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日本における放射線リスク最小化のための提言(ドイツ放射線防護協会、はなゆー)
http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/617.html
投稿者 tk 日時 2011 年 4 月 05 日 20:14:32: fNs.vR2niMp1.
 

http://alcyone.seesaa.net/article/194313653.html


2011年04月05日
〔邦訳〕ドイツ放射線防護協会から日本人への助言
東海アマ管理人
http://twitter.com/#!/tokaiama/status/55049990552297472
日本政府もマスコミも絶対に信用するな! こちら(ドイツ指針)を信用せよ!

            
(注:PDFファイルである)
http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31.pdf


ドイツ放射線防護協会
http://www.strahlentelex.de/
2011年3月20日
日本における放射線リスク最小化のための提言


ドイツ放射線防護協会と情報サービス放射線テレックスは、福島原発事故の発生後の日本において、放射線核種[いわゆる放射性物質:訳者注]を含む食物の摂取による被ばくの危険性を最小限に抑えるため、チェルノブイリ原発事故の経験をもとに下記の考察・算定を行い、以下の提言を行う。

1.放射性ヨウ素が現在多く検出されているため、日本国内に居住する者は当面、汚染の可能性のある*サラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取は断念することが推奨される。

2.評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4 ベクレル〔以下 Bq:訳者注〕以上のセシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことが推奨される。

3.日本での飲食物の管理および測定結果の公開のためには、市民団体および基金は、独立した放射線測定所を設けることが有益である。ヨーロッパでは、日本におけるそのようなイニシアチブをどのように支援できるか、検討すべきであろう。


考察と算定

以下の算定は、現行のドイツ放射線防護令の規定に基づいている。

飲食物を通じた放射性物質の摂取は、原子力災害後、長期間にわたり、身体にもっとも深刻な影響を与え続ける経路となる。

日本では、ほうれん草1kg あたり54,000Bq のヨウ素131 が検出されたが、こうしたほうれん草を100g(0.1 s)摂取しただけで、甲状腺の器官線量は次のとおりとなる(*1)。

乳児(1 歳未満):甲状腺線量20 ミリシーベルト〔以下 mSv:訳者注〕(*2)
幼児(1~2 歳未満):甲状腺線量19.4mSv(*3)
子ども(2〜7 歳未満):甲状腺線量11.3mSv(*4)
子ども(7〜12 歳未満):甲状腺線量5.4mSv(*5)
青少年(12〜17 歳未満):甲状腺線量3.7mSv(*6)
大人(17 歳以上):甲状腺線量2.3mSv(*7)

2001 年のドイツ放射線防護令第47 条によれば、原子力発電所通常稼働時の甲状腺器官線量の限界値は年間0.9mSV であるが、上に述べたような日本のほうれん草をわずか100g 摂取するだけで、すでに何倍もこの限界値を超えることになる。

原発事故の場合には、同第49 条によれば、甲状腺線量は150mSv まで許容されるが、これはいわゆる実効線量7.5mSv に相当する(*8)。

それゆえ日本国内居住者は、当面、汚染の可能性のある*サラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取を断念することが推奨される。

ヨウ素131 の半減期は8.06 日である。

したがって、福島原発の燃焼と放射性物質の環境への放出が止まった後も、ヨウ素131 が当初の量の1%以下にまで低減するにはあと7 半減期、つまり2 ヶ月弱かかることになる。

54,000Bq のヨウ素131 は、2 ヵ月弱後なお約422Bq 残存しており、およそ16 半減期、つまり4.3 ヶ月(129 日)後に,ようやく1Bq 以下にまで低減する。


長期間残存する放射性核種

長期的に特に注意を要するのは、セシウム134(半減期2.06 年)、セシウム137(半減期30.2 年)、ストロンチウム90(半減期28.9 年)、プルトニウム239(半減期2 万4,400 年)といった、長期間残存する放射性物質である。

通常、2年間の燃焼期間の後、長期間残存する放射性物質の燃料棒内の割合は、セシウム137:セシウム134:ストロンチウム90:プルトニウム239=100:25:75:0.5である。

