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http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011040601000856.html
政府の原子力災害対策本部が、福島第1原発事故の詳しい経過を説明する首相官邸ホームページ上の公開記録で、東日本大震災翌日の3月12日に1号機の炉内の圧力を下げるため実施した緊急措置「ベント」の開始時刻を、同日午後2時半から同午前10時17分に変更していたことが6日、分かった。
4時間余り開始時刻を早める書き換えは3月27日に行われたが、理由は説明されていない。ベントは放射性物質を含む蒸気を排出する作業で「住民の被ばくに関わる重要情報にもかかわらず、的確な説明が国民にないのは問題だ」(宇根崎博信・京大原子炉実験所教授)との声が出ている。
経済産業省原子力安全・保安院の広報担当者は「当院は事故当初から、ベント操作着手の時刻を10時17分としてきた。(官邸ホームページは)『14時30分ベント開始』となっていたため、官邸に指摘し、表記が変わった」と説明。10時17分が「ベント操作着手」でなく「ベント開始」となっている点については、「官邸側に提起したい」と述べた。実際のベント開始は、午後2時に格納容器の二つ目の弁を開放した後とみられている。
書き換え翌日の28日、震災後初めて国会審議が行われ、野党は政府の初動対応の遅れを追及した。保安院は「(書き換えと)国会審議は関係ない」としている。
保安院によると、ベント実施のため12日午前9時すぎに一つ目の弁を手動で開け、10時17分に二つ目の弁の開放に着手。だが不具合で開放が確認できず、急きょ調達した空気圧縮機を使って午後2時すぎに再度開放を試みた結果、同2時半に蒸気排出が確認できた。
炉内の圧力を下げることには成功したが、約1時間後、1号機建屋が水素爆発で損壊した。
公開記録は「福島第一・第二原子力発電所事故について」との題で、毎日更新されている。
2011/04/07 02:02 【共同通信】
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