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メシ最悪、雑魚寝、被曝…原発作業員「日当40万円」の過酷労働
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110329/dms1103291135002-n1.htm
2011.03.29 :夕刊フジ
東京電力福島第1原発の事故で、復旧に携わる東電の協力会社は高い賃金を“エサ”に作業員をかき集めているという。なかには「日当40万円」を提示された男性も。ただ、高給につられて現地へ赴いても、待っているのは被曝の恐怖と、1日2食で雑魚寝しか許されない過酷な労働環境だ。
29日の東京新聞によると、さいたま市に避難している作業員の男性(27)は、原発メンテナンス業者から「日当40万円出すからこないか」と誘われた。この男性はすぐに断ったが、50代以上の作業員は高給に魅力を感じ、次々と現場へ戻っているという。
原発の敷地内は放射線量が高いため、作業員は「頻繁に交代している」(東電関係者)。仮に1週間限定の作業でも、日当40万円なら280万円。不況下では簡単に手に入らない、まとまったカネではある。
しかし、いくら賃金がよくても、作業環境は極めて悪い。現地に滞在していた原子力安全・保安院福島第1原子力保安検査官事務所の横田一磨所長(39)が、その実態を明かした。
全作業員は免震重要棟と呼ばれる建物で寝泊まりする。朝6時に起床し、朝食は非常用クラッカーと、野菜ジュース1パック(180ミリリットル)。昼食は抜きで、各持ち場の作業に打ち込む。午後5時に作業が終わり、夕食は「マジックライス」と呼ばれる非常用乾燥米と、鶏肉や魚の缶詰1缶。放射線量の関係で、物資の運搬に小型のバスしか使えないため、補給が限られているのだという。
睡眠は会議室や廊下での雑魚寝。被曝防止の鉛入りシートを床に敷き、毛布にくるまる。
こんな待遇で、国民の安全を守る命がけの作業ができるのか。本紙で「瞬速おつまみ」を連載する料理研究家の原るみさんは、「身体を動かす男性は1日2300キロカロリーが必要とされています。ところがこの食事では、ざっと計算しても400キロカロリー程度と拒食症の患者並み。これでミスをするなというほうが酷です」と指摘する。
劣悪な食事などについて、保安院の横田所長は「協力したいが基本的には事業者(東電)の問題」と話した。決死隊を強力にサポートせず、政府はいったい何をしているのか。
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