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原発被害は東電は人災! いわき市議の改善要求を無視
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110409/dms1104091425007-n1.htm
2011.04.09 :夕刊フジ
終息の気配が見えない福島第1原発の放射能漏れ。地震によって炉心を冷やす緊急冷却装置が津波によって浸水し、電源機能を喪失してしまったためだが昨年6月、東電に対し、このリスクを指摘していた人物がいる。福島県いわき市議の佐藤和良氏(57)だ。
脱原発福島ネットワークの一員として、約20年間、同原発の監視を続けてきた佐藤氏。昨年6月、ブログで次のように警鐘を鳴らしていた。
《第1原発2号機であわやメルトダウンの事故が発生しました。発電機の故障で自動停止したものの、外部電源遮断の上に非常用ディーゼル発電機がすぐ作動せず、電源喪失となり給水ポンプが停止、原子炉内の水位が約2メートル低下…》
電源が回復し事なきを得たが、今回、同じ構図の事故が起きたことになる。佐藤氏は当時をこう振り返る。
「非常用電源の脆弱性を強く指摘し、さらなる予備電源の設置を要求しましたが、東電は『安全性に問題はない』と繰り返しました。今回、『想定外の天災』と繰り返し主張していますが、これは真っ赤なウソです」
さらに「1960年のチリ地震津波と同規模の津波が来た場合、海水の取水口が露出してしまい冷却機能が失われる危険性があることを指摘しました。非常用電源の設置場所の変更を要請しましたが、ここでも『安全上問題はない』と一顧だにしなかったのです」。対策の不備が戦後最大の大事故を招いてしまったことになる。
佐藤氏は「あのときどうにかして、力ずくにでも東電を動かすことはできなかったのだろうか」と、自責の念にとらわれる毎日という。
いわき市中心部は、原発から50キロほど離れているが、風評被害で救援物資が枯渇し、一時はゴーストタウンと化した。現在、徐々に活気を取り戻しつつあるのが「せめてもの救い」という佐藤氏。
「地震と津波は天災でも、その後の原発被害はすべて東電の長年の過信とおごりが招いた人災です。風評被害や計画停電も含めて、東電はすべての被害者を100%補償する義務があります」
さすがの東電も言い訳はできまい。
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