40. 2011年11月23日 12:00:41: tI3FUlMrZo
昭和の時代からストロンチウムを我々日本人はずっと浴びてきた。それでも特に目立った健康被害など出ていないのだから、必要以上に心配する必要などない。 セシウムの影響はストロンチウムよりさらに軽微だ。 「放射線防護学研究者談」より引用 (引用開始) ストロンチウム90は身体の骨に沈着するので、実行半減期が15年と長いのです。しかも、骨髄被曝の原因にもなるので、危険度も高いのです。ただし、日本には1964年以来、中国の核実験で環境中に大量に放出されたストロンチウムが大量に降り注いでいるにもかかわらず、幸いなことにそれによって劇的にガン患者が増えたということもありません。これによる日本人の内部被曝線量は、レベルD(2〜10ミリシーベルト)でした。 福島県でのストロンチウムの環境汚染は、セシウムの10分の1以下と想像しますので、線量はより少ないと考えられますが、今後の確実な調査が求められます。 プルトニウム239は骨格、肝臓に沈着した場合の実行半減期はそれぞれ100年と40年です。 すなわち、いったん吸収されると、生涯にわたり体内にとどまるので、高線量の内部被曝は危険なのです。 とくにプルトニウムから発せられるアルファ線は本来、非常に透過性が低い放射線で、紙1枚で遮蔽することができ、また飛んでもせいぜい数センチ程にしか影響を与えない性質なのですが、これを体内に取り込んでしまうと、取り込んだ細胞周辺だけが集中的にアルファ線照射を受け続けることになってしまうため、非常に厄介なのです。 しかし、今回の福島原発事故では、遠くフェンスの外にまで大量のプルトニウムが飛散している訳ではありませんし、これから状況がどう悪化したとしても、これ以上プルトニウムが放出されることはありません。 ウランが核分裂した結果生じる生成物はおよそ200種ほどもありますが、半減期が秒単位、分単位と短いものが多く、その多くは水素爆発以前に消滅しています。また、他の物質と反応せず、体内に蓄積されない核種もあります。実は核種の特定という作業はとても時間がかかるもので、測定器のスイッチを入れれば即時に判定できるというものではありません。ですから、あまり詳細な測定をすることは現実的とはいえないのです。 そこで、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137を主要3核種と呼んで、こういう場合の検査の目安としています。ヨウ素やセシウムは軽く飛び散りやすい上に、水溶性であるために人間の体内に摂取されやすいので、この3つの核種の飛散した量が危険な水準でなければ、他の放射性物質についてはほとんど心配する必要がないのです。 一部の報道などでは放射性プルトニウムの危険性が強調されていますが、プルトニウムは極めて重い物質であるため、遠くに飛散することはありません。 福島第一原発でも、発電所の敷地内や破壊された建屋の中であればプルトニウムも検出されるかもしれませんが、私が2011年の4月10日に福島第一原発を調査に行った時点では、フェンスのすぐ外側で測定しても、プルトニウムが放射する強いアルファ線は検出されませんでした。 また、未曾有の核災害は中国、シルクロード楼蘭遺跡周辺の東トルキスタンにこそあります。これは中国政府による楼蘭核爆発災害です。 しかもこの悲劇は、世界の目から長年覆い隠されてきました。世界中を調査してきた私の研究でも、これ以上の悲劇はありません。 被害者である現地の住民たちには、世界中からの支援が全く届いていないのですから。 毛沢東ら中国共産党政府は、昭和39年(1964年)の10月、東京五輪の真っ最中に、楼蘭遺跡の近くで最初の核実験を行いました。 プルトニウムの塊が核分裂し、直径180メートルの大火球が砂漠を覆ったのでした。それ以降も、メガトン級の大型核弾頭を含む多数の核が、シルクロードで炸裂しました。しかも、周囲に暮らす先住民族のウイグル人たちに対して何ら安全策を講じることなく、核爆発を隠蔽しながらの強行でした。 私は2000年に東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)と接する隣国カザフスタン政府からの要請で、国境の町における中国の核実験からの核の灰の降下による健康被害を調査しました。