http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/772.html
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先日、ネット上に、各都道府県における白血病の発症率が7倍になっているという情報が流れ、阿修羅掲示板においても投稿された。この情報の中では日本医師会長が、その事実関係について了解しているという内容も含んでいた。
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/749.html
それに対して、日本医師会は、こういった発表は行っていない旨のHP掲載がなされた。
http://www.med.or.jp/people/info/people_info/000614.html
このことを受けて、本日、日本医師会に対し、以下の観点に基づく質問を電話でおこなった。
「日本医師会は福島原発事故発生以降の、原発被災地を中心とした、何らかの診断結果(傷病名)に関する統計データを持っているか。」
以下はそのやり取りをできるだけ実際に近い形で再現したものである。
(以下、質:質問者である私 医:日本医師会担当者 とする。なお、当初は女性職員が対応したが途中から上司に該当する男性職員と交替している。)
質:ネット上での7倍の白血病発症については医師会として否定されているのは了解しているが、実際に、医師会としては何らかの統計データを持っているのか。
医:日本医師会としては、現状において白血病などの統計データは保有していない。
質:そういう情報は全く保有していないのか。どこに聞けばわかるのか
医:厚生労働省からデータをもらうことはありうる。
質:それはどのようなデータか
医:「患者調査」というものである。
質:それは、どこを調べればわかるのか。
医:ネット上で公表されている。厚生労働省のHPからアクセスできる。しかし、最新の情報ではない。
質:各々の病院などで診断した傷病名のデータは、どのようなプロセスを経て官庁などにデータとしてあげられるのか。
医:がんなどについては届け出が行われるはずである。
質:白血病についてはどうか。
医:ある程度は把握しているはずである。
質:福島においては、現在、どのような状況になっているのか緊急の状態である。自分の近縁者もおり非常に不安であり必死に調査している。
・・ここで男性の上位職員と替わる・・・
医:3年に一度「患者調査」が厚生労働省によって実施される。今年はちょうど調査年に該当している。調査は10月1日現在における診療状況を調査する。ネット情報にあったような4月〜10月というような統計ではない。
質:その調査結果はいつ公表されるのか
医:来年(平成24年)の12月である。
質:(・・・・・!!! それでは、今、何か異変があったとしても早急に対処することはできないではないか・・・)
医:私も厚生労働省の担当者に確認したが7倍ということはない。データは厚生労働省あるいは文部科学省にある。そちらに照会をしてみてはどうか。
質:何か医師会として異変を示すような情報は把握していないか。
医:把握していない。医師会としては、政府に対して把握した情報については直ちに公表するように求めている。
質:医師会として、(その立場から)情報をいち早く把握したら、それを公表するか。
医:そのようにするつもりである。
(参考) 患者調査とは
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/08/index.html
その後、厚生労働省 に電話をした。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/08/tp0805-1.html
(以下、質:質問者の私 国:厚生労働省担当者 とする。)
質:日本医師会に、原発事故後の傷病名に関する統計データについて、照会したところ、「患者調査」を実施している厚生労働省への照会を案内された。患者調査のデータは集約されてきているか。
国:患者調査は3年に一度実施しているが、平成23年度の患者調査については、現在都道府県で取りまとめている最中であり、国にはまだ、何も入ってきていない。
(!:上記の『厚生労働省担当者に聞いたら7倍ということはない』とする医師会職員の発言と微妙に矛盾するが、このときは、気がつかずに会話を継続した。)
質:国にデータが集約されるのはいつか。
国:やはり来年の冬頃になると思われる。
質:この調査結果は情報開示対象となりうるか。個人特定をする必要はないはずなので、可能であるはずだが。
国:個人特定がなされないため原則として可能であるはずだ。
質:情報を早く獲得するために、現在取りまとめている都道府県に対して情報開示を求めることはできるか。
国:この調査そのものが国のものなのでそれはできない。
質:近縁の者が福島に在住している。なんとかしてそこで異変が起きているかどうかを知りたい。
国:福島県については、今回の「患者調査」の対象除外となっている。
質:えええええ!? なぜ、福島県が除外されているのか。
国:復興を優先するため、被災した地域については今回の調査からはずした。
質:それならば、宮城や岩手なども甚大な被災をしているはずだが、なぜ、福島だけが除外されるのか。確認するが、宮城も岩手も対象となっており、福島だけが除外されているのか。(段々声が甲高くなった)
国:はい。(弱々しく)
質:福島などの現地で、各々の病院などが診断した傷病名を知りうる他のルートはないのか。
国:傷病名の把握について一律的に行っているのはこの患者調査だけと認識している。一般に病院などは診断結果の国への報告義務はない。
質:そうすると、私たち一般市民が、適法に、福島で起こっている現状を把握することは不可能だということか。このことが、今、一番、我々が知りたがっていることではないのか。
国:・・・・・・。(私の頭が混乱していたため、回答されたかどうかも記憶がない。)
質:あなたは担当者として、このことをどう思うのか。
国:個人的な・・・見解は・・・差し控えたいと・・・思います・・・。
大体以上のようなやりとりが現実にあった。その後、今回の「患者調査」からは福島県全域と宮城県の一部が除外されていることを確認した。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ru9f-att/2r9852000001rur6.pdf
一介の市民である私に対して、国の担当者は尊大ぶるわけでもなく、ただ、ひたすらに弱々しかった。事態の切迫性を訴える私に対して、むしろ、自分たちの非力さを訴えるかのようであった。
今回の福島第一原発事故により、栃木県や群馬県にも、チェルノブイリ事故の「補償付任意移住区域」が存在するのである。ましてや、福島県内には、それ以上の「強制避難区域」が存在している。にもかかわらず、日本国政府は、自国民の蒙る被害状況について、その最も被害が集中することが予想される地域について、調査し、明らかにする権能さえ持とうとしないのである。
なぜ、福島だけを除外するのか。本当に、担当者の言うとおり「復興に余念がない」ための思いやりからか。あるいは、現状を把握し公表することを躊躇するためか。ほぼ、間違いなく、後者であろうと思うとき、眩暈にも似た虚無感に襲われると同時に、「何をいまさら」とも思う。
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