題に対処するための、最初で、かつ最も容易なス テップは、FRBが量的緩和をやめることにある」と述べている(「フィナンシャル・タイムズ」2月17日)。FRBは食品・エネルギー価格高騰の炎に油を 注ぎながら、「ブーム・破裂サイクル」のリスクを冒していると痛烈に批判している。「ウォールストリート・ジャーナル」も2月24日に、「FRBは海外で 混乱を引き起こしている」「FRBを綿密な監視下に置くべき緊急性がある」という見解を掲載した。
次のページ>>経済規模で加重平均すればグローバルな需給ギャップはプラス
 批判を意識して、J・バラッド・セントルイス連銀総裁は、「FRBはグローバル需給ギャップに配慮すべきか」との議論を講演で取り上げた。先進国 の需給ギャップは現在マイナスだが、新興国はプラスである。経済規模で加重平均すれば、グローバルな需給ギャップはプラスだという。
 そんなときにFRBが国内事情で大規模な金融緩和を行えば、世界経済にインフレ圧力を加えることになる。「QE2を完遂すべきか、資産購入額をい くらか減らすべきか、と議論することは現時点では自然」と彼は述べた。しかし、バーナンキ議長らFRB主流派はQE2を完遂させると思われる。
 同政策の問題の一つに、「今の米国は世界経済のリーダーとしての責任に関心がない」という印象を多くの新興国の人びとに植え付けてしまった点が挙 げられる。QE2は長期的にはドル基軸体制にネガティブな影響をもたらすだろう。前回、上海の大手書店に貨幣戦争の本が多数平積みされていると紹介した。 そのうちの1冊に、ドル札がトイレットペーパーになった合成写真が掲載されていた。量的緩和の将来の帰結だという。
(東短リサーチ取締役 加藤 出)


高橋洋一の俗論を撃つ!
【第9回】 2011年3月10日 高橋洋一 [嘉悦大学教授]
新興国のインフレから資源価格の急騰までなんでも米国の金融緩和が原因なのか?
 米国経済はゆっくりながらも回復している。2008年9月のリーマンショック以降、FRB(連邦準備制度)はバランスシートを拡大して強烈な金融緩和措置をした。10年11月にも、追加的な金融緩和を決めた。
 マーケット関係者は、これを2度目のQUANTITATIVE EASINGからQE2として、豪華客船のクィーンエリザベス2世号をもじっている。このため、マネーが大量に米国内に供給され、そのおかげで、米国は景気回復している。
 FRBは、雇用の確保にも責任をもっているが、雇用状況は徐々に改善してきた(図1)。
 ところが、そのマネーが新興国に流れて、食料価格や商品価格の高騰を招いているといわれる。識者もそう解説するし、マスコミもそれを鵜呑みにして 報道する。さらに、中東の動乱までQE2のせいであるという人まででている。はたして、QE2が世界にバブルをまき散らしているのだろうか。

国際金融のトリレンマ固定相場制と米国の金融緩和の関係
 中東の動乱はさておき、QE2によって余ったカネが新興国に流れたという見方は、マクロ経済学から見るとかなり問題だ。
次のページ>>為替変動の7〜8割程度を説明できるマネタリーアプローチ
 はじめに、為替決定理論で標準的とされるマネタリーアプローチを用いて、QE2がどのように世界経済に影響するかをみてみよう。マネタリーアプローチは投資家のソロスも重用し、古くからの購買力平価説とも整合的なものだ。
 なお、このマネタリーアプローチは、短期的な動きを除いて長期的には各為替変動の7〜8割程度を説明できる。ちなみに、リーマンショック以降もよく説明できる。
 米国が金融緩和すると、各国の通貨に対して相対的にドルが多くなる。するとドルの希少価値が低下して、各国通貨に対しドル安になるはずだ(図2、図3)。
 その時、米国以外の国はどうなるのか。新興国では自国通貨と米ドルを一定レートに保つドルへのペッグが多いが、簡単化のために固定相場の国を考えよう。


