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はじめに何点か、お知らせとお詫びです。
●「福島第一の3号機は水蒸気爆発だったのではないか、そして大量のプルトニウムは既に飛散している」 との考えについて、新たな情報や一部訂正などを補足記事にしたく思っていますが、多忙のため時間をつくれずにいます。書き上げるまでに福島第一がどのような展開となっているかにもよりますが、なるべく早く補足をまとめたく思っています。
内容については、当該記事を掲載した翌日か翌々日であったと思いますが、無人飛行機による鮮明な空撮写真がネット上に公開されていることを知り、それを見て福島第一原発の被害状況を確認したことによる補足です。
●4月16日(土)に東京でデモを行う予定です。正式に発表されれば改めてご案内しますが、菅政権の退陣を要求するデモです。もちろん、小沢一郎氏の復権も訴えます。私の所属する「共に生きる日本」http://kyousei-nippon.main.jp/「共に生きる日本」 も運営協力します。
●お詫びです。いただいたコメントへの返事がしばらくできておりません。コメントを寄せてくださった皆様には申し訳なく、心からお詫び申し上げます。近々にお返事いたします。ご容赦ください。
さて、本稿では核燃料の再処理施設が垂れ流す放射性物質の問題について、情報提供したく思います。
福島第一原発の問題は、震災発生直後からこれまで全ての対策が無計画に後手後手で行われ、その結果、1〜4号機の全てが予断を許さぬ危機的状況にあります。そして現在行われている原発汚染水の海洋への放水は、日本だけでなく世界中に、海洋汚染という新たな恐怖を与えてしまいました。
「冷却のために放水を続けるしかないのは理解できるが、そこから流れ落ちた汚染水の処理はどうなるのか?」と、当初から国民の多くは疑問を持ち、そして地中や海が放射性物質で汚染されるのではないかという懸念を抱いていました。
このあたりの処理については事前にシミュレーションし、しっかりと準備もしているだろうと私たちは考えていたのですが、しかし、まさか、現実は、東電も保安院も政府も、何も事前の対策を打つことなく切羽詰まって海に放出するとは、驚きです。私たちのような一市民でも素人なりに「30万トン級タンカーあたりを国が買い取り、取り敢えずはそこに汚染水を送る手だてはないものか」と話し合ったりもしたものですが、海に放出するという決断を下すまで何も手を打てなかった理由は、いったい何だったのでしょうか?
福島原発の汚染水を海洋へ放出したことは、国と東電が「大気中のみならず海からまでも」との放射能汚染への不安と恐怖を、世界中の人々の心に刻みつけるには十分過ぎるほどの効果があったと思います。まさか海外にまで「直ちに影響はない」などと発言するとも思ってもいませんでしたが、同じ日本人として恥じ入る思いです。
ところで、大気中と海洋に大量の放射性物質が放出されることは、地球上の全生物にとっての大問題であり、更に食物連鎖の観点から見れば、人類は既に存亡の危機の入り口に立たされているのかもしれません。
これは決して大袈裟な話をしているのではなく、またいたずらに不安を煽る意図で書いているわけでもありません。今、早急に世界中で原発政策の見直しをしなければ、将来いつか、私たち人類は地球上に存在することが許されない事態となるかもしれません。
原発推進は、未来の子孫たちへの無責任極まりない所業です。
大気と海洋への放射性物質放出による汚染は、福島第一原発だけの話ではありません。もちろん福島の事故は、日本だけでなく地球規模での問題になりつつありますが、日本にも、そして世界にも、福島以前から放射性物質による大気と海洋の汚染はあるのです。しかも信じられないほど、恐ろしく高いレベルで。
日本には使用済み燃料の再処理工場が青森県六ヶ所村 にあります。この六ヶ所村再処理工場は、度重なるトラブルのため今だ試運転中であり、直下には活断層もあって耐震構造の問題も抱える と考えられています。
また英国とフランスの再処理工場では、もう十数年もの間、膨大な量の放射性物質を垂れ流し続けています。
六ヶ所村の放射性物質の排出量はウィキペディア をご参照ください。
本稿ではそれぞれの詳細な数字を取り上げませんが、本格稼働したときの大気中への放出量、海への放出量、そして試運転中に放出した実際の量も大気中と海へのもが、それぞれ掲載されています。その数値は信じらないほどの高レベルです。放出される線量の数値は「億」や「兆」が当たり前で、クリプトンやトリチウムでは「京」とまで記されています。「京」は「兆」の1万倍。「兆」は「億」の1万倍。ですから「京」は「億」の1億倍ですね。
それなのに、六ヶ所村を運営する日本原燃も国も、どこかで聞いた「これらの多くは大気や海水によって希釈されるので人体に影響が出るレベルの線量にはならない」とのフレーズを発しています。今回の福島第一原発事故で初めて使われるようになった言葉ではありませんね。
この核燃料再処理工場の放射性物質垂れ流し問題は、深刻です。以前、当ブログ「核 原子力」カテゴリの最初に記事で、六ヶ所村の放射能垂れ流しについて取り上げた のですが、そちらから一部抜粋し転載します。
《転載開始》
青森県六ヶ所村では、1年間で長崎型原爆1000発分に当たるプルトニウムを取り出す計画らしいが、「原子力の平和利用」を口実にしたこの技術が、一体どのように悪用されて行くのか?
