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原子炉冷却へ新システム検討 圧力容器丸ごと水没案も
http://www.asahi.com/science/update/0412/TKY201104120234.html
2011年4月13日0時2分 :朝日新聞
福島第一原子力発電所について、政府や東京電力は原子炉に通じる配管を外部に引いて、水を循環させながら炉心を冷やす新たなシステムづくりの検討を始めた。燃料が水の中にある状態をつくるため、格納容器内を水浸しにして圧力容器ごと核燃料を水没させる案も浮上している。各原子炉の損傷具合や作業のしやすさにより、異なった対応を考えている。
熱を出し続けている核燃料には冷却が必要だ。炉内が100度未満になる「冷温停止」状態にするのが当面の目標。温度の計測値は1号機が200度台で際だって高い。2、3号機も100度を超えている。
1〜3号機の圧力容器内には毎時6千〜7500リットルの真水を注入している。注入した水は高濃度の放射性物質で汚染され、タービン建屋などに流れ込んでいると見られる。各号機のタービン建屋周辺に水が推定約6万トンたまっている。
いつまでも注水には頼れない。東電は水を循環させる従来の冷却システムの復旧を目指しているが、いまのところ見通しは立っていない。地震や津波で配管やポンプが破壊されていることが予想される。補修の必要も予測されるが格納容器下部で毎時10シーベルトを超える場所もあり、作業員が近づけず作業は容易ではない。
このため、復旧ができない場合も十分考えられる。そこで建屋の外に仮設の冷却システムをつくり、循環させる案が浮上している。途中に海水による熱交換器や、ビルの空調に使われる空冷式の冷却塔などを設置し水を冷やすほか、循環水に含まれる放射性物質を取り除くため鉱物や活性炭などを使った浄化装置を置く検討も始まっている。タービン建屋に流れ込んだ汚染水を冷却・浄化して再び炉に戻す「大きなループ」(東電関係者)も検討している。枝野幸男官房長官は8日の会見で「採用の可能性があって効果のあることならば、急いで進めるようにと私からも投げかけている」と明かした。
格納容器ごと水没させる案は米原子力規制委員会(NRC)が勧めており経済産業省原子力安全・保安院も視野に入れている。米国の研究では、圧力容器全体を冷やすことで圧力容器の損傷を防ぎ、容器内の溶けた燃料など放射性物質を外に漏れださないようにできるメリットがあるという。一方で、格納容器を水で満たすには、圧力を下げるために放射性物質の放出を伴うベント(排気)を前提としている。ベントせずにいかに水を満たすかは課題だ。(香取啓介、松尾一郎)
原子炉冷却のシナリオ 図版
http://www.asahi.com/science/gallery_e/view_photo.html?science-pg/0412/TKY201104120242.jpg
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