http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/668.html
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1号機の水素爆発については、すでに同主旨の報道(関連投稿の最初のものに転載)がなされているが、今回は、1号機に加え3号機も同じ経過で水素爆発に至った可能性があるという保安院の公表に関する記事である。
4号機は水素爆発の可能性はないので、すべての水素爆発について、ベントに伴って起きたものである可能性を認めたことになる。
水素の流入経路を含む説明の内容は、夏の報道と基本的に同じものだが、格納容器ベントの経路で水素ガスが建屋に流れ込んだという説明を受け入れることはできない。
以前から書いているが、軽い水素ガスは、ベント処理で格納容器に流れ込む量は限られ、原子炉圧力容器上部に多くが残るはずだからである。
普通のベント経路で水素が建屋に流入したと考えるより、原子炉圧力容器頂部に設置された水素ガス用ベント管軽油で流入したと考えるほうが理に叶っている。
浜岡の水素爆発による配管損傷事故を受け、原子炉圧力容器頂部に水素ガス用ベント管が各地の原発に設置された。この配管を使ったベント処理なら、大量の水素ガスが建屋に流れ込む可能性が高い。
それはともかく、福島第一の事故でもベント遅れと非難されながらもそのせいで格納容器が損傷することはなかったのだから、ベント処理が、事故対策として、本当に有効かどうか、必要不可欠な手段なのかどうか、きちんと検証する必要があると思う。
※ 関連投稿
「突然話題になった超高線量放射物質の配管内残留は、秘密裏に、1号機で“ドライベント”が実施された証だと考えている。」
http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/225.html
「1号機原子炉頂部ガス用ベント管設置は平成20年(2008年)秋:誤解も見られるベント(とくにドライベント)に関する補足」
http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/243.html
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福島1、3号機で爆発の水素 排気管から逆流か
経済産業省原子力安全・保安院は27日開いた東京電力福島第1原子力発電所の事故原因に関する専門家の意見聴取会で、1、3号機の水素爆発の一因として、原子炉格納容器からベント(排気)した水素が別の排気管を通って建屋内に逆流した可能性があると公表した。電源喪失で排気管の弁が開き、水素の逆流を防げなかったという。
1、3号機は炉心溶融で格納容器に水素がたまり、水素を抜くベントをした。ベントの排気管は、原子炉建屋の換気をする「非常用ガス処理系」の排気管と合流し、排気筒につながっている。
非常用ガス処理系の排気管は電源喪失時に建屋の換気を妨げないよう弁が開いた。実際に事故後の3号機の調査では弁が開いていたという。ベントをした際に水素が弁を通って建屋に逆流。格納容器の上蓋から漏れた水素と一緒に原子炉建屋に流れ込み、水素爆発したとみられる。
国内の他の原発も電源喪失で弁が開く構造。保安院は対策として、2本の排気管を独立させ、逆流防止弁を設置する方法を挙げた。奈良林直・北海道大学教授は「ベントを徹底的に改善する必要がある」と指摘する。
[日経新聞12月28日朝刊P.34]
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