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インフレを醸成する政策とは、
デフレ解消策とは、ずばりインフレ政策です。
このインフレ政策を取っていないことがデフレから逃れられない理由です。
普通一つの商品の物価が上がる場合はどんな場合でしょうか。それは、市場に出る商品量が少なくなっている場合です。
このような場合、商品価格を下げるため商品が市場に多くなるように、生産設備を拡張したり、輸入したりして、市場にその商品が多く出回るようにします。それにより商品価格が下がります。
例えば米が不作で不足した場合、このような現象が起きました。そして輸入米を購入することにより解決したのです。
逆に価格が下がる場合はどんな場合でしょうか、
例えば卵などがそうです。供給過剰で長年価格が下がり気味です。あるいは季節性の魚なども、大量に取れ過ぎると価格が下がります。
このような場合政策として供給を減らし、価格の維持を図ります。織物産地などが機械を生産調整のため壊しました。
今述べたことは、個別の商品の場合です。
これが市場全体で起こっているのが、デフレやバブル(インフレ)と言われるものです。いわゆるマクロです。
市場全体のデフレやバブルがなぜ起こるかというと、資金量と生産量の間に大きな差が生じているからです。
デフレの場合、全体の生産量に比べて資金量が著しく少なくなっています。生産物の量に比べ(あるいは生産能力に比べ)てお金の量が少なすぎるのです。其れゆえに価格競争から生産物単価は下がります。
逆にバブルの場合は、生産量に比べて資金量が著しく多くなっているのです。生産物の量に比べて、お金の量が多くなっているため、生産物の価格が上昇します。
日本のデフレは、金融資産などのバブルが崩壊し、莫大な借金ができたため、市場に出回る資金が著しく少なくなり生じました。
逆にバブルの場合、市場に回る資金が多くなり過ぎ、過熱し、過剰に金融資産に回りました。
日本のデフレに焦点を当てると、全体の市場で借金が増え、その結果、資金が不足し、企業だけでなく、個人消費や政府消費の分野でも資金が少なくなったのです。
しかしバブルの崩壊によって壊滅したのは金融資産の価格であり、生産能力はそのまま残りました。
すなわち生産量が全く変わらず、消費額だけが大きく落ち込んだのです。それが低価格競争が激しくなり、付加価値が減少した原因です。
このような市場では、収穫逓減の法則が支配します。それ故物を作れば作るほど収穫が少なくなっていきます。同じ理屈で、労働生産曲線も右下がりになります。働くほど賃金が下がるのです。
このような場合どのような政策を取れば価格が上がるでしょうか。インフレが醸成されるのでしょうか。
簡単です。
個々の商品デフレの場合すなわちミクロ的な場合、例えば卵の場合、卵の供給量を減らせば、商品価格が上がり維持されます。それ故生産量を押さえなければなりません。
全体の市場の場合はどうでしょうか。
全体の生産量を押さえるかあるいは全体の消費額を増やせばよいのです。
ところが日本の為政者はこ真逆のことをしてきたのです。傷口を広げ今や破綻に瀕しています。
低金利にして生産量を増やしたり、補助金を生産者側にばらまき、生産刺激策をとり続けたのです。
その結果、生産単価が下がり続け、赤字がますます増えたのです。
そして財政赤字が増えると、各種の保険料や医療費などの値上げや消費税を上げてさらに消費額を減らしたのでした。
例えば低金利にして、しかも過剰に融資を生産者側に行い、生産を刺激しました。デフレでは生産量増やすほど、価格が下がってしまいます。価格の減少は付加価値の減少を伴い、名目GDPを減少させます。
デフレ市場では生産量を増やしてはいけないのです。
また日本のデフレは借金による消費資金の減少から生じているので、生産者を間引いたり、淘汰させても、その端から失業者が生まれ、余計に消費が減退します。
企業に、構造改革費、研究開発費などと称する補助金を与えることは、生産を増やすことにつながります。
また雇用を増やすために企業に雇用促進費などの補助金を与えることは、生産を刺激するため返って賃金が低下していきます。
それ故インフレを醸成するためには、生産量を増やしてはいけないのです。それ以上に消費額を増やす必要があります。
デフレの経済政策の主流は、消費への投資です。生産量の増加の割合以上に、名目の消費額を増やせば良いだけです。これでインフレに向かいます。デフレが解消します。
デフレギャップを声高に主張し大幅な生産量増大策を取るよう誘導している人達がいますがそれは間違っています。
経済は循環的に拡大したり、循環的に縮少します。拡大させるためには、1循環に必要な消費だけでよいのです。
このため今まで成長戦略と称して行ってきた生産刺激策の補助金や、公共投資に要していた予算を、消費額を増やす方へ回せばよいのです。
例えばガソリン税の減税です。20円ほどリッター当たり下げれば、20リッターで400円が消費者の懐に残ることになります。今まで政府に取られていた金額が一般消費者に回り、それが他の消費にまわされ今まで以上に経済が拡大するのです。
あるいは、高速代金なども全線3割負担で実施すれば、常日頃高速を使っている人達が、恩恵を被り、その人たちの消費が伸びていきます。
あるいは、現在、公務員の賃金と、民間賃金に大きな格差が生じています。公務員の賃金を削り民間に回せばよいのです。
生活保護所帯以下の最低賃金層に、公務員から削った賃金を回せばよいのです。あるいは民間の最低賃金を引き上げる財源に使えばよいのです。
これがインフレを醸成する方法です。
特に注意しなければならない運用点は、デフレはほんのわずかな資金減が大きく景気を下振れさせるため、
、年金にしろ、タバコ税にしろ、医療費、自賠責保険でもそうですが、増やしてはいけません。
すべてを消費がを上げる方向に統率して政策運営する必要があります。
消費が下振れする要員が無くなれば、確実に生産物に付加価値が乗せられ、売上が増大していきます。
これがインフレを醸成する方法です。全体の消費額を負担により減少する以上に増やしてやることが肝です。
これでデフレは簡単に直るのです。ただ今までの考え方が間違っているだけです。
特に経済専門家と言われる人達や、新聞、メディヤの責任は大きい物が有ります。
一言主
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/デフレ・インフレの一般理論
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou
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