しかしチェルノブイリの放射性降下物では、セシウム137 の割合がセシウム134 の2 倍にのぼるのが特徴的であった。

これまでに公表された日本の測定結果によれば、放射性降下物中のセシウム137 とセシウム134 の割合は、現在ほぼ同程度である。

ストロンチウム90 およびプルトニウム239 の含有量はまだ不明であり、十分な測定結果はそれほど早く入手できないと思われる。

福島第一原発の混合酸化物(MOX)燃料は、より多くのプルトニウムを含んでいるが、おそらくそのすべてが放出されるわけではないだろう。

ストロンチウムは、過去の原発事故においては、放射性降下物とともに比較的早く地表に達し、そのため事故のおきた施設から離れるにつれて、たいていの場合濃度が低下した。

したがって、今回の日本のケースに関する以下の計算では、
セシウム137: セシウム134: ストロンチウム90: プルトニウム239 の割合は、100:100:50:0.5
としている。

したがって、2001年版ドイツ放射線防護令の付属文書Z表1 にもとづく平均的な摂取比率として、1kg につき同量それぞれ100Bq のセシウム137(Cs-137)とセシウム134(Cs-134)、およびそれぞれ50Bq のストロンチウム90(Sr-90)と0.5Bq のプルトニウム239(Pu-239)に汚染された飲食物を摂取した場合、以下のような年間実効線量となる

乳児(1 歳未満):実効線量6mSv/年(*9)
幼児(1〜2 歳未満):実効線量2.8mSv/年(*10)
子ども(2〜7 歳未満):実効線量2.6mSv/年(*11)
子ども(7〜12 歳未満):実効線量3.6mSv/年(*12)
青少年(12〜17 歳未満):実効線量5.3mSv/年(*13)
成人(17歳以上):実効線量3.9mSv/年(*14)


現行のドイツ放射線防護令第47 条によれば、原子力発電所の通常稼働時の空気あるいは水の排出による住民1人あたりの被ばく線量の限界値は年間0.3mSv である。

この限界値は、1kg あたり100Bq のセシウム137 を含む固形食物および飲料を摂取するだけですでに超過するため、年間0.3mSv の限界値以内にするためには、次の量まで減らさなければならない。

乳児(1 歳未満):セシウム137 5.0Bq/kg
幼児(1〜2 歳未満):セシウム137 10.7Bq/kg
子ども(2〜7 歳未満):セシウム137 11.5Bq/kg
子ども(7〜12 歳未満):セシウム137 8.3Bq/kg
青少年(12〜17 歳未満):セシウム137 5.7Bq/kg
成人(17歳以上):セシウム137 7.7Bq/kg

評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kg あたり4Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。

成人は、1kg あたり8Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される。

国際放射線防護委員会(ICRP)は、そのような被ばくを年間0.3mSv 受けた場合、後年、10万人につき1〜2 が毎年がんで死亡すると算出している。

しかし、広島と長崎のデータを独自に解析した結果によれば(*15)、その10 倍以上、すなわち0.3mSv の被ばくを受けた10 万人のうち、およそ15 人が毎年がんで死亡する可能性がある。

被ばくの程度が高いほど、それに応じてがんによる死亡率は高くなる。

(注)

*1 摂取量(kg)x 放射能濃度(Bq/kg)x 線量係数(Sv/Bq)(2001 年7 月23 日のドイツ連邦環境省によるSV/Bq の確定値に基づく)=被ばく線量(Sv)。1Sv=1,000mSv。たとえばE-6 とは、正しい数学的表記である10-6(0.000001)の、ドイツ放射線防護令で用いられている行政上の表記である。

*2 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 3.7E-6 Sv/Bq = 20mSv

*3 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 3.6E-6 Sv/Bq = 19.4mSv

*4 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 2.1E-6 Sv/Bq = 11.3mSv

*5 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 1.0E-6 Sv/Bq = 5.4mSv

*6 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 6.8E-7 Sv/Bq = 3.7mSv

*7 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 4.3E-7 Sv/Bq = 2.3mSv

*8 ドイツの放射線防護令の付属文書YのC 部2 によれば、甲状腺は重要度わずか5%とされている。甲状腺の重要度がこのように低く評価されているのは、甲状腺がんは非常に手術しやすいという理由によるものである。