それ以来ずっと、ウイグル人の被害を秘密裏に研究しています。2008年に「中国の核実験」として報告し、翌年、英語とウイグル語による翻訳版を出版し、世界がこの問題を知ることとなりました。 中国政府は平成8年(1996年)までに、楼蘭遺跡周辺で、延べ46回、総爆発威力およそ22メガトン(1メガトン=100万トン)の核爆発を行っています。この総威力は広島への核攻撃の実に1375発分にも相当します。これにより、作家井上靖らが描いた歴史ロマンの地は核の砂漠と化してしまいました。環境に放出された放射能の総量は実に4000万エクサベクレルであり、これはチェルノブイリ原子炉災害の約2000万倍の数値です。 その結果、私の核爆発理論から推定した急性死亡者の数は、3発のメガトン級地表核爆発で19万人にも達しています。しかしその推定などは控えめなくらいで、漏えいした機密情報によれば75万人が死亡したとされているのです。 その死者の中には、核実験で敵役の部隊を演じた人民解放軍の兵士たちの被害も含まれています。いわゆる‘ニュークリア・ソルジャー’ですね。戦時下でもないのに、核弾頭を炸裂させて味方のはずの軍人や民間人を大勢、虐殺していたのです。 日本のNHKは楼蘭周辺での核実験を知りながら、1980年代に大型企画番組シルクロードの現地取材を行い放送を続け、さらにビデオの販売を続けました。そのため、番組に誘導された日本人、推定27万人が、まだ核爆発が繰り返されていた期間に、現地を観光しています。 当時、実際に現地で核爆発を目撃した青年もいます。中国西域の観光から帰国した後に「白血病」、「肺がん」、「悪性リンパ腫」を発症したという方やそのご家族から情報が寄せられ始めています。 1964年から1980年にかけて放射能を帯びた核の黄砂が4000km離れた日本列島の全土に降り、環境中にある放射線が顕著に高まりました。米や野菜などの農作物の他、牛乳が放射能汚染し、食物連鎖により長年の間に日本人の体内中に取り込まれたのです。 日本人の死体解剖の骨格に含まれる、放射性ストロンチウムの放射能は放射線医学総合研究所で分析され、胎児、幼児、成人から顕著に検出されています。 文部科学省の研究費を得て私は国民の体内の放射性ストロンチウムの線量評価に関連して平成21年から3年間、研究を続けています。中国から飛来した核の黄砂による内部被曝は、多くの国民で数ミリシーベルトとなりました。この線量値は、2011年の福島20km圏内の住民6万人の放射性ヨウ素による甲状腺線量と同じレベルです。 核の黄砂により内部被曝した日本人が仮に1億人とすれば、その影響の大きさは、福島のおよそ1700倍も大きいのです。 私たち日本国民全員は、隣国からの核の黄砂で、昭和の時代から長年にわたり迷惑を被ってきました。平成の今、同レベルの線量であるのにもかかわらずマスコミで福島の恐怖を煽っている人たちは、何ゆえか昭和時代の核汚染には目をつぶり、中国の核実験に沈黙しているのは政治的意図があるものと受け取られても当然でしょう。 私としては放射線衛生上、世界のどの核災害も客観的科学的に調査をし、線量の絶対値を計測するとともに、それぞれを比較し、相対的な影響の度合いを調べています。 昭和の列島全体と平成の福島原発周辺の内部被曝は同レベルで、どちらも健康への影響は無視できるレベルです。その放射能のせいで、だれも禿げないし、白血病にもならない、ガンにもならない、寿命は短縮しない、遺伝影響もないのです。 平成23年の民主党政権の大臣の多くの骨格は、他の日本人と同じように中国産のストロンチウムで汚染されています。政権の寿命は短いと誰もが予測するでしょうが、人としての寿命は必ずしも短くはないと私は科学的に判断しています。おそらくどなたも、天寿を全うされることでしょう。 ただし、シルクロードの現地の人々と、核爆発期間中に現地を観光した日本人たちは、致死リスクを含む影響があることを知らなくてはなりません。 英国では、1998年8月に、中国の核実験によるシルクロードにおける悲惨な死を主題にしたドキュメンタリ「Death on the Silk Road」が放送されたと聞く。