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秋場龍一のねごと ブログ
http://akiba1.blogspot.com/2012/01/blog-post_08.html
「これって、原発再開のための造語でしょうか?」
原子力村の村民語を翻訳しました。
【ただちに危険だ! 原発通信】bR4
きのう自宅のポストに一包の大きな封筒が入っていた。カタログハウスの『通販生活』が送られてきたのだ。昨年、カタログハウスのCMがテレビ朝日によって拒絶された「事象」を契機に、『通販生活』の定期購読者になったしだい。
ポストから白い封筒を抜き取り、裏面が眼に入って「おっ」とびっくりした。それは原子力ムラの「専門用語」の解説だった。下記にコピーしておいたので、みなさんよく学習しましょう。
まあ、こういう常用されている表現を言い換えるのは、企業や役所がむかしから得意としてきたことなんだけど。たとえば公共料金値上げを「料金改定」と言ったりね。このあたりはご愛敬だが、原発が爆発しているのに「爆発的事象」とか、地域が放射能汚染されて将来の健康被害が憂慮されるのに「ただちに健康への影響はない」なんて官房長官が発言するのは、犯罪的だよね。
それにしても、封筒の裏を媒体に使って、こんなメッセージをするなんて、カタログハウスってセンスあるな。べつにこの会社の宣伝をするわけじゃないけど、この『通販生活』(2012春号)のコンテンツもすごいよ。ぼくも雑誌をつくっていたので、その「マガジン」としてのクオリティの高さがよくわかる。
まず、菅直人(そう前首相のね)のインタビューがあって、そのインタビュアーが山口二郎(北大教授)だよ。これは大新聞の記者のヘタなインタビューより、よっぽど鋭い。
それから特集の「ふくしまっ子たちの健康を守るために」として取材するのが、チェルノブイリの医療活動に参加した経験をもつ、山下俊一(ご存知ミスター100ミリシーベルト)、武市宣雄、菅谷昭、児玉龍彦の各氏だ。
そしてなによりセンスがあるのが、山下氏のインタビュアーが日本チェルノブイリ連帯基金の事務局長である神谷さだ子氏であることだ。このインタビューはこんな双方のジャブからスタートする。
山下 お久しぶりです。10年12月のチェルノブイリの講演会以来ですね。
神谷 はい、通販生活の編集部から、「あなたは山下先生と顔なじみなんだから、市民グループが抱いている山下先生への不信感を率直にぶつけてホンネを聞きだしてこい」と。私も個人として率直にお話ししたいと思っていたところだったので、ありがたいチャンスだと思ってやってきました。
山下 参ったなあ、あなたまで、山下は原発事故の影響をなるべく小さく見せて原発再開を促進させようとする放射能安全神話論者だと決めつけるんですか(苦笑)。
このほかに、「地震多発国の日本に安全な原発なんてあり得ない。」では、サイエンスライターで原子炉圧力容器の設計に携わった田中三彦氏や、15年以内にマグニチュード9級の地震が8割超の確率で起こるという新潟大学名誉教授の立石雅昭氏なども登場している。
また巻頭の沖縄・普天間基地のルポには森まゆみ氏だよ。あの「谷根千」のね。森さんて、東京下町の聞き書きや地方の旅行記は知っていたけど、この手の取材もするんだ、と驚いたしだい。
このカタログハウスとか「原発に頼らない安心できる社会へ」と宣言して東電の電気を使わないことにした城南信用金庫など、こういう企業体はどんどん応援したいものだ。
(つづきの原子力ムラの「専門用語」はこちらから……
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