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FRANCE MEDIA NEWS フランスからのニュース

Mardi 22 mars 2011
米公電が指摘していた危険な日本の原子力（ウィキリークス）

3月22日　Le Monde　仏　ル・モンド紙　抜粋

　ウィキリークスによって暴露された米外務省公電によれば、駐日アメリカ大使館は数年間に渡り日本の原子力事業の推移を監視していたという。さらに、プラトニウムを含むMOX燃料*を使用する「プルサーマル」については特に関心を寄せていたという。ル・モンド紙によれば、2006年福島を含む4つの原発にプルサーマル導入が許可され、「一連の不祥事や事象の隠蔽」を理由に複数の計画に遅れが生じ、「福島原発を持つ東京電力がその原因」と報告されていたことを伝えた。

　さらに米公電は、日本政府は原発の安全性に無関心であると警告し、「電力事業の民営化によって、電力会社は生産コストの削減に追われるようになった」と指摘している。

　2006年1月、米民主党の議員6人が日本政府に書簡を送り、青森県六ヶ所村で行われているプルトニウム摘出作業**を中止するよう求めた。しかしその後、プルトニウムを国際的管理下に置きたいブッシュ政権は、日本に対して例外措置を適用して管理機関の監視を受けさせない旨通達している。

　その後、米仏と日本の間で3カ国合意が結ばれ、混合燃料の開発に関して米仏が技術開発し日本が燃焼実験を行うこと、また原発技術と核燃料を開発途上国に提供する合意がなされたという。

　また、2006年に住民の訴えで行われた裁判で、金沢裁判所は強度地震が起きた際耐震性に問題があるとして、石川県志賀原子力発電所の原子炉1機の閉鎖を命じた。しかし、「発電所の事業主である北陸電力は裁判所の決定を不服として上告し、政府の後押しのおかげで地方裁判所の決定を無視することに成功した」とル・モンド紙は報じている。

　2007年の新潟沖地震の直後、被災地の柏崎市長はMOX燃料を使用する東京電力柏崎刈羽原発に対して閉鎖を命じる。その理由は、原発建設の際に考慮された地震の震度よりも強い地震が起こったからである。「東電は独自の地形調査を行っていたが、海底地震の可能性や2007年の新潟沖地震の原因となった断層は考慮入れていなかった」と同紙は伝えている。

　さらに2008年、米外交関係者は原発反対派で知られる自民党河野太郎議員と会談し「電力各社はテレビ局に経済的圧力を加え、河野議員がテレビ出演出来ないよう工作している」と本国に伝えている。同年、国際原子力機関は原発の耐震性補強を世界に対して訴え、その例として地震国日本の状況が語られたのだが・・・。

注釈：

*MOX燃料（Mixed oxide fuel）は、使用済み核燃料から摘出されるプルトニウムと劣化ウランから作られるリサイクル核燃料。原発で使い終わった核燃料をリサイクルできる反面、核爆弾に使われるプルトニウムを使用するため反核団体はその危険性を訴えている。

**青森県六ヶ所村では日本原燃によりJ-MOXという名称で国産MOX燃料生産工場が建設される予定。 　

コメント
01. 2011年3月26日 08:13:50: 07XBmwlKCE 原子力発電に頼らなくとも、より安全なディーゼルやガスタービン発電所で所要の電力は賄える。　仮に10万馬力程度のディーゼルなら、舶用機関を転用すればすぐにでも出来る。　ガスタービンなら航空機用のジェットエンジン一台で2.5万馬力だから4台で10万馬力になる。　発電能力とすれば大体7.5万KWだから、100セットで不足分を賄えるはず。　必要に応じて稼動・休止が可能だからトータル・コストで比較すれば原発よりも有利な筈。　小規模で安全な発電所を電力需要のある都市部に設置できるから、高圧線による送電設備や送電ロスも不要になる。　燃料コストを問題にするならば、地熱発電が良かろう。　とりあえず建設から年月の経過した原発を運転休止してディーゼルなりガスタービン発電に置換すれば良い。　ちゃちな利権にこだわっているのは愚の骨頂というべきだろう。　誰だって放射能まみれで暮らすのは嫌なことだろう。　賞味期限切れの原発を廃棄して、安全なディーゼル発電に切り替えるというのであれば、計画停電の不便にだって我慢できると思う。　どうですか菅さん、そういう話にでもしませんか。　それならあんたの阿呆面にも多少は我慢できるけど。　小澤さんでも名古屋の河村さんでも亀井さんでも勿論良いから、考えてもらえませんかね。　N.T
02. 2011年3月26日 13:30:33: GUAxONWKxg 「トータル・コスト」には、当然今回の保障費用を 含めなければなりません。 また、半永久的に使用済核燃料を保管する運用費用、 原子炉を廃炉にする(福島原発は廃炉にしたくても出来なかった)費用も 当然含めなければなりません。 これらは、ゆうに数兆円を超えます。 そのコストを、国が補填することは 許されません。 その利益を東電ほか電力会社が独占することは、 税金を電力会社に垂れ流していることに 変わりありません。
03. 2011年3月26日 13:36:29: GUAxONWKxg 「トータル・コスト」には、今回の補償費用も含めなければなりません。 また、使用済燃料棒の保管運用費用、 廃炉にする際の費用、それらも含めなければ なりません。（これだけで数兆円規模です） 経済的でもなく、危険なだけです。 これらの費用を税金で補填してはいけません。 その利益を電力会社が得ることは、 絶対に許されません。
04. 2011年3月28日 02:31:42: gnzSIgqaLo 原発には賛成です。 だからこそ、安全性が確保されていない原発を放置していた東京電力を許せない。 震源地に近かった女川原発は無事で、避難民が身を寄せているほどです。 安全を重視して造った原発は無事、安全を無視して運用していた原発は大惨事。 原発が悪いのではない。コスト重視で安全性を無視した危険な原発を運用している電力会社と、それを許容している日本政府の人災です。 福島第一原発の事故は人災です。天災ではありません。
05. 2011年3月28日 04:22:01: EGaQ73B5yp What if Israel did Fukushima? http://www.youtube.com/watch?v=JP5pX3_VWiE
06. 2011年3月28日 12:56:24: sdA5kfXD4A 原子力は廃止すべき もし原発をミサイル攻撃されたら日本は 何もせず自滅でしょ？ 安全保障も何も有ったもんじゃないｗ
07. 2011年3月30日 11:27:30: gnzSIgqaLo >>06 ヨーロッパで今度行う原発の安全性テストにおいては、テロ攻撃も検査内容に入っているようですね。ミサイル攻撃もテスト項目に入れるかどうか検討していたようです。 原子力を廃止すべきではない。 しかし、ミサイル攻撃の直撃、直下型地震、津波、などに耐えられる原発でなければならない。 今回の福島第一においては、津波について存在していた予見をあえて無視して「想定外」の事故が起こった。 予見されていた津波を敢えて「想定外」として扱っている東電の過ちです。福島第一の周辺における被害は、東京電力が自ら招いた事故、防ぐことが可能だった事故です。 原子力の使用が間違っているのではない。政府と東電が間違った使い方をしたのだ。正しい使い方をさせる必要がある。 ミサイル攻撃の直撃に耐えられる原発。ビルを押し流す津波に耐えられる原発。できれば、核攻撃の直撃に耐えられる原発であることが望ましい。それが最低限の条件です。

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