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福島第1原発:4号機プール、再び水温上昇
http://mainichi.jp/select/today/news/20110413k0000e040019000c.html
東日本大震災の4日後に原子炉建屋が爆発で大破した東京電力福島第1原発4号機で、使用済み燃料プールの水温が90度まで上昇していることが13日、東電の調べで分かった。付近の放射線量も毎時84ミリシーベルトと極めて高い。通常は、プールわきを普段着で歩くことができる0.0001ミリシーベルトだ。冷却水の注入は、プールの水があふれないよう蒸発分の補充にとどまるため、十分な冷却ができないという「ジレンマ」が改めて浮き彫りになった。
4号機のプールには1331体の燃料集合体がある。このうち548体は炉内工事のため全量を取り出したもので、通常の使用済みの燃料棒に比べ、高い熱を放出する可能性がある。燃料の余熱でプールが沸騰し、露出した燃料棒が過熱して被覆管が水と反応。水素が発生して爆発したとみられる。コンクリート圧送車で水を補給後、燃料棒の露出は収まったとされていた。
東電は12日、燃料棒の損傷度を調べるためプールの水を遠隔操作で採取した。この時、水温が90度と判明。爆発前日の84度を上回った。また、プールの約6メートル上空で通常の10万倍以上となる高い放射線量を計測した。燃料は水に覆われ、露出していなかったという。高線量の原因について、東電は「プール内の燃料の損傷か、圧力容器内の物質が出た可能性などが考えられる」と推測し、放射性物質の成分を分析している。
現在、圧送車を使ってプールを冷やすための水を補給しているが、その量を増やせば、放射性物質に汚染された水があふれて対応が難しくなる。一方、余熱で蒸発した分だけを補給する現状では沸騰は避けられない。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「(海水で冷やす)通常の循環冷却装置を早く復旧させたいが、建屋内の放射線量が高く作業ができない」と話す。【山田大輔】
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