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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111230-00000301-playboyz-soci
12月30日(金)15時2分配信
28日、佐賀地検は俳優・山本太郎さんらに提出されていた告発状を、嫌疑不十分で不起訴とした。告発の内容は、今年7月、佐賀県の九州電力玄海原子力発電所の再稼働問題をめぐり山本さんらが佐賀県庁で抗議行動をした際、建造物侵入や威力業務妨害があったとする容疑だ。
この告発をしたのは、京都市に事務所を構える28歳の行政書士の男性、足田祐介氏(仮名)。テレビの報道を見て、いわば“正義感”で告発に踏み切ったという。
この不起訴が決まる前、ジャーナリストの木村元彦氏が、この男性に「なぜ告発したのか」を取材している。木村氏はこの告発を、「反原発」勢力の活動を抑制するため、山本さんが“見せしめ”にされたのではないかという疑念を抱いていたからだ。
以下がそのやり取りである。
* * *
――あなたは「山本太郎(俳優)および氏名不詳の反原発団体構成員複数名」を「建造物侵入罪、威力業務妨害罪、暴行罪」だとして告発しています。この告発には彼らが行なっていたのが脱原発運動というところが関係してるんじゃないかと思いますが、どうですか? つまり、ほかの運動だったら、告発しなかったのでは?
「うーん、そういうわけじゃないですよ」
――また、私が驚いたのは、あの告発状をよく地検が受理したなということなのですが、地検が受理すると思っていました?
「うーん……」
――そこは微妙ですよね?
「はい」
――あなたが佐賀県庁と内通してるんじゃないかという憶測については?
「まったく何も関係ないです。自分でやったんです」
――そうですか。しかし、あの映像を見ても、むしろ山本太郎氏は「暴力はなし!」と言って(デモ隊を)止めてるじゃないですか?
「止めてると言えば、止めてますけどね。一緒に(庁舎に)入ってるってのはあるんですよね」
――でも、(庁舎に)入らないと止められないですからね。
「別に(山本が)自分で止める必要ないと思うんですよ」
――(山本氏は)平和裏に解決しようとしていた。だから、彼は明らかに暴行罪ではないですよね。
「暴行罪ではないです。(静止画像中のデモ隊のひとりを指差して)これですね。こいつですね。暴行罪はそいつだけです。もちろん、映像で見る限りです。映像に出てこないところで、ほかにやっているヤツがいるか、それはわかんないですけどね」
拍子抜けするほどに軽薄な受け答えからは、人を告発することの意味や重みを感じることはできなかった。
ここからは政治的な背景を探ることにした。足田は地域政党である京都党の党員であることをブログで公言していたが、この事件があってから離党したということになっていた。
――京都党はもう辞めたわけですね。あたかも京都党がこの告発をあなたにやらせたかのように受け取られていました。
「はい。で、京都党の本部に、抗議、電話のメールがいっちゃったみたいです。それでちょっと迷惑をかけたんで。まあ、京都党と関係ないということを明らかにするために、私のほうから離党するということを伝えたら『わかりました。すぐに速達で離党届を送ります』って言われたんです。あっさりと。ここで『悪いことをしたわけじゃないんだから、辞める必要ない』というふうに言ってくれたらよかったんですけど。あっさりと切られましたから」
――政治活動には、以前からかなり関心はあったんでしょうか?
「うーん。私がね…18のころに、……まあ、あるところに入りましてね。20歳で辞めましたね」
――それは組織ですか?
足田は意外な名前を出した。
「うーん……社労党って知ってますか? 社会主義労働者党」
――社会主義労働者党。ああ、いわゆる左翼のほうですよね。(※公式発表では2002年に解散)
「あの党派の変わってるところは原発推進だったんです」
脱原発=左翼、原発推進=右翼という図式がすべてではない。かつて、共産党は原子力の平和利用を唱えていたし、現在は原発の停止を求める右翼団体もある。足田自身は原発に対するスタンスを決めかねていると言った。
――この告発状を出したことで、世間一般から多くの反応があったと思いますが。
「うーん、非常に仕事の邪魔でしたね。しかも、わけがわからないことを言われました。『お前、右翼か』とか」
――これから佐賀地検のほうにも取材に行こうかと思っていますが、この告発を取り下げる……まあ、実際、地検が受理したので、もう動き出してしまってるわけですが、そういう考えはまだない?
「ないですね。笑いものですよ、そんな抗議の電話やメールで」
――それぐらいの覚悟はあったということですか。
「覚悟はなかったですけどね」
――覚悟はなかった(笑)。
「なかったですけど。それで屈したら笑いものじゃないですか」
――今後もこういう活動というか……告発を続けるつもりですか?
「いや、もう懲りましたね」
これでもうインタビューを終える旨(むね)を伝えると、足田はジャケットの内ポケットに手を入れた。やりとりを録音していたのであろう。続けてこんなことを言った。
「記事にするときは、私の実名は絶対に書かないで下さいね」
最初に名刺も交換しており、当然ながら、名前を出す気で取材を受けたものと思っていた。筆者が「いや、しかし、あなたの名前はネット上ですでに流通していますし、今さら隠しても意味がないでしょう」と言うと、「いえ、ネットはいいんですが、マスコミに報道されるのは嫌なんです」
――でも、京都の新聞社の記者は皆、名前を知っていましたよ。
「ええ、(私の)告発状が受理されたことを共同通信などマスコミにリークしたのは私ですから」
「なんだ、これは」と落胆を禁じ得なかった。都合の良いときはマスコミを利用しようと自ら名乗り出てアピールをしておきながら、いざ自分が取材される側になると名前が出ることを拒(こば)む。これではいみじくも本人も言っていた通り、なんの覚悟もない人間による“告発ごっこ”にほかならない。
* * *
後日、木村氏が社労党の元委員長、林紘義氏に話を聞いたところ、「足田のことは知らない。社労党は原発推進派ではなかった」との回答。そもそも足田氏は「20歳(04年)で辞めた」と発言しているが、そのとき社労党はすでに存在していなかったのだ。
はたして、“反原発のシンボル”山本さんは告発状提出という“脅し”を受けたのか。では、その背後にいるのは誰なのか。木村氏は、この件についてなおも取材を続行中とのことだ。
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