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「このような事態は考えていた」という原子力安全委員長の国会答弁(永田町異聞)
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/701.html
投稿者 otoppi 日時 2011 年 4 月 22 日 09:33:13: cUHXG0u8x2am6
 

「このような事態は考えていた」という原子力安全委員長の国会答弁
2011年04月21日12時46分 永田町異聞 新恭
http://news.livedoor.com/article/detail/5507346/

18日の参院予算委で自民党の脇雅史議員は、原子力安全委員会の班目春樹委員長に、福島第一原発に関して次のような質問をした。

「計画規模をはるかに超える津波災害で全電源がダウンしたが、このような事態は考えていなかったという話をお聞きしたことがある。今はどう思っているか」

流行りの「想定外」かと思ったら、斑目委員長は「このような事態を考えていなかったわけではない」と答えた。どうやらこの事態は「想定内」だったようで、以下のように続けた。

「平成4年に原子力安全委員会として、このようなシビアアクシデントに対する『アクシデントマネジメント対策』という文書を出した。事業者が対応を決め、規制当局に報告するよう指示している」

脇議員はこの答弁に納得したのか、話題を打ち切ってしまったが、筆者は肩すかしを食らった気分だった。もっと追及してほしいところだ。

想定していたのなら、その危険に対して万全の対策をとらせるのが安全委員会の役目である。万全でないから、このような悲惨な事態に陥っているのだろう。そのあたりの疑問に答えてほしいと、脇議員は思わなかったのだろうか。

それにしても、脇議員の質問予告に対して、原子力安全委の面子を守ろうと、なんとか引っ張り出してきたアリバイ証明が、20年近くも前の文書というのには呆れるほかなかった。

これはむしろ、この20年の間、シビアアクシデントについて、まともに議論していないという証明ではないのか。

それでも気をとり直し、原子力安全委のホームページから、平成4年5月28日付「発電用軽水型原子炉施設におけるシビアアクシデント対策としてのアクシデントマネージメントについて(決定)」なる文書を探し出した。

まずは、斑目委員長が「このような事態を考えていなかったわけではない」と言ったシビアアクシデントとは、この文書でどのように規定されているかを見てみよう。

「設計基準事象を大幅に超える事象であって安全設計の評価上想定された手段では適切な炉心の冷却または反応度の制御ができない状態であり、その結果、炉心の重大な損傷に至る事象」

これがシビアアクシデントである。いまの福島第一原発の状況はまさにこれに当てはまる。

そのマネジメントについて平成4年に原子力安全委が決定していたにもかかわらず、マネジメントできていないから、放射能汚染で国が混乱しているのだ。

国の「安全設計」なる基準は、シビアアクシデントを想定外に置くことにより、電力会社のコストを抑える役割を果たした。

その一方で、原子力安全委は、シビアアクシデントが起きないとも限らないという想定をしていたということである。

そしてそういう事態に対処するマネジメントとして、原子炉格納容器へのフィルター付きベント、注水設備、水素制御設備の設置やADSの機能強化などを海外事例を参考として整備するよう指示したのが平成4年の「決定」といえる。

ところが、下記のその決定文を読んで、どこまで電力会社が「安全設計」以上の対策に本気で取り組むだろうか、という大きな疑問を筆者は抱いた。

1.当委員会は、原子炉設置者において効果的なアクシデントマネジメントを自主的に整備し、万一の場合にこれを的確に実施することは強く奨励すべきであると考える。

2.原子炉設置者は安全性の一層の向上をはかるため提案の具体的事例を参考にアクシデントマネジメントの整備を継続して進めることが必要である。

3.当委員会は今後必要に応じ、具体的方策および施策について行政庁から報告を聴取することとする。

4.関係機関及び原子炉設置者においては、シビアアクシデントに関する研究を今後とも継続して進めることが必要である。さらに、当委員会としては、これらの成果の把握に努めるとともに所要の検討を行っていくこととする。

「奨励する」「参考に」「務める」「検討する」…。これらの曖昧模糊とした言葉からは、原子力安全委員会と行政庁、電力会社間の馴れ合いしか感じられない。原発の安全を最大限確保する気迫が伝わってこない。

原子力安全委は安全について指導をするという型通りの「仕事」をこなし、それを受け取る電力会社は「ご説ごもっともだが、100%安全を求めてもきりがない」と、まるで恒例行事のようにやり過ごしていたのではないだろうか。

安全設計の基準を守っていれば大丈夫という都合のいい考えを重視し、大災害などでシビアアクシデントも起こりうるという不都合な可能性については無視をする。戦前の軍部のような脳の働きは国を危うくするもとである。

新 恭  (ツイッターアカウント:aratakyo)  

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コメント
 
01. 2011年4月22日 17:13:52: VxWLdKlshY

このような事態を考えるのがお前らの仕事だ、役立たずのムダメシ喰らい共が!!

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