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家畜殺処分、やりきれぬ酪農家 「何でこんなことに」「何代もかけた財産」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110426/dst11042613040020-n1.htm
2011.4.26 13:03 :産経新聞
福島第1原発から半径20キロの警戒区域内で、餌や水を与えられずに死にそうになっている牛や豚、ニワトリなどの殺処分を始めるため、福島県は25日、区域内への立ち入りを実施した。原発事故で立ち入りが規制された地域内での家畜の殺処分は法律で規定されていないが、県は衛生上の観点から独自に処分を始める。畜産農家の間では、怒りと落胆が交錯している。
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この日は防護服などを着用した獣医師5人と南相馬市職員1人が2チームに分かれ、同市小高区で6時間にわたって衛生管理の作業をした。県によると、屋外で死んでいた乳牛の子牛8頭を1カ所に集め、ブルーシートで覆った。
■野放し状態
豚舎内に生きた豚と死んだ豚が混在していた農家もあったが、所有者の承諾が得られず、立ち入らなかった。津波で流された後で野放し状態が続いていた豚数頭も確認されたという。
小高地区で約190頭の乳牛を飼育してきた酪農家の相馬秀一さん(35)は「殺処分の同意を求められたら応じるしかない。でも、何でこんなことに」と落胆した様子。父親の後を継ぎ、これまで15年間、酪農一筋でやってきた。6年前には牛舎を増設し、経営がようやく軌道に乗り始めた直後の原発事故だった。3月14日に原発から十数キロの自宅を離れ、同県喜多方市内の親類宅で暮らす。
牛たちも一緒に避難する道を探ったが、行政には「家畜よりも人間の方が大事」と言われ、泣く泣く置き去りに。今月22日に20キロ圏内への立ち入りが規制されるまで、ほぼ10日ごとに計3回、一時帰宅した。
牛舎に立ち寄ると、やせこけて衰弱した牛たちが悲鳴を上げるように鳴き、飼い主を迎える。「やっと生きている感じ。かわいそうで目を見ることができない。餌をたくさん与えることしかできず、悔しい」と相馬さんは振り返る。
県からは殺処分の方針について一度も相談がなかったといい、「畜主に何の説明もなく、殺処分なんていう勝手なことをしてもいいのか」と語気を強めた。
それでも殺処分に同意する理由について、「このまま牛たちを生かしておいても、苦しみながら死ぬのを待つだけ。原発事故が収束しても、体内に放射性物質が取り込まれたら、再び乳牛として飼育できる保証もない」と話した。
今後の生活は全く見えておらず、牛舎を増設したときの借金数千万円が残されているという。相馬さんは「補償の話は何も進展していない。県や国は真剣に考えてほしい」と訴える。
■100件超抗議
「そこら辺で買ってきた牛じゃない。何代もかけて築いた人の財産を、本当に殺すなんてできるのか」。原発から約11キロ、浪江町の山本幸男さん(68)は、衛生上の観点から殺処分するという県の方針を批判する。「放射線量を検査した結果、売り物にならないならともかく…」と納得がいかない様子だった。
県には、24日から25日にかけて、「殺処分」に抗議する電話などが100件以上あったという。
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