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吉田前所長病状めぐり憶測飛びかう ネットで「吐血説」、写真週刊誌「嘔吐説」
http://www.j-cast.com/2011/12/02115160.html?p=all
2011/12/ 2 19:17 J-CASTニュース
病気療養を理由に退任した東京電力福島第1原発の吉田昌郎前所長の病状をめぐり、さまざまな憶測が飛び交っている。東電は、専門家から「放射線被ばくとの因果関係は考えにくい」との報告を受けたとしているが、病名は明らかにならないままだ。写真週刊誌が「嘔吐説」を唱えているほか、ネット上では根拠不明の「吐血」説も拡散している。
吉田氏は2011年11月24日から入院しているが、東電は個人情報保護や本人の意向を理由に、病名や被ばく線量を公表していない。このことから、吉田氏の被ばくと病気の関連を疑う声は絶えない。
「吉田所長大量吐血 広がる被曝への不安」
例えば、首都圏で12月2日に発売された「フライデー」12月16日号では、「被曝は関係あるか」と題した2ページの記事を掲載し、第1原発関係者による、
「嘔吐が続くなど、内臓系の疾患が疑われているような症状があったと聞いています」
「近く手術が必要なほど悪いと聞いています」
という伝聞情報を伝えている。
ネット上では、さらに過激な情報も飛び交っている。原発情報をやり取りする2ちゃんねるスレッドで、11月29日21時58分に、
「吉田所長大量吐血 広がる被曝への不安」
と題した、新聞記事の体裁をまねた書き込みがあった。書き込みでは、入院先だとされる大学病院が発表した内容として、
「病室で大量の吐血した」(原文ママ)
「現在、集中治療室での治療にあたっている」
とされているほか、ご丁寧にも院長名の
「病名は本人の希望で非公表とし、原発作業での被曝の因果関係はないと話した」というコメントが付いている。
だが(1)入院先は公表されていないため、病院が発表を行うはずがない(2)院長の年齢が間違っている、という2点から、2ちゃんねる上ですら「デマ」だとみなす声が大半だ。ところが、22時5分には、あるツイッター利用者が2ちゃんねるの書き込みの内容をツイートしたため、根拠なき情報が一人歩きを続けている。
治療の内容についても公表を拒む
なお、吉田氏の病状をめぐっては、東電の松本純一原子力・立地本部長代理が12月2日朝の会見で、
「放射線の専門家の先生から、3月11日以降の原子力発電所の事故収束に従事した上での被ばく線量と、今回の病気の因果関係は考えにくいという見解をいただいた」
との見解を発表している。具体的には、放射線医学総合研究所(千葉市)の明石真言(あかし・まこと)理事が、吉田氏の病名、10年度の健康診断のデータ、過去分と3月11日以降の被ばく線量の提供を東電から受け、診断したという。ただし、明石氏が吉田氏に直接面会して診察した訳ではない。松本氏は、治療や入院の期間について、
「今の時点で何ヶ月かかるかは分かっていない」
と説明。治療の内容についても公表を拒んでいるため、東電の発表内容を客観的に検証できない状態が続き、今後も同様の憶測が流れる可能性もある。
◇
被曝との関係「考えにくい」と東電 吉田前所長の入院
http://www.asahi.com/national/update/1202/TKY201112020282.html
2011年12月2日17時22分 朝日新聞
体調不良を理由に東京電力福島第一原子力発電所長を1日付で退いた、吉田昌郎氏(56)の病状について東電は2日、事故後に復旧作業で浴びた放射線との因果関係は考えにくいとの見解を示した。病名と放射線の被曝(ひばく)線量については、本人のプライバシーを理由に公表しなかった。
東電は、吉田前所長がかかっている病気、以前の健康診断のデータ、放射線被曝の線量などをもとに、放射線医学総合研究所(千葉市)の専門医に病気と放射線被曝の因果関係をみてもらった。1日夜に因果関係は考えにくいとの回答を得たという。
吉田前所長は3月11日の東日本大震災発生以来、事故収束の陣頭指揮にあたってきた。病院で検査したところ異常が見つかり、11月24日から治療のために入院していた。
吉田前所長の病状をめぐっては、人事異動を発表した28日の段階で、プライバシーを理由に病名を公表しなかった。このため、復旧作業にあたったことによる急性被曝が体調不良の原因ではないかとの臆測が一部で流れていた。
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