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http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_tepco2__20110424_54/story/24gendainet000143047/
日刊ゲンダイ2011年4月21日掲載
原発事故の発生以来、数々の情報隠しを指摘され、非難囂々(ごうごう)の東京電力。その隠蔽体質には海外メディアも呆れ、「東電は事実を伝える点で堕落の歴史を持つ」(英紙インディペンデント)と酷評していたが、驚くのは早かった……。
新たにヤリ玉に挙がっているのは東電のHPだ。3・11以降、ロコツな資料隠しや“怪しい変更”が次々と繰り返されていて、「証拠隠滅がヒドすぎる!」と怒りの声が噴出。抗議を受けた東電が慌てて修正するドタバタぶりを見せている。
とくにア然とさせられるのが、HP上で公開されている膨大な数の資料だ。1〜4号機の空撮映像や内部画像のほか、防護服を着た作業員が免震重要棟の入り口に立つ様子、津波でガレキの山と化した敷地内の生々しい光景など、その数は100点を超える。ところが、これらの重要映像は、つい最近まで国内向け日本語サイトでは一切公開されていなかった。なぜか海外向けの英語版サイトにだけアップされていたからである。
東電は事故から40日たった今月19日になって、ようやく日本語版HPでも公開を始めたが、おかしな話だ。東電広報部は「日本に来られない海外メディアに向けて発表していた。いろいろな方からの指摘を受け、日本語版サイトでも19日から掲載するようにした」というが、隠蔽の意図が疑われても仕方ない。
●この期に及んで体裁を気にする役所体質
「東電HPは、ほかにもおかしなことだらけです。HPではライブカメラで福島第1原発の遠景が見られるようになっていますが、先月16日、4号機で2回目の火災が起きた直後から、なぜか突然、ライブ映像にパスワードがかけられ、見ることができなくなった。後に復旧しましたが、不自然なタイミングでした。4月6日には、原子力や火力の発電量割合を示した資料がバッサリ削除された。そこには09年度実績として、原子力1819万キロワット、火力4486万キロワットといった数字が掲載されていました。計画停電の必要性を問われたときに、東電側が不利になる資料だった可能性がある。その2日後の8日、計画停電の中止が発表されました」(原発ジャーナリスト)
さらにHPからは、「想定される最大級の津波を評価し、重要施設の安全性を確認しています」と原発を自画自賛した記述も、4月になって、こっそり削除されている。
数々の疑惑について、東電側はこう言った。
「ライブ映像にパスワードがかかったのは、回線工事の影響ではないかと聞いています。過去の原発に関する記述は、事故後に各方面からの指摘があり、一括して削除しました」(広報担当者)
この期に及んで批判や体裁を気にしている場合ではない。
(日刊ゲンダイ2011年4月21日掲載)
[ 2011年4月24日10時00分 ]
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