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日経2月15日5面に「2010年のGDP、日本3位確定」という記事が載っている。
日本がGDPで中国に抜かれたという記事である。
「ついに抜かれてしまったか?」という感想を持つ方が多いと思うが、この数字は実は癖物なのだ。この比較はドル換算で行われているからである。
私は「円は経済実態にくらべて滅茶苦茶に強すぎる、そしてそれが今起きている日本経済の諸問題の元凶だと思っている、のは皆さま、御承知の通りだ。そこで今、83円の円が実力を反映して160円だったとしよう(160円でも強すぎると思うが)
約500兆円のGDPは80円では6兆2500万ドルであるが160円ならば3兆1250億ドルにすぎない。GDPは、はるか昔に中国に抜かれていたのだ。
一方、人民元は、実体経済よりはるかに弱い。もし人民元が実体経済と同水準まで強くなれば、それより、さらに早くGDPで中国に抜かれていたことになる。
逆に円が実体経済通りにはるかに弱ければ日本の経済力はぐんぐん伸びていただろうからGDPが500兆円から1000兆円まで伸びていたかもしれない。「20年間もGDPが伸びない」と言う低たらくはなかっただろう。一方、人民元が実体経済レベルまで強くなっていたら、中国は世界の工場になっておらず、GDPはそれほど大きくなっていなかったはずなのだ。だとすると日本の経済の方がはるかに強く、日本のGDPは、ドル換算での不利にもかかわらずまだ2位だったかもしれないのだ。
要は「為替はモノゴトにものすごく大きな影響を与えていること」を理解していただきたいのである。為替は国にとって重要な決定事項なのだ。それを理解している政治家が日本にはいないのが日本の不幸だ。何度も書くが「通貨戦争」という言葉を世界中のマスコミが使っている。「動かせる」から「戦争」と言う言葉を使うのであり、動かせないのなら「戦争」と言う言葉は使われるわけがないのである。
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