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2008-11-24 10:19:00
http://ameblo.jp/ako-minami/entry-10168322583.html
特別会計の病理、からくり(消費税など増税しなくても予算はあるのだ)
テーマ:本ー自民党は殺された!
http://ameblo.jp/ako-minami/entry-10165175017.html
http://ameblo.jp/ako-minami/entry-10167723474.html
からの続きです。
「自民党は殺された!」(堀内光雄著)より
財政再建は特別会計改革から
かくして、石油公団という国の組織のひとつは消滅した。だが、実は石油公団の資金源であった石油特別会計(石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計)は、今も手付かずに残されたままである。
解散・消滅した石油公団の未整理業務は、平成十七年四月から独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構に移管されている。しかし、石油公団の損失をなくし、国に、そして国民に損害を与えないという一点から七年間にわたって取り組みをしてきた私が、手をつけかかった石油特別会計(石特)は廃止されたわけでもなく、一般会計に移管されたわけでもない。一般会計に組み入れることができれば、国債の償還や年金の補填など国民のために使えるのに、残念で仕方がない。
それどころか、予算規模は拡大され、十七年度は二兆四千五百三十七億円となっている。石油公団改革に着手する前の石油特別会計予算は七千二百八十九億円(平成九年度)だったので、七年間で一気に三倍にも膨れ上がったことになる。
これは、今まで表に出ていなかった借入金の一兆六千二百三十八億円を計上したためらしい。だが、それまでの予算にはなかったお金が突然出てくるのは不思議である。金額が急に膨れ上がった背景には、特別会計の中で自由に借り入れできるという特別会計ならではの会計処理をしているからだ。
このように、一兆円を越すお金を自由に動かせる特別会計というのは不可解極まりない財布である。国会の審議もほとんどないままお金が涌いてくるのだから恐ろしい。
国会の十八年度の予算審議では、小泉首相が国債発行三十兆円を切るとがんばっているにもかかわらず、その一方で何兆円というお金を自由に出し入れできる特別会計があると言う事実を忘れてはならない。だからこそ特別会計を問題にしなければならないのである。
公務員の削減にしても、国家公務員百万人の内、一般会計で給与が支払われているのは半分弱の五十三万人(自衛隊員二十六万人を含む)、残りの五十七万人は特別会計から支払われている。公務員改革・削減と一口に言っても、特別会計のほうまで切り込まなければ抜本的な財政再建はできないだろう。
民営化に必要なのは公共性の判断
特別会計は「国のかたち」そのものである。明治十年、西南戦争の直後に「企業公募基金」という名称の特別会計を設置して以来、わが国の国家建設に寄与する財源として活用されてきた。しかし、産業構造が変わったいま、抜本的改革の時期を迎えていることは間違いない。特別会計の改革は、ただ単に統廃合して数あわせをするだけの「見せ掛けの改革」では成果は得られない。やはりその傘下にある特殊法人や事業体と一体にした取り組みをし、その成果を国の財政の健全化に寄与する方向で設計すべきである。
一つは「公共性の問題」である。
赤字財政から脱却する手目に小さな政府を目指して民営化する。あるいは民営化すれば効率的な運営ができるという、「間から民へ」へのスローガンだけで特別会計の改革を目指すのは間違っている。公共の事業を行うにあたって、税金を使って公的にやるのか、民間の資本でやるのかは、財政の問題ではなく、公共性に対する判定の問題である。そこをとり間違えてはいけない。
昨年来大きな問題となり、国民を不安にさせている建築物の耐震構造偽装事件は、どこまでが公的な責任であるかという公共性の判定をあいまいにしたまま、民間業者に多くの裁量を委ねてしまったところに大きな問題があった。
第二は「将来の国の姿」の問題である。
明治維新当時、国が鉄道事業や港湾整備に乗り出したのも、戦後、道路整備を重点的に行ったのも、重化学工業国家を目指すという国家ビジョンに基づいていた。民間企業が重厚長大型の設備投資を行う際、必要となる巨額な資金を支援するために、政府系金融機関が長期定理融資を行ってきた。これからの日本をどのような国にするのかという将来ビジョンなしに特別会計の廃止に踏み込むことは、羅針盤なしで航海にでるようなものだ。
