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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu236.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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福島第一原発災害と、アメリカのリビアへの攻撃とは深い関係がある。
それは原発推進派と石油軍需派との戦いであり、石油利権のためだ。
2011年3月23日 水曜日
◆過去にもトラブル続きだった福島第1原発 3月22日 ウォールストリートジャーナル
http://jp.wsj.com/Japan/node_206736
地震発生時、4号機は定期検査中で停止していた。検査の一環として、東電は5カ月前にすべての燃料棒(放射性燃料ペレットを収めた重い円筒)を原子炉内部から、いわゆる「使用済み核燃料プール」へと移した。これは、原子炉自体ほどは厳重に保護されていないコンクリート製貯蔵タンクだ。
東電の巻上毅司原子力設備管理課長は、「4号炉 は地震の前、原子炉の内部の点検を行っていたため、核燃料を原子炉の外に出す必要があった」と語った。
地震発生時、使用可能な燃料棒がそのプールの中にあったが、津波が非常用発電機を流し去り、プールの水を循環できなくなった上、真水をポンプで注水することもできなくなった。その結果、プールに貯蔵されていた燃料棒が過熱し始め、水蒸気が発生するとともに、放射性燃料棒の一部が大気にさらされ、きわめて危険な状況になった。熱は火災を引き起こし、プール上方の屋根を一部破損させ、放射線が外に漏れた。
4号機で起きたことは、定期検査時の停止中に原子炉内のすべての燃料をプールに移送する「全炉心取り出し」という、日本で広く行われている慣行の危険性を露呈した。
東電の巻上氏は、まだ使用可能な核燃料を取り出して使用済み核燃料プールに保管しておくというこの慣行に関し、豊富な水が利用可能で、かつ、燃料棒間の十分な間隔が維持される限り、安全に行いうるとして、これを擁護した。
米国では、核燃料交換のための原子炉停止時には通常、放射線放出への防護性能がはるかに優れた分厚い鋼鉄製原子炉格納容器に核燃料の大半を入れたままにしておく。核燃料交換時の停止中には、使用済み燃料を新しい燃料と交換し、併せてその他の保守を行うが、各燃料棒の損耗を均等化するため、自動車のタイヤローテーションのような手順で燃料棒の位置の入れ替えを行う。
また米国では通常、最も損耗した燃料棒だけが取り出されて、貯蔵用に使用済み核燃料プールに移され、そこに数十年間放置されることになる。そのため、米国のプールには、最も古い使用済み核燃料だけが収容される。こうした核燃料は、低温で放射能も低い。
対照的に、日本の電力会社では、一時的にすべての燃料棒を取り出すのが普通だ。新しい燃料棒はその後原子炉圧力容器に戻される一方、古い燃料棒に代えて新しい燃料棒が補給される。古い燃料棒は貯蔵プールに放置される。
燃料棒をプールに長年放置するのには二つの理由がある。第一に、燃料棒を冷却する必要があること。第二に、大量貯蔵した使用済み核燃料をどう始末するかという問題があるためだ。この問題を解決した国はいまだにない。その結果、使用済み核燃料の大部分は電力会社の貯蔵施設にとどまったままだ。
4〜6号機は、定期検査で停止中だったこともあり、地震直後の数日間、関係者は4号機の状況を注視していなかった。
しかし、地震発生から4日後の3月15日に、最初の火災発生に伴い4号機の問題が重大問題として浮上した。東電関係者によると、4号機のプールで発生した熱は、地震当日に自動停止した3つの原子炉の使用済み核燃料プールで発生した熱を大きく上回っていた。
原子力安全基盤機構に提出された事故報告書によると、今回の地震と津波のダブルパンチに見舞われる、はるか前から、福島第1原発は、国内で最も事故率の高い原発だった。
東電の巻上氏は、報告書の中で同原発に関するいくつかの数字が良くない理由について、「古い原発であることが主な要因」としている。同原発の原子炉はすべて、1970年代に稼働を開始した。
巻上氏によると、東電は頻繁に修理を行っており、「個々の部品を最新のものに取り替えることで、古い発電所でも新しい発電所と同じような性能を出せるよう努力しているが、実際にはなかなか難しい」と明かした。(後略)