*9 325.5 kg/年 x [100 Bq/kg x (2.1E-8 Sv/Bq Cs-137 + 2.6E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kgx 2.3E-7 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 4.2E-6 Sv/Bq Pu-239] = 6mSv/年

*10 414 kg/年 x [100 Bq/kg x (1.2E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.6E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kgx 7.3E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 4.2E-7 Sv/Bq Pu-239] = 2.8mSv/年

*11 540 kg/年 x [100 Bq/kg x (9.6E-9 Sv/Bq Cs-137 + 1.3E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kgx 4.7E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 3.3E-7 Sv/Bq Pu-239] = 2.6mSv/年

*12 648.5 kg/ 年 x [100 Bq/kg x (1.0E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.4E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50Bq/kg x 6.0E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 2.7E-7 Sv/Bq Pu-239] = 3.6mSV/年

*13 726 kg/年 x [100 Bq/kg x (1.3E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.9E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kg x 8.0E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 2.4E-7 Sv/Bq Pu-239] = 5.3mSv/年

*14 830.5 kg/ 年 x [100 Bq/kg x (1.3E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.9E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50Bq/kg x 2.8E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 2.5E-7 Sv/Bq Pu-239] = 3.9mSv/年

*15 Nussbaum, Belsey, Köhnlein 1990; 1990 年10 月4 日付Strahlentelex 90-91 を参照。 


[付記:チェルノブイリ原発事故後の経験に基づいてなされた本提言の厳しい内容と比べると、日本政府によって出されて来ている様々な指針・見解は、いかに放射線リスクを過小評価したものかが際立ちます。

本提言は、3月20日の時点で出されたものであり、また、日本での地域的な違いが考慮されていないなどの制約があるかと思いますが、内部被曝を含めた放射線リスクの見直しの一助となることを心より願います。

なお、*イタリック部分は、原文の意図を表現するため、ドイツ側関係者の了承のもと訳者が追加したものです。

 

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コメント
 
01. 2011年4月05日 20:48:46: STTK8TmHmU
>市民団体および基金は、独立した放射線測定所を設けることが有益である。

これだな。
ただし、国からカネをもらっているNPOじゃ、だめ。
まったく独立した市民機関でないと。
NPОなんか信用できない。


02. 2011年4月05日 21:03:46: tEuMUcieh
今となっては、身を守るための投稿は、ありがたいです。
深く感謝いたします。

03. 2011年4月05日 21:17:45: QBZxditXPY
本当は国民に対してこういった情報提供を行うべきなのに、
現政府は、パニックを恐れ、国民の命など気にも掛けず、
保身一筋な対応で、内外から反感買いまくり。。。

って、どうなんですか今の日本は?


04. 2011年4月05日 21:23:58: igHxkI2TGp
ドイツ放射線防護協会のサイトには、放射能が人、環境に与える影響を、今後論ずる場合の基本書になるアレクセイ・ヤブロコフ博士らによる報告書(pdf)がダウンロードできるようになっています。報告書は英語で書かれています。
>Alexey V. Yablokov, Vassiliy B. Nesterenko, Alexey V. Nesterenko:
Chernobyl – Consequences of the Catastrophe for People and the Environment
Annals of the New York Academy of Sciences – Volume 1181 / 2009
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf

ヤブロコフ博士の報告によれば、チェルノブイリの最も汚染された地域ではツバメの生存率はゼロ。中程度に汚染された地域では、年間生存率25%以下。巣の中の雛には2頭2尾と言う奇形が見られたと言います。高濃度の汚染水を流せば、今後、海洋生物にも様々な異常が観察されると思われます。


05. 2011年4月05日 22:43:35: RM0RXnxbT9
なるほど 良くわかりました
なぜ日本政府はこのような指示ができないのでしょうか

ごまかすことばかり。海外の人にも放射線で心配をかけているのにひどい政府だ

さっさとやめて欲しい


06. 2011年4月06日 00:10:51: uh4ihpwQrK
ドイツ政府と投稿してくれた方に感謝!

