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株式日記と経済展望
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福島の人の被曝は長期間になります。また土壌が汚れるので、作物は
作れないと思います(残念ですが、仕方がありません)。武田邦彦
2011年3月30日 水曜日
◆原発 緊急情報(41) これからの福島原発と被曝 3月29日 武田邦彦
http://takedanet.com/2011/03/41_70dc.html
政府発表やマスメディアの報道は「すでに起こったこと」に限定されているので、それでは不安です。
そこで、このブログでは「多くの人が生活の中で判断しなければならないことをお父さんの代わりに言う」というスタンスで来ました。お父さんとは「家族を守る、やや慎重、将来も見る、生活もある、絶対に間違ってはいけないということではなく、大胆に」という意味です.
今も「将来」に心配されている方が多いので、少しまとめもかねて整理をしておきます
またこのブログでは常に「近い将来」を考えて書いていましたから、その点は大丈夫です.
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福島原発事故直後は、大変に危険な状態でした。というのは、東電は「放射線を外に出したら大変だ」ということで、原子炉の圧力が上がっていたからです.
この時期、私は、「今の状態の25倍まである」と書いていました。これはNHKが「大量の放射線が漏れる可能性がある」と報道していたので、その「大量の」というのがどのぐらいか、私の判断で25倍としました。
でも、13日の週の中盤になると、放射線が一気に漏れたので、東電はある意味で気楽になったので、事故処理が正常にできるようになったのです。
そこで、私は危険度を「今の2倍まである、またプルトニウムが関係すると2.5倍」と絞り込んだのです.
それから後は、原発の状態より「いかにして被曝をさけるか」とか「どの地域が危ないか」に中心を移していきました。すでに、風の方向では危険な状態に入りつつあったのです。いわば「第2段階」でした。
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このときに、政府やメディアは「地域の放射線量」を発表していましたが、すでに汚染されているところは「放射線をもった粒子」が飛んでいるのですから、川や地面にも落下しているので、水道や野菜の汚染は予想されていました。
また、ウシも人間も呼吸しますから体内被曝があり、牛乳やお乳が汚染されてきます(母乳の危険性は福島東部に限定されると思いますが、データがまったく提供されません)。
これが第3段階でした。
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そして、少し前から第4段階・・・つまり、原発を見直すことができるようになると、原発の中の異常な放射線や、プルトニウムの問題が浮上します.それが現在です.
この時期は、やがて放射線が落ち着くまで、「頑張る」という時期です.つまり、最初の時期に放射線が高いので、その時期に、いやがる子供にマスクをさせたり、できるだけ外国か3月11日以前の食材を買い求めるなどの工夫をする時期で、お母さんのがんばり時なのです.
放射線の汚染は「最初からの合計」ですから、最初の時期に何とか凌いでおけば、健康にも良いし、後で行動が自由になるからです.
政府やメディアは「もっとも汚染をあびない方が良い時期」に「安全だ」を繰り返したので、「直ちに健康に」という呼びかけはまったく、まずいと思います.
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そしてやがて第5段階に入ります(これから)。
普通に「お父さん」として考えると、万が一には原発が爆発することもありますが、その可能性が低いので、そうなったら必死になって風上に逃げるしかありません。今、それを考える時期ではないと思いますが、風の向きなどを見ておいて、どちらに行けばよいかを考えておく必要があります。
今のところ、福島原発の汚染は「福島市方向」と「いわき市方向」に限定されています.
ただ、原発の中は作業するには放射線が強いので、遅々として進まないでしょう. ですから、まずは事故から1ヶ月(4月中旬)までを目処として、「いざと言うときの対策」、「これからの事」を考える小康状態であると思っています.
もし、経済的に、もしくは親戚などの関係で福島とその近県にお住まいの方で、特にお子さんはなんとか遠くにいて欲しいし、もしどうしても離れられない場合は、できるだけ被曝しないように注意してもらうということです。
東京は小康状態ですから、今、色々な準備をするチャンスと思います.
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4月中旬になると、原発の作業は難航しても、徐々におさまり、土壌や海などの汚染が注目されるようになると思います。今のところ心配のないプルトニウム漏れの測定も進むでしょう。また継続してヨウ素がでなければ、半減期の関係で甲状腺の疾病の可能性が減ってきます.
しかし、原発からの放射性物質は半減期30年のものが多いので、なかなか線量が下がらなくなります.今、メディアで「徐々に下がっている」というのは当然で、初期の低下ですから、これは計算済みです.
