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東日本大震災:福島第1原発事故 中間貯蔵施設、「30年以内」を確約 環境省「政権交代しても」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111229ddm041040042000c.html
毎日新聞 2011年12月29日 東京朝刊
東京電力福島第1原発事故後の除染で発生した汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設について、28日、福島県双葉郡内での建設を要請するため同県を訪れた環境省の高山智司政務官は地元8町村長らとの会談で、国が示す「貯蔵期間は30年以内」について、政権交代しても必ず守ることを約束した。中間貯蔵施設をめぐっては、なし崩しで最終処分場になることを懸念する声があり、配慮したとみられる。【藤野基文、山本太一】
会談は福島市内で非公開で行われ、細野豪志環境相、高山政務官と地元8町村長らが出席。複数の町村長によると、高山政務官は政権交代があっても「貯蔵期間30年以内」を絶対に担保できるような方法を検討すると約束したという。
記者会見した細野環境相は「(線量の高い)郡内にとって除染は非常に重要。そのために中間貯蔵施設建設は避けて通れないということは分かってもらえたと思う」と述べた。
中間貯蔵施設の数については「長期間安定的に貯蔵するためには1カ所がよい」との考えを示した。国は警戒区域(楢葉町は警戒区域外も含む)と計画的避難区域を「除染特別地域」に指定し、国直轄で除染することを決めているが、来年の早い時期に工程表を示すことも明らかにした。
双葉郡内に中間貯蔵施設を建設する理由について細野環境相は(1)汚染土壌の大量発生地に近い(2)年間放射線量が100ミリシーベルトを超える地域の土地を国が買い取、または借り上げて用地を確保する(3)原発立地時に地盤などの調査が済んでいる−−の3点を挙げている。
◇複雑、揺れる地元の思い 「除染進めるため、仕方ない」「電気は東京、ごみは双葉か」
本当に「中間貯蔵」で終わるのか。原発事故による汚染廃棄物の中間貯蔵施設を福島県双葉郡に建設したいとする国の要請は、地元に複雑な波紋を広げている。帰還を望む避難者は「最終処分場になる」と反発。戻るのをあきらめた住民からは容認論が出ている。首長の受け止めもさまざまで、曲折が予想される。
●町村長は
28日、細野豪志環境相と福島市で会談した大熊町の渡辺利綱町長は「厳粛に受け止め、持ち帰って検討する」。葛尾村の松本允秀(まさひで)村長は「必要なもので仕方がない」との認識を示した。地元には、施設がなければ廃棄物の行き場がない現実や、建設による雇用創出に期待する向きもある。
しかしジレンマも抱える。住民の帰還には除染が必要だが、施設は帰還の障害になりかねない。浪江町の馬場有(たもつ)町長は「マイナスイメージが強く、住民が戻れなくなる」。川内村の遠藤雄幸村長は、最終処分場になることを懸念し、30年間の貯蔵期間を「法的に担保してほしい」と語った。
●住民は
「中間貯蔵と言うが将来的には最終処分場になるんでねえか」。いわき市の仮設住宅で暮らす双葉町の斉藤宗一さん(62)は国の説明に懐疑的だ。家族で農業に励んできた。
母ヨシ子さん(84)は「また甘くておいしいホウレンソウを作りてえなあ」と涙ぐむ。斉藤さんは「帰っても風評被害で農業は無理だろう。でも簡単にはあきらめたくねえ。ご先祖様に申し訳ない」。
大熊町から会津若松市の仮設住宅に避難する農業の男性(60)も「電気は東京に送って、ごみは双葉郡に置くというのか。受け入れたら誰も住めなくなる」と語気を強める。
一方、会津若松市の仮設住宅で暮らす大熊町の木幡(こわた)ますみさん(56)は「高線量の所を税金を使って除染しても、住めるようにはならない。施設を受け入れ、代わりの住む場所を用意してもらうほうがいい」と話す。
計画が明らかになった時は「これ以上福島県民に負担をかけるのか」と憤った。しかし一時帰宅で自宅周辺が高線量であると実感し、今は「帰りたくても、放射線にまみれた故郷で生活できるとは思えない」。震災後に発足させた女性市民グループの中でも「除染を進めるためには仕方がない」と容認する意見が増えてきたという。【松本惇、山本太一、長田舞子】
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