第三は「国民の負担」の問題である。
要は、まず特別会計改革に取り組み、どれほどの効果を生み出したかを国民に示すこと、これなくして増税に走ることがあってはならない。目的税を一時的に一般会計に回す方法は、国民の理解を得られるかもしれないが、税金だ。社会保険料だと区別しても、国民の財布は一つである。特別会計の一般財源化も、社会保険料を引き上げられては国民の負担は増大するだけだ。まず特別会計に切り込んで支出を抑制させ、国民の負担を軽減することが必要である。
以上三つの視点から見て、今回の郵政民営化はどうか。私に言わせれば、国家百年の計を誤るものと言わざるを得ない。
・・・・・・ここまで・・・・・
昨日、民主党の小沢代表がNHKの日曜討論に出演されました。
その中で、(民主党政権になったら)特別会計を無くし、一般会計に一本化する。と明言されました::(^ε^)♪
こちらの記事もどうぞ。
「特別会計への道案内 」(←アマゾンへ飛びます)で検索していてたどり着いた記事です。
前々から直感的に感じていたことですが、日本には消費税を増税しなくても十分まかなえる予算はあるのです。
http://mainichi.jp/select/seiji/iwami/
http://www.geocities.jp/fwkg2534/index.html
近聞遠見:「特会」の病理に迫った男=岩見隆夫
先月末、出版されたばかりの1冊の本が、永田町、霞が関で静かに売れている。
「特別会計への道案内 」(創芸出版)の改訂版だ。254ページ、懇切で読みやすい。行政側の資料としては、昨年4月、財務省主計局がまとめた「特別会計のはなし」(200ページ)があるが、外側では唯一の本だろう。
いまではトッカイで通用するようになった368・4兆円(08年度)の巨大な塊は、一般会計83・1兆円の約4・4倍。しかし、中身は巧妙に入り組んでいて、ブラックボックス的、解明がむずかしい。
国会質問の宝の山、政府追及の宝庫、などと言われながら、難攻不落の印象が強いのだ。そこで、
<特別会計の中に隠されている我が国の政治・行政の病理現象>(はじめに、から)
に迫ったのが本書である。
著者の松浦武志は民主党衆院議員、河村たかしの政策秘書、45歳、執筆にいたるいきさつがなかなかだ。
松浦は京大法学部に在学中から司法試験に挑戦し、14回落ちる。大学には10年在籍した。卒業翌年の93年、第1回政策秘書資格試験を受ける。面接試験で、もっとも興味のあることは、と問われ、
「お金の活(い)きた使い方です」
と答えると、怪訝(けげん)な顔をされたので、
「国は、国民から預かったお金をムダ遣いしているように思えるので、自分の生活への戒めも兼ねてそう言いました」
と付け加えたが、合格した。大学同期の前原誠司民主党衆院議員を最初に6議員の秘書を務めるうちに、ユーザーとして道路特別会計に興味を持ち、さらに特会全体の解明を決意した。03年にいったん秘書を辞めて、膨大な資料と格闘しながら執筆に没頭したという。
こうして約1年かけ、初版の「特別会計への道案内 −387兆円のカラクリ」が生まれた。「財務省の机の上に置いてあったよ」と知り合いの記者が教えてくれたという。品切れになったので、改訂版に取り組み、新資料を加えて全文書き下ろした。執念の労作と言っていい。
特会の暗部に最初に着目したのは、6年前右翼に刺殺された民主党の石井紘基衆院議員だった。「だれも知らない日本国の裏帳簿」(道出版)の著書が残っている。だが、石井は問題提起だけで各論がない。松浦がそれを埋める形になった。
松浦に聞いた。病理現象をわかりやすく、
「一にムダ遣い、二にムダなため込み(資金拘束)、三にそれらが見えにくいこと。ムダ遣いは10兆円プラスアルファくらいか。資金拘束はいっぱいあって、カラクリも複雑で、計算が簡単でない。とにかく、積立金自体がその役所の力なんです。全身全霊でフトコロを増やしてきた。しかし、最近は役人も質が落ちて、みえみえで、すごいところがない。昔は手ごわかったと思いますね」
昨年来の埋蔵金論争から、ガソリン暫定税率問題、最近の定額給付金騒動まで、特会がらみが次々に政治問題化してきた。すべては<値ごろ感のある行政(政府)>が実現していないからだ、と松浦は見る。
「こんな金(税金)でこんな仕事をしてくれてすばらしい、というのが値ごろ感です。
それがどんどん失われている。リターンがない。インチキされてむしられている、と国民が思い始めた」
と言う。病理極まれり、だ。
さて、この道案内の書、特に読んでほしいところは。
「目次。ていねいに細かく書いていますから、まずそれを見て、興味を持ったところだけ読んでくだされば」(敬称略)=毎週土曜日掲載
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