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フェアウィンズ・アソシエーツ A・ガンダーセン氏 アップデート 2011年12月14日
http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/362.html
投稿者 魑魅魍魎男 日時 2011 年 12 月 15 日 17:35:31: FpBksTgsjX9Gw
 

http://fairewinds.com/content/fukushima-could-it-have-china-syndrome

要約です。

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先週、東電が圧力容器の明らかな、そして格納容器の部分的な
メルト・スルーについて発表した。
ネット上で誇張や誤解が多く散見されるので、今回はこの話題を取り上げよう。

福一はチャイナ・シンドローム状態なのか?そもそもチャイナ・シンドロームとは何か。

(映画「チャイナ・シンドローム」の動画)

この言葉は古く、60年代に遡る。炉心が溶融し、米国の反対側の中国まで
地球の中心を通って達するということだ。
これはもちろん誇張表現で、炉心が炉内、そして格納容器を出て大地に
落ちていくことだ。

今日は、福島で起きていることを説明するため、ちょっと大雑把な例えを使おう。

まず最初に、冷却材が喪失した。
ウラン原子は分裂し95%のエネルギーを生み出す。核分裂生成物は高熱を発する。
原子炉を停止すると2秒で95%の発熱はなくなり5%が残る。
冷却水が流れている限り、冷温状態が保たれる。

以前、燃料ペレットを紹介した。
燃料棒の太さは小指大だが長さは12フィート。スパゲッティのようにしなやかだ。
何千本もの燃料棒が炉内にある。
原子炉は、輝く圧力釜のようなもので、大きさは違うが、
高温水を漏れないように閉じ込める点は同じ。

水が沸騰してなくなり、燃料が溶融し、塊となって原子炉の底に固まっている。
1-3号炉でこれが6-10時間で起きた。

第一段階はメルトダウンと呼ぶ。パスタが柔らかくなって圧力釜の底にある状態だ。

次のステップがメルトスルー。燃料の塊が圧力容器の底にある状態だ。
東電によると、圧力容器は8インチの厚さで長時間燃料を保持できる。
東電の解析は正しくないと思う。
以前話したように、沸騰型圧力容器の底には制御棒を出し入れする60個以上の穴がある。
8インチの鋼鉄を突き抜けたのではなく、この穴から燃料が落ちたとNRCは指摘している。
この段階がメルトスルーだ。おそらく事故当日はこの状態だった。

原子炉は停止し、1日もすると核分裂反応による発熱はなく、娘核種によるものだけになり、
稼動時の1%になる。溶融物は原子炉下方のフロアに落ちている。

ここで仮定をしてみよう。
もし原子炉底部に窪みがあれば、溶融燃料はそこに集まり、熱が集中して、
格納容器へより速く落ちていくだろう。
これは仮定であって、危険だから誰も100フィート内に近づいて見ることはできない。
見られるのは20-30年後だ。
溶融燃料がフロアにあり、格納容器を溶かし始めるのが第二段階だ。

第三段階は、いわゆるチャイナ・シンドロームの始まりだ。
格納容器の底は、3フィートのコンクリと2インチ厚の鋼鉄だ。
溶融燃料が圧力容器から落ち、格納容器の底にあるのは間違いないが、
コンクリと格納容器まで溶かしているかは疑問だ。
私は、突き抜けておらず、コンクリを1、2フィート溶かしたところで止まっていると思う。
そう考える理由は、娘核種による発熱は事故当日に比べ少ないから。
発熱量は100万ワットぐらい。100ワット電球1万個分でかなりの発熱だが、
事故当初に比べれば微々たるものだ。

それに加え大量の注水がある。100度以下であり沸騰はしておらず、
大量の熱を奪っているだろう。
格納容器まで突き抜けて、地下水脈に達しているとは思えない。
それによる激しい爆発などが予想されたが、起こるとは思えない。
事故からほぼ9ヶ月経っており、すでに発熱量は水蒸気爆発を起こすほど多くない。

チャイナ・シンドロームが起きないというのは良い知らせだ。
溶融燃料が地下へ降下していくとは思わないし、水蒸気爆発も起きないだろう。

悪い知らせは、燃料が大量の水に接し漏れていることだ。
何千トンもの汚染水が別の建屋にまで広がっている。
汚染水は放射性セシウム、ストロンチウム、そして燃料破片を含む。
ウランもプルトニウムも含まれているだろう。

汚染水は地下水に流れ込み、太平洋へと流出している。
チャイナ・シンドロームが起きないとわかっても、問題は終わっていない。
汚染水は建屋地下に溜まっており、それが30年も続く。
安全になるまで300年かかるセシウムやストロンチウム、
そして何万年もの半減期を持つプルトニウムやウランが含まれているのだ。

危機を脱するまで遠い道のりだ。
格納容器底部の溶融燃料を捕獲するのに30年はかかる。
それまで汚染水は地下水に漏れ続けるだろう。

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(ここまで)

 

