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原発に関する日本の二重基準、ダブルスピーク
食品の風評被害という表現が典型だが、実際にセシウムが検出されているのにそれが基準値以下だから風評被害だとしてしまう。基準値以下だから安全というわけではないのだ。
ガレキや焼却灰に放射性物質がついているから被災地からのガレキや首都圏からの焼却灰の受け入れを拒否する。まあ、正常な状況、つまり今後新たな原発震災が怒らない状況なら福島第一原発での放射能汚染した資材の受け入れを拒否するのもわからないではない。しかし、確実に次なる震災は迫ってきている。地震は3月11日の東北地方太平洋沖地震でより多く大規模に起こりやすくはなっても、今後起こらないということでは全くないからだ。
「放射能は許せない」と焼却灰については言えても原発に関しては言えない。一つには自分の居住地区に焼却灰を受け入れるかどうかは自分たちにも発言権があるという意識があり、それに対して原発政策は国レベルのもので自分には発言権がないと思い込んでいるという違いがあるのかもしれない。
しかし、現実に福島第一原発事故は起こり、その時の政治家や専門家と言われる人たちの言動を見ていれば、いかに彼らが実際にはモノを知らず、単に原発は安全だという信じ込みをしていただけかということが分かったはずだ。水素爆発を原子炉の圧力を低減するための破壊弁が作動した結果だと解説した専門家さえいたのだ。原子炉へ注入している冷却水がどこかへ漏れているのは確実なのにそのことを指摘する専門家は少なくとも報道に乗る限りは５月頃まで居なかったはずだ。
だから、一般市民は「放射能は許せない」と原発自体に対しても言わなければいけない。福島の農作物や温泉についての風評被害についての報道はしても反原発デモの報道をしないマスコミも、政府関係者や一部の官僚、一部のアメリカ軍産複合体の手先に負けないで、日本における原発運転の危険性を報じなければいけない。
本当はもう一歩踏み込んで、原発による発電コストのウソ、つまり本当は原発による発電コストが安くはなく普通にコスト計算してもかなり高額で、使用済み核燃料の処分や原発の廃炉費用も計算するととんでもなく高価なものになること。そして、原発事故時の損害賠償費用を考えるととても引き合うものではないことを専門家や政治家、そしてマスコミはちゃんと一般市民へ伝えるべきなのだ。
なぜそういったことができないでダブルスピーク、二重基準がまかり通っているかと言ったら、アメリカの軍団複合体の圧力があるからだろう。何と言ってもアメリカの人権外交が自体がインチキで、アメリカの支配層がやっていることは強欲に突き動かされて、自国の一般市民の多くを餌食にするばかりか、多くの国々を実質的に植民地化し、吸血鬼よろしく富を吸い取っている。
だから、日米関係は日本の国際関係における中枢を占めるものだというだけではなく、現実の日米関係はアメリカによる日本社会の搾取になっていることを明らかにし、それはアメリカの建国の精神、すべての人間は平等に作られているに反していると言っていかなければいけない。このままでは必ずアメリカのやり方は行き詰まるからだ。
今の状況はごまかしてなんとかなるものではない。そして、きちんと解決ができるものだ。原発は止めて地熱発電をやる。世界平和は原爆ではなく話し合いと科学技術の進歩によって達成するべきだし達成できる。
根本的な問題、それは原爆に頼り暴力的な支配をしようという精神だ。これにこそ立ち向かっていかなければいけない。
＊6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは？」から一連番号を付しています。＜＜903＞＞
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