本来日本はこういう情報開示をすべきでは?こうやって書いてくれれば別にパニックにならないよ。隠されると返ってパニくる。


07. 2011年4月06日 01:05:44: FmB0JlnSpg
数年後に地獄の釜が開く。


原発事故による癌患者の増大は40万人以上――ECCR予測
2011年 4月 5日時代をみる <宇井 宙(ういひろし):ちきゅう座会員>

 福島第一原発事故の事態収拾のめどが全く立たず、放射性物質を放出し続けている現状では、この事故による健康被害の予測をするのは時期尚早の感もあるが、欧州の放射線リスク委員会は早くも、この事故による癌発症リスクの増大予測を発表した。

http://www.llrc.org/

 放射線リスクに関する欧州委員会(ECRR)のクリス・バズビー科学部長は3月30日、福島第一原発事故による癌発症の予測を発表した。この予測は、国際原子力機関(IAEA)と日本の公式サイトの発表したデータに基づき、2つのモデルを使用して計算したものである。

 第1の「トンデル」モデルは、チェルノブイリ事故から10年間のスウェーデン北部における癌の発症率を検証したマーティン・トンデルの慎重な研究に基づいている。このモデルによれば、今後も人々が避難せず住み続けたと仮定すれば、福島第一原発から100キロ圏内(人口330万人)では、今後10年間に事故前よりも66%癌の発症率が増大し、10万3329人が余分に癌を発症すると予測されている。また、事故現場から100キロから200キロの圏内(人口780万人)では、今後10年間に12万894人が事故が起きなかった場合よりも余分に癌を発症すると予測されている。つまり、福島第一原発から200キロ圏内では、今後10年間で22万4223人が余分に癌を発症すると予測されている。

 第2のモデルは、様々な放射性核種の生体系における様々な行動様式に基づき、ECRRが助言した様々な要因を考慮に入れたものである。このモデルによれば、今後50年間に、100キロ圏内では19万1986人、100キロ〜200キロ圏内では22万4623人、合計で41万6619人(計算が10人合わないが、元の記事の数値をそのまま示す)が余分に癌を発症し、そのうち約半数の20万8310人は今後10年間で癌を発症すると予測されている。つまり、2つのモデルの間には今後10年間の癌発症予測について大まかな一致が見られる。

 以上、次の記事を参考にしました。

417,000 cancers forecast for Fukushima 200 km contamination zone by 2061

http://www.llrc.org/

 ただし、これはあくまでも3月下旬までにIAEAと日本が公表した数値を基にした数値であり、放出される放射線量は現在も今後も増大し続けるわけだから、最終的な予測値はこれを大幅に上回ることは確実である。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1314:110405〕


08. 2011年4月06日 06:50:32: oWbillhalg
政府がなぜパニックを恐れるかというと、国民のためを思って心配してるのでは無い。

パニックになった国民は悠長に消費行動や快楽に興じている場合で無くなる。土地取引きなども放射能で汚染された東北関東圏など、売りたくても買い手は付かず一辺に失速する。そうなれば欲望を煽るのが行動原理の金融業界、大企業を中心とする経済界が大変な損失を被るからである。

権力に居座る日本の政治屋は、常に利権、資金集めの源泉である経済界を窮地に陥ちいらせるわけにはいかないということだ。

今にも国民がバタバタ死にそうならさすがに事故を過小評価し誤魔化してるわけにもいかないだろうが、何年か先に生じる国民の死なら原発事故との因果関係などどうせうやむやに出来ると踏んでいるいまの犯罪政府は、経済界が金儲けが出来る状態を維持することが最大の関心事であり国民の命など気に掛けてはいない。


09. 2011年4月06日 07:10:42: oWbillhalg
日本の利権構造に関係ない、海外の福島原発情報こそ信頼が出来る。

気象庁の放射能拡散予測システムSPEEDIなど信頼出来ない。

気象庁HPのSPEEDIに関する解説にも書いてあるとおり、不都合な真実は隠したがっている原発推進勢力である東電や保安院から得た事故データに基づき計算してるのだから、安全側になるのは当たり前だからだ。

つまりホウレンソウの汚染度測定のさい洗ったほうれん草で計測したと言うのと同じ構図だ。洗えば当然測定値は小さく出来る。SPEEDIーの計算の基になる基礎データもその気になればいくらでも捏造、過小評価出来るということだ。

1000mmSvで針が振り切れそれ以上計測出来なかったら、1000mm以上とは言わずに「1000mmSv」だと発表したのが良い例だ。


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