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記者の目:福島第1原発の「収束宣言」=中西拓司(毎日新聞)4号機プール溶融と福島第2の奇跡、首都圏3千万人の避難を回避
http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/548.html
投稿者 ジャック・どんどん 日時 2011 年 12 月 23 日 06:22:31: V/iHBd5bUIubc
 

今さらながら、4号機プール溶融と福島第2の奇跡、首都圏3千万人の避難を回避とは、私たちはギリギリのところで生きている。
やっぱり、原発はやめなあかんわ。

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記者の目:福島第1原発の「収束宣言」=中西拓司 (毎日新聞)

http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20111222k0000m070118000c.html
 
政府は今月、東京電力福島第1原発を「冷温停止状態」と判断し、事故の収束を宣言した。だが冷温停止状態という言葉は曖昧なうえ、政府が「完了」を主張する「工程表」の中身は過去、7回も書き換えられている。国際社会に早期収束をアピールするため、「自作自演」で幕引きを図った姿勢が透けて見える。

 事故から9カ月が経過した。当時の危機的状況を検証してみよう。

 ◇首都避難の恐れ、偶然重なり回避
 「第1原発も深刻だが、同様に深刻だった第2原発は奇跡的に冷却できたと認識できた」。5月下旬、現地視察した国際原子力機関(IAEA)調査団は、経済産業省幹部に対し「奇跡」という言葉を持ち出してねぎらった。

 津波後も一部電源が残った第2原発では、仮設ケーブルを柏崎刈羽原発(新潟県)などから集め、電気を通して4基の原子炉を冷却することが急務だった。作業員を大量投入して敷地の野球場フェンスを徹夜で撤去し、ヘリポートに改造、ケーブルを積んだヘリを社員の車20台のヘッドライトで誘導した。総延長9キロのケーブルを2日で敷設し、ぎりぎり冷却が間に合った。通常20日かかる作業だった。

 人海戦術ができたのは、地震発生が金曜日の午後で、協力企業の作業員数千人がたまたま施設内にいたためだ。「もし発生が翌日の土曜日だったらと思うとぞっとする」。IAEAに、第2原発の増田尚宏所長は証言した。

 そのころ第1原発では1〜4号機が電源喪失で冷却機能を失った。最多の1535本(460トン)を保管する4号機の使用済み核燃料プールは沸騰。溶融すれば最悪の場合、首都圏の3000万人が避難を強いられる事態が目前だった。だが空だき直前、4号機内で起きた水素爆発の衝撃で核燃料プール横の別なプールの水が偶然、核燃料プールに流れ込み危機を免れた。

 2号機では、原子炉建屋の窓が、隣接する1号機の水素爆発の衝撃でたまたま開き、水素が排気されて建屋内の爆発が回避された。もし4号機プールが空だきとなり2号機も爆発したら、放射性物質の汚染は今の比ではなかった。

 「日本だから収束できた。海外だったら無理」。東電幹部は私の取材にこう証言した。作業員が被ばくにおびえながら復旧に尽くしたことには頭が下がる。だが事故への対応では「偶然」が重なった面も忘れないでほしい。

 ◇政治判断を優先、「一里塚」は疑問
 これに加え、政府・東電が収束に向けて作成した工程表では、根本問題を先送りし、形式的な「収束」にこだわったことが分かる。

 工程表は、原子炉の安定冷却を目指すステップ1(4〜7月)、「冷温停止状態」に持ち込むステップ2(7月〜来年1月)で構成。政府は、ステップ2の年内の前倒し達成を目指していた。東電は当初ステップ2の目標として、格納容器を水で満たす冠水(水棺)計画を公表したが、格納容器に穴が開いていたことを受け撤回。結局、この重要課題は、5年後以降に先送りされた。「放射性汚染水を処理し減少させる」とのステップ2での目標も、工程表書き直しの過程で「終了後も処理を継続」と変えられた。

 今回発表された「工程表達成」は、ハードルを自分で下げた結果にほかならない。第二次世界大戦当時、大本営発表が軍の撤退を「転進」と言い換えたことを想起させる。

 「冷温停止状態」の定義は、(1)圧力容器底部の温度が100度以下(2)原発敷地境界の放射線量が年1ミリシーベルト未満−−などだが、現場の温度計の誤差は最大20度で、実際の温度は不明だ。また、線量は気体分だけで海への流出は含めておらず、曖昧さは否定できない。内閣府原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長でさえ「冷温停止状態なる言葉は使ったことはない。メルトダウン(炉心溶融)した原子炉の定義は難しい」という。