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コメント
 
01. mainau 2011年12月15日 18:16:23: GgaPs4QXWLwO2 : 85rTG3hiJk
本当にそうであるならば、大変のほっとするのですが、そういう確信がもてない。
そもそも吉田前所長自体が、三十年では収束せず、三百年とかいうことを知り合いの原子力技術者に話したらしい。
本当に燃料はすべて格納容器の中にあり、回収可能なのか。
下部のベデステルのところに落ちているというのがガンダーセン氏の立場だが、本当にそうであったならば、不幸中の幸いともいえる。
でも、そういう確信は今のところもてない。
計器で温度を計っていても、その計測そのものが不確かであり、東電の発表なんかあてにならない。
崩壊熱の時間単位での計算から、ガンダーセン氏はこういう結論を出しているのだろうか。

02. 2011年12月15日 18:20:29: ZLZtg10I7Q
事故最初頃に東電発表で、原子炉建屋からタービン建屋に漏れている水の流れの中に黒い粒子状の物が混ざってるって発表してたと思うけど、誰か記憶ありませんか。
黒い粒子状の物は、燃料ペレットが粉々になったものだと理解したのを覚えているのですが。

03. mainau 2011年12月15日 18:25:58: GgaPs4QXWLwO2 : 85rTG3hiJk
誤字訂正

大変のほっとするのですが  → 大変にほっとするのですが
ベデステル → ベデスタル

ほかの専門家の意見もいろいろと聞いてみたい。
とにかく、格納容器の中に何とかまだあれば、スリーマイル型回収可能。
もしそうでなければ、チェルノブイリ型石棺および地下ダム形成するしかない。


04. mainau 2011年12月15日 18:36:45: GgaPs4QXWLwO2 : 85rTG3hiJk
また間違えている。
ベデステル → ペデスタル Pedestal

参考イメージで、冷却に失敗して燃料棒が溶解して落下していく様子の教材ビデオを出しておきました。
防災用事故シナリオ理解のための教材(BWRマークT型)

http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-612.html

このビデオでは、以下の時系列が仮定されている。

約30分後炉心中央部の燃料が溶融
   ↓
約1時間で燃料は圧力容器下部に到達
   ↓
約3時間で圧力容器貫通
   ↓
ペデスタルの中間床面に到達
   ↓
フェデスタルの中間床面を貫通し
   ↓
その下部にあるコンクリート床面上に落下

貫通した溶融燃料は
原子炉圧力容器を支えるペデスタルの中間床面に到達します
そして、コンクリートの床を浸食しながらガスを放出し
格納容器の温度および圧力を上昇させます

マークT型格納容器では
その後溶融燃料がコンクリートで形成されたペデスタルの中間床面を貫通し
さらにその下部にあるコンクリート床面上に落下します


05. 2011年12月15日 21:50:56: V5uo0xWZwU
大量の汚染水が出続けることは確かだし、福一に処理施設を構築していくことになりますな。
まあ、すでに循環ナンタラいうもんが出来てますが、お漏らししながらも、増築して確実なものにしていくようです。
処分場も必要です。
帰還困難区域とやらが、核ゴミ処理地帯になります。
そのために、日給2万6千円とかで、素人に瓦礫拾いをやらせたのも活きてきます。

06. 2011年12月16日 07:32:51: 5bQrOVRu0k
「もし原子炉底部に窪みがあれば」

って、くぼみあるみたいですけど。東電とNHKが出したポンチ絵でも、コンクリの中央に深い溝が2本あって、絵ではその溝の中に溶けた燃料がどっぷり入り込んでいましたが。(ガンダーセンさん、見落としたようですね。)

その溝の底部から65センチとか言う話。


07. 2011年12月16日 10:50:05: b54KyZIWpE
汚染水にはセシウムとストロンチウム以外にも、プルトニウムやウランなど核燃料そのものも混じっている。

08. 2011年12月16日 14:50:05: DINgkqQA7I
ガンダーセン氏の以前の主張。
核分裂による途方もない熱量が加わっているわけで、崩壊熱だけ問題にすれば良い状態ではない。
もう、この再臨界は、起きないのか?
>まずはカリフォルニアの科学者グループの報告。
3月の事故の2週間後にカリフォルニアの大気中で硫黄35を検出。どうしてできたかが問題だ。
塩水のナトリウム原子に中性子に当たり硫黄になるが、検出された量からすると
1平米当たり4000億もの中性子が必要となる。これはどこから来たのか?
完全に臨界が停止したとは言えない、という4月に私が言ったことが実証された。
一度止まった後に再臨界が起きたことを裏付けるデータである。
http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/778.html

11月19日のJNN福島第一原発情報カメラ(LIVE)の映像。照明と2号機建屋に映る影から、水蒸気が構内から噴き出していると考えざるを得ない。
>2011-11-19 TIMELAPSE OF FOG OR STEAM@TEPCO FUKUSHIMA NPP
http://www.youtube.com/watch?v=62HilA96zSU&feature=related

だれも、核燃料がどこで、どのような状態にあるか分からない現状では最悪事態も想定すべきだ。
一つの可能性は、Hydrothermal explosion。
もう一つは地中で核爆弾と類似状況が発生し核爆発を起こすこと。


09. 2011年12月16日 16:39:40: rYBzersKPc
明らかにトーン・ダウンしてるヨネ!!!!!!!!!!!!!!!!


ガンダーソン氏が ″ 向こう側 ″ に落とされてナイ事を願う!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


10. 2011年12月17日 05:50:57: gU4SUoecDA
落とされるもなにも、最初から落ちてんじゃないかなあ。誰が聞き手かどうかでニュアンスを替えて物を言っている気がする。

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