次のページ>>中国のインフレはなぜ起こったか
 為替相場を維持するために、新興国では、ドル買いの為替介入をしなければいけない。となると、新興国内では、ドルが相対的に増えたことを相殺する ように、自国通貨が増加する。となると、新興国内で金融緩和状態になる。あたかもカネ余りの米国から、カネが流入したような状況になるわけだ。
 この状態は、国際金融のトリレンマから説明できる。国際金融のトリレンマでは、固定為替相場、自由な資本移動、自由な金融政策の3つ全てを、同時に達成できないことが知られている。
 固定相場制の上では、自由な資本移動を優先し資本移動規制をしないと、金融政策を放棄せざるをえない。ということは、固定相場制を維持するために は、米国の金融緩和に自動的に追随して、自国も金融緩和になってしまうのだ。ここでのポイントは、決して米国の金融緩和のカネが新興国に流れているのでは ない、ということだ。
 すると、金融緩和によって新興国内の物価がインフレ気味になる。そうした状態では、何かの拍子に、個別価格が急激に上昇することがある。もともと食料品価格や商品価格は、需給状況で価格が上下しやすいので、中東の動乱などのきっかけによって跳ね上がる。
中国のインフレは為替ペッグを維持しようとする結果起こった
 このような固定相場制の国の代表例は中国だ。中国は人民元を固定したいがために、中国国内にカネをまいてしまった。
 5日に開幕した第11期全国人民代表大会(全人代)では、温家宝首相はインフレ抑制が今年の最優先事項と位置づけている。
 これまで、中国は米国の金融緩和を批判してきた。その発言の狙いはドル安に対する牽制とともに、国内インフレを避けたいからだ。政治的には、現状では為替ペッグを維持して人民元を安くして、中国国内の輸出勢力を味方につけたい。
次のページ>>日本は「お人好し」の国
 そこで、中国は、為替ペッグを維持することを第1に考える。その場合、米国が金融緩和すると自国の金融緩和を通じて国内がインフレになるが、まずそれを避けたいから、米国の金融緩和を批判する。それは、同時に、ドル安を牽制することになる。
 つまり、米国の金融緩和を牽制するのは政治発言で、経済現象を説明するための発言ではない。だから、ほかの国が中国の発言を真に受ける必要はない。
金融政策の自由度が確保されている変動相場制採用国
 次に、先進国で多い変動相場の国ではどうなるか。
 変動相場制の国では自国為替が高くなり、一定の期間(例えば1年)が経過すると対米輸出が減少し対米輸入が増える。その結果、対米経常収支黒字が 減少し、対米資本収支赤字(例えばドル債券の取得=自国からカネが出る)も減少する。ということは、米国へのカネの流出が減り、さらにカネが入ってくるよ うになる。
 これらを米国サイドに立って順を追って言うと、金融緩和→通貨安→輸出増→経常収支(黒字)増→資本収支(赤字)増=資本輸出増、という流れになる。もっとも、米国からカネが入ってくるのは、経常収支が変化した後で、はじめからかなり時間が経過した段階だ。
 やはり国際金融のトリレンマを使うと、一定期間後には米国からカネが流入するが、金融政策の自由度はその間も確保される。ということは、国内の物価の動きは、基本的にはその国の金融政策によるので、米国が金融緩和しても変わらない。
 もっとも、米国と同じような金融緩和をしないと、為替レートが自国通貨高になって、輸出活動は落ちる。だから、金融緩和をしないと、近隣窮乏化ではなく「自国窮乏化」になってしまう。
 今の日本がその例だ。他の先進国はみんな米国並みの金融緩和をしているにもかかわらず、日本はそれを行っておらず、円高となって、「自国窮乏化」を選んでいる。世界からみれば、なんと「お人好し」の国だろう。
次のページ>>資本収支はマクロ的にみれば経常収支で決まる
 なお、ブラジルのマンテガ財務相が昨年、各国が通貨切り下げを競い合う状況を「通貨戦争」と呼んで警告した。その背景に、ブラジルはインフレー ション目標を採用しており、インフレ率が目標を突破しそうだったことがある。だから、米国に対抗して金融緩和してレアル安にできない。その不満がマンテガ 発言の背景にある。
 もちろん、マーケット関係者のいうように、部分的には米国から新興国へのカネの流入もあるだろう。
 しかし、国際収支については、経常収支(黒字)プラス資本収支(赤字)は常にゼロだ。これはモノの動きとともにカネの動きが同時に起こるので、複式記帳から会計的に当然だ。つまり、資本収支はマクロ的にみれば、経常収支で決まるということである。
 マーケット関係者の話は、資本収支の個別の中身の変化であるが、1国におけるその総量の変化ではない。
 もっとも、世界の貿易額は年間で約12兆6000億ドルであるのに対し、金融取引の分野では、為替だけでも1日で4兆ドルの取引額がある。モノの取引よりも桁違いに大きい。
 こうしてカネの取引額が膨らむのは、回転数(取引の回数)が多くなるが、回転数が増えたからといって、カネの総量が増えるわけではない。ただ、回 転数が多いと流動性資金の動きが活発になるので、カネが増えたように感じ、時としてバブルのような状況を作り出すこともある点には要注意だ。

質問1 新興国のインフレや資源価格の急騰は、米国の金融緩和が原因だと思いますか?
61.5%
一部は原因がある
26.9%
全くそうは思わない
11.5%
そう思う
わからない


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