 「サイト内(原発敷地内)は収束したが、サイト外(敷地外)は別」(細野豪志・原発事故担当相)という政府の論法も、原子炉内部をだれも見たことがなく状況証拠でしかない。「収束」は、科学的根拠より、早期収束を印象づける政治判断を優先させたと言わざるを得ない。国民の生命、財産を守るはずの政府の姿勢としては疑問だ。

 西沢俊夫・東電社長は16日の記者会見で「工程表終了は一里塚」と言ったが、目標設定を下げた「一里塚」には意味がない。政府は、廃炉終了まで東電を監視し、必要な情報を公開し続ける義務を負う。「収束」「冷温停止状態」などの言い繕いは要らない。誠実に「本当の収束」を目指すことが、今の政府と東電に求められている。


毎日新聞 2011年12月22日 0時42分
 

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コメント
 
01. 2011年12月23日 06:49:19 : bb4bHvEHo2
>2号機では、原子炉建屋の窓が、隣接する1号機の水素爆発の衝撃でたまたま開き

原子炉建屋に窓ってあるの?原発に窓があるとは思えないが。


02. 2011年12月23日 06:56:40 : bjI649O3Kg
建屋にひびが入ったということでしょうね。笑い

03. kristenpart99 2011年12月23日 07:06:03 : 6lghLweqHvN/I : pj0KXIvxBk
この記事は一見して事故を厳しく書いているようであって、
やはりマスメディアなのか、かなり甘い描き方が多い。

まず「日本だから収束できた。海外だったら無理」との
東電幹部の言葉に対して、もっと批判的であるべきだろう。
事故初動時での数々の人為的なミスや間違った操作が
炉心溶融となった事実を鑑みれば、この言葉がいかに
嘘に満ちているかはっきりしているはずだ。

「首都圏の3000万人が避難を強いられる事態が目前だった。」
これも、事故後の放射能汚染地図を見れば明かなように
法律で定められた公衆の年間被曝限度量や、国際機関の発表
している食品などからの内部被曝限度量の基準、さらに
チェルノブイリ事故での避難地域指定の閾値などからすれば、
「首都圏の3000万人が避難を強いられる事態」は目前でなく、
現前の事実である。記者は東電幹部の説明や「偶然」話だけで
汚染の実態から話を背けているが疑問である。

『誠実に「本当の収束」を目指すことが、今の政府と東電に
求められている』と締めくくるが、現場の努力だけでどうにも
ならない要因の方が多いことに言及すべきだろう。
それは「時間」である。数十年の時間は健全な状態の原発で
あっても原子炉や建屋、敷地の地盤に多大な経年的な劣化を
もたらす。ボロボロで誰もまともに近づいて作業することすら
困難な福島第一原発で、この「時間」軸での急速な物理的劣化は
緩慢に行うしかない「収束」の為の作業を簡単に追い越して
今後、次々と手に負えない現象や問題を引き起こすことは
想像に難くない。このような状態で、さらに地震や毎年必ず
襲来する台風などの自然災害のリスクを加味すれば、
「時間」をかけずして、抑え込む別の手段を政府・東電は
真剣に考えるべきだろうが、今の科学技術では「時間」を
短縮することはできない。このジレンマが本当の恐ろしさである。

記者にはもっと厳しく事故の実態を見る眼があるべきだ。
また、できないことは「できない」と否定し、「求められる」とか
まだ「できる」ように安易に言わないことだ。政府・東電の
「言い繕い」を指摘していながら、自らその「言い繕い」で
話をくくることがあってはならない。

以上



04. 2011年12月23日 09:36:34 : 44n0HPLndP
まあ、自分の目で確かめることを放棄した
偽マスコミの記者では、まともなことは書けないし
言うこもできないだろう。


05. 2011年12月23日 09:48:14 : B3p01aTjEk
まあ、大手メディアはこんなもんでしょうか。
それでもゴミ売りや惨刑よりはましかな。

06. 2011年12月23日 10:14:43 : b0MV1J8uuM
我々が気づかなければ、政府東電は、これ幸いとごまかすつもりだ。
我々が気づく前に、しおらしく事前に発表することなぞない。
戦前と同じ行動様式をとるのは、戦後の体制が戦前と本質的な変化がないことにある。
戦前から戦後に温存された体制の根本に、今回の棄民政策の結果がある。

