http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/582.html
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この問題は触れたくなかった(笑)のだが、2号機圧力抑制室損壊に至る経緯を書くと触れざるを得ないので....
(一応、「事故を「レベル7」まで深刻化させた政府・東電の大罪:2号機圧力抑制室損壊は事故対策チームの極めて深刻な失態」:http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/549.html
の「その6」までをお読みいただいていることを前提に書いています)
保安院のレポートである「地震被害情報(第21報)(3月13日 20時30分現在)」(http://www.meti.go.jp/press/20110313007/20110313007.pdf)に記されている内容の最後のイベントは、前回アップした3月13日の14:25に起きた15条通報である。(線量モニタリングデータとしては19:33のものが直近のものとして記載)
もう一つの東電レポート「福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ」は、(3月13日午後2時現在:http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/htmldata/bi1334-j.pdf)からおかしな様相を見せることになる。
(3月13日午後6時現在:http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/htmldata/bi1334-j.pdf)と(3月13日午後9時現在:http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/htmldata/bi1335-j.pdf)は、奇妙にも表題の下に「前回お知らせ内容と同じ」というスタンプが押され、午後2時現在と同じ内容がコピペされているだけなのだ。
そして、翌14日の保安院レポート「地震被害情報(第22報)(3月14日 7時30分現在)」(http://www.meti.go.jp/press/20110314001/20110314001.pdf)に書かれている3月13日のイベントを確認すると、「1 発電所の運転状況」にも「3 原子力安全・保安院等の対応」にも「3月13日 20時30分現在」で記されている14:2515条通報以降はまったくなにもない。(14日になってからのイベントは次回のアップで示す)
もちろん、天下泰平で何も起きていないのならレポートする必要はないだろう。
しかし、手元にある東電のモニタリングデータ表の3月13日午後1時50分の項には太い赤線が引かれ、欄外に「何かが起きている!!!」と朱書きしてある。
※該当データは「福島第一原子力発電所の現状について【午後3時50分時点】」
(http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110316e.pdf)
データ表の3月13日午後1時50分からざっと眺めていただきたい。
その時刻までは2ケタの線量値がありながらも、それは3号機と2号機のベントのせいだろうと納得できるものである。
それが、13:50のMP4(北西1.5kmほどの敷地境界)で一気に905μSvに跳ね上がっている。風は南東ないし南南東なので、MP4は、1号から4号の原子炉で何かあれば強い影響を受けるという条件にある。
MP4の線量は、午後2時20分に100μSv台に下がるが、それ以降も午後4時50分」まで100μSv台が続く。そして、夜8時10分になると、MP2(北北西およそ2.2kmの敷地境界)付近の線量が450μSvと飛躍的に上昇する。そのときの風は北北東から北という感じなので、MP2は原子炉の影響を受けにくい位置関係にあるにもかかわらずである。
奇妙なことに、正門(西南西1.0km)、MP1(北およそ2.3kmの敷地境界)、MP2(北北西およそ2.2kmの敷地境界)では、1ケタないし2ケタの値しか計測されていない。
MP2付近の400μSvという高い値は、途中820μSvという値もあったりしながら、翌14日の朝6時まで続く。
そして、午前8時半からはMP3付近(MP2からほぼ南に1kmほど先:なぜかMP2ではこれ以降計測されなくなる)で300μSv前後の値を刻み続ける。そしてそれは、午後3時30分まで続く。(以降、MP2と同じように計測されなくなる)
このような事態で推移しているにも関わらず、保安院と東電は、何事もなかったかのようなレポートで済ましてしまっている。
今もって13日の午後に何が起きたのかはわからない。
気になる情報は、この時期の中性子線検出である。
毎日新聞のサイトに「東電は、同原発敷地正門で11日以降、中性子線が13回検出されていたと発表した」という記事がある。
※参照記事:「福島第1原発:2号機で放射線量が最高値…タービン建屋内」(http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110324k0000m040040000c.html)
中性子線検出の情報はけっこうなメディアで取り上げられているので記憶されている方も多いだろう。
実は、東電のモニタリング情報は当初中性子線の値を非検出であるかのように見せており、上記のような記事が出たタイミングで過去のデータまで修正して実測値を公表している。
これから書くことは推測でしかないし、それがどうした(不謹慎な言い方で申し訳ないが、恐怖に駆られる人もいるかもしれないので予めクギを刺して(笑)。原子炉内であれば通常でも起きていること)というレベルの話だが、ある号機(個人的には1号機だと推測)の原子炉で再臨界に達したと思っている。
臨界といっても、ホウ酸もあれば制御棒材料もある状態なので、局所的で一過的なものだろう(だった)と考えている。
JCOの臨界事故のように臨界が起きることを想定していない建屋で起きたわけではなく、もともと核分裂をコントロールしながら発電している施設での出来事だから、恐怖に駆られて騒ぎ立てるほどの話ではない。
(内閣や与党の人たちはメルトダウン(炉心溶融)や臨界という言葉に呪縛されているようだけど)
もちろん、臨界が続けば事故の鎮静化や後始末に多大な支障をきたすことになる。局所的であれ一過性のものであれそれが起きない状態に落ち着かせてほしい。
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