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株式日記と経済展望
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この革命の動きは一過性ではない可能性があります。世界の株式市場
は本格調整に入るという可能性が高くなってきたと思います。
2011年2月25日 金曜日
◆知られていない意外な日本のよさ 2月18日 酒井英禎
http://news.livedoor.com/article/detail/5353296/
私はベトナムに来て2年が経過した。いろいろ経験してみて、昨今の新興国ブームにも落とし穴があると感じるようになった。
日本にあって新興国にないものは何だろうか?
公共性に対する敬意と法治主義である。
新興国でビジネスをやったことがある人間なら誰でも知っていることだが、新興国の政府はどこも腐敗している。許認可に関して賄賂が要求されることは日常茶飯事だ。さまざまな歴史的事情で新興国では制度的な腐敗がはびこっている。制度的というのは、横領や収賄といった腐敗が、一部の不心得者ではなく、大多数の官吏において日常的に行われていることを指す。こういう環境ではむしろ清潔さを維持しようする官吏が排除される。
腐敗はもちろん倫理的に正しくない。もっと悪いことに、種々の嘘の温床になり、周辺の人々の意思決定を常に誤らせ続ける。海外から資金援助が行われても、そのかなりの部分が複雑な経路を経て、役人のポケットに入る。しかし、公式にはそれらの資金は、ある有益な事業にすべて投入された「ことになっている」。したがって、つじつまあわせのために手抜き工事が行われたりする。
新興国は発展途上国の美称である。発展途上国が、いつまで経ってもその地位を脱却できないのは、いまや植民地時代の負の遺産のせいではなく、この制度的腐敗が絶えず経済活動に悪影響を与え続けるからだ(各国みな違った歴史をもっているので、こういう言い方は単純すぎるのはわかっているが)。ちきりんがいうこのアフリカの例はやや極端だが、発展途上国が抱える典型的問題をよく描き出している。
新興国の腐敗は、完全に利権として確立しており、すべての利権がそうであるように、その構造を打ち崩すことは難しい。したがって経済発展や民主化や中産階級の拡大が自動的にこれらの腐敗をなくすとは考えにくい。
伸び盛りの新興国の経済を喩えるとき、よく「日本の○年前みたいだ」という言い方をする。表面だけを見ればそうかもしれないが、実態は違う。50年前の日本は、いまの新興国に比べるとはるかに政治的に清潔であった。したがって、種々の政策もその理念どおりに実施することができたのである。欧米や日本などの先進諸国は50年前、現在の新興国よりずっと清潔だった。
新興国のリーダーが中国であることは論を待たないだろう。しかし中国には法治主義が欠落している。法律は国民の監視の届かないところで作られ、かつ役人は法律をないがしろにして好き勝手を行っている。中国の経済が発展していることは疑いないにしろ、その持続性には大いに疑問があるといわざるをえない。中国の政治的な腐敗は完全に構造化されており、経済発展に伴い、動く金額が大きくなり腐敗がひどくなっているようだ。
新興国が発展した(ように見えた)のは、主に先進国による直接投資が一定のよい統治(ガバナンス)を部分的に実現し、その周辺で経済が発展したにすぎないのではないか。したがって、このよい統治を国民経済の全域に広げていかない限り、新興国の経済発展は持続的になったとはいえないだろう。
日本の法治主義は、日本人にとってはごく当たり前のことかもしれないが、実際には最も重要な社会的インフラである。現在の新興国が現在の先進国レベルの法治主義を達成するのはまだまだ長い年月がかかるだろう(そもそもそこまで到達できるかどうかも自明ではない)。日本はこれから政治経済の動乱を迎えるだろうが、この法治主義という貴重なインフラを維持しつづけるかぎり、どんな難局も潜り抜けて、再び健全な成長路線に戻ることができるだろう。逆に、日本が法治主義を失い、いまの中国のような暗黒の人治主義に堕落してしまったら、日本は永久の衰退路線にはまり込んでしまうだろう。
◆株式市場3連続下落で、今後の相場展開はどうなるのか?【森田レポート】 2月25日 ケンミレ株式情報
http://www.miller.co.jp/report/point/2011/20110225.html
2月19日(土曜日)の実践イベント動画で「エジプト問題は株式市場に影響を与えるんですか?」という質問が出ました。そのとき、私は「サウジアラビアに波及すれば原油価格が上昇するので売ります」と申しあげました。そして、日曜日にデモはサウジアラビアにまで波及したことで、月曜日の10時に持ち株を成り行きで売りました。
今後の相場展開は?
