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(回答先: シリーズ 原発の深層 第4部 蠢く利権集団 D 輸出交渉「粛々と」(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2011 年 12 月 13 日 20:05:30)
シリーズ 原発の深層 第4部 蠢く利権集団 E 官民一体で輸出推進
「しんぶん赤旗」 2011.12.06 日刊紙 3面
東京電力福島原発事故が起きるまで、原発輸出は政府の産業政策の目玉でした。昨年6月に経済産業省が発表した「産業構造ビジョン2010」では「インフラ関連/システム輸出」に、原子力発電が入っています。
政権交代前に
原発輸出の動きは政権交代前からありました。小泉純一郎内閣の06年5月に経産省が発表した「新・国家エネルギー戦略」は「我が国原子力産業の技術・人材を維持するという観点に抑え、世界的なエネルギー需給逼迫の緩和や地球温暖化防止に貢献する観点から、原子力産業の国際展開を積極的に支援する」と明記。09年6月には「世界的な原子力平和利用の健全な発展に貢献する」ために、官民「連携を強化する」場として、国際原子力協力協議会が設立されています。メンバーには二階俊博経産相(肩書はいずれも当時)や東京電力元常務の佐竹誠氏のほか、原子炉メーカーである三菱重工の佃和夫会長、東芝の西田厚聰社長(現会長)など、原発関連産業の役員がならびます。
こうした流れを受けて、官民一体で原発輸出に取り組むとしたのが、民主党政権でした。「産業構造ビジョン」では原発などの輸出にあたって「当該インフラとは直接関係のない分野(文化、教育、別の分野での技術協力・産業人材育成・パイロット事業等)についても、政府一丸となって支援を行うべき」だと述べています。
昨年10月に日本がベトナムへの原発輸出を決めたのも官民一体が決め事でした。昨年5月、仙谷由人国家戦略担当相(現民主党政策調査会長代行)が訪越し、政府幹部らと会談。帰国後、ベトナム側の要求にもとづき、放射性廃棄物の処理などを含む包括支援策をまとめます。8月には直嶋正行経産相(当時)が電力会社、メーカーのトップとともに訪越し、政府要人にその内容を提案。10月の首脳会談で、日本の受注が正式に決定したのです。
業界との癒着
自民党や民主党が原発輸出を推進する背景に、業界との癒着があります。2010年分の政治資金収支報告書によると、自民党の政治資金団体である国民政治協会に、電力会社のグループ企業や東芝、三菱重工など日本原子力産業協会会員企業の64社が4億5200万円を献金。民主党側には、電力会社や子会社の労働組合を通じて、五つの民主党県連、国会議員13人や地方議員に寄付とパーティー券購入あわせて1億2000万円の資金提供をしていました。カネが政治を原発輸出に駆り立てます。
(つづく)
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