福島の人の被曝は長期間になります。また土壌が汚れるので、作物は作れないと思います(残念ですが、仕方がありません)。海からの魚から放射線が検出されるようになり、生活は広い注意がいるようになります。
つまり、一部分の汚染が、次第に薄くなり、拡がるという時期に入ります.
このときに、それまで注意をしていた人は「被曝した総量」が少ないので、やや行動に自由がでるでしょう。
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福島原発がどうなるかはあまり今のところ関係がありません。むしろ、近々、取り上げますが、他の原発の方が危険です. そちらの方にも関心が向くと思います.
できれば早い段階で専門家が、これまでの理性を取り戻して「規制で危険となっている数値は危険」という時期がこればと願っています.
(私のコメント)
福島第一原発の大災害は、東京電力が十分な安全対策をしていれば防げた事故であり、同じような津波を受けた福島第二原発や女川原発は停止状態を保っている。後から作られたから安全性が高められていたのでしょう。だから福島第一原発も海に面した非常用発電機の設備を頑丈な屋内に設置していれば、燃料タンクや揚水ポンプも流されずに済んだだろう。
東京電力は僅か数十億円の安全費用をケチったために、数兆円の損害賠償を払うはめになるだろう。原子力発電の専門家なら周辺設備である冷却システムが働かなくなればどうなるか分かるのでしょうが、東京電力の清水社長は営業部や資材部の出身であり、原子力発電に関しては素人だ。電気に関しても素人の社長がやっていることは、いかに利益を上げるかしか関心が無いのだろう。
創業社長なら現場のことも分かっているし、専門家であることが多いのですが、大企業ともなると非技術系の社長がなって利益第一主義になる。おそらく大過なく過ごして年功序列で社長になったのだろう。だから今回のような大災害が起きるとショックで倒れてしまう。年功序列で社長になったサラリーマン社長だから思い切った決断が出来ずに前例を踏襲するだけだ。
もし社長が原子力発電の専門家なら、老朽化した原子炉の危険性は分かっていたのでしょうが、営業マン出身では分かるはずがない。原子力発電所のような複雑なシステムは生き物であり、老朽化したら事故を起こすようになるのは当然であり、壊れるのが当たり前だ。おそらく40年も経った原子炉は配管などもぼろぼろのはずだ。
武田氏は旭化成工業ウラン濃縮研究所長だった人であり、内閣府原子力安全委員会の委員などを歴任した専門家なのですが、今回の大災害を受けてネットなどに積極的に記事を発表している。テレビなどに出ている専門家は御用学者であり単なるコメンテータと変わりがない。だからこれからどうなるかを言うことができない。
人々が不安になるのはこれからどうなるかが分からないからであり、これからどうなるかが分かるのは専門家だけだろう。おそらく武田氏が書いたような経過をたどるのでしょうが、福島県の人は放射能汚染が表面化して農業や酪農は出来なくなるだろう。しかしNHKや民放などでははっきりした事が言えない。福島第一原発からは死の灰が少しづつ出続けて、周囲に降り積もるだろう。
原子炉はまだまだ安定した状態とは言えず、汚染物質をもらし続けるだろう。現場の作業員が日当40万円で募集しているそうですが、東京電力はそのような現場の作業員を過酷な状況で働かせてきた。原子力発電のことなどほとんど知らない人ばかりだから、防護マスクなども付けずに作業していたようだ。専門家なら十分な装備で作業するのでしょうが、知らない人にはわからない。
東京の人も、しばらくはビルの換気などもしないほうがいいだろう。空調もしていれば外気も入ってくるから死の灰を吸い込むこともあるでしょう。福島の酪農の牛が汚染されるのも呼吸している空気の中に死の灰が混ざっているからだ。今でもちょろちょろ漏れ続けているのですが、テントなどで覆わなければ放射能は漏れ続ける。
これらの責任は東京電力にあるのであり、十分な安全対策をしてこなかった清水社長の責任は重大だ。東京でも雨が降れば死の灰が降ってきて水道水が汚染される。さらには計画停電で追い討ちをかけていますが、東京電力は利用者のことなど考えてはいない。電力会社が独占企業だから殿様商売であり、潰される心配が無いと思っている。
JALもかつては空運の独占企業であり殿様商売をしてきた。だから外国の民間企業が参入してくると一気に経営が悪化して実質的に倒産してしまった。東京電力も同じであり損害賠償で実質的に潰れるだろう。潰れたら中部電力や東北電力が経営を引き継げばいいのであり、東京電力は潰すべきだ。それくらいしないと原子力発電所の安全性が保てないだろう。
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