◆地震発生から1週間 福島原発事故の現状と今後(大前研一ライブ579)
http://www.youtube.com/watch?v=8GqwgVy9iN0
(私のコメント)
東京都23区の水道水も放射能に汚染されて、乳児は飲まないようにというニュースが流れましたが、かなり広範囲に放射能汚染が進んでいるようだ。これを防ぐには原子炉を遮蔽しなければなりませんが、原子炉の屋根が爆発で吹っ飛んでしまったから、放射能が撒かれ続けるだろう。それを防ぐには水で冷やして、冷えたら遮蔽工事で閉じ込めなければなりません。
原子炉内部の燃料棒は容器によって遮蔽されていますが、使用済み燃料棒は屋外に露出したままだ。熱が低くなれば放射線の流出は収まってきますが、最終的には遮蔽しなければ流出は防げない。大前研一氏の動画でも言っていましたが、巨大なテントで遮蔽しなければならないだろう。そうしなければ福島原発の付近の住民はいつまでも戻れない。
まだどうなるかわからない状態ですが、東京電力も経済産業省の役人も、本当の原子力発電所のプロがいないから右往左往して、テレビ放送の解説者も現場の原子炉の事などは知らないのだろう。日本へ原子力発電のトップなのだから、メーカーの技術者などに専門家が沢山いるのですが、彼らがテレビに出ることは難しいだろう。
なぜならば、東京電力はテレビ局の大スポンサーであり、政界や財界の影響力が非常に強い。だから知りたければネットで調べなければ本当の情報を知らなければなかなか実情は分からない。しかしネットにもチェルノブイリ並みの大災害になるとデマを飛ばす人もいるので、専門家の情報に限る必要があるだろう。格納容器が破壊されなければチェルノブイリ並にはならない。
電源が復旧したとしても、モーターが水を被ってしまって交換作業が必要だろう。だから外部電源を利用できるようになるまでには早くても数日かかるだろう。もちろん格納容器もどうなっているのか中央制御室の電気が復帰しなければメーターも読むことが出来ない。それが出来て最悪の事態は避けられるのですが、それが出来ても放射能汚染は僅かでも進む。
大前氏は使用済み燃料棒の保管問題を指摘していましたが、1号炉から3号炉までの燃料棒が冷めるのには5年かかるそうです。そうならないと取り出すことも出来ないし、クレーンも吹っ飛んでしまったから取り付けなければならない。だから一難去ってまた一難ですが、最終的にはコンクリートで埋めてしまって発電所は立ち入り禁止になる。
福島第一の原発は出来て40年以上も経っているのだから廃炉にしなければならなかったのですが、東京電力はまだ使い続けるつもりだったのだろう。そうなるのは廃炉にするにしても費用がかかり続けるためであり、燃料棒も保管場所もなく水で冷却し続けなければならない。火力発電所のように老朽化しても解体して終わりという事が出来ない。
大前氏は言っていましたが、テレビに出ている大学教授は実際の原子炉も見たこともないのだろう。だから突発的な事故が起きても、どこがどう問題になるのかが分からない。むしろ東芝や日立や三菱の元エンジニアを呼んで聞くべきなのですが、東京電力が邪魔しているのだろう。東京電力の補償問題にしても能力を超えた問題だから、公的資金で補償しなければ無理だろう。つまり一時的に国営会社にして出直させる必要がある。
長期的な電力問題については株式日記で書いてきた意見と同じですが、計画停電は問題が多い。むしろ15%節電させて、守らないところは懲罰的な電気料金にすれば、どこも節電するだろう。後は工場などは夜間操業することしか大口の需要を賄うことができない。
今度の災害で、日本の原子力発電所の建設は30年間はストップするだろう。日立や東芝や三菱はどうするのだろうか? アメリカも原子力ルネッサンスを目指していましたが、エネルギー政策に影響があるだろう。アメリカでも原子力発電所の立地が難しくなる。だから火力発電に戻らなければなりません。リビアの空爆も石油確保が狙いだろう。
オバマ政権を支えてきた原子力推進派が後退して、石油軍需派が巻き返してきて、リビア空爆に踏み切ったのだろう。新興国の原子力発電所も建設がストップして火力発電が主力になるだろう。無理に原子力発電所を作っても、管理運用が難しくて燃料棒の処理の問題もある。
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