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「(貞観地震は)城が壊れたという記述がある」という警告を東電がスルーした「原子力安全・保安部会議事録」を紹介。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65780125.html
2011年12月12日20:50 ざまあみやがれい!
先ほど掲載した「ETV特集「シリーズ 大震災発掘 第1回 埋もれた警告」(動画)」内の衝撃的な1シーンを紹介します。
岡村行信さんが、貞観自身の被害について「城が壊れたという記述がある」と述べるも、原子力安全・保安院の職員にスルーされた一幕です。
以下、議事録「総合エネルギー調査会原子力安全・保安部会合同ワーキンググループ(第32回)」[PDF]より、岡村行信さんの発言の箇所を引用する。
=====(引用ここから)
○岡村委員 まず、プレート間地震ですけれども、1930年代の塩屋崎沖地震を考慮されているんですが、御存じだと思いますが、ここは貞観の津波というか貞観の地震というものがあって、西暦869年でしたか、少なくとも津波に関しては、塩屋崎沖地震とは全く比べ物にならない非常にでかいものが来ているということはもうわかっていて、その調査結果も出ていると思うんですが、 それに全く触れられていないところはどうしてなのかということをお聴きしたいんです。
○東京電力(西村) 貞観の地震について、まず地震動の観点から申しますと、まず、被害がそれほど見当たらないということが1点あると思います。あと、規模としては、今回、同時活動を考慮した場合の塩屋崎沖地震でマグニチュード7.9相当ということになるわけですけれども、地震動評価上は、こういったことで検討するということで問題ないかと考えてございます。
○岡村委員 被害がないというのは、どういう根拠に基づいているのでしょうか。少なくともその記述が、信頼できる記述というのは日本三大実録だけだと思うんですよ。それには城が壊れた という記述があるんですよね。だから、そんなに被害が少なかったという判断をする材料はないのではないかと思うんですが。
○東京電力(西村) 済みません、ちょっと言葉が断定的過ぎたかもしれません。御案内のように、歴史地震ということもありますので、今後こういったことがどうであるかということについては、研究的には課題としてとらえるべきだと思っていますが、耐震設計上考慮する地震ということで、福島地点の地震動を考える際には、塩屋崎沖地震で代表できると考えたということでございます。
○岡村委員 どうしてそうなるのかはよくわからないんですけれども、少なくとも津波堆積物は常磐海岸にも来ているんですよね。かなり入っているというのは、もう既に産総研の調査でも、それから、今日は来ておられませんけれども、東北大の調査でもわかっている。ですから、震源域としては、仙台の方だけではなくて、南までかなり来ているということを想定する必要はあるだろう、そういう情報はあると思うんですよね。そのことについて全く触れられていないのは、どうも私は納得できないんです。
○名倉安全審査官 事務局の方から答えさせていただきます。 産総研の佐竹さんの知見等が出ておりますので、当然、津波に関しては、距離があったとしても影響が大きいと。もう少し北側だと思いますけれども。地震動評価上の影響につきましては、 スペクトル評価式等によりまして、距離を現状の知見で設定したところでどこら辺かということで設定しなければいけないのですけれども、今ある知見で設定してどうかということで、敷地への影響については、事務局の方で確認させていただきたいと考えております。
多分、距離的には、規模も含めた上でいくと、たしか影響はこちらの方が大きかったと私は思っていますので、そこら辺はちょっと事務局の方で確認させていただきたいと思います。
あと、津波の件については、中間報告では、今提出されておりませんので評価しておりません けれども、当然、そういった産総研の知見とか東北大学の知見がある、津波堆積物とかそういうことがありますので、津波については、貞観の地震についても踏まえた検討を当然して本報告に出してくると考えております。
以上です。
=====(引用、ここまで)
いかがでしょうか。
東京電力(西村)、と名倉安全審査官の受け答えがはっきりしない。官僚的答弁で、内容が空っぽだ。
議事録の最後にもう一度、岡村行信さんは、疑問を呈している。
=====(引用ここから)
○ 岡村委員 先ほどの繰り返しになりますけれども、海溝型地震で、塩屋崎のマグニチュード7.36程度で、これで妥当だと判断すると断言してしまうのは、やはりまだ早いのではないか。少なくとも貞観の佐竹さんのモデルはマグニチュード8.5前後だったと思うんですね。想定波源域は少し海側というか遠かったかもしれませんが、やはりそれを無視することはできないだろうと。そのことに関して何か記述は必要だろうと思います。
(※一つ発言を挟んで。)
○纐纈主査 ほかにいかがでしょうか。
それでは、1つ前の件もありますので、私としては、岡村先生がおっしゃったプレート間地震 の件と双葉断層の不確かさの件をもう一度検討いただいて、結果として変わらないというのでも結構ですので、改めてもう一回審議させていただきたいと思います。
=====(引用ここまで)
これを読めば、学識者をガス抜きに使っている、という批判が国策にいつも付きまとうのも仕方が無いと思う。東電がスルーするだけではなく、保安院側も警告を間に受けない対応をしている。
今病気療養中の吉田所長が、かつて津波の警告を「ありえない」とした責任者だったhttp://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65777939.htmlことといい、人間という生き物はうかつな生き物なのだということがよくわかる。
◇
ETV特集「シリーズ 大震災発掘 第1回 埋もれた警告」(動画) (ざまあみやがれい!)
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/646.html
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