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進行する恐怖の事態 原発事故放射能は北半球全体を侵した
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2011/12/17 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
野田首相はきのう(16日)、記者会見し、福島第1原発の「冷温停止」を宣言した。関係者の「英雄的、献身的な行為の数々に感謝する」と言い、事故の収束を強調していたが、おそらく、信じた国民は皆無じゃないか。
我々は、もうウンザリするくらい政府のウソ、ゴマカシ、ペテン、情報隠しを見せつけられてきたからだ。
朝日新聞の連載「プロメテウスの罠」には、目をこすりたくなるような話がいくつも出てくる。事故直後、経済産業省別館の原子力安全・保安院の緊急時対応センターは45回ものSPEEDI計算を行い、放射能の拡散を予想していたのに、官邸に渡ったデータは2回分だけだったこと。そこにはハッキリ、放射能の拡散方向が出ていたのに、官邸はアホみたいに同心円状に避難地域を指定。その間、多くの住民が被(ひ)曝(ばく)したこと。浪江町では毎時330マイクロシーベルトを記録したのに、情報が十分伝わらなかったこと。原発周辺の実測データもあったが、それが公表されたのは6月で、なぜ、そんなに遅れたかというと、怖くて職員が現地対策本部を撤収する際、データのファイルを置き忘れてきたこと……。
ほんと、ヒドイ国だが、何よりも許せないのは、こうした混乱の最中にも、枝野官房長官(当時)は「直ちに健康に影響はない」という大ウソ会見を続けたことだ。そんなペテン政治家が今なお、大臣として居座っている。
原発担当の首相補佐官として、枝野の“共犯者”だった細野は、あろうことか原発担当大臣に出世し、「極めて厳しい状況の中で日本が踏みとどまった大きな日」なんて、東電本社の会見で胸を張っていた。今なお、汚染水が漏れ続け、原子炉内の核燃料の様子だって何も分かっちゃいないのに、よく言う。
こんな連中の言うことを「信用しろ」というのが無理な話だ。
◆気象庁が握り潰した科学的真実
朝日の連載では、1954年以降、半世紀以上にわたって放射能観測を続けてきた気象庁気象研究所が突然、調査の打ち切りを命じられた話も出てくる。事故直後の3月31日のことだ。予算がいきなり、凍結されたのである。
納得できない研究者たちは自力で調査を続けたが、主任研究官の青山道夫氏がネイチャー誌に発表予定だった論文に横ヤリが入り、潰される事件もあった。論文には原発の排水溝近くの海洋汚染がチェルノブイリの1万倍に達したことを示すグラフなどが含まれていて、青ざめた気象庁が科学的真実を握り潰したのである。
改めて、とんでもない国だが、驚くのはまだ早い。青山氏らは予算凍結期間中も調査を続け、それが論文などで実を結んでいる。そこには目をむくようなデータが書かれているのだ。
◆原発の放射能は世界中の海をずっと汚染し続ける
まず、福島の事故で放出されたセシウム137は1平方メートルあたり3万ベクレル(暫定値)で、核実験の影響で過去最高を記録した1963年6月の50倍以上になったという。
海にも広く降り注いでいて、米西海岸近くにも降っていた。原発沿岸では4月上旬にセシウム137が最高で6800万ベクレル(1立方メートル)を記録、8月末も1万〜10万ベクレルという値が続いている。原発から30キロ圏の外側も100〜10万ベクレルで事故前の1000倍以上。原発から100〜1000キロ離れた北太平洋でもセシウム137が10〜100倍以上になっているというものだ。
青山氏が言う。
「放射能は北太平洋全体に拡散しているということです。その量はざっくり、過去の核実験と同じ量。つまり汚染は倍になったということです。セシウム137は半減期が長いのでなかなか減らない。20〜30年かけて世界を1周して、また日本沿岸に戻ってきます。もちろん、多少は減りますが、息の長い継続的な調査が必要なのです」
放射能は世界中の海に広がってしまったのである。
◆500ベクレルで安全なのか大いに疑問
魚への影響はどうなのだろうか。
「国が定めた安全基準500ベクレル(1キロ当たり)を考えると、魚は100倍濃縮されるとして、海洋の汚染レベルは1000〜1万ベクレルくらいまでならば大丈夫です。私どもの調査でそれを超えているのは福島第1の放水口付近くらいです」
青山氏はこう言ったが魚の場合、水揚げされた地点と漁場が違う。その魚がどこを泳いでいたかは分かりにくいし、食物連鎖の恐怖もある。ついこの間も福島沖で2400ベクレルのシロメバルが揚がったし、1420ベクレルのクロソイもいた。大体、事故前の魚の平均値は0・086ベクレルだったのである。500ベクレルなんて、事故前水準の5000倍以上。冗談みたいな数字である。消費者問題研究所代表の垣田達哉氏もこう言う。
「ついこの間も原発から海へ汚染水が漏れたじゃないですか。冷温停止というが、まだ放射能の影響は出続けているのです。それなのに、政府が安全宣言を急ぐのは責任逃れとしか思えない。大丈夫です、安全です、と言っていれば、責任を追及されませんからね。消費者は自分で気をつけるしかないのです」
◆気休めにもならない安心を言うな!
そういえば、内閣府の有識者会議が15日、政府が定めた居住地域の年間20ミリシーベルトという基準値について「妥当」と判断し、細野は「それ以下ならば人が住めるということだ」なんて、豪語していたが、誰が年間20ミリシーベルトのところに住むものか。東大の児玉龍彦教授ら多くの有識者が疑問と注文をつけている。それなのに、政府は冷温停止宣言に合わせるために学者の“お墨付き”を急がせたフシがある。
一事が万事、この調子で、だから、避難住民も怒っている。気休めにもならない安心を言うな、ということだ。第1原発のある大熊町の渡辺利綱町長は「東電のシステムは仮設だ。放射性物質の放出も続いている。安全、安心とは言いがたい」と怒った。児玉教授の除染作業に同行してきたジャーナリストの横田一氏もこう言う。
「児玉教授は除染にかける予算が少なすぎると言っているし、多くの住民も不安を抱えています。形だけ収束宣言をしたところで、誰も信用しませんよ。野田政権はTPP交渉を急ぎ、農家を納得させるために4次補正を打つらしいが、その前に除染をしっかりやらなければ、日本の農産物なんて誰も買わない。肝心のことをやらずに、記者会見で安心を振りまいても、日本はもとより、世界は納得しませんよ」
今や、情報隠しとウソは民主党政権の専売特許だ。コイツらが何を言っても信じない方がいい。
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