http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/147.html
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菅原晃氏によると違うらしいが
預金をおろして(保有国債を売却して)、高齢富裕層が消費(投資)を行うと、直観的には景気は良くなる(企業の売上と利益&被用者の所得がアップし、GDPと税収も増大し、デフレ改善にも寄与する)気がするが、実際のところ、どうかな?
http://www.asyura2.com/11/hasan71/msg/125.html
http://synodos.livedoor.biz/archives/1557550.html
13. 2011年2月18日 06:22:28: BW3zrA4caY
>14兆円というのは1400兆円超の個人金融資産のたった1%ですよ。毎年その額を使っても100年分の貯金」といって、消費に回すということは、その14兆円分、負債を強制的に返済してもらうということ(貸しはがし)になります。あるいは、家計が手放した債権を、誰か(政府・企業等)が肩代わりするということです。
14兆円の国内消費を行ったら、そのマネーを受け取った企業は再び、それを銀行に預けるから別に貸し剥がしにはならない。
さらに、受け取った企業が、そのマネーを消費に回したり、借入を増やせば、さらに資金回転率が高まる(景気が良くなる)
つまり高齢者の預金はマネー回転を遅くすることで景気を冷やす効果があるということであり、それが(多分)死蔵という意味だろう。
以上の主張についての誤った点です。
まず、1400兆円は、「投資」としてすでに使われたカネ=ストックです。これが「国富」になっており、その国富=ストックを使って、毎年のフロー(GDP)を生産します。死蔵ではなく、有効に使われたカネです。貯蓄率が高い=高度経済成長の達成要因のひとつです。
(1)使われたカネを再び使うことは出来ません。ストック→フローは原理的に出来ません。フロー→ストックです。14兆円分もの生産財を、いきなり増やすとしたら、労働・資本はどこから持ってくるのですか?在庫ならともかく、14兆円分の消費財を作る産業を新たに起こさなければなりません。ストックはフローから生まれますが、その逆はありえません。
また、14兆円分、貯蓄を下ろす=返済を迫るということは、最終的な借り手の企業は、フローレベルでそのカネを運用しています。ということは、返済についても、フローレベルで14兆円を返済するということです。差し引き「ゼロ」です。
フロー(その年のGDP)で、仮に14兆円分消費したとします。一方で、企業が14兆円分、負債を返還しなければなりません。
家計が資産を取りくずし、現金増(フロー)ということは、企業の事業活動から創出され、移動したものです。企業が倒産すれば、銀行は債権放棄か、破産ですから、その分、「金融資産」は目減りします。
「1400兆円の債権=1400兆円の債務」という、事実に基づいて議論しましょう。
この「債権=債務」は、信用創造によって、いくらでも膨らみます。ですが、単に帳簿上の話なので、バブル崩壊で、一気にしぼみます。金融資産は「幻」なのです。
(2)個人の貯蓄を下ろす(ミクロ)と、14兆円の貯蓄を下ろす(マクロ)を混同しています。個人は可能です。ですが、マクロでは不可能です。
@ 個人が、自宅(株も)を売却すれば、ストック→フローに見えます。他方買う側は、銀行から借りる(新たな債務)か、自分の資産売却(債権移動)をします。銀行側が債権を買えば(お金を貸せば)、新たな債券=債務関係が生まれます。1400兆円の金融資産増幅=1400兆円の債務増幅になります。
これをマクロで見れば、新たな付加価値(GDP)を創造していないので、不動産(株も)の売却はGDPに入りません。マクロでは、ストックの増減はありません(所有者が変わっただけ)。
A 家計資産で補う=取り崩すということは、対応する負債が消えると言うことです。対応する債務者(最終的には企業)が資産(株とか債券とか土地とか)を売却することです。資産売却は、債権債務連鎖に、変化を生じさせますが、資産の範囲内であれば、新たな債権債務が形成され、マクロ的に資産変化はありません。
Bもうひとつ、債務者が稼いで返済すると言う場合は、フローレベルに戻ります。短期的には無理です。数億借りて、ビジネスをして、儲けて、返済するから、時間がかかります。
(3)1400兆円の資産=国債900兆円にも充当
家計が持っている資産の一部取り崩しをするということは、最終的には家計が払うのですが、直接には国債を保有している金融機関なりが、国債を売却するということです。すると、14兆円分債券を取り崩す=14兆円分国債を売るということで、国際価格は低下(暴落?)します。困るのは、年金基金が、国債をかなり保有しているので、年金基金が国債価格下落により、痛手を受けます。年金財源が毀損します。結局、国民が自分で自分の首を絞める状態になります。
以上のように金融資産は「債権=債務」の関係なので、ある家庭が100万貯金を下ろして、新車を買うレベル(ミクロ)なら問題は無いのですが、14兆円というマクロの問題になると、14兆円下ろす=14兆円家計・政府・企業が負担するという、堂々巡りになるのです。
「14兆円の国内消費を行ったら、そのマネーを受け取った企業は再び、それを銀行に預けるから別に貸し剥がしにはならない。
さらに、受け取った企業が、そのマネーを消費に回したり、借入を増やせば、さらに資金回転率が高まる(景気が良くなる)」
上記論は、経済学を理解していない、例えば三橋なんとかさんレベルの誤りです。別に私の論を、信じなくても結構ですが、経済学者でこれを肯定する人は皆無です。もしくは肯定する人は似非学者です。専門家に聞いてみて下さい。
14. 2011年2月18日 06:30:41: BW3zrA4caY
13. 2011年2月18日 06:22:28: BW3zrA4caY
上記は、菅原晃が記載しました。
15. 2011年2月19日 01:05:06: nJF6kGWndY
>>14兆円の国内消費を行ったら、そのマネーを受け取った企業は再び、それを銀行に預けるから別に貸し剥がしにはならない
>@個人が、自宅(株も)を売却すれば、ストック→フローに見えます。他方買う側は、銀行から借りる(新たな債務)か、自分の資産売却(債権移動)をします。
銀行側が債権を買えば(お金を貸せば)、新たな債券=債務関係が生まれます。1400兆円の金融資産増幅=1400兆円の債務増幅
なるほど。コメント感謝する
私が言いたかったことと、私の理解を明確にするために、T富士専務が相続財産を消費&投資する、具体的には
「14兆円の保有国債を売却して、その代金で、数年かけて全国で老人向け低価格マンションや託児所などを購入(建設)し、事業を行う」
「日銀は緩和を維持する(これまでの経験では14兆円程度の国債購入ではインフレは無視できるがどうかな)」
ケースを考える。
その場合、直接的には上の@に対応するが、最終的には日銀がマネタイズしたことに等しい。
これは貸し剥がし効果(金融引き締め効果)はあるか?そして景気に対してプラスの効果はないか?
というのが最初の問題意識になる。
16. 2011年2月19日 01:21:27: nJF6kGWndY
>14兆円分債券を取り崩す=14兆円分国債を売るということで、国際価格は低下(暴落?)します。年金基金が、国債をかなり保有しているので、年金基金が国債価格下落により、痛手
「日銀は緩和を維持する」というのが反則だとしても、年14兆円程度の国債売却では、そんなに金利は上昇しないのではないかな
それに、そうした変動リスクは当然、基金も考慮に入れておかねばならない
それに14兆円の代金を受け取った企業から、さらに給与や配当として受け取った人々が、
また金融機関に預金し、最終的には、その一部が国債購入に当てられることになるから、日銀の緩和規模も14兆円は必要とはならないだろう
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