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潜入作業員が語る「完全にアウト」な福島第一
http://news.livedoor.com/article/detail/6122503/
2011年12月16日06時55分 提供:ゆかしメディア
東京電力福島第一原発に、夏場約2カ月間にわたって作業員となって潜入取材を行い著書「ヤクザと原発〜福島第一潜入記〜」を発表したフリージャーナリストの鈴木智彦氏。自身が見たことや取材を通じて知り得たことを15日、東京・外国特派員協会で講演した。福島第一を「ぶっちゃけ、完全にアウトな状態」と語った。
■「働いてみない?」と誘われ日当2万円で働く
「ぶっちゃけ、完全にアウトな状態にあります。取材をした技術者たちによると、極端な話をすれば、原発の中に住んでいるようなものだそうです。日本の原子炉作業はすべて不正の上に成り立っています」
鈴木氏は、7月から8月22日まで、東電福島第一原発で作業員として勤務した。まだメディアが入ったのは、合同取材の1度だけ。それも東電が決められたコースを巡っただけだが、作業員が目にした光景は、恐ろしく違うものだった。
いわき市内の取材をしている最中に、働かせてくれるという所があり、潜入取材することになったのだという。T社系のプラント会社と契約し、専門技能や資格が無い鈴木氏は日当2万円で契約したそうだ。
中にはリーダークラスの高い作業員では、月100万円を超える人もいたという。ただ、それは過酷な環境、いや命がけの職場環境だからこその高給でもある。職場の中は、いったいどのようなものなのか。
東京電力は福島第一への立ち入り取材は受け付けていない。鈴木氏は、カメラ付き腕時計、首から提げた袋にカメラを入れたりするなどしてその様子を克明に記録した。
■線量計は無意味
作業員は、線量計(APD)を着用して、自身の線量を管理することになっている。しかし、それは完全な建前だという。
「線量計には裏表があって、それを逆につけるだけで作業時間は10分伸びます。あと、(作業場の)上部の方が線量が高い時はクツ下の中に入れます。それで30分は作業時間が伸びます。原子炉の上で作業する時は、肩に乗せます。極端な話、(着用せず)置いていきます」
つまり、線量計での管理はまったく無意味だということがわかる。これらは上から命令されて行っているわけではなく、作業員たち各自の判断だというのだ。それはなぜか、次のような理由からだ。
「人数や予算が限られているので、その範囲でやらなければいけません。何かあったら『作業員が勝手にやった』ということになるのです」
作業員に割り当てられた作業量を完了するためには、どうしてもそうした細工が必要になるのだという。しかも、マスク、タイベックスという重装備で作業を行うのだ。鈴木氏が作業を行った時期は真夏ということもあり2、3日にだれか一人は熱中症で倒れていたのだそうだ。
朝4時起床で、正午過ぎには仕事は終わるそうだ。それは、炎天下での作業を避けるためだというが、それでもこうした過酷な有様だったという。
そうした懸命の作業が続くのだが、現状の進捗はどうなのだろうか。鈴木氏が見たことや取材の結果からは、次のような状況だという。
■原発オールジャパンは一枚岩ではない?
「冷温停止はしていると言っても杜撰です。付け焼刃のしりぬぐいを業者がやっています」と話した。
また、現場も一枚岩にはなっていないそうで「H社のことはT社には知らさないし、TのことはHには知らせません。お互いにオールジャパンでやれば、放射能漏れも少なくなるでしょう」という。さらには、T、Hの2社は良案をたくさん持っているそうだが、鈴木氏は、東電の予算の関係で採用されないとも説明した。
東電については「聞き手がどのくらいの知識を持っているのかを確かめながら(情報を)小出しにしています。だから、ウソを暴くための理論武装が必要だと思います」とした。
ちなみに鈴木氏はクビになった。いわき市内のホテルが満杯で東京都内から毎日通勤していたために危険だとされたのが理由。しかし、それは表向きでやはり潜入取材だとバレていたらしい。
「講習で作業員の人はみんな寝ているのに、(鈴木氏は)一番前の席に座って熱心にメモを取ったり質問したりしていたので」ということらしい。
そして最後に「多くの人の目が、福島第一に注がれるべきだと思います。これからも多くの人に注目してほしいです」と締めくくった。
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