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ゲストポスト: 「原発事故、放射能汚染を親しい人と語れない」
http://ex-skf-jp.blogspot.com/2012/01/blog-post_05.html
Thursday, January 5, 2012 EX-SKF-JP
当ブログの読者の「ネクタリーナ」さんが、私の英語ブログの海外読者の人たちに是非知らせて欲しい、と寄せてくださった文章があります。それを英語に訳してブログに出したhttp://ex-skf.blogspot.com/2012/01/guest-post-i-cannot-talk-about.html#comment-formのですが、真っ先に付いたコメントが、「日本語ブログにこれを出せ、同じようにつらい思いをしている人を沢山知っている」、というものでした。それ以降付いたコメントも、自分も同じ経験をしている、周囲の人に言っても誰も取り合ってくれない。そして、「彼女のために、彼女と同じような人々のために、祈っている」。
ネクタリーナさんの了承を得て、原文の日本語の文章を掲載します。
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わたしは四国出身、愛知県在住の専業主婦。夫婦二人暮しです。
2011年はこれまでの人生観が一変してしまいました。
原発事故前は、趣味の物づくり・海歩きを楽しんでいました。
それが3月11日以降、まったく趣味を楽しむ気になれません。
いつまで健康で生きられるか、明日また何かが起こるのではないかと怯えているからです。
【悲しかったこと】
●価値観が同じで信頼し合い、仲の良かった夫が変わってしまった。
原発関連の話をすると、顔色が変わり険悪な雰囲気になります。
大喧嘩になった時に聞くと「知りたくない、仕事ができなくなるから」と言います。
夫は仕事を最大限の力でやる人なので、精神的に耐えられないのでしょう。
恐ろしい情報を知っても夫には話せないので、こっそり泣いて凌ぎます。
古米などの安全な食品を備蓄をしようとすると、とても嫌がります。
夫は現在流通している食品は安全だと思っているので、わたしが異常に見えるようです。
喧嘩になるのが嫌なので、食費が足りなければ自分の貯金で買うようになりました。
夫は汚染瓦礫の広域処理に賛成しています。その理由は「他県で協力しないと被災地だけ
では処理できないから」です。放射能汚染されているということは考えていないようです。
わたしはどう考えても間違っていると思うし、情けなくて涙が出ました。
夫は食べ物・飲み物を全く気にしません。
わたしは必死で食品の安全性を確認したりして調達しているので悲しいです。
●故郷の母に汚染食品の危険性を話しても、理解してもらえません。
わたしのことを「神経質すぎる、めんどくさい」と言います。
娘よりテレビを信じているので、頭が変になったと思っているようです。
●福島の友人に何度も福島を離れるよう言ったが、聞いてもらえなかった。
彼はまだ若く独身で健康なので移住可能だと思うが、故郷・家族と離れたくないとのこと。
考え方が大きく異なってしまった気がして、何を話せば良いかわからず疎遠になってしまった。
●妹のこと。
妹は結婚5年目にして、原発事故の少し前に子供が授かっていました。
妊娠中、食べ物に気をつけること・マスクをすることなど注意したかった。
でも妹は原発事故のことは全く気にしてなかったので、わたしが真実を告げることで
ショックを受けて子供に影響があるかもしれないと思い、結局言えませんでした。
本当のことを黙っている自分は卑怯者ではないか、とずっと苦しかったです。
無事に赤ちゃんが産まれたら、プレゼントしようとテディベアを買いました。
ベアに赤ちゃんを守ってくれるよう毎日お願いしました。
でも7ヶ月目でお腹の中で急に動かなくなり、死産をしなければならなくなりました。
高齢出産でもあるので、放射能が原因とは限らないということは知っています。
でも、安心して子供を産むことが出来ない国なんて絶対におかしいと思います。
その後、妹から「体が回復したので仕事に復帰した」と連絡が来ました。
過去よりも未来が大事だと思い、勇気を出して食べ物に気をつけるよう言ってみました。
それ以来、妹からの連絡は途絶えました。
母と同じようにおかしくなったと思ったのか、またはショックを受けたのかもしれません。
結局わかってもらえなかったけど、自分のしたことは後悔していません。
【うれしかったこと】
●身内・友人にひとりも理解者がなく、ひとりぼっちだったわたし。
恐ろしいニュースばかりで、事故当時は毎日ひとりで泣いているばかりでした。
よく見ていた同じ趣味のブログの中で、ひとりだけ原発の記事を書いている人がいた。
思い切って記事にコメントしたりメールしたりすると、すぐに意気投合して
その人とその友人と3人で共同で反原発ブログを立ち上げた。
原発事故後、初めての同志・仲間が出来ました。
仲間の勧めでツイッターを始め、そこでまた何人かの同志に出会った。
更に勧められてmixiを始め、またたくさんの同志に出会えた。
今はその仲間達といっしょに脱原発活動をさせてもらっています。
事故後、ネットでたくさんの同志と繋がれたことが一番うれしかったことです。
【怖いこと】
●これまでの人生で日本は安全で良い国だと信じてきました。
それが幻想だったことを知り、とてもショックを受けています。
原発事故の現状を、東電・メディアなどと共に隠蔽したり嘘で固めています。
すぐに危険を知らせれば、被曝することのなかった多くの人がいます。
いまだに福島の子供・妊婦さんは高濃度汚染地帯で暮らしています。
政府は放射能汚染された被災地の瓦礫を全国にばら撒こうとしています。
市町村の役所の人たちのほとんどは、放射能に関する知識がありません。
政府は「痛み分け」という言葉で騙して受け入れさせようとしています。
食品の放射能検査をほとんどすることもなく、全国に流通させています。
安全とする基準値が高く設定されたまま、学校給食にも使われています。
せめて産地で選ぼうとしても、偽装されていることも多いのです。
買い物に行くのが怖いです、どれが食べられる物かわからないです。
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わたしは勇気も行動力も賢い頭もないけれど、妹と産まれてこれなかった赤ちゃんのために
政府と東電に「一矢報いたい」のです。どんなに些細なことでも。
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海外の皆様へ
日本からの放射能が海を、そして世界の国々までも汚染してしまいました。
この事実を知った日本人たちは、とてもショックを受けています。
とりかえしのつかない酷いことをしてしまいました。
本当に申し訳ありません・・・。
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ネクタリーナさんはこの文にもあるとおり、ネットを通じて知り合った仲間とブログを立ち上げました。こちらです。
ネットと、東大の児玉龍彦教授のおかげで、昔からの良い言葉を再認識しました。
「得手に帆揚げて」、または「追手に帆掛けて」
何が自分の得手、追手なのか、実際このような事故でもないと発見できなかったかもしれません。
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