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インタビュー:円は今がピーク、財政再建進めるべき=平野元日銀理事
2011年 02月 4日 21:44 JST
[東京 4日 ロイター] トヨタファイナンシャルサービスの平野英治・取締役副社長(元日銀理事)は4日、ロイターとのインタビューで、円は避難通貨として選好されている面があるが、円相場は現在の水準がピークになるのではないかとの見方を示した。
欧州を震源とする金融不安の再発リスクなどから一時的に円高が進む可能性はあるものの、巨額の財政問題を抱える日本は長期的にトリプル安に見舞われる可能性も大きいと指摘。猶予はあと数年だとして、財政再建の必要性を強く訴えた。
インタビューの要旨は以下の通り。
――円高が長期化している。
「円は今がピークではないか。今はユーロが信認を問われている。(中国人民)元はまだまだ。ドルも長期的に弱くなる方向だと、消去法的に円が安全通貨として見られている。日本は弱いが安定しているということで、避難通貨として消去法的に選ばれている面がある」
「欧州を震源とした国際的な金融不安の再発リスクはないかと問われれば、ある。その過程で安全通貨と目されている円が買われ、一時的な円高が進む可能性があるかと問われれば、ある。国際的な金融不安が高まって、相対的に動きの乏しい円が買われることはありえる。そうなれば介入が行われるだろう」
――介入で円高は止まるか。
「市場がろうばい的に円買いになっている時は、チェックをかけることで市場心理を安定させる意味はある。日本はやらないと思われているし、姿勢を見せるだけでも違うだろう。協調するに越したことはないが、海外のとばっちりを受けて市場心理が不安定化し、結果として円高になり日本がダメージを受けるなら、防衛する権利がある」
「協調(介入)でないと意味がないとか、国際的に受け入れられないというのはおかしな議論。どう理解を求めるかを発想すべき。理解を得られないとおっかなびっくりする介入なら、止めたほうがいい。荒れた市場を安定化するという意味でしか、介入の効果はあり得ない」
――なぜ円相場はピークなのか。
「少子高齢化の中で(日本は)成長力をどう保つか。大きな穴が開いている財政をどう立て直すのか。そういう問題を抱えている(円は)大きなハンデだ。世界はまだ、日本が何とか乗り越えるだろうと思っている。消費税が低いから、まだ上げる余地があるとも思っている。そう思ってもらっているうちに手を打たなければ、いずれトリプル安になるリスクは大きいと思っている」
「(そのタイミングは)先日のような格下げとか、海外勢の円に対する信認が崩れて大きな円安が進んでインフレ懸念を呼び、金利が上昇して国債が焦って売り込まれることもあり得る。財政再建の絵が描けないと、国債を保有する人もいつまでも持つわけにいかなくなる。高齢化の中で貯蓄は減る。国債消化の余力がなくなることが意識されるようなことになれば、参加者が競って売り出すということもある。予測しがたい」
「昨年、米国でファンドマネジャーの会合に出席した際、日本国債のポジション状況を尋ねたら、短期はニュートラルか買い、中長期は売りだった。与えられた時間は2―3年だと私自身も思っている」
――その中での日銀の役割は。
「根底にある財政赤字問題の道筋が見えない限り、本質的な解決にはならない。中期的に見て信頼できる再建策が示されれなければ、財政プレミアムで金利が上昇することは押さえきれない」
「政治も政府も、自分たちのことをやるべき。包括緩和で、放置すると日本経済が負のサイクルになりかねないところで日銀はぎりぎりの措置を実施した。ボールは政府にある。日銀にもっと(緩和策を)やれというのは極めて安易な主張。亡国への道だ」
「財政再建の絵を示すことは政治の最大の責任。少子高齢化の中で成長率を維持するなら、規制緩和や環太平洋連携協定(TPP)など、そうしたことしか日本の活路はないのではないか。実体経済の成長力を高める環境を作るのは政府の責任で、それが日本の論点だ」
(ロイターニュース 基太村真司、石黒里絵)
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外貨預金をするべきだと思う。
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