この番組は、欧州諸国をはじめ83カ国で放送され、翌年、ローリー・ペック賞を得た。しかし残念ながら、私は、日本で放送されたのを知らない。はたして、この番組は日本で放送されたのだろうか。まだ見ていないこのドキュメンタリーだが、私の主張が現地ウイグル人の悲惨な死に対して、最初の科学根拠を与えるものとなるだろう。 宮城県沖地震の発生した当日、私は都内文京区にいた。文部科学省科研費研究「放射性ストロンチウムによる内部被曝線量その場評価法の検討」の一環として、楼蘭周辺での核爆発からの黄砂に含まれていた放射性ストロンチウムによる日本人の内部被曝研究報告のためである。日本シルクロード科学倶楽部主催で、翌12日から、文京区シビックセンターの展示ホールにおける「シルクロード今昔 展示と講和の会」で研究成果を報告することになっていた。免震機能を有したシビックセンターはまったく無事であったが、施設の点検のため、会の開始がまる1日の遅れとなった。東京滞在の3月16日まで、展示会の内外で、放射線防護学の専門家として、新聞やテレビの要請に応えながら、チェルノブイリと福島との違いなどについての情報を発信し続けた。 その後、帰宅するも、福島現地への調査には出発できなかった。それは、前年から計画していたモンゴル・ウランバートルでの第1回核放射線防護と衛生学の科学会議が、3月後半に予定されていたからである。 そして、ひとり3月21日に出国した。モンゴル核エネルギー庁との間で開催された科学会議において、楼蘭周辺での総威力22メガトン(1メガトン威力は、TNT火薬100万トンに相当する爆発エネルギー)の核爆発から噴き出した核の砂の降下によるモンゴル国の環境と人体への影響について討議された。これは2009年3月の憲政記念会館でのシンポジウム「中国の核実験災害と日本の役割」に次ぐ、核災害の歴史上大きな意味ある科学会議となった。 その間、3.11の巨大地震と津波による災害と福島第一原発影響の科学について、モンゴル国立大学で講演した。これらは、専門家のみならず、モンゴルの一般国民の大きな関心となり、新聞とテレビで報じられた。 そして、3月28日に帰国するやいなや、モンゴル報告をする間もなく福島調査の方法を検討開始した。鉄道および高速道路の不通の問題があったが、東日本の広範囲な放射線衛生の状況を調査するべきと考え、陸路の調査旅行を計画した。この科学調査旅行に週刊誌の元気な記者が自身の車をもって、福島調査の同行取材を申し入れてきた。ありがたい話だ。当然、まじめな報道姿勢を受け入れ、福島以後の機動的な調査となった。多くの国民へ素早く科学情報を拡散するばかりか、第三者の同行による科学調査の目撃証言にもなるからである。 科学調査を4月6日から10日にかけて実施した。さらに、12日までの東京滞在中に、都内の環境調査も追加した。調査は、福島第一原発20キロメートル圏内を含む札幌から東京まで、陸上の環境放射線と甲状腺線量を中心とした現地の人々の健康影響である。 さらに6月18日、19日には南相馬市などで体内のセシウムを検査した。 測定では線量の絶対値を評価することになる。ただし、これだけではわかりにくいのが核放射線災害である。そこで、過去に起こった核放射線災害事例と比較することで、この福島核災害の健康リスクを併せて浮き彫りにする。 私はソ連崩壊後の1995年以来、カザフスタンのセミパラチンスク核実験場周辺影響とシルクロード楼蘭遺跡周辺のウイグルで行われた中国による楼蘭核爆発災害、チェルノブイリ周辺3カ国、南ウラルのプルトニウム工場周辺汚染、シベリアの地下核爆発、ビキニ核爆発災害といった世界各地の核放射線災害地を訪れ、核ハザードの環境と人体への影響(放射線防護学)を調査、研究してきた。 そのなかで、現地の環境および人体への核放射線影響をその場で評価する方法と、トラベルケースに納まる各種の計測装置と線量評価ソフトを開発した。ガンマ線外部被曝、地表および体内の放射性セシウムの定量、およびストロンチウムの内部被曝評価、地表面のプルトニウム汚染計測のためのアルファ線計測器、地球座標の確認のためのGPSおよび測量機器、ノートPCなどである。これが持ち運べる実験室・ポータブルラボである。 @ガンマ線スペクトロメータ Model 702 米国Ludlum社 Aアルファ・ベータカウンタ TSC-362 日本アロカ社 Bポケットサーベイメータ PDR-111 日本アロカ社 C個人線量計 RAD-60 S フィンランドRADOS Tec. DGPSナビゲータ 米国Magellan これまで、チェルノブイリの限界管理区域に暮らす住民の体内セシウムや、ビキニ被災となったロンゲラップ島民たちの前歯のベータ線計測からのストロンチウム量評価、彼らが摂取する食品の放射能、環境放射線などを測定してきた。 今回の福島現地調査では、核緊急時であるために、致死線量まで計測できるフィンランド製の個人線量計に加え、前年12月に購入したばかりの国産車の価格ほどする米国製核テロ対策用に開発された最新小型スペクトロメータも持参した。急遽、実験室で、セシウム137やアメリシウム241の人工線源で試験するとともに、地表面の調査も行った。 機材としては、粉じん吸い込み防止用のマスク数枚と、簡易使い捨て防護衣1人分を初めて携行した。過去の調査事例ではないことだ。 さらに、10年前に開発した甲状腺に蓄積している放射性ヨウ素131の放射能を測る方法を、今回はじめて実践使用することとなった。小型のガンマ線線量計を、放射線医学総合研究所が保有するヨウ素131人体型線源を用いて校正した。 それはヨウ素131の半減期が8日と短いため、核災害直後でしか測れないからである。今回の福島調査は震災後30日以内なので、十分測れるのであった。 震災3カ月前に入手した携帯型のガンマ線スペクトロメータは、ロシア放射線医学センタ−所有のブロックプラスチックファントム(人体模型)でセシウム137放射能計測用に校正した前機種で二次校正したので、全身の体内セシウムの放射能が計測できるようになった。これが、今回の福島事象でのポータブルホールボディカウンタである。なお前機種は、小型ながら国際比較で10%以内の差で一致を示している優れものである。 さらに同機種は、環境中の放射性セシウムやヨウ素の地表での汚染密度をその場で計測できるように、同様に二次校正した。 大災害は机上理論では通用しない。専門家は緊急時に現場へ入り、状況を評価し、正しい社会的意思決定に導かなくてはならない。医療班の他に放射線防護の専門家たちが現地入りし、被災者への対応や相談を受け付ける意味は大きいのだ。 福島原発でも、20キロから30キロ圏内の住民の計画的避難が取り沙汰されているが、チェルノブイリ原発から漏れた放射線の量と福島原発から出た線量は全く比べ物にならない。科学的な見地から述べると、政府の介入は過剰だ。むしろ、長期の避難生活による健康被害と経済損失のほうが明らかである。 これ以上の避難拡大には意味がない。環境の放射線は、次第に低下する法則にある。国家としては、こうした地域の生活の安定を、積極的に支えるべきだ。この問題は、福島県だけの問題にとどまらず、日本の弱さ、政府の弱さを世界にさらけ出す結果となる。今こそ日本人の知恵と勇気を世界に示さなくてはいけない。 津波に誘発された福島核災害は悲劇ではあるが、最悪の事態ではない。広島・長崎の核災害や、チェルノブイリ事故と比べたら明らかである。未曾有の核災害は、シルクロード楼蘭遺跡周辺のウイグルにある。中国による楼蘭核爆発災害である。地表核爆発で放出された総放射能はチェルノブイリの500万倍である。しかもこれは、世界の目から長年覆い隠されてきた。私の世界調査で、これ以上の悲劇はない。救いのない地、世界中の支援が全く届いていないのだ。 この地域から核の黄砂が、長年にわたり、日本へも降っていたことさえ、ほとんどの国民が知らない。メディアは決してこの事実を報じようとしない。日本人の骨格に放射性ストロンチウムが蓄積している。私は、文部科学省からの研究費を得て、この研究を2年前から行っている。内部被曝線量はレベルD(2〜10ミリシーベルト)である。日本の全土が、その程度に汚染したのだ。昭和時代にメイド・イン・チャイナの放射能で、米・野菜・牛乳が汚染した。迷惑な話だが、それでも、私たちは生きている。 (引用終了)
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