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神大の山内さんが、かなり前から指摘されていますが、セシウム除染しても山林周辺では、再流入でムダ。
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http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111216ddm003040131000c.html
クローズアップ2011:「冷温停止」きょう宣言 除染、厳しい現実 モデル事業、進まず(毎日新聞)
高圧の水を噴射して大熊町役場の屋上を除染する作業員ら=福島県大熊町で4日、津村豊和撮影
東京電力福島第1原発事故で、政府は「原子炉が『冷温停止状態』になった」として、16日、事故収束に向けた工程表の「ステップ2」の達成を宣言する見通しだ。避難住民の帰宅に向けてカギとなるのが除染だ。国や自治体は除染を本格化させる方針だが、放射性物質を含む廃棄物の一時的な保管場所の「仮置き場」の選定が難航し、モデル事業さえ進んでいない。本格的な積雪シーズンを前に、山林周辺の除染など、課題が山積している。【神保圭作、藤野基文、澤本麻里子】
今月4日、警戒区域にある福島県大熊町役場で、白い防護服の作業員が、高圧洗浄機を使って屋上の床面を洗い、前後の放射線量を計測していた。効果的な除染方法を探るため、11月に始まった国のモデル事業だ。
事業委託先の日本原子力研究開発機構によると、2メートル四方の床面を水で10分間洗った後の表面の放射線量は、毎時約16マイクロシーベルトから約8マイクロシーベルトに下がった。他にも洗浄時間や水の温度を変え、ブラシを併用するなど、複数の方法を試した。
「放射性物質をなくす方法はない。いろいろ試しながら、効果的に放射線量を下げる方法を見つけるしかない」(環境省幹部)と、手探りの状態が続く。
放射線量が高い警戒区域(楢葉町は全域)と計画的避難区域は、放射性物質汚染対処特別措置法に基づき、国が直轄して除染する。来年1月からは道路や電気などのインフラ施設を除染し、3月には本格的な除染に入る方針だ。
国はモデル事業の対象となった12市町村で除染作業を行う予定だが、実際に始まったのは大熊町や田村市、川俣町、川内村、葛尾村の5市町村だけだ。
◇仮置き場ネックに
遅れの背景には、個人の敷地への立ち入りの同意をとるのに時間がかかることや、仮置き場の選定に住民の了承が得られないことがある。
浪江町は今月9日、仮置き場に予定している地域の住民向けに説明会を開いたが、合意は得られなかった。国は仮置き場での保管は、同県内に設置する「中間貯蔵施設」に保管するまでの3年程度との方針を示している。しかし、住民からは「仮置き場がそのまま中間貯蔵施設になってしまうのではないか」との不安の声が上がった。また、長引く避難生活に「何年で帰宅するための除染か、目標を示してほしい」「帰れるのか帰れないのか、はっきりしてほしい」と、除染自体を疑問視する意見も出たという。
一方、双葉町はモデル事業自体の実施を見合わせた。町の担当者は「本当に効果があればいいが、家の中を完全に除染するのは不可能ではないか。技術が確立されていない状況で膨大な経費を使うことに同意できない」と説明する。
◇山林作業、積雪の壁
原子炉の冷却が安定したとして、今年9月末、緊急時避難準備区域が解除された福島県川内村。3カ月たっても村民は一人も帰宅していない。除染が進んでいないためだ。中心部の空間放射線量は毎時0・2マイクロシーベルト前後だが、一部が警戒区域にかかる東側の地区は同1〜2マイクロシーベルトなど、ドーナツ状に線量が高い。
問題は村の9割を占める山林(約1万7000ヘクタール)の存在だ。10月末に小中学校や保育園を除染したところ、校庭の中央より、山林に近い敷地の方が放射線量が下がりにくい傾向にあった。村の担当者は「周辺の山林の影響ではないか」と話す。
独立行政法人「森林総合研究所」(茨城県つくば市)の荒木誠・研究情報科長によると、スギなど常緑針葉樹林の枝葉には、原発から放出された多くの放射性セシウムが付着している。民家周辺の落ち葉の回収や枝打ちで線量を低下させても、周囲の木から放射性物質が降り注ぎ、汚染された土砂が流れ込むなどして、再び空間線量が上がる恐れがある。
環境省は今月14日、ガイドラインで「落ち葉などの除去は、林縁から約20メートルの範囲が効果的」と示したが、本格的な積雪を前に、村の担当者は「20メートルは広い。山林に降り積もった雪を払いながらの作業では、大幅に遅れてしまう」と心配する。
村役場は福島県郡山市に移転。約3000人の村民のほとんどが県内の仮設住宅などで暮らす。遠藤雄幸村長は「来年3月末に(警戒区域以外は)村民の帰宅を完了させたい。避難の長期化で、村民の気力が失われるのが怖い」とあせりをみせる。
◇セシウム再流入も
福島県の面積の7割を山林が占め、山林周辺での効率的な除染は大きな問題だ。山内知也・神戸大教授(放射線計測学)は福島市小倉寺の神社の境内の階段下で空間線量を計測。6月に毎時7・7マイクロシーベルトだったのが、9月には同21マイクロシーベルトに上昇していた。土壌も6月に1キロあたり4万6000ベクレルだったが、9月には同23万ベクレルに上がった。
6月以降、原子炉からの放射性物質の飛散量は減っており、山内教授は「山林にたまった雨水や土砂が境内から階段下に流れ込んだとしか思えない。山林に囲まれた民家でも同じ。除染しても山からセシウムが流れ込む。住居地域と山林の間に水路や壁を作って隔離するか、無理なら移住するしかない」と話す。
毎日新聞 2011年12月16日 東京朝刊
福島第1原発事故:県が食品の放射能検査 年度内に測定器/沖縄
NHK:セシウム誤測定で説明 情報番組「あさイチ」で
福島原発事故:落ち葉のセシウム 完全除去法を開発
NHK:「あさイチ」放射性物質数値誤り放送 経緯を説明
東日本大震災:川水や泥の放射性物質検査、県が来年度から全域で実施検討 /山形
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