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首都圏水パニック、放射性ヨウ素はどうやって来たのか
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110326/dms1103261542016-n1.htm
2011.03.26 :夕刊フジ
東京に続き、関東地方の各地で水道水から乳児の暫定摂取基準値を上回る放射性ヨウ素の検出が続出。福島原発事故の被害は「水」を通じて首都圏にまで拡大した。“見えない敵”にどう対処すべきなのか−。健康被害を恐れる消費者の動揺は収まらず、政府や自治体も対応をめぐって迷走が続いている。
■苦戦の自治体
24日午後、東京・千代田区のオフィスビル街。ドラッグストアでは、ペットボトルの水が完全に売り切れ、棚に「お一人様1本まで」との張り紙があった。
都内では乳児の基準値を超えるヨウ素検出が前日に明らかになった。文京区内にある別のスーパーマーケットの店長(37)は「23日は1時間で完売。今日はいろんなメーカーからかき集めたけど、普段の5倍のスピードで売れ、品薄状態だ」。
混乱を収めようと苦戦する自治体。24日に基準値超えを公表した千葉県松戸市は、約4500人の0歳児向けに非常用飲料水としてパック詰めの井戸水を配布。市内の保育園47カ所にも職員が井戸水を配って回った。
ただ、市には「共働きでもらいに行けない」との声もあり、夕方までの予定だった配布時間を急きょ午後9時まで延ばすなどドタバタぶりも。各地で乳児を抱える母親から「どうすればいいの」と悲鳴が上がっている。
■風と雨で拡散
放射性物質は、どのような経路で忍び寄ってきたのか。
検出された放射性ヨウ素の「元」は、福島第1原発の使用済み燃料プールと、原子炉内にある燃料とみられる。使用済み燃料の場合、核分裂は止まっているが崩壊は続き、高い熱が出る。事故で冷却機能が失われたためプールの水が沸騰。「崩壊した建屋の間から、放射性物質が蒸気に混ざって大気中に放出された」との見方が有力だ。
東電によれば、事故で水位が下がり一部が露出した原子炉内の燃料が損傷。被覆管が壊れ、放射性物質を閉じ込める働きが低下し、格納容器の圧力を下げるため弁を開けた際に出たとも考えられる。
大気中に出た放射性物質は雨に混じったり、川を流れたりして浄水場に集まったとみられる。国立環境研究所の菅田誠治主任研究員は「基本的には風に乗って流れる。事故後に続いた北風で、濃淡はあるが関東一円に広がった」と分析。今後も北寄りの風が続けば、関東以南でも検出される可能性があるが、菅田主任研究員は「距離が遠くなるに従い拡散し、濃度は低くなる」とみている。
■乱れる足並み
さらなる拡散を防ぐには、放出を一刻も早く食い止めることが必要。政府や東電は時間との闘いを迫られる。
緊迫した状況が続く中、東京都は24日「水質を再検査した結果、基準を下回った」として、乳児への摂取制限をいったん解除。福祉保健局の担当者は「基準を少し超えても、全体の流れが基準内に収まっていれば、いちいち利用を控える必要はない」と強調する。
枝野幸男官房長官は同日の会見で「国が現時点で指示を出す段階ではない」とし、都の判断を尊重する姿勢を示した。
だが、水道行政を所管する厚生労働省幹部は「基準値を下回ったら引っ込め、上回ったらまた『飲ませるな』と言うつもりか。都は何を考えているのか」と疑問視。再び基準値を上回ることで生じる混乱を警戒する。連携が不可欠なはずの行政の現場レベルで足並みの乱れも出ている。
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