東電によると4号機建屋の爆発は4階で起きたことになっている。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_111110_01-j.pdf

ところが、外壁の壊れ方を見ると3階部分の壊れ方が一番ひどい。
北側の壁 5、4階、すべて残存。3階、西側2枚破壊。
http://cryptome.org/eyeball/daiichi-npp3/pict49.jpg
東側の壁、5階、中央部2枚だけ残存。4、3階の壁、すべて破壊。
http://cryptome.org/eyeball/daiichi-npp3/pict48.jpg
南側の壁、5階の壁、全壊。4階、南西隅の壁、1枚残存。3階、1枚だけ破壊。
西側の壁、5階、3枚残存。4階、2枚残存。3階の壁、全壊。
http://cryptome.org/eyeball/daiichi-111211/daiichi-111211.htm
壊れた壁の総数。
5階、11枚。4階、14枚。3階、15枚。
南北方向の壁より東西方向の壁の壊れ方がひどい。
建屋東側には格納容器や燃料プールなどの構造物が集積していることから、爆発地点特定に際して特に留意すべきだ。
東電が言うように4階で爆発が起きたのならば、3階の壁の、このような破壊を説明する必要がある。


07. 2011年12月23日 11:29:12 : zSUd8SZaRM
糞記事ですね。

どんだけ放射線量があがっても、避難させる気ゼロのくせにね。


08. 2011年12月23日 17:09:54 : RmSF7dhqRs
TV新聞ネットを問わず、マスメディアの「論」は全てが正しい、あるいは、すべたが間違っている、と言うことは余りないと思う。

「部分的に正しい」「それは(意図的に)間違えている」ということが、大部分なのではないか?(東日本だけがダメ論とか、その最たるもの)

それらを断片的につなぎ合わせても、なんら、現状を肯定するものではないがかと言って、全否定もどうかと思う。

我々のリテラシー、人間力を個人の生き方にどう当てはめるかが、問われている。


09. 恵也 2011年12月23日 19:14:41 : cdRlA.6W79UEw : BUtfKffNMo
今高知放送1で東日本大地震をやってるが
ナカナカ見ごたえがある。
新しい津波の映像もふんだんだ。
1000年後にだって残せる代物。

10. 2011年12月24日 00:31:46 : beoZvIwADQ
>「同様に深刻だった第2原発は奇跡的に冷却できたと認識できた」…「奇跡」という言葉を持ち出してねぎらった。

第2原発が、危なかったのは世間的には忘れ去られようとしているとき、「奇跡」的
に助かったのだと言うことを、強調したのは非常によいとおもいます。


11. 2011年12月24日 04:48:35 : JrPYjVYQO2
>>戦前と同じ行動様式をとるのは、戦後の体制が戦前と本質的な変化がないことにある。

世代が変わっても同じパターンというのは政官財に世襲が多いからでしょうか。
歴史にも経験にも学ばない困った人達です。


12. 2011年12月24日 06:54:54 : d1INYqu1to

日テレは福島原発事故を感動的なドラマに仕立て上げるという稚拙なプロパガンダを行なうようですが、ドイツでは原発事故に対する日本政府の対応をギャグのネタにしています。これが世界から見た日本の姿なのです→ bit.ly/p0AbiG
( http://twitter.com/#!/kikko_no_blog/status/150328992581435392 )

 ↓

Heute Show 「犯罪会社東電」
( http://www.youtube.com/watch?v=kH00psyB4lc )

ドイツのニュース風刺番組で2011年4月1日に福島事故問題が取り上げられました


13. 2011年12月25日 00:43:29 : FEC1zKK4NY
>2号機では、原子炉建屋の窓が、隣接する1号機の水素爆発の衝撃で
 たまたま開き

3月時点では、米情報(ニューヨークタイムズ紙だったか)では
2号機は混乱のオペレーションのなか、唯一まぐれで窓がひらいたと
あったが、今思えば1号機爆発の衝撃の偶然のほうが真実かもしれない。
尚、米情報でも2号機が水素爆発を逃れたのは、窓が開き水素を逃がしたと
あった。
窓の有無についてのコメントがあるが、各機爆発直後では2号機の横上部の1ヶ所が
ぱっくり上開きに開いている画像があった。


14. 2011年12月25日 06:11:48 : ZH1zcHPH8A
>>12

>犯罪会社東電
は、面白かった。よいものありがとう。


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