米国政府高官は「原油急騰が世界経済に与える影響は限定的」と発言しました。昨日も申しあげましたが、中東と北アフリカの革命や原油価格の急騰が「今後、何に対して、どのような影響を与えるか?」はまだ分かりませんので、米国政府高官の発言は「世論に安心感を与えるための政治的発言」だと思います。
今後の展開を考えるときには「まず、最悪のシナリオ」を考え、次に最悪のシナリオの各項目ごとに、一つ一つ検証して、この問題の最終的な株式市場に与える影響を考えるというように行います。
1.安全資産への資金移動から、株式市場の下落と円高進行という結果になりました。
2.株式市場の調整がなかったことで、投資家の意識が利益確定売りを出そうという意識に変わったので、株式市場がさらに下落し始めました。
3.一番懸念されることは「中国」と「ロシア」と「東欧」に革命が波及しないかということです。日本やアメリカ、そして欧州の先進国は民主化が完成していますので、独裁者が富を独占するという社会ではありませんが、中国やロシアなどは富が一部に偏っていますし、独裁政治が続いていますので、革命が起こることで中国経済が混乱するという可能性はあります。
つまり、今回のデモに始まった革命は「一部に独占されていた権益を再分配しよう」という動き、資本主義と民主主義の創生期の国なら、どこの国でも起こるという「根の深い問題」だと思います。
ここからの展開は「先進国の出方」次第だと思います。話し合いでは政権が崩壊することをエジプトから学んだリビアでは、軍と秘密警察を握り、反乱軍は武力行使で押さえ込むことでデモを駆逐しようとしましたが、既にリビア第二の都市と第三の都市は反乱軍が制圧、群集の一部が反乱軍に見方することで、カダフィー一族の目論見は水泡に帰しようとしています。
歴史の流れとすれば、この革命の動きは一過性ではない可能性があります。従って、軽いリバウンドを繰り返しながら世界の株式市場は本格調整に入るという可能性が高くなってきたと思います。
結論
手持ち株を処分して、次の大きな転換点に向けて「待つ」というのが最良の選択ではないかと思います。
(私のコメント)
北アフリカで、30年40年続いてきた独裁政権が倒れましたが、中東諸国にも波及してくるだろう。リビアも産油国ですが、湾岸産油国に波及してくれば影響は計り知れないほどになるだろう。リビアもカダフィー大佐がいなくなれば各部族間の対立が激しくなり、東部の油田地帯は分離独立の動きが出てくるだろう。スーダンでも油田地帯のある南部が分離独立しましたが、アフリカでは部族間の対立が激しい。
だから民主化革命とはいっても、民主主義国家への道のりは遠い。独裁政権が終わった後も新たなる独裁が始まるだけなのかもしれない。民主主義国家となるためには酒井氏がブログで書いているように法治主義が徹底しないと安定しない。法治主義が通用しない国では独裁者の強権で統治しないと国家が纏まらない。だから北アフリカのチュニジアやエジプトやリビアは独裁者が30年も40年も支配する国になる。
極東においても中国は60年も独裁政権であり、北朝鮮も60年も独裁政権が続いている。昨日も書いたように中国や北朝鮮にも独裁政権に対する民主化革命の動きが出るのでしょうが、いままでは安定を優先した独裁体制が認められてきた。独裁体制と経済発展は矛盾するものではなく、高度経済成長のためには独裁体制のほうが向いているだろう。
90年代からの新興国への投資ブームも終わりの時期が近づいてきたようですが、新興国の経済発展が政治腐敗を生んで国民の不満が爆発する時が来る。経済がある程度豊かになると経済格差が生まれて国民の間に軋みが生ずるようになって来る。富の再分配がうまく出来ればいいのですが、格差は拡大する一方になってくる。豊かな者は不動産や株で大儲けをして、貧しい者は失業したまま犯罪に走る。
独裁政権が長期化すれば、外国から見れば安定した国家に見えますが、政権の腐敗と汚職は酷くなっていく。しかし先進国からの直接投資などで経済は発展して近代的なビルが立ち並ぶようになる。中国は日本を上回る経済大国となり、20年後にはアメリカを追い越すとまで予想するエコノミストも出てくる。しかしいくら高速道路が出来て超高層ビルが立ち並んでも、洗練された民主主義国家になる事は簡単ではないようだ。
日本では首相が1年も持たずに交代していますが、国家としての治安が乱れたり行政が滞ったりしているわけではない。民主政治としてのシステムが機能しているから政局は混乱しても政治が機能しなくなるわけではない。それに対して独裁国家では、最高国家元首が交代するのは革命騒ぎのような混乱が伴う。独裁政権が長期化すれば終身大統領となり世襲まで行なわれるようになる。
サウジアラビアも王族が支配する独裁国家であり、王一族が権力を継承してきた。サウジアラビアの隣のバーレーンでは民主化革命のデモが続いており、サウジへの影響も避けられないだろう。ケンミレ株式情報でもサウジの混乱を予想して株式を処分したそうですが、サウジの石油がストップすれば世界中が大混乱することになる。アメリカの金融緩和で株も高くなっていましたが、売り抜けるチャンスを与えてくれたようなものだ。
そして円が安全資産と言うことで81円台にまで買われている。円が買われているというよりも新興国に投資されていたマネーが一斉に引き揚げ始めているのだろう。中東のみならず民主化革命が中国やロシアにまで波及したらどうなるのだろうか? ロシアも91年のソ連崩壊で民主化革命が起きましたが、国内は混乱してプーチンの強権的独裁で何とか落ちついていますが、テロ騒ぎが絶えない。
新興国が洗練された民主主義国家となるには、国民の資質の高さと法を守るモラルがなければ定着することは難しい。中国にしてもロシアにしても教育レベルが高くて宇宙開発で人間衛星まで飛ばしているくらいだから能力も高い。しかし国民の道徳モラルは最低であり政府の腐敗と汚職は何度革命を起こしても治りそうもない。それが中国やロシアを新興国に留まらせているのですが、だから北方四島も分捕って平気でいられるのだろう。
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