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2011年4月20日(水)「しんぶん赤旗」
東京・台東の自公民区議/東電、原発に無料招待/交通費・昼食代丸抱え/翌年の議会で“推進”質問も
東京都台東区議会の自民、公明、民主など与党区議25人が2008年10月30日、新潟県の東電柏崎刈羽原子力発電所に東京電力から無料招待されていたことが分かりました。東電は区議らの新幹線代や昼食代など少なくとも計50万円を負担。招待後に原発推進を議会で訴えた議員もいます。
無料招待に応じたのは日本共産党をのぞく区議会の自民10人全員、公明3人、民主(区民クラブ)9人全員、いぶきの会3人全員。日本共産党区議団4人は「東電が流布する原発安全神話に手を貸すことはできない。視察なら自分たちで費用を出すべきだ」(茂木たかよし幹事長)と参加しませんでした。
東電は上越新幹線上野―長岡間の往復運賃(指定席)と昼食代、あわせて1人あたり約2万円を支出。区議会事務局は「費用は東電が払うと事前に各会派に説明していた」といいます。
当日は朝8時半に上野駅を出発し、長岡駅から東電が用意したバスで原発のある柏崎市に移動し昼食後に原発構内を見学。東電は3時間半にわたって原子炉格納容器内などを案内し「何重ものチェック体制がある」と安全性を強調しました。
参加した民主党の伊藤萬太郎区議は翌09年9月の環境・安全安心特別委員会で「(火力発電を)原子力発電に変えるとか、太陽光で家庭で電力を補うとか、いろんな方法で突き進んでいく。そういう形でさらにいっそう努力をしていただく」と質問しました。
各会派は、「参加は事実。東電の金銭負担の是非は回答を控える」(自民・実川利隆幹事長)、「自分は都合が悪く不参加だが、同僚議員は原発を知るいい機会だと思って参加したのではないか」(公明・杉山全良幹事長)、「費用の詳細は、覚えていない。全て東電負担でも彼らの宣伝の一環にすぎず、過度な接待などの問題はない。昼食も2千円程度の印象で豪華ではない」(いぶきの会・田中伸宏幹事長)と説明。民主党の河野純之佐幹事長は本紙の文書質問に期日までに回答しませんでした。
東京電力東京支店は「個別の内容は話せない」とした上で、「議員の招待は原発の安全性への理解をすすめるために実施している。原則として当社が交通費を負担し昼食等はお客様で負担いただくことが多いが、すべてそうなっているわけではない」としています。
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