核爆発と火薬などの化学的な爆発を混同してるようです。プルトニウムの核爆発は、ウランの核爆発より強力ですが、３号機の爆発は化学的な水素爆発です。
　ですから１号機がウラン燃料で、３号機がＭＯＸ燃料（ウランにプルトニウムを混ぜた燃料）でも、同じ水素爆発ですから、爆発の規模は変わらない。たとえ、ウラン燃料よりＭＯＸ燃料のほうが水素を多量に放出するとしても、爆発の規模にそれほど違いはないはず。
　水素爆発はプロパンの爆発より弱い爆発力なので、３号機の鉄骨が溶けてぐにゃぐにゃになるような強力な爆発力はない。２００１年の９月１１日のニューヨークのビルの崩壊でも鉄骨が溶けるほどの高温になる爆薬（テルミット爆薬らしい）が使われたといわれている。どちらの場合も通常爆薬を使用した爆破のほうが支持を集めている。
　再臨界が起きて核爆発が起きたならば、鉄骨が溶けてぐにゃぐにゃになるような強力な爆発があったかも知れない。

圧力容器内の燃料がウランかMOXかというのは，直接的には関係ないと思う。水と被覆菅のジルコニウムが酸化反応して出来る水素の量，あるいは水素の発生率には関係あるかもしれない。

建屋そのものは鉄骨にコンクリプレートが貼り付けてあるだけの構造なんだから，もしそこで爆発が起これば，1号機と同じように主に水平方向に破壊されるはず。

格納容器の構造上一番弱いところはヒンジで止めてある上蓋部分だから，格納容器内で水素爆発が起これば，蓋をぶっ飛ばして上方に爆発力が抜けていく・・・つまりビデオの通りになるんじゃないか？
格納容器は普段は窒素で満たして水素爆発が起こらないようにしてあるらしいが，地震の揺れなどで配管がずれたりヒビが入るとかしてそこから空気・・・つまり酸素が入っていったとか，あるいは，冷却のために注入した水に気泡が大量に混ざっていたとか。

以上のようなことから，爆発の激しさといい，方向といい，格納容器内の水素爆発で，格納容器が破壊されているんじゃないかなと疑ってるわけだが。
考えるだに恐ろしいので，あまり考えたくないが・・・。

http://cryptome.org/eyeball/daiichi-npp/daiichi-photos.htm
http://cryptome.org/eyeball/daiichi-npp2/daiichi-photos2.htm

建屋図面を見ると

「爆薬テロとか言って煽るのは、止めて下さい。」

これは、ものすごく、素人で科学的な思考ができない人のコメントです。

なぜなら、まだ原因が分かっていない時点では、仮説（Hypothesis）は、できるだけたくさん作ったほうがいいのです。始めから、「テロはありえない」、とか、「核爆発はありえない」と考えるのは科学的ではありません。これは、殺人事件の犯人探しで、始めに「Aさんはありえない」といって、容疑者リストから落とすのと似ていて間違っています。

全ての仮説がありうるのです。
実際に日本の原発の警備は世界一レベルが低いので、爆弾テロの可能性もありうるでしょう。ないとはいえないでしょう。（無いというのを証明することは非常に難しいのです。）まだ、科学的な現場検証も何もやっていないので、分からないというのが、今持っているデータ・事実から言えることでしょう。もちろん水素爆発のかのうせいもありますし、核爆発の可能性もあります。重要な事は、あらゆる爆発の原因の可能性を考えておく事です。「これは、起こりえない」とタカをくくるのは、素人です。

複数ある仮説のうち、どの仮説が、もっとも事実と整合しているか？という風に考えるのが科学的な考え方でしょう。それを考えると、論理的に考えると、水素爆発だけで３号機の爆発が起きる確率はとても低いでしょうね。

私は爆発の専門家ではありませんが、３号機では、キノコ雲ができていましたね。キノコ雲＝核爆発とは、いいきれませんが、通常、キノコ雲は、何かとても熱い気体が、周りの冷たい空気と比較してとても熱いので、上昇していくときにできるものです。という事は、あの爆発時に、非常に熱い空気が発生したという事です。

水素爆発で、あのようなキノコ雲ができるほどの熱い気体が放出されるでしょうか？もし、されるとすれば、１番目の仮説として、熱くなった格納予期自体が爆発し、内部にずっと蓄積されていた熱い気体が上昇した可能性もあります。２番目の仮説として、核爆発があります。そして、３番目に、テロによる可能性もあるでしょう。どの可能性が高いのかは、現場で、爆発の破片などを収集すれば、核爆発なのか、火薬による爆発化、水素爆発か、どうか分かる事です。

でも、国会の事故調査委員会とかは、全然、そういう現場の科学的な調査をしていませんよね。変ですよね。