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放射性物質、ホウレンソウから最大27倍
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110320-OYT1T00403.htm?from=main1
政府は20日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け実施した食品のサンプル調査で、茨城県8市のホウレンソウと、福島県4市町村の牛乳から、食品衛生法の暫定規制値を超える放射性ヨウ素や同セシウムが検出されたと発表した。
事故の影響とみられ、政府は21日中にも、原子力災害対策特別措置法に基づき、出荷を規制するエリアを設けるかどうか結論を出す方針。両県いずれの該当農産品も市場に出回っておらず、ただちに健康に影響する数値ではないとしている。
厚生労働省によると、食品衛生法に基づいて両県が行った調査で、茨城県では、北茨城、高萩、日立、常陸大宮、那珂、鉾田、守谷、古河各市の農家が生産し18〜19日に採取したホウレンソウから、最大で規制値の約27倍に相当する5万4100ベクレルの放射性ヨウ素や、約4倍に当たる1931ベクレルの放射性セシウムを検出した。茨城県は19日、ハウス・露地栽培を問わず、県内産のホウレンソウ出荷自粛を要請している。
福島県では、いわき市、国見町、新地町、飯舘村の酪農家が19日に生産した加工前の牛乳から、最大で規制値の約17倍に当たる5200ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたほか、飯舘村では規制値の200ベクレルを超える420ベクレルの放射性セシウムも検出された。
食品衛生法では、規制値を上回った農産品を産出した農家の出荷停止を都道府県の判断で出来る。しかし事故の影響が広がっている可能性もあるため、政府は、原子力災害対策特別措置法に基づき、該当農家に限定しない規制エリアや品目を政府判断で設定するかどうかを検討する。
栃木県によると、同県のサンプル調査でも宇都宮市など4市町のホウレンソウから暫定規制値の最大約2・8倍の放射性ヨウ素や、規制値の1・6倍にあたる放射性セシウムが検出され、同県は農業団体に対し、出荷品の自主回収と今後の出荷自粛を要請した。群馬県でも規制値をやや上回る放射性ヨウ素などがホウレンソウから検出された。
(2011年3月20日22時01分 読売新聞)
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