http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/587.html
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(Fukushima fallout fears over Japan farms: BBC NEWS SCIENCE&ENVIRONMENT)
http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-15691571
2011年11月15日最終更新11:31GMT
福島の放射性降下物に対する恐怖が日本の農場を覆う
ジェニファー・カーペンター
科学レポーター、BBCニュース
土壌中の放射性セシウム137の分布
*日本の食品衛生法では、セシウムの総量1キログラム当たり5000ベクレルが、土壌中の安全限界と見なされている(セシウムの約半分が、セシウム137として沈着する)。
出典:安成哲平/宇宙研究大学連合 米国・コロンビア
新たな調査の結果、東北日本の一部では、放射性物質が農作物を安全に栽培できると考えられるレベルを上回っていることが分かった。
今回の発見により、2011年の原発事故による、日本国内の汚染の全体的な評価が初めて示される。
食糧生産は悪影響を受けたようだと、研究者たちは示唆する。
この結果は、全米科学アカデミー紀要(PNAS)誌に報告されている。
福島原発事故の結果、放射性同位体が日本の陸地と沿岸水域に飛散した。
農地の汚染に対する恐怖に駆り立てられ、日本の野菜と食肉が安全に食べられるかどうか、調査が行われた。
これに先立つある調査では、ヒトの消費に対する安全限界をかなり下回るレベルの放射性物質が、収穫物に含まれていることが示唆された。
汚染された収穫物
その結果は再検討すべきであると、今回、研究者の国際チームは提案している。
汚染のレベルを評価するために、米国・メリーランド州にある宇宙研究大学連合の安成哲平氏と同氏の同僚は、日本の47都道府県から1県を除いた全ての地域から、土壌と草に含まれる放射性元素・セシウム137を計測し、さらに、メルトダウン以降の天候パターンに基づいたシミュレーションに、この計測結果を合成させた。
セシウム137は数十年のあいだ環境に残留し、そのため、原子炉の冷却装置が機能を停止し、爆発に至ったときに蒸気の雲の中に放出された、他の放射性元素よりも懸念が大きい。
福島県東部のセシウム137のレベルが、耕作地に対して政府が定めた公式な限界を上回ることを、チームは発見した。
日本の食品衛生法では、1キログラム当たり5000ベクレルのセシウムが、土壌中の安全限界と見なされている(放射性セシウムの総量の約半分がセシウム137であり、そのため、セシウム137の安全限界は1キログラム当たり2500ベクレルだ)。
研究者たちの評価では、セシウム137のレベルは、原発近辺では安全限界の8倍で、一方、近隣各県ではこの限界をわずかに下回る。
今回の研究では、日本の大部分の地域では、安全限界をはるかに下回る(平均1キログラム当たり25ベクレル)ことが示された。西日本の汚染レベルが相対的に低かったことについては、山脈が放射性元素の拡散から地域を保護した、という説明が可能であると、研究者たちは述べた。
研究者たちの記述では、最も汚染された地域では、食糧生産は「非常に悪化している」ようであり、福島近隣の岩手・宮城・山形・新潟・栃木・茨城・千葉の各県も、同様に悪影響を受けたようだ。
「我々の上限評価では、いくつかの近隣県では…限界に近くなっている。従って、[セシウム137の]沈着に空間的に大きなばらつきがある場合、特定の範囲で限界を上回ることはあり得る」と、研究者たちはPNAS誌上で説明している。
研究者たちは日本政府に対して、将来の除染計画を検討する前に、全国の放射能汚染の評価をもっと徹底的に実施するよう促している。
2つ目の研究もPNAS誌の同じ号に掲載されたが、こちらでは、福島原発の70km圏内から100件を上回る土壌のサンプルが集められ、やはり福島県と近隣各県で、高レベルのセシウム137が見つかっている。
ランカスター(米国・ペンシルベニア州:投稿者補足)にある生態学・陸水学センターの放射線生態学者ニック・ベレスフォード氏の説明では、セシウム137は土壌に沈着すると、土壌中の鉱物成分となる傾向があり、そのため、植物への吸収は抑制される。
しかし、この過程も土壌の種類によって変わる。「セシウムは有機質土壌の内部で移動を続ける。このため、イングランドやウェールズでは、高地の地方でチェルノブイリ事故を受けて実施された制限措置が、今でもいくつか残っている」と、同氏はBBCニュースに語った。
土起こし作業やある種の肥料の使用により、農家は植物が危険な元素を吸収することを減らせる。また、動物の餌に結合剤を加えることにより、危険な元素を消化管から吸収することを減らせる。
特定地点の記録
第1発電所の北西60kmで記録された背景放射線の新たな数値もまた今週、日本の物理学者である、福島医大の小林恒夫氏によって発表されている。
小林博士は、発電所が爆発した後、平時のレベルの9倍以上に達する初期スパイクを見た。その5カ月後、レベルは平時の期待値の1.5倍にまで下がっている。
同博士は放射線レベルの記録を続けており、大学構内の周辺でデータを集めている。
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(投稿者より)
BBCサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
記事冒頭の地図の存在は、以前、「阿修羅♪」で紹介されました。他にも、数多くのブログなどで取り上げられているようです。
(初の“セシウム汚染”全国マップ!北海道〜中国地方まで広く拡散 (zakzak) 現実はさらに深刻:阿修羅♪)
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/433.html
この記事で紹介された、『全米科学アカデミー紀要』誌に掲載された1本目の論文については、日本語のプレスリリースが発表されています。興味がありましたらご覧になって下さい。
論文の使い方として、プレスリリースには、「本研究成果は、現在まだセシウム137の土壌観測が行われてない地域における今後の詳細観測計画の検討や、既に詳細観測が得られている地域のデータ(航空機観測や土壌観測など)と比較するための基礎資料としてのみ使用可能であり、それ以上の議論をすることを目的とはしていない。そのため、本研究結果に関して、本研究結果を信じて風評被害を生むような間違った使い方は決してされないように強くここに喚起する次第である。」と述べられています。
エントリーのタイトルは、記事の原題の日本語訳として、刺激あるものだったかも知れません。しかし、記事の内容は、地図だけを見ていたずらに騒ぐのではなく、研究者の意図に即してお読みいただくのがいいのだと思います。
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