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今後の生活設計のための計算(2) 自然放射線を引き算する
http://takedanet.com/2011/11/post_6d0f.html
平成23年11月20日 武田邦彦(中部大学)
今後の生活設計をしっかりするために、一にも二にも、これまでの被曝を計算し、これからどのぐらい余裕があるかがわからないと、生活も転居も決意できません。ホールボディーカウンターや尿の検査より遙かに正確です。
計算してみると思いがけなく被曝が少ないこともあるでしょうし、逆の場合も考えられます。とにかく、事実を把握するのが大切なので、今の内からコツコツと計算しておきたいと思います。全体像は先回に示しましたが、頭の中に、1)空間(外部)、2)食材、3)水、4)ホコリ の4つを念頭に置いておきます。おおよそ、0.4+0.4+0.1+0.1=1.0 が目標値です。
今回は空間(外部)からの放射線で、自然放射線の分をどのぐらい差し引けば良いかをハッキリさせたいと思います。まず、次の値を使って、自分が住んでいるところの空間線量から差し引くことからはじめます。
たとえば、自分の住んでいるところが0.58として、下の表の値が0.04なら、0.58−0.04=0.54(マイクロシーベルト/時間あたり)が福島原発の事故で自分や家族が被曝した空間線量ということになります。
http://takedanet.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2011/11/20/bandicam_20111120_093159029.jpg
表には都道府県別に自然界に存在する空間線量を示しました。このデータは今から10年ほど前の、10年ほどの平均値で事故の前の測定だから信頼できるものです。岩手から静岡と違う地域にお住みになるかた、もしくはこれからの移住を考えている方は最後尾の地図(都道府県別の白い地図)を見てください。
移住先は冬なら、沖縄(0.029)、大分(0.033)がお勧めです。中国の黄砂の影響が少なく、低線量率だからです。また、来年の春からなら北海道(0.032)や秋田(0.036)がお勧めです。秋田は海からのものが汚染されていないことがポイントです。
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より詳しく納得したい人には、注意点がいくつかあります。まず第一に自然放射線は、0.042とか言うように少数点第3桁まで示してあるものが多いのですが、最後の“2”は四捨五入しなければなりません。というのは科学の計算をするときには、「有効桁」というのがあり、人工的な放射線量の測定精度(せいぜい小数点2桁)に合わせなければならないからです。
第二に、地質学上の自然放射線(この記事の一番下にグラフを示します)と生活空間のものは違いますので、それに振り回されないことです。また類似したことですが市町村単位であまりに詳しい自然放射線量を考えないことです。もし自分が3月12日からの「1時間ごとの居場所」をすべてリストアップとして、車で運転している時には短い時間でも細かく思い出して計算する覚悟があれば、細かい地域を問題にするのが良いのですが、普通はそんなことはできません。ですから、「ぼんやり」がこの場合は良いのです。
最後に、より深く理解するために一つのグラフを示します。東海道新幹線に乗って、関西から東京へ向かった人が測定した空間線量で、最初のうち(左)は高く、東京に向かうと低くなることがわかります。さらに、その途中にガクンと低くなりますが、これが日本列島を二つに分けている中央構造線です。つまり、この線の南側(西側)の日本は花崗岩などの放射性物質を多く含む岩石が多く、東側は関東ローム層などの低い放射能の土壌が多いことを示しています。
計算は一つ一つになりますが、よく内容を理解して、いろいろな情報に惑わされず、しっかり子供を守ってください。
http://takedanet.blogzine.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2011/11/20/bandicam_20111120_024619855.jpg
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