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東日本大震災:福島第1原発事故 「いっそ避難指示のほうが」−−屋内退避圏内
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110323ddm041040057000c.html
◇ゴーストタウン化−−福島・南相馬
東京電力福島第1原発から約20〜30キロの屋内退避圏内や隣接区域で、避難の動きが徐々に広がっている。放射線漏えいの風評被害もあって、物流が途絶えがちになることで商店が営業できない。このため食料や薬などの購入が難しくなり、避難指示圏でなくても住民は避難せざるを得ないと連鎖している。住民の流出で“ゴーストタウン”化しつつあり、なんとか地元で生活を続けようとする人たちが孤立している。住民からは「いっそ避難指示圏にしてくれた方が良かった」との声も上がる。【岡田英、岩佐淳士】
福島県南相馬市は、原発から20キロ内の避難指示圏と、20〜30キロの屋内退避圏、それ以外の区域に分かれている。徐々に避難する市民が増え、市のまとめでは人口約7万人のうち市内に残るのは推計約2万人。商店は軒並み閉店し、ボランティアの数も少ない。市職員は「食料調達は困難。家に備蓄したものを食べるしかないが、いつ尽きてもおかしくない」と不安を口にする。
救急医療も危うい。南相馬消防署によると、周辺の救急外来病院が閉鎖し、救急患者を約60キロ離れた福島市や郡山市の病院に搬送せざるを得ない状況だ。出動から医療機関への搬送に6時間かかったケースもあり「ぎりぎりの状態」(鎌田芳明副署長)という。要員不足も深刻だ。救急の応援部隊も屋内退避圏に指定された15日を境に来なくなった。
屋内退避圏に住む建築業、渡部英夫さん(63)は当初地元に残るつもりだったが、長男に説得され仙台市に移った。「実際の放射線量は低いのに、離れて住む家族は報道を見て心配してしまう」と話す。
隣接地域にも影響は広がる。西隣の飯舘村は大半が30キロ圏外。村は19、20日、栃木県鹿沼市に希望者計511人を集団避難させた。親戚宅などに身を寄せた住民も多い。22日現在、村民約6200人のうち村内に残るのは約3200人だけだ。「ぽつぽつとくしの歯が欠けるようだ」。元郵便局長、佐藤英寿さん(62)の自宅周辺でも次々と住民が離れ、自治会で残るのは25戸中10戸ほど。夜になり明かりの消えた家々を見ると心細くなる。
佐藤さんも避難について悩む。南相馬市で被災した80代の寝たきりの女性2人が身を寄せており、食材や介護用品の備蓄にも限りがある。ガソリンは車のタンクに半分ほどあるが、避難時のことを考えると、買い出しも控えざるを得ない。21日には村内の水道水から安全基準を上回る放射性ヨウ素が検出され、飲めなくなった。
広がる不安にどう対処したら良いのか。福島県警幹部は「避難はゼロか100しかない。国の中途半端な線引きや説明不足が不安や混乱を増大させている」と不満を漏らした。
毎日新聞 2011年3月23日 東京朝刊
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