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http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20110318-japon
日本/原発
記事発表:2011年3月18日金曜日
最終更新:2011年3月18日金曜日
日本:福島の原発によって、長期にわたり「大きな問題」立ち向かうことになる
RFI
数時間前、福島第一原発の原子炉の冷却を試みる作戦が再開されたが、菅直人首相によれば、その原発事故によって、長期にわたって「大きな問題」に立ち向かうことになる。3月17日木曜日、先日の地震による振動と津波の犠牲者である、6千名の死者と1万名の行方不明者の冥福を祈り、1分間の黙祷が全国の至る所で捧げられた。東京では経済活動はゼロに近く、情報の欠如に、日本国民は敏感になっている。
RFI東京駐在記者フレデリック・シャルルの報告
福島第一原発の技術者が、今日初めて、大量な放射線の発生と、東京まで達する可能性がある放射性の雲の生成を予防する、唯一の方法を認めた。それはおそらく、1986年にチェルノブイリで行ったように、砂とコンクリートで覆い尽くし、発電所を埋葬することだろう。
発電所を運営する東京電力にとっての優先課題は、依然として、原子炉の冷却だ。ウィーンの国際原子力機関(IAEA)によれば、3月17日以降、状況の悪化は見られない。冷却活動は続けられ、状況に進歩が見られる。
福島原発の周辺では、生存者が「誰も救助に来てくれない。薬も、ガソリンも、灯油もない」と語っている。その土地から逃げようとする住民もいるが、どこに行けばいいのか分からない。自分たちは国に見捨てられたのだと、彼らは不平を訴える。
東京では、生活は混乱しているか?
東京では、経済活動はほとんど止まっているか、それに近い。電力の削減により、停電のおそれがある。それは、寒さのせいもあるが、国内の総発電能力の18%を供給する電気事業者が、11カ所の原発を抱える東北地方の地震のために、現在、日本の首都・東京が必要とする全体量に応えるだけの、十分な能力を出せないのだ。
電気は配給制となっている。私が仕事をする建物では、電気は80%に削減されている。多くの東京都民が、自分の職場に通うことができない。というのは、電力不足により、公共交通機関もかなり不足しているのだ。
日本の首都・東京は、今夜もまた薄暗い。いつもは煌々と輝き続け、昼か夜かの区別が全くつかないのにだ。東京で星空が見えるのは、初めてのことだ。
何が起きているかが正しく伝えられているのかに、人々は敏感になっているのか?
実際はそうでない。日本人の一部は、フランスや欧州の他の国に近親者や友人を持っている。そういった人たちが、福島原発の現実の状況について、欧州の人たちが受け取った情報を日本国内に伝えている。
そして、そういった情報が日本に向かうと、日本の人たちは、発電所内の状況の深刻さについての認識に、欧州と日本で大きな隔たりがあることを発見する。どちらかといえば、日本当局はあいまいだ。おそらく、3800万人の住民が登録されている、東京のような日本の首都でパニックの動きが起きるのを避けたいのだろう。しかし、そのあいまいさが、人々の大多数にとって、とても不安なのだ。
そして現在、東京を離れることができる一部の日本人は、フランス人や他国民を真似て、大阪に退避している。日本に居住する外国人と日本国民の唯一の違いは、余所に行くために日本を離れるという贅沢をしないことだ。
IAEAは適切な検証を実施する許可を得る
国際原子力機関(IAEA)は、この金曜日の夜から、東京の放射能レベルの計測を行う。これが決定されたのは、人々を安心させるためだ。丁度、IAEAの天野之弥事務局長は日本に帰っていた。
RFIウィーン駐在記者ブレズ・ゴクリンの報告
IAEAによって実施される計測は、日本政府とは別個に実施される。したがって、はじめて、独立機関から情報が提供されることになる。国家主権の一部を削ぎ取ることを日本当局に容認させるために、天野之弥氏自身が帰国する必要があったのだ。
大多数の国々が数日前からIAEAに対し、事務局長が今回の危機に重要な役割を果たすよう求め続けていた。ロシア、中国などの日本の隣国は、最近、人体に危険な放射能レベルが自国領内で上昇し、福島原発を管理・運営する東京電力が提供する、検証不可能な情報に頼ることはこれ以上容認できないと、不満を訴えていた。
それでも、条約の規定により、日本はIAEAに白紙委任を行う義務はなかった。しかし、木曜日に、ウィキリークスの公電をイギリスの報道機関が公表し、IAEAが2年前、地震の危険性を過小評価していたことについて、日本政府に警告していたことが暴露された。もし、日本政府がIAEAの要求を受け入れなければ、日本国民は怒り、政府は国民の理解を失っていただろう。
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(投稿者より)
福島第一原発について、RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦ください。
「電気は配給制」という表現が言い得て妙です。計画停電は不要と私は考えています。原発で発電する電力は、全て他の発電手段で担保されているからです。ただ、「その発電手段は現在休眠中であり、立ち上げには時間がかかる」という主旨のコメントもこの掲示板で見ています。その点について、東電からの説明は聞いていません。
日本人は海外からの情報を頼りにしている、という指摘は重く考えるべきでしょう。要は政府も東電も、信用されていないのです。
ウィーンの記者の指摘も重く考えるべきです。日本の隣国は、日本当局の不誠実さに怒っている。放射能の問題は、国の存立の根幹に関わります。
震災が今回で終わるとは限りません。過去の経験から見ても、今後、東海地震・東南海地震が連鎖して発生する確率は小さくありません。
当然、それらの地震による原発事故は想定されます。そして、それに対しても日本当局が不誠実な対応を続たとき、「それじゃ日本を潰そうか」と彼らが考えないという保障はどこにもありません。
たぶん、極論でしょうが。
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