原水爆禁止日本国民会議 にそのあたりのことが記述されている。
また、同会議の別のエントリー「ついに放射能放出がはじまる」 では、以下の通りクリプトンやトリチウムという放射能が垂れ流しになるらしい。
(以下引用文)
これまで青森県六ヶ所村には、ウラン濃縮や低レベル放射性廃棄物などの原子力施設が押しつけられてきました。しかし再処理工場は、これまでとはまったく異なる施設であることに、ここでは注目してほしいと思います。それはこの工場の運転開始で、ついに放射能放出がはじまることです。
再処理工場とは原子力発電所から出てくる使用済みの燃料棒を数センチに剪断して化学処理をする施設のため、工場内には燃料棒に閉じこめられていた放射能が放出されます。もちろんそれらが一気に工場外の環境に出ていかないように努力はするのですが、除去設備をつくらなかったクリプトンやトリチウムは、そのまま放出されます。つまりたれ流しです。
工場設置の申請書によれば、排気筒からは毎年890万キュリーというクリプトンをはじめとする希ガスが、海洋放水管からは毎年18万キュリーというトリチウムなどが、なんの処理もせずたれ流されます。放出されるそれら放射能量は、原子力発電所の数百倍になります。
放射能は目に見えないし、すぐに被害が出てくるものではありません。その影響は20年後、30年後になって、ガンや白血病の増大となって表れるのです。それは1960年代、70年代に操業を開始したイギリスやフランスの再処理工場周辺で、いま現在起こっていることです。
そして事故の危険がいつもつきまといます。もし事故が起きたなら、その被害の規模は原子力発電所の1000倍におよぶといわれています。
再処理工場の運転開始をなんとしてもくいとめたい。この問題に注目し、署名活動や様々な活動に参加してください。
(引用終わり)
プルトニウム再処理技術は、核兵器を作り、そのノウハウを輸出することさえできる。そして、原発も含め、国民の健康と命を奪うこれら原子力政策は、貧乏な地方を金の力で「ハイ」と返事をさせ、進められてきたのである。
日本の原子力政策は、一部の過激な思想を持つ政治家と、そこにつながる権力者たちの意思で進められてきた。
《転載終了》
そして、この六ヶ所村再処理工場の放射性物質垂れ流し問題について、東村山生活者ネットワークのHPに興味深い記事がありましたのでご紹介します。
東村山市議会に提出(2008年12月)された"食料の安全確保のため、国に「六ヶ所核燃再処理工場」稼動の見直しを求める意見書の提出を求める請願"の審議 について報告されていますので、以下抜粋し転載します。
同年12月10日に開催された政策総務委員会での審議の内容です。
《転載開始》
2008 年 12 月 19 日
12月議会に出された請願「食料の安全確保のため、国に「六ヶ所核燃再処理工場」稼動の見直しを求める意見書の提出を求める請願」の審議
〜政策総務委員会でのやりとり〜
(前略)
請願内容は以下
趣旨
現在、日本の食料自給率はおよそ40%の状況にあります。また、中国産餃子、汚染米不正転売事件、中国乳製品メラミン混入事件など食の不安が増大するなか、食の安全が強く求められています。この中にあって、青森県「六ヶ所核燃再処理工場」による農・畜産・海産物の放射能汚染の危険が大きく叫ばれています。
青森県・六ヶ所核燃再処理工場を本格稼働すれば「原発1年分の放射能を1日で放出」することになります。これは、使用済み核燃料を加工する際に発生する放射能を、閉じ込めなければならないものを、外へ出す仕組みにしているためです。放射能を含んだ排気は煙突から大気に、廃液は海へ放出しています。垂れ流しです。
放出の理由は
1)無害化あるいは閉じ込めを民間事業者へ指導することが困難、経済的に不可能である。(08.1.16岩手県議会原子力安全・保安院参考人答弁)
2)放出した放射能は海水により希釈されるから問題がない、
ということです。
これは大変な事で、放出した放射能は無害化されず、薄まるといってもゼロではなく、まして、海に流された放射能はプランクトンから始まる食物連鎖の中で蓄積され、魚介類に濃縮されます。
空へ放出した放射能も消えてなくならず、当然、地上に降り、土壌汚染を起こします。そして、この地域で汚染された農産物・海産物は食料として流通し私たちの食卓に並ぶことになります。
現在はアクティブ試験中で、既に、これによる汚染が始まっており、本格稼働になれば、日本全国の原発から使用済み核燃料が集まり「原発1年分の放射能を毎日放出する」という事態になります。
イギリスの「セラフイールド再処理工場」、フランスの「ラ・アーグ再処理工場」の周辺地域は深刻な放射能汚染にさらされており、子ども達の白血病の多発が報告されています。
また、私たちはアフガニスタン、イラクに投下された劣化ウラン弾による被爆の映像を見ています。劣化ウラン弾は原発で使われるウランの採掘時に出る大量の不要・ウラン鉱石から作られたもので、弱い放射能を含んだ爆弾が破裂し、放射能の微小なちりとなって拡散し、人の口に入り、内部被爆となって人を破壊します。この破壊は深刻で、遺伝子をも損傷し子孫に重大な影響を与えます。
放射能汚染の食品を食べれば内部被爆となります。これは過去にあったメチル水銀工場排水による水俣病と同じ構図です。
六ヶ所核燃再処理工場はこれからさらに膨大な放射能を放出し続け、周辺地域農畜産物、そして青森県を通る親潮を汚染し三陸沿岸、宮城、福島・茨城沿岸の海産物をも汚染していくことになるでしょう。
放射能に汚染された食物は、食べれば内部被爆であり、食べることはできません。
食料自給率を上げることは今ある農地や、漁場を維持し、さらに耕作地を増やしていくことが必要とされます。
今豊かな食料の生産地である三陸の漁場、青森の農地だけにとどまらない汚染が懸念される核燃再処理工場の稼動は、食料自給率の低下を招きかねない事態であることが、大きな問題です。
〈請願項目〉
1 東村山市民の食の安全を確保するため、膨大な放射能を放出する青森県「六ヶ所核燃再処理工場」の稼働の見直しを求める意見書を内閣総理大臣及び経済産業大臣に提出してください。
紹介議員は佐藤真和議員(希)、福田かづこ議員(共)そして大塚恵美子(民ネ)
委員会では委員、請願者の前で請願文が副委員長により読み上げられた。
委員からは
「六ヶ所核燃再処理工場のことや放射能汚染の話は聞いているが、大変なことだ。きちんと議論をするためにも関係資料を請願者から提出して欲しい!」
「共通資料が欲しい」
「アクティブ試験状況、国のスケジュールなど現状がどうなっているかの状況も知りたい」
「原発そのものの廃棄の問題をどうするのか。放射能による労災など認定されてきているが、国に出すのなら原発へのスタンスなど、基本的な考え方、意見を出して欲しい」
「放射能の量、被害想定、農海産物への被害予測などの資料」
「イギリス・セラフィールド、フランス・ラアーグなどの被害状況」
「劣化ウラン弾のこと」・・
etcさまざまに意見が出された。
(以下略)
《転載終了》
再度、原子力安全・保安院参考人の答弁を確認しましょう。
1)無害化あるいは閉じ込めを民間事業者へ指導することが困難、経済的に不可能である。
2)放出した放射能は海水により希釈されるから問題がない。
・・・!? 原子力安全・保安院は、以前からこんなことを言っていたのですね。
「経済的効率を追求する民間事業者は、無害化あるいは閉じ込めができない」と明確に認め、国民の命と地球環境を守る国としての責任放棄を明言しています。
そして「放出した放射能は海水により希釈されるから問題がない」とは・・・どこかで聞いたフレーズが、またここでも・・・。
では、「海洋に放出した放射能は希釈されるから問題がない」などと国が言うようになったのは、なんでかな?と考えてみたいですが、少し長くなりましたので、続きは次稿にします。
これから東京都知事選の投票に向かいます。
全体的に信頼できる政策を持ち、築地市場の移転も明確に否定される候補者がいます。今やCIA資金まで貪る共産党なんて国政から退場して欲しいですが、都政においては、どの党に所属するかよりも信頼できる個人であるかどうか、私はその視点で選別しています。
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