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明るい未来が来るという原理原則
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平成24年1月2日 武田邦彦(中部大学)
人間には不安や恐れがあるので、時に「社会は悪い方向に行っている」と思うことがあります。確かに、短期的には戦争に突入したり、バブルがはじけたりしますから注意が必要ですが、だからといって「この世の終わり」と言うように悲観的に考える必要は無いように思います。
私は良く「1000年後まで考えなくても良い」と言うのですが、それは1000年前、つまり紫式部の時代を考えてみたらわかります。京都に住む一部の貴族は別にして、一般国民はまだ多くが縦穴住宅に近い家に住み、土間で気を燃やし、飢えと寒さに震えていたのです。
それは江戸時代になっても変わらず、貧困で食糧不足だった江戸時代の人は平均寿命は短く、体重も軽く、背も低かったと言われています。江戸時代は道徳心も高く、リサイクルもして資源も節約していたと言われますが、そうしないと生きていけない時代でもあったのです.
そういえば、現代の日常生活で利用している多くのものは、この100年で発明されたり、実用化されたものです。自動車、航空機、電車、蛍光灯、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、水洗トイレ、瞬間湯沸かし器、ガス風呂、水道、エレベータ、エスカレータ、新幹線、高速道路、高層ビルから、レトルト食品、カップラーメン、電気炊飯器、電子レンジ、コンピュータ、パソコン、ファックス、DNA、原子力、レーザー、インタホン、プラスチック、ポリ袋、割れにくいガラス、携帯電話、電子メール、ナビなど数え上げればきりがないぐらいです。
つまり、私たちの生活は100年で大きく代わり、街もすっかり変わってしまいました。ほとんどスギでできた簡単な木造平屋だった町並みにはビルが建ち並び、駅前などはきらびやかな高層ビルが林立しています。さらに平均寿命はこの100年で約40年も伸び、若い内に病気になること自体が少なくなったのです.
「昔の生活は良かった」という人に「昔に返りたいですか? でも、そんなにお元気ではいれないかも知れません」と言うことがあります。なぜ、100年前より今の方が良い生活ができるのでしょうか?
それは「日本人のほとんどの人が、今日より明日を良くしようと思っているから」というのが私の考えです.だから、誰もが「今日より、少しでも明日を良くしよう」と思えば、必然的に良くなる、そして「何が良いのか」も一人一人が自由に考えた方が良いと思うのです.
多くの人が贅沢が良いと思えば、そちらに行くし、質素でも心の満足を希望すれば社会はそうなるでしょう。「みんな」は「じぶん」ではないので、自分から見ると少し不満でも、みんなの平均では良い方向に進むと思います。
でも、いわゆる「偉い人」が「こんな社会が良い」というのは当てになりません.それは山片ばんとう(難しい字)の「大知」・・・つまりどんな偉い人の考えも、多くの人に知恵には勝てない・・・の原理があるからです.
原子力のように日本人の多くが不安に思っていたこと、それこそ「小知」(専門家の知恵)を重んじ、「大知」(みんなの不安)を軽んじた結果のように思われます. 石油や石炭はまだ十分にあるのだから、なにも原子力をやらなくても、何だったら節約すればよいという判断は正しかったのです.
新年にあたって、私は民主主義には欠点もあるけれど、日本は日本人によって作られ、日本人のためにあるのですから、再度、明治天皇の「五箇条のご誓文」に立ち返ることが大切と思います. 五箇条のご誓文の精神を活かした現代意訳を下に示しました.
1. 議論を尽くし、あらゆることを公開で、
2. 誰もが心一つにして、日本が平穏なように、
3. 偉い人を作らず国民が一致して、途中で挫けず志をまっとうし、
4. 風習にこだわらず、論理と正義に基づき、
5. 知識は世界に求め、盤石な日本の将来を作ろう!
五箇条のご誓文は1868年に明治天皇が新年に誓約されたもので、戦争に負けた1946年に昭和天皇が日本が民主主義を目標としていたことを強調するために、占領軍(アメリカ軍)に申し入れて入れたものです。
多くの人が天皇陛下は民主主義とは違うと思っていますが、私が原発の事故で言って来たことはまさに五箇条のご誓文に基づいていたのです。何でも「公開」、ジャジャ漏れで、明るくさわやかな毎日を過ごしたいですね。
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