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福島第1原発:燃料損傷が進行か 線量計が振り切れる
http://mainichi.jp/select/today/news/20110328k0000m040110000c.html
2011年3月27日 22時25分 更新:3月27日 23時5分 :毎日新聞
東京電力福島第1原発で、作業員3人が被ばくした3号機に続き、1、2、4号機でも放射能を帯びた水がタービン建屋の床にたまっていることが明らかになった。特に2号機は、水の表面での放射線量が毎時1000ミリシーベルト以上と、一般人の年間被ばく限度の1000倍を1時間で超えてしまうほどの高い値だ。原子炉内で何が起こっているのか。作業にどう影響するのか。【西川拓、酒造唯】
第1原発で使われている「沸騰水型軽水炉」は、原子炉内で核燃料の核分裂反応によって出た熱で水を沸騰させ、その水蒸気を直接タービンに送り込んで発電する。元々、放射性物質を含んだ水蒸気でタービンを回す仕組みだが、通常は外に漏れない。
吉田正・東京都市大教授(原子炉工学)は「非常に高い放射線量だ。原子炉圧力容器内で中性子を吸収して生成されるセシウム134などが含まれており、炉内の水だろう。2号機は核燃料がかなり壊れていて、そこを通過した水が何らかのルートで漏れたのではないか」と推測する。
出光一哉・九州大教授(原子力工学)も「放射能濃度から見て、使用済み核燃料プールの水ではなく、圧力容器内の水の可能性が高い。原子炉圧力容器からタービン建屋への配管には、途中にポンプや計測装置があり、それらの継ぎ手などから漏れたのかもしれない」と指摘する。
東電は、復旧した外部電源を使い、タービン建屋に隣接する淡水タンクからポンプで原子炉内に注水して炉内の冷却を試みようとしている。現在の注水ルートより高い冷却効果が期待できるが、2号機ではポンプが故障しており、交換が必要だ。
しかし、タービン建屋内の高濃度汚染水のため、27日夜現在、作業は中断したままだ。東電は、汚染水をポンプで復水器に排水して除去する計画だが、現場では線量計が振り切れ、正確な放射線量も分からない状況で難航している。
一方、1号機は27日午後から排水量を3倍に増やし、毎時18トンを復水器に排水しているほか、3、4号機は排水方法を検討している。
出光教授は「放射性物質の吸着剤などを使って、いったん放射線量を下げてから排水する手段などが考えられる。除染して作業しやすくし、炉内の冷却を急ぐ必要がある」と話している。
◇誤情報9時間半
福島第1原発2号機のタービン建屋で見つかった水に含まれる放射能濃度を巡り、東京電力と経済産業省原子力安全・保安院の27日の発表は大混乱した。当初発表された「1立方センチ当たり29億ベクレル」というヨウ素134の値は、通常運転中の原子炉内の水の1000万倍という超高濃度。結果的に取り消されたが、9時間半にわたって誤情報が流れた。
ヨウ素134は半減期が53分と短く、停止から2週間以上が経過した原子炉にはほとんどない。高濃度で検出されれば、炉内で核分裂反応が続く「臨界」状態の可能性を示唆する一大事だ。だが、核分裂反応に伴って放出される中性子が検出されず、臨界の可能性は極めて低い。
伊藤哲夫・近畿大原子力研究所長は「あり得ない値だと思い、政府に対して確認を求めたところだった。専門家が見れば誰もが疑問に思うようなデータをそのまま発表すれば、国民の不信感が増大する」と話す。【須田